おかしな学校

アズ

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 落合は一旦学校の敷地から出て、煙草に火を付けた。
 落合にとっての中毒は煙草だった。煙草は躰に良くないと言うが、躰にいい中毒なんてあるのだろうか? 結局、人は何かに依存するものだ。それがゲームや酒、ギャンブル、その他という煙草以外のものだってどれもまともとは言えない。ゲームはやらないし興味もないし、酒は捜査本部がたつとそれも楽しめなくなる。ギャンブルなんて少ない金を更に減らすだけだ。結局、煙草しかない。
 そこに若い刑事、岡田巡査が現れた。
「落合さん、そこにいたんですか。煙草、やめた方がいいですよ」
「俺に死ねと言うのか」
「そんな大袈裟なことでもないと思いますけど。あ、それより調べてきましたよ」
「それで?」
「小林の携帯には事件当日の通話履歴は無し。というより、数日間なかったです」
「あいつに友達とかはいなかったのか?」
「今どき連絡は電話じゃなくてSNSですよ」
「悪かったな昭和で」
「昔はポケベルでしたっけ?」
「馬鹿にしてんのか」
「いえ、すいません。あと、一様パソコンとSNSも調べましたが、呼び出すようなやり取りは見当たらなかったです」
「流石に記録は残さないか。計画的な犯行だけに犯人は凶器のロープまで用意した」
「その割には自殺に見せかけて誤魔化せると思ったのは間抜けですよね」
「確かに言われてみたらそうだな」
「そこまで考えなかったんでしょう」
「いや、考えそうじゃないのか? 今は色んな刑事ドラマとか観たらバレることも想像つくだろ。犯人が肝心なところで何故慎重にならない? ここまで計画したんだぞ」
「考え過ぎじゃないですか?」
「いや……犯人の狙いはそこじゃないかもしれないな」
「え?」
 落合は考えた。俺は犯人にもしまんまと狙い通りにいっているとしたら何だ? 犯人にとって都合のいいこと…… 。
「犯人に都合のいいこと、それは何だと思う?」
「何ですか、急に」
「それは、容疑者から外れることだ。俺は犯人が男を吊るすのに女性では無理だと考えた」
「ええ、実際に無理だと思いますよ。男一人でも大変……いや、待てよ。男でもかなりきついんじゃ……犯人はどうやってやったんだ?」
「滑車の原理でも使ったんじゃないのか? それこそ、学校の先生らしく理科の実験のように」
「もし、そうだとしたら女性でも出来ますよ」
「そうなると、絞り込みはやり直した方がよさそうだな」
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