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第10章 僕とボクの行き違い

☆第68話 愛しくて切なくて。

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 ☆第68話 愛しくて切なくて。

 ミレーヌは均整のとれた肢体を隠すように包み込むボディシャツのボタンに指をかける。
 細くて雪のような美しい白い肌。
 魅惑的に男を誘う若々しくてみずみずしい肌は健康的で、余分なものがついていないのに柔らかい。
 僕だけが知っているミレーヌの身体は豊かになりつつある乳房とキュッと括れた腰回り、安産型の丸くて大きなお尻という女性の持つ理想的な美しさがある。
 
 性行為にも積極的で沢山求めてくれる彼女は僕以外の男を知らない。
 その身体は征服するより溺れると言った方がよいのか。
 育ちの良い王侯貴族の女性は美しい顔立ちなのにだらしない身体をしていると噂だけど、ミレーヌの鍛えられた身体には無縁の話だ。
 
 愛しい恋人。
 僕だけが知っている彼女の美しい身体と清らかな心は僕の心を離さない。
 
 「ユキナ…ボクを見て。ユキナだけに見せるボクの全てを受け止めて。ボクを愛してよ」
 
 言われるまでもない。
 僕もミレーヌに誘われるようにシャツを脱ぐ。
 自分では細いと思っているけど均整のとれた美しい身体だとミレーヌは褒めてくれる。
 僕達はお互いの身体に見入っていた。
 
 僕とミレーヌは立ったまま抱き合いディープキスをする。
 柔らかい乳房と僕の胸板が触れ合い僕達はお互いの鼓動が早くなったのを感じた。
 お互いの身体を求めあう。
 僕の背中に腕を回し肩から背中を触って男性の身体を感じているのだろう。
 
 ミレーヌは肩を振るわせ、呼吸を乱している。
 これから自分を抱く男の身体に魅入っている時の姿。
 僕はミレーヌのお尻を揉みながらミレーヌの背中を腕で抱き寄せて女性の身体を感じていた。
 指に吸い付くような豊かなお尻はショートパンツごしにしか他の男性には見えない。
 このお尻を直接触れるのは僕だけだ。
 
 ミレーヌと一緒に歩くと羨まし気に見る他の男の視線を感じてしまう。
 恥ずかしいけど優越感も得ていた。
 美しくて抱き心地の良い彼女。
 その彼女より顔を見た事もない300人の犠牲者を選ぶのか?
 そう問われたら殆どの男性は拒むだろう。
 
 「ミレーヌ大好きだよ」
 
 「ボクだってユキナの事大好きだよ」
 
 僕は美しい彼女の肢体を抱きしめながらベッドに押し倒す。
 柔らかな弾力が僕の指から伝わる。
 今からこの美しい少女を僕だけのものにする。
 今夜は優しく抱けるか自信がない。
 
 僕はミレーヌのヴァギナを指で優しく触りながらおっぱいを揉む。
 ミレーヌの身体がぴくんぴくんと震えながら僕の手を握って来た。
 
 「あ…ふああ…ユキナ…ああっ」
 
 ミレーヌの唇から喘ぎが漏れ始めた。
 毎晩のように身体を求めあう僕達はお互いの感じる性感を熟知している。
 ミレーヌはヴァギナを撫でながら昂らせられるのが大好きだ。
 乳輪を優しく撫でながらミレーヌの乳首が立ってくるまで優しくヴァギナを愛撫する。
 
 「んっんんんっユキナ…ふあっ…ユキナ…ボク気持ちいいよ」
 
 ミレーヌの吐息が漏れてくる。
 僕はミレーヌの耳を甘噛みしながら舌で耳を舐めていく。 
 
 ぴちゃ…ぴちゃ、くりゅっ
 
 僕の舌がミレーヌの耳を犯すように愛撫する。
 直に舌を感じるミレーヌが恥ずかしそうに身体をよじり、舌の動きに合わせてミレーヌの身体が震えて瞳が潤い頬が赤くなっていく。
 
 「や、だ。ユキナ…意地悪しないで」
 
 そう言いながらも彼女が焦らされるのが好きな事を知っている。
 その証拠に乳首が固く尖ってきてヴァギナから愛液がとろりと漏れて来た。
 
 「あああ…ユキナ…ボク気持ちいい♡いつも優しくしてくれてボク嬉しいよ♡」
 
 「大好きな女の子だもん。優しくするのは当たり前だよ」

 ミレーヌは喘ぎ声を漏らしながら身体をくねらせ始めた。
 手で優しく乳首とクリトリスに触れて円を描くように優しく刺激していく。
 ミレーヌの腰が震えて自分から求めるように少し持ち上げる。
 もう大丈夫だとこくんと頷くミレーヌのヴァギナに、勃起したペニスを当てて優しく挿入していく。
 
 じゅぷぷぷぷ。
 
 「ああっ♡ユキナがボクのなかに入ってきた♡」
 
 ミレーヌの中は愛液で滑りがよくなっててぎゅっと締め付けて来る。
 膣壁が僕の怒張したペニスを優しく包み込み、襞の一枚一枚がペニスを感じるように絡みついてきた。
 名器というものなのだろうか?
 ミレーヌ意外とSEXした事のない僕には物凄く気持ちいいとしかわからない。
 身体を鍛えているミレーヌの中は猛ったペニスを程よい締め付けで優しく包み込んでくれる。
 
 「はあ…はあ…ユキナ…今日は激しくして。ボクにユキナを刻み付けて」
 
 「いいの?もしかしたら痛くなるかもだよ」
 
 「いいの。今日はボク激しくしてほしい。ユキナの事忘れられないようにボクをめちゃくちゃにして」
 
 もしかしたら仲たがいして別れる事になるかもしれない。
 僕もミレーヌも死ぬかもしれない依頼を受けるか断るかで揺れている。
 もし僕が一人でも依頼を受けると言ったらミレーヌは着いてきてくれるだろうか。
 これがミレーヌとの最後のSEXになるかもしれない。
 お互いを想いあい愛し合うが為に別れる事になるかもしれない。
 
 ミレーヌを捨てる訳じゃない。
 愛する気持ちに微塵も揺らぎは無いけど、異世界に転生した僕は前世でやれなかった人々の為に生きるという行為をやめる事は出来ない。
 それは僕の心を縛り付ける鎖のようなものだと思う。
 もしかしたら強迫観念なのかもしれない。
 愛しいミレーヌを失う事になったとしても、僕はその生き方を貫く。
 そうでないと僕は一生後悔すると知っているから。
 自分に背を向けた男にミレーヌを抱く資格なんてない。
 それだけははっきりとわかっている。
 
 自分でも馬鹿だってわかってるんだ。
 でもそれが多分僕がこの世界に転生した理由だと思う。
 神様か悪魔か知らないけど、僕にもう一度生命を与えてくれた事に感謝している。
 ミレーヌと出会わせてくれた事に感謝している。
 
 「ああっ♡あああ♡もっと強くして♡痛いくらいにボクを求めて♡」
 
 じゅぷじゅぷじゅちゅちゅ。
 
 僕は腰の動きを早くしていく。
 僕のペニスがミレーヌの愛液に濡れたヴァギナを激しく突いていく。
 愛液で濡れたヴァギナは襞の一枚一枚が僕のペニスを包み込み放したくないと訴えるように絡みつく。
 気のせいじゃない。
 ミレーヌの感情によって僕を包み込むヴァギナの締め付けが強くなっている。
 
 僕の腰とミレーヌの腰がぶつかりあうパンパンという音と共に、僕はミレーヌの乳首を優しく指で転がした。
 指で乳首を転がしながらミレーヌのおっぱいを揉み、豊かなお尻を掴む。
 僕の指がミレーヌのお尻に食い込んでお尻の形が歪んでいく。
 
 ミレーヌは白くてすべすべで柔らかい肌を赤く染めながら僕の激しい突き上げに身体を震わせくねらせている。
 瞳を潤ませて涙を零しながら僕を見つめるミレーヌも同じことを考えているのかもしれない。
 勇者ミレーヌとしてではなく、一人の少女として僕を愛してくれている。
 僕を愛する少女としてミレーヌは勇者の使命を捨ててまで僕を引き留めようとしてくれていた。
 
 「ああっ♡はああっ♡ユキナ♡行かないで♡ボクの傍にずっと一緒にいてよ♡ユキナがいてくれればボク勇者なんてどうでもいい♡」
 
 ミレーヌが喘ぎながら僕に行かないでと懇願する。
 勇者の使命より僕の方がいいって言ってくれているんだ。
 僕はなんて幸せ者だろうか。
 世界の運命より僕の方が大切だって言ってくれる勇者なんてこの世界にいる筈がない。
 
 「っ、あっ♡ああああ♡ボク身体が熱いよ♡あはぁああああっ♡」 
 
 ミレーヌの喘ぎが激しくなってきた。
 僕はミレーヌの感じる所。
 Gスポットと子宮口のポルチオを亀頭で擦り上げる。
 もしかしてこれがミレーヌと最後に愛し合う事になるかもしれない。
 Gスポットとポルチオをペニスで突き上げて擦りつけるとミレーヌはシーツを掴んで愛欲に乱れた。
 
 「ユキナ気持ちいい、そこ気持ちいいよ♡」
 
 「ミレーヌ!!ミレーヌ!!好きだっ世界で一番愛してる!!」
 
 「ボクも好き♡大好き♡ユキナを失うなんて絶対に嫌だ♡ボクはユキナとずっと一緒にいたいよ♡」

 僕達は愛し合い求めあい、蕩ける甘美な快感に覆われる。
 ミレーヌのこんな姿を見れるのは世界で僕だけだ。
 美しい少女の痴態を知っているのは僕だけなんだ。
 
 僕は正常位だったミレーヌの背中に腕を回して抱き上げる。
 僕とミレーヌが一番好きな対面座位の体位になる。
 お互い見つめあいディープキスを繰り返す。
 愛してる。
 世界で一番愛してる。
 
 「ああっ♡あああ♡ユキナ激しいよ♡もっとボクを求めて♡」
 
 「僕もミレーヌと別れたくない。ずっとずっと一緒にいたいよ」
 
 「だったら行かないで…お願い…ボクを置いていかないで」
 
 「ごめん、ミレーヌごめん。僕は行かなくちゃいけないんだ」
 
 「ユキナの馬鹿。馬鹿あああ!!」
 
 僕は激しく腰を突き上げる。
 ミレーヌとの結合部から愛液が零れてベッドのシーツを濡らし、染みがシーツに広がっていく。
 ミレーヌの膣が一際強くぎゅっとペニスを締め付けた。
 僕もミレーヌも限界が近い。
 
 「ユキナ♡ユキナ♡ボクを孕ませて♡ボク、ユキナの子供が欲しい♡ユキナの赤ちゃんを産みたいよ♡一生離さないで♡ボクはユキナと添い遂げたいよ♡」
 
 対面座位で繋がりながらミレーヌが僕に抱き着いてくる。
 お互いの顔を見つめながら、僕との子供が欲しいと言ってくれる少女。
 一生共に生きていくと誓いあった僕の恋人。
 こんなに愛しい少女を置いて僕は旅立ってもいいのだろうか。
 愛しくて切なくて心が張り裂けそうだ。
 
 「ごめん。ごめんね。僕は行かなくちゃいけないんだ」
 
 「ユキナの馬鹿っ馬鹿あああ!!あ───っ♡」
 
 どびゅどびゅどびゅっ。
 
 ミレーヌの絶頂と共に僕の精液が射精される。
 僕の精液がミレーヌの子宮に注がれて広がっていく。
 この愛しくて美しくて可愛い少女と引き換えにしても、僕は顔を見た事もない人たちの為に戦うのだろうか。
 誰に強制されている訳でもなく、行かないでと引き留められているというのに。
 
 「ミレーヌ。僕は行くよ」
 
 そう、これだけは譲れない。
 僕が僕であるために。
 僕は行かなくちゃいけない。
 
 「……ユキナの馬鹿」
 
 そう言ってミレーヌは火照った顔を悲しみにゆがませて涙を流す。
 今夜はミレーヌと限界までお互いを求めあおう。
 僕とミレーヌがお互いを忘れないように。
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