5 / 12
英雄は再開する
しおりを挟む
オリリアと名乗るエルフの少女についていくエクトとザラ、そして霊体のカナカ。
森を進んでいくオリリアにエクトは違和感を感じていた。
「あの……なんだか一周してないか?」
道中、一見目印の無い場所で突然右に曲がる事が何度か会った。そのせいかエクトの目からはただ一周しているように感じていた。
「わたし達の村は入口がある、そこ以外からは入れない」
そう言うと突然オリリアはエクト、ザラの手を繋ぎだした。
「ここからは、お守りがないとだめ」
「お守り……その胸についているペンダントか?」
ザラが聞くとオリリアは頷き、二人を連れ真っすぐ森の中心へと向かって行った。
そして、気づけば一対の門の前に三人は立っていた。
オリリアは扉を叩くと程なくして一人のエルフが現れる。
『オリリア!駄目じゃないか村の外に出たら、君はまだ幼いんだから外に出るなら誰かと……』
男のエルフはエルフ達特有の言語、エルフ後でオリリアに話しかけると背後に立つエクトとザラの存在に気づきオリリアを厳しい目で見た。
『オリリア、どうして人間をここへ招き入れた?』
『ちょっと耳貸して……―――――』
『何?―――――しかし……―――――わかった、そこの人間達」
エルフの男は二人にわかる言葉で話しかけた。
「はい、何でしょう」
ザラがエクトの前に立ち答えると男のエルフは二つの腕輪を取り出した。
「まさか使う事になるとはな……これはお前達を村に入れる許可証であると同時にお前達を縛る鎖でもある、我々に敵意を向けると麻痺の魔術が発動する、これを着けない限り村に入れない。いいな?」
「エクトさん、どうしますか?」
「僕達は争うために来たんじゃない、着けよう」
そうして腕輪を受け取ると二人は着け、確認したエルフは門を重々しく開いてくれた。
「何の目的で来たかは知らないが……村長へ挨拶はしておけ、それとこの村の名前は知らないだろ」
「はい、そもそも私達人間はここに辿り着く事すら敵わなかったので……」
「覚えておけ、そこにある」
そう言いながらエルフは上を指すと、門の上に看板がある事に気が付いた。
「エルフ語で「バータルア」と書かれている、ここはバータルア村。覚えたな?じゃあ入れ」
・
・
・
村の景色は、エクトでも初めて見る様なものだった。
何故ここに来るまでに気が付かなかったのかと思う程巨大な木を中心に、多くの建物が並び立っている。
しかし見る限り多くは木組みで、都市の方で見る石材製は殆どなかった。
「こっち」
オリリアは再び二人の手を取るとある一軒家に向かって歩き出す。途中、エクトとザラに気付いた村人たちは警戒するがオリリアに引っ張られている様子と腕輪、そして変なマスクを見ると気が抜けたように視線を外した。
ふと、エクトはある事に気が付くとマスクを外す。
「エクトさん?」
「……やっぱり魔力が落ち着いている、ここだとマスクを外しても大丈夫そうだ」
言われてザラもマスクを外す、そして確かに森を覆っていた魔力濃度が、少なくとも村で行動する程度は問題ないまでになっていた。
「結界の力でしょうか……」
「……わからないけど、しばらくピンクの猫にならなくていいのは助かるよ」
そして着いた一軒家、他の建物と比べ随分と古く、柱の所々は朽ちてすらいた。
「ここがわたしの家」
「……随分と、その、年季が入っているな?」
「もらった家だから、入って」
「貰った家?……まあいいだろう。エクトさん、私が先に入っておきますのでぇっ!?」
ザラがオリリアに続こうとした時、どういう訳かザラはボールの様に弾かれてしまった。
「い、一体何が……」
「ごめん、きみは入れないみたい」
「……あ、僕は入れる」
『どうやらあいつの家にも結界があるみたいだな……だが何故?』
エクトはザラに外で待機するよう謝りつつ、中に入っていく。
どうやらカナカも入れるようで、中に入るとエクトとカナカはその内装に驚いた。
『外は随分ボロいと思ってたが……なかなかどうして中は綺麗じゃないか』
「それで、オリリア、だっけ。どうして君は彼……カナカが見えるの?」
「それは―――――」
『それは儂を見れば自ずとわかるだろうさ』
初めて聞いた声がした。
若い声だが、不思議と老齢さを感じ取れる。
そして酷く感覚的で……頼りないものだがエクトは確かにわかった。カナカと同じような死者の声。
『お、お前は―――――』
『久しぶりだな、カナカよ。そして初めまして、人の子よ。儂はヴァルト・バータルア、嘗て魔王を封印した英雄の一人、謂わばエルフの英雄その人よ』
「―――――」
そこに浮いていたのは一人の紫髪のエルフ。
歴史には、五百年前四人の英雄が悪しき魔王と倒したとある。しかし、その後はどういう訳か英雄たちの本は余り無い。
あるのも精々作家たちの憶測だけだ、しかしカナカと同じくその英雄が。
死して尚世にとどまり、あまつさえ自分と会話をしていた。
『な、なんでヴァルトがいるんだ―――ああいや、生まれ故郷であるここならお前が居るのも理解はできるが……納得が出来ねぇ!生きてるなら連絡ぐらいしろよ!?』
『ふ、その喧しさ。五百年経ってもなお変わらないようだな?カナカよ』
『お前は変わったな!なんだその儂様口調は!そのうざったい白ローブは相変わらずみたいだけどな!』
『五百年も経てばそれ相応の立ち振る舞いというものがあるものさ、お前は少年の心を忘れないようで結構』
「ま、まさかここで英雄に会えるなんて思いもしなかった……そうか、貴方がエルフの英雄ヴァルト……」
『そう堅苦しくなる必要は無い、人の子よ。推測するまでも無い、この無頼漢と出会ってからは毎日振り回されているのではないか?』
『あぁん!?エクト騙されるなよ!こいつは昔っから皮肉屋だからな!』
「おお……凄く英雄っぽい、というよりは魔術王っぽい……」
『む?おお、そういえば儂はそのようにも呼ばれていたな。しかしよくそちらの名を知っているな』
「えぇまぁ、カナカが現れる前から英雄譚は好きだったし……これでも歴史学者を名乗ってるので」
『成程、出で立ちからして旅慣れた者かと思ったが学者だったか』
「師匠、要件」
『おっとそうだ、儂はカナカと違って魔術師だ。死した身ではあるが抜け道はある、弟子であるオリリアを通して魔術を行使出来るのだよ』
『それで?俺達を呼んだ理由はなんだよ』
『これは偶然だが、探索の魔術をオリリアを起点に発していた時懐かしい魂を感知してね、丁度いいと思って再開も兼ねて頼みごとをしようと思ったのだよ』
「頼み事?」
『―――――ここ数ヶ月、不滅の森は不安定だ。魔物は理由不明の活性化が起き、この村では食べる為では無く殺すための狩りをしなければならなくなっている』
「今日もワイルドボアを狩った、五匹くらい」
『肉こそ食すが儂らエルフはどちらかと言えば採食寄りの種族だ、本来する必要のない狩りをするのは生態系にしても好ましくない』
『それで?俺達には原因を突き止めろって事か?』
『少し違うな、原因は既に突き止めている。この森には特殊な魔物がいてな、森の王と呼んでいる鹿の魔物が居る』
「森の王……」
『正確に言えば森の王は魔獣だ、自らの許容量を超え魔物になって尚理性を失わずにいた個体――――それが森の王。奴は自らの生存のために魔物を統率し生態系を調整していた、言うなれば森の小さな神でもある』
「もしかして、その森の王が……」
『ああ、森の王は突如暴走、それに伴い魔物達も暴走を始め今や生態系は滅茶苦茶という訳だ』
『それなら森の王を倒せば済む話じゃねぇのか?』
『それが難しかった、仮にも奴は魔獣。儂ならともかくこの村のエルフだけでは奴には勝てない、それほどの強さを持っている。それに――――』
「皆やりたがらないの」
「……神様だから?」
「たぶん」
『オリリアはエルフとしては幼いが実力は高い、それでも一人で行かせるわけにはいかない……という所で現れたのがお前達だ、協力してくれるなら見返りを出そう』
『ほう?それなら丁度いい、ちょっと耳貸せヴァルト』
カナカはヴァルトに耳打ちするとヴァルトは驚いた顔をした。
『何……?ここだけではないのか―――――成程それはありえるな―――――わかった』
『エクトと言ったな、一先ず協力してくれるか?』
「勿論、不滅の森の調査だけが僕の依頼だけど、原因を解決できるならそれに越した事は無い」
『助かる……だがその前に、オリリア』
「ん」
『エクトよ、一度儂の弟子と手合わせして貰おうか』
森を進んでいくオリリアにエクトは違和感を感じていた。
「あの……なんだか一周してないか?」
道中、一見目印の無い場所で突然右に曲がる事が何度か会った。そのせいかエクトの目からはただ一周しているように感じていた。
「わたし達の村は入口がある、そこ以外からは入れない」
そう言うと突然オリリアはエクト、ザラの手を繋ぎだした。
「ここからは、お守りがないとだめ」
「お守り……その胸についているペンダントか?」
ザラが聞くとオリリアは頷き、二人を連れ真っすぐ森の中心へと向かって行った。
そして、気づけば一対の門の前に三人は立っていた。
オリリアは扉を叩くと程なくして一人のエルフが現れる。
『オリリア!駄目じゃないか村の外に出たら、君はまだ幼いんだから外に出るなら誰かと……』
男のエルフはエルフ達特有の言語、エルフ後でオリリアに話しかけると背後に立つエクトとザラの存在に気づきオリリアを厳しい目で見た。
『オリリア、どうして人間をここへ招き入れた?』
『ちょっと耳貸して……―――――』
『何?―――――しかし……―――――わかった、そこの人間達」
エルフの男は二人にわかる言葉で話しかけた。
「はい、何でしょう」
ザラがエクトの前に立ち答えると男のエルフは二つの腕輪を取り出した。
「まさか使う事になるとはな……これはお前達を村に入れる許可証であると同時にお前達を縛る鎖でもある、我々に敵意を向けると麻痺の魔術が発動する、これを着けない限り村に入れない。いいな?」
「エクトさん、どうしますか?」
「僕達は争うために来たんじゃない、着けよう」
そうして腕輪を受け取ると二人は着け、確認したエルフは門を重々しく開いてくれた。
「何の目的で来たかは知らないが……村長へ挨拶はしておけ、それとこの村の名前は知らないだろ」
「はい、そもそも私達人間はここに辿り着く事すら敵わなかったので……」
「覚えておけ、そこにある」
そう言いながらエルフは上を指すと、門の上に看板がある事に気が付いた。
「エルフ語で「バータルア」と書かれている、ここはバータルア村。覚えたな?じゃあ入れ」
・
・
・
村の景色は、エクトでも初めて見る様なものだった。
何故ここに来るまでに気が付かなかったのかと思う程巨大な木を中心に、多くの建物が並び立っている。
しかし見る限り多くは木組みで、都市の方で見る石材製は殆どなかった。
「こっち」
オリリアは再び二人の手を取るとある一軒家に向かって歩き出す。途中、エクトとザラに気付いた村人たちは警戒するがオリリアに引っ張られている様子と腕輪、そして変なマスクを見ると気が抜けたように視線を外した。
ふと、エクトはある事に気が付くとマスクを外す。
「エクトさん?」
「……やっぱり魔力が落ち着いている、ここだとマスクを外しても大丈夫そうだ」
言われてザラもマスクを外す、そして確かに森を覆っていた魔力濃度が、少なくとも村で行動する程度は問題ないまでになっていた。
「結界の力でしょうか……」
「……わからないけど、しばらくピンクの猫にならなくていいのは助かるよ」
そして着いた一軒家、他の建物と比べ随分と古く、柱の所々は朽ちてすらいた。
「ここがわたしの家」
「……随分と、その、年季が入っているな?」
「もらった家だから、入って」
「貰った家?……まあいいだろう。エクトさん、私が先に入っておきますのでぇっ!?」
ザラがオリリアに続こうとした時、どういう訳かザラはボールの様に弾かれてしまった。
「い、一体何が……」
「ごめん、きみは入れないみたい」
「……あ、僕は入れる」
『どうやらあいつの家にも結界があるみたいだな……だが何故?』
エクトはザラに外で待機するよう謝りつつ、中に入っていく。
どうやらカナカも入れるようで、中に入るとエクトとカナカはその内装に驚いた。
『外は随分ボロいと思ってたが……なかなかどうして中は綺麗じゃないか』
「それで、オリリア、だっけ。どうして君は彼……カナカが見えるの?」
「それは―――――」
『それは儂を見れば自ずとわかるだろうさ』
初めて聞いた声がした。
若い声だが、不思議と老齢さを感じ取れる。
そして酷く感覚的で……頼りないものだがエクトは確かにわかった。カナカと同じような死者の声。
『お、お前は―――――』
『久しぶりだな、カナカよ。そして初めまして、人の子よ。儂はヴァルト・バータルア、嘗て魔王を封印した英雄の一人、謂わばエルフの英雄その人よ』
「―――――」
そこに浮いていたのは一人の紫髪のエルフ。
歴史には、五百年前四人の英雄が悪しき魔王と倒したとある。しかし、その後はどういう訳か英雄たちの本は余り無い。
あるのも精々作家たちの憶測だけだ、しかしカナカと同じくその英雄が。
死して尚世にとどまり、あまつさえ自分と会話をしていた。
『な、なんでヴァルトがいるんだ―――ああいや、生まれ故郷であるここならお前が居るのも理解はできるが……納得が出来ねぇ!生きてるなら連絡ぐらいしろよ!?』
『ふ、その喧しさ。五百年経ってもなお変わらないようだな?カナカよ』
『お前は変わったな!なんだその儂様口調は!そのうざったい白ローブは相変わらずみたいだけどな!』
『五百年も経てばそれ相応の立ち振る舞いというものがあるものさ、お前は少年の心を忘れないようで結構』
「ま、まさかここで英雄に会えるなんて思いもしなかった……そうか、貴方がエルフの英雄ヴァルト……」
『そう堅苦しくなる必要は無い、人の子よ。推測するまでも無い、この無頼漢と出会ってからは毎日振り回されているのではないか?』
『あぁん!?エクト騙されるなよ!こいつは昔っから皮肉屋だからな!』
「おお……凄く英雄っぽい、というよりは魔術王っぽい……」
『む?おお、そういえば儂はそのようにも呼ばれていたな。しかしよくそちらの名を知っているな』
「えぇまぁ、カナカが現れる前から英雄譚は好きだったし……これでも歴史学者を名乗ってるので」
『成程、出で立ちからして旅慣れた者かと思ったが学者だったか』
「師匠、要件」
『おっとそうだ、儂はカナカと違って魔術師だ。死した身ではあるが抜け道はある、弟子であるオリリアを通して魔術を行使出来るのだよ』
『それで?俺達を呼んだ理由はなんだよ』
『これは偶然だが、探索の魔術をオリリアを起点に発していた時懐かしい魂を感知してね、丁度いいと思って再開も兼ねて頼みごとをしようと思ったのだよ』
「頼み事?」
『―――――ここ数ヶ月、不滅の森は不安定だ。魔物は理由不明の活性化が起き、この村では食べる為では無く殺すための狩りをしなければならなくなっている』
「今日もワイルドボアを狩った、五匹くらい」
『肉こそ食すが儂らエルフはどちらかと言えば採食寄りの種族だ、本来する必要のない狩りをするのは生態系にしても好ましくない』
『それで?俺達には原因を突き止めろって事か?』
『少し違うな、原因は既に突き止めている。この森には特殊な魔物がいてな、森の王と呼んでいる鹿の魔物が居る』
「森の王……」
『正確に言えば森の王は魔獣だ、自らの許容量を超え魔物になって尚理性を失わずにいた個体――――それが森の王。奴は自らの生存のために魔物を統率し生態系を調整していた、言うなれば森の小さな神でもある』
「もしかして、その森の王が……」
『ああ、森の王は突如暴走、それに伴い魔物達も暴走を始め今や生態系は滅茶苦茶という訳だ』
『それなら森の王を倒せば済む話じゃねぇのか?』
『それが難しかった、仮にも奴は魔獣。儂ならともかくこの村のエルフだけでは奴には勝てない、それほどの強さを持っている。それに――――』
「皆やりたがらないの」
「……神様だから?」
「たぶん」
『オリリアはエルフとしては幼いが実力は高い、それでも一人で行かせるわけにはいかない……という所で現れたのがお前達だ、協力してくれるなら見返りを出そう』
『ほう?それなら丁度いい、ちょっと耳貸せヴァルト』
カナカはヴァルトに耳打ちするとヴァルトは驚いた顔をした。
『何……?ここだけではないのか―――――成程それはありえるな―――――わかった』
『エクトと言ったな、一先ず協力してくれるか?』
「勿論、不滅の森の調査だけが僕の依頼だけど、原因を解決できるならそれに越した事は無い」
『助かる……だがその前に、オリリア』
「ん」
『エクトよ、一度儂の弟子と手合わせして貰おうか』
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる