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レオンハルトの秘密 1
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そもそも──レオンハルトは、ユースティス公爵、グレイグの子ではないのだ。
この秘密を知っているのは、育ての父グレイグと、育ての母ルーネだけである。
「ティエ、魔女を知っているか」
「まじょ……? まじょ、ですか……ゃ、あん……っ、れおさま、うごくの、まって……」
「待たない」
まぁ──あのような状況で、昔語りをした自分にも問題があるのだが。
レオンハルトは、あの夜の記憶を辿る。
ルティエラの不実を一方的に呪い、幼い頃の記憶など消えていくものだろうと理解しながらも、一度感情を表に出してしまうととまらなかった。
激しく口付けて、その小さな口を貪った。
あの時庭園で約束をした、レオンハルトを「騎士様」と呼んだ少女に対して、レオンハルトはずっと思慕に似た執着を抱えていたのだと、このとき気づいた。
この鬱屈は、苛立ちは一体なんなのだろうと、自分でも理解できなかった。
だが、美しく成長して、エヴァートンの花と呼ばれるようになった、優秀で物静かで落ち着いた物腰の淑女の内面に、助けを求めている少女がいることを知っているのは自分だけだと思うと、たまらない気持ちになった。
恋と呼ぶにはいささか歪んだ感情ではあるが、そこには確かにルティエラが欲しいという明確な欲望があった。
小さくあたたかく、湿っていて甘い口腔に自分の舌を強引にねじこんで、口の中で小さく縮こまっている舌を絡め取る。
食べてしまいたくなるくらいに、柔らかく、水気をおびていて、さらに深く唇を合わせてぬるぬると中をなめ回すと、ルティエラの手がきゅっと服を掴むのが愛おしかった。
腰が重たくなる。体の芯が、熱くなるのを感じた。
レオンハルトは女が嫌いだった。騎士は戦いのあとに興奮がさめない者が多い。血の気を沈めるために、駐屯地には近隣の村や街から年頃の女が送られてくる場合もあれば、娼婦たちが商売をすることもある。
騎士団長になりたてのころは、部下が気をきかせてレオンハルトの天幕にも女を送り込んだものである。
レオンハルトはいつも女たちを追い返していたし、たまに薬を飲ませようとしたり、強引にことに及ぼうとする者もいたが、いずれにしても「二度と来るな」と言って、追い払っていた。
肉欲とは無縁──ということもないが、誰かを抱く気にも、恋人を作る気にもならなかった。
性欲処理などは、自分一人でなんとでもなる。
溜まった欲求を吐き出すために、自身を握りただ手を上下に動かすだけでいいのだから、楽なものだ。
そう思っていたが──ルティエラに口付けながら、レオンハルトは自分が異様に興奮していることを感じていた。
触ったわけでもないのに、陰茎が硬く張り詰めだしている。
はっきりとした欲望がそこにはあった。
彼女を抱きたかったのだ、ずっと。不誠実なアルヴァロから彼女を奪いたかった。
ルティエラの隅々までを可愛がり、愛しつくしたかった。
それに気づくと、なおさら歯止めがきかなくなった。
酔ったルティエラは抵抗という抵抗をまるでせずに、口付けの途中からくたりと体の力を抜いて、従順にされるがままになっていた。
くちくちと舌を嬲り、小さな空洞を隅々までなめ回す。
柔らかい肉でできた湿った洞窟はレオンハルトの蹂躙を受け入れた。
ルティエラが鼻にかかった甘えるような吐息をつくたびに、腰が気怠くなり、ズボンの中で自身が窮屈そうに張り詰めた。
「ルティエラ、俺はずっと覚えていた。庭園で会った君のことを。俺に助けてと言った、君を」
「ん……っ、ぁ、れお、さま……」
「あぁ。君の騎士だ。あの時、俺は、自分でも気づかないうちに心を君に捧げていた。それなのに、君は忘れてしまった。何故だろうな」
唇を離すと、舌先から銀糸が繋がる。それがやけに淫らに見えて、レオンハルトの背筋をぞくりとさせた。
一人での快楽とはまるで違う。
それは、愛らしく、愛しいから食い殺してしまいたいとでもいうような、凶暴な欲求だった。
ルティエラの全てを暴いて、支配下において、舐りつくしてしまいたい。
「れおさま、今のは、口付けでしょうか……」
「あぁ。したいからした。嫌か」
「違います……どうして、恋人とは口付けをするのでしょう。口と口をあわせて、何か楽しいことがあるのかしらと思っていました。でも……すごく、きもちよくて、びっくりしました」
「……気持ちよかったのか」
「ん……はい、すごく……力が抜けてしまって、ごめんなさい。私、動けなくて」
頬を上気させながら、くたりとベッドに横たわっているルティエラの胸を、レオンハルトは掴んだ。
「ぁ……れおさま、どうして」
こねるようにして揉みながら、服の上から僅かに硬くなっている乳首を摘まむ。
二本の指でこりこり扱くように動かす。それはただの柔らかい肉と、少し硬さのある小さな粒状の肉でしかないのだが、ルティエラの胸に触れているという事実が、レオンハルトの感情を昂ぶらせていた。
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