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第二章 新世界
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「なに!?」
女王は驚いた。何故なら、さっきまでいた二人の姿が一瞬にして消えたからだ。そんな現象を例えるなら瞬間移動だが、あり得ない。
「あれはまさか魔法!? 魔力のない世界でどうやって……」
その頃、エドはベッドに仰向けで寝っ転がっていた。そこに二人がいきなり現れた。
「随分呑気そうね」とミアはエドを見て言うとエドは飛び跳ねながらベッドから転がり落ちた。
頭を打ち、痛む場所を手でおさえながら「あれ!? ミア!?」
「行くよ」
「どこへ?」
しかし、答えを聞く間もなくキルケがまた魔法を使ってその場所を一瞬で移動した。
◇◆◇◆◇
三人が脱出をしているほぼ同時刻、元日本という島国は北海道が陸続きに繋がっていた。
勿論、東京という都市は存在しない。
その島国だった場所にローレンスと魔女Xはいた。
「これで、あなたの願い通りになったわね」
「違うな。お前の願い通りと言ってくれないか。当初の予定より遥かに結果がズレている。これでは精々、生き残った総人口は一万ににも及ばない。お前が邪魔したんだろ。知らない間に小細工していたとはな」
「あら、ノアの箱舟を小さくしたのが気にならないの? でも、人間を沢山生き残っていたら、また人間は数を増やしてそれこそ私達の努力が無駄になっていたわ」
「結局、お前は人間を憎んでいるんだろ」
魔女Xはただ笑みだけを見せた。
「嫉妬の魔女め」
「嫉妬の罪は人間にあるのよ。私ではないわ」
「なら、お前も人間に近いんだろう」
すると、魔女Xは表情を一変させ、周りの空気が冷たくなった。
「人間そっくりみたいなこと言わないで。二度、似たようなことを言ったらぶち殺すからね」
そう言ってから、また魔女Xの顔はさっきみたいな明るいものに戻った。
二人は今、元千葉県辺りにいた。そこに、生き残った集団がいて、二人はそこに向かっていたのだ。
因みに、元日本だった場所はほとんどが山と森に覆われていた。
村の入口を見つけたローレンスはとりあえず周囲を警戒しながら進んだ。
村の家は木造建築で小屋が幾つもあった。だが、ローレンスが目の当たりにして驚かされたのは、そこに住んでいた人は全員死んでいたことだ。女性は痩せ細って死んでいた。男性の方は病死したのか、見たところ女性より先に腐敗が進んでいる。男性が先に全員やられたようだ。
「感染症か?」
「そして、狩りをする男性を失った女は餓死した」
ローレンスは魔女Xを睨んだ。
「知恵の果実を食べた人間は脳みそを大きくし成長していった。だが、結果として脳が大きくなるとその分にかかるエネルギーが常に消費されることになる。人類は他の肉食動物と比べて飢えを気にしなければならなくなった。傲慢な知恵を得た人間の罰は飢饉というわけ」
「第三の騎士か」
「人間にとって楽園から追放された時から罪は共にある。四騎士から逃れるすべはないの」
「となると他の騎士もやはりどこかに有るのだな」
「ええ。でも、あなたが気にすることがあるとしたら死の騎士かしら。人はいずれ死ぬわ。不老不死でもない限りはね」
「不老不死をもし求めた場合の結末も知っているぞ」
「あら、流石ね」
「私を誘導しても無駄だぞ。ある科学者は不老不死を求め研究を重ねた。楽園にある生命の果実に変わるものを科学で得ようとしたんだ。勿論、神は許さないだろう。だが、神は直接はくださない。何故なら、その前に死の騎士の逆鱗に触れるからだ。不老不死を得ようとした科学者は死の騎士に睨まれ、死人のような不老不死の姿へと変えられた。ゾンビみたいにな。結局、他の科学者の手によって破壊されようやく停止した。破壊だぞ。頭を吹き飛ばしても、手や足は動く。切り落としても、切り落とされた腕は動く。結局、粉々に粉砕までして焼却された。再生能力があるわけではなく、ただ、無意味に生かされている状態だったらしい。当然だ、有限にしか人類は生きる意味を実感することは出来ない。永遠の時は人を狂わせる」
「そう。永遠の命なんて幸せなことはない。楽園で神が何故知恵の果実を食うなと言ったのか、それは単純に知恵を持った人間が永遠の時間に耐えられないから」
「死は人類にとって救済か」
「しかし、人間は死を恐れている。怖くて怖くてたまらない。死は必要と認めつつ、しかしながら遠ざけようとする」
「人間に嫉妬したお前が神から人間を奪う方法として人間に知恵の実を食べるよう促したのは流石だな。お前の計画通りにいっているじゃないか」
「フフフ、褒めてもなにもでないわよ」
「だが、神はお前の企みに気づいたようだな」
「時は遅し。既に知恵の果実を口にした人間は再び楽園へは戻れない。知ってる? 死んでも戻れないのよ」
「俺は死んだ後のことを考えたりはしない主義だ。無駄なことだ。それより、お前は神に本格的に嫌われてしまったわけだが、お前の方こそ大丈夫なんだろうな」
「神はもういないわ。それに、神なんてどうでもいい」
「お前も知っている話しをしよう」
「?」
「ローレンス一族は魔女を捕らえ、処刑してきた。時には服従までさせ利用した。そして、魔女にあることを聞いた。自然を必死に守ろうとするお前達魔女は実際に神を見たことがあるのかと」
「答えは?」
「あると答えた魔女がいた」
「いた? ……それじゃもう聞けないのね」
「その魔女は服従を拒否し自害した」
「残念」
「だが、魔女が自ら命を落とす直前、魔女は思わずヒントを残していった。そんなつもりはなかっただろうし、本人は気づかれないだろうと思ったのだろうが、私の目は誤魔化せれなかった。魔女が死ぬ直前、目線は太陽だった」
「!?」
「塔の中に、壁画に火を崇める儀式がある。あれはなにを本当は崇めていたんだろうな」
「残念だけど、私は滅びないわよ。人間は時間の問題だろうけど。良かったじゃない、ローレンス。あなたは他の人間とは違い一番長く生き残れるわよ、きっと」
「神は蛇にも罰を与えた。お前にもだ」
女王は驚いた。何故なら、さっきまでいた二人の姿が一瞬にして消えたからだ。そんな現象を例えるなら瞬間移動だが、あり得ない。
「あれはまさか魔法!? 魔力のない世界でどうやって……」
その頃、エドはベッドに仰向けで寝っ転がっていた。そこに二人がいきなり現れた。
「随分呑気そうね」とミアはエドを見て言うとエドは飛び跳ねながらベッドから転がり落ちた。
頭を打ち、痛む場所を手でおさえながら「あれ!? ミア!?」
「行くよ」
「どこへ?」
しかし、答えを聞く間もなくキルケがまた魔法を使ってその場所を一瞬で移動した。
◇◆◇◆◇
三人が脱出をしているほぼ同時刻、元日本という島国は北海道が陸続きに繋がっていた。
勿論、東京という都市は存在しない。
その島国だった場所にローレンスと魔女Xはいた。
「これで、あなたの願い通りになったわね」
「違うな。お前の願い通りと言ってくれないか。当初の予定より遥かに結果がズレている。これでは精々、生き残った総人口は一万ににも及ばない。お前が邪魔したんだろ。知らない間に小細工していたとはな」
「あら、ノアの箱舟を小さくしたのが気にならないの? でも、人間を沢山生き残っていたら、また人間は数を増やしてそれこそ私達の努力が無駄になっていたわ」
「結局、お前は人間を憎んでいるんだろ」
魔女Xはただ笑みだけを見せた。
「嫉妬の魔女め」
「嫉妬の罪は人間にあるのよ。私ではないわ」
「なら、お前も人間に近いんだろう」
すると、魔女Xは表情を一変させ、周りの空気が冷たくなった。
「人間そっくりみたいなこと言わないで。二度、似たようなことを言ったらぶち殺すからね」
そう言ってから、また魔女Xの顔はさっきみたいな明るいものに戻った。
二人は今、元千葉県辺りにいた。そこに、生き残った集団がいて、二人はそこに向かっていたのだ。
因みに、元日本だった場所はほとんどが山と森に覆われていた。
村の入口を見つけたローレンスはとりあえず周囲を警戒しながら進んだ。
村の家は木造建築で小屋が幾つもあった。だが、ローレンスが目の当たりにして驚かされたのは、そこに住んでいた人は全員死んでいたことだ。女性は痩せ細って死んでいた。男性の方は病死したのか、見たところ女性より先に腐敗が進んでいる。男性が先に全員やられたようだ。
「感染症か?」
「そして、狩りをする男性を失った女は餓死した」
ローレンスは魔女Xを睨んだ。
「知恵の果実を食べた人間は脳みそを大きくし成長していった。だが、結果として脳が大きくなるとその分にかかるエネルギーが常に消費されることになる。人類は他の肉食動物と比べて飢えを気にしなければならなくなった。傲慢な知恵を得た人間の罰は飢饉というわけ」
「第三の騎士か」
「人間にとって楽園から追放された時から罪は共にある。四騎士から逃れるすべはないの」
「となると他の騎士もやはりどこかに有るのだな」
「ええ。でも、あなたが気にすることがあるとしたら死の騎士かしら。人はいずれ死ぬわ。不老不死でもない限りはね」
「不老不死をもし求めた場合の結末も知っているぞ」
「あら、流石ね」
「私を誘導しても無駄だぞ。ある科学者は不老不死を求め研究を重ねた。楽園にある生命の果実に変わるものを科学で得ようとしたんだ。勿論、神は許さないだろう。だが、神は直接はくださない。何故なら、その前に死の騎士の逆鱗に触れるからだ。不老不死を得ようとした科学者は死の騎士に睨まれ、死人のような不老不死の姿へと変えられた。ゾンビみたいにな。結局、他の科学者の手によって破壊されようやく停止した。破壊だぞ。頭を吹き飛ばしても、手や足は動く。切り落としても、切り落とされた腕は動く。結局、粉々に粉砕までして焼却された。再生能力があるわけではなく、ただ、無意味に生かされている状態だったらしい。当然だ、有限にしか人類は生きる意味を実感することは出来ない。永遠の時は人を狂わせる」
「そう。永遠の命なんて幸せなことはない。楽園で神が何故知恵の果実を食うなと言ったのか、それは単純に知恵を持った人間が永遠の時間に耐えられないから」
「死は人類にとって救済か」
「しかし、人間は死を恐れている。怖くて怖くてたまらない。死は必要と認めつつ、しかしながら遠ざけようとする」
「人間に嫉妬したお前が神から人間を奪う方法として人間に知恵の実を食べるよう促したのは流石だな。お前の計画通りにいっているじゃないか」
「フフフ、褒めてもなにもでないわよ」
「だが、神はお前の企みに気づいたようだな」
「時は遅し。既に知恵の果実を口にした人間は再び楽園へは戻れない。知ってる? 死んでも戻れないのよ」
「俺は死んだ後のことを考えたりはしない主義だ。無駄なことだ。それより、お前は神に本格的に嫌われてしまったわけだが、お前の方こそ大丈夫なんだろうな」
「神はもういないわ。それに、神なんてどうでもいい」
「お前も知っている話しをしよう」
「?」
「ローレンス一族は魔女を捕らえ、処刑してきた。時には服従までさせ利用した。そして、魔女にあることを聞いた。自然を必死に守ろうとするお前達魔女は実際に神を見たことがあるのかと」
「答えは?」
「あると答えた魔女がいた」
「いた? ……それじゃもう聞けないのね」
「その魔女は服従を拒否し自害した」
「残念」
「だが、魔女が自ら命を落とす直前、魔女は思わずヒントを残していった。そんなつもりはなかっただろうし、本人は気づかれないだろうと思ったのだろうが、私の目は誤魔化せれなかった。魔女が死ぬ直前、目線は太陽だった」
「!?」
「塔の中に、壁画に火を崇める儀式がある。あれはなにを本当は崇めていたんだろうな」
「残念だけど、私は滅びないわよ。人間は時間の問題だろうけど。良かったじゃない、ローレンス。あなたは他の人間とは違い一番長く生き残れるわよ、きっと」
「神は蛇にも罰を与えた。お前にもだ」
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