通訳なので他国の皇子にBLの婚約破棄の現場を実況した結果、旅立つことになりました。

能登原あめ

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さん 通訳した結果

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「ジェリーさま……優しくしてください。そしたら、好きになっちゃうかもしれません……」
「そ、そうか?」

 先っぽが私の中にめり込む。
 ぬぽぬぽと音を立てているけど、ためらっているのかな。
 このサイズの人に優しくしてって無謀だったかも?

「キス、していいか?」

 あぁ、そういえばこんなことしてるのに、キスひとつしてない。

「いいですよ? 初めてですけど」
「初めて⁉︎」

 あんまり驚くからおかしくなって思わず笑った。

「おかしいですか? どうぞ、初めてで作法がわかりませんが」

 触れるだけのキスが落とされる。
 
「クミン、オレのこと、好きになれ」

 口内に舌が忍び込み、これがフレンチキスっていうかディープキスかと思っていると、おちんちん様が私の中に少しずつ侵入する。

「大丈夫か?」
「……っ、圧迫感は、ありますけど……まだ、それほど」

 めいっぱい広げられてるから全部挿れられたら裂けるかな、痛そうだな。
 でも!
 出産ってスイカ産むくらいの痛さだっけ?
 おちんちん様はスイカほどはないし!

「ふぅーーっ……、この先は少し痛むかもしれない……」
「……わかりました」
「……潔いな。……ちゃんと挽回する、つもりだ」

 私の膝裏を掴み、ぐっと押し挿れる。

「かはっ‼︎」

 全く色気のない声が出た。
 そして今さら思い出した。
 鼻からスイカ出す痛みだっけ?
 そもそも出すほうじゃなかった‼︎
 入れるほうだし!

「……大丈夫か?」
「痛いです、ジェリーさまの……」

 おちんちん様が、内臓を押し上げるんです。

「クミンを苦しませたいわけじゃない、あと少しだけ……すまない」

 内臓が!
 内臓がぁ‼︎

「……これで全部だ。クミン、痛みを軽くする薬を使っていいか?」
「はい、お願いします」

 ずるりと引き抜かれ、ホッとした。
 あれ?
 挿れる前から使ってくれたらいいのに……あれ?
 
「出血してるな……中にも塗るぞ?」
「お願いします」

 どこからか取り出した軟膏のようなものをたっぷりと指にとり、中に塗り込んだ。

「あったかいですね……」

 スースーしないタイプの筋肉痛の塗り薬みたいなじんわりした感じがした。
 彼が手に残ったそれをクリトリスにのせる。

「あっ……‼︎」
「……こっちの方が好きか? もう少し塗ってやろう」

 コリコリとしたそれにたっぷり軟膏をつけてそっと触れる。

「中の奥にも塗らなきゃな」

 白い布でおちんちん様についた血液などなどを拭き取り、大切そうになぜか内側に折りたたんでベッドの端に置いた。
 あんな綺麗な布で拭くなんてさすが皇子だ。

 それから先端にたっぷりと軟膏をのせて私の中へズンッと滑り込んだ。

「ああぁっ‼︎」

 こっち、初心者ぁーー!
 ぐちゅぐちゅと音がするのは、軟膏のせいかな。
 じわじわあったかいというより、カッカしてきた。

「ジェリーさまっ……中で動くと熱いですっ♡」
「……いいんだ、それで……これは、傷薬でもあるけど、お互いの官能を高める効果もあるらしい。……母の国に伝わる秘薬だ」

「媚薬?」
「いや、秘薬だ……媚薬の方がよかったか? それなら次回の為に手に入れてくるが?」
「いえ、いりません‼︎ これだって、すでに身体が熱いのにっ♡」

 そうかといいながら、ゆったりと揺さぶる。

「……痛みは?」
「もう、平気、です……♡」
「そうか、動くぞ?」

 じゅぷじゅぷと大きな音を立てておちんちん様が出し挿れされる。
 なんだこの、圧倒的エロい状況は!
 お腹の中がきゅんとする。

「くっ……! なんて、締めつけだ!」
「……あっ♡ 何ぃ? これぇ……♡ 気持ち♡ いいっ♡♡」
「そうか……よかった……」

 浅く深く、それから押しつけるように腰を回して、私の中を探る。

「ぁぁあーー♡ ジェリーさまぁ♡」
「……ここ、か? あぁ、どんどん蜜が溢れてくるな……かわいいな……クミン」
「ぃいっ♡♡ 気持ちいいよぉ……♡ ジェリーさまぁ♡」

 頭の中が真っ白になって、身体ががくがくと震えた。
 ぎゅうぎゅうとおちんちん様を締めつけ、苦しそうな彼がぱちゅんぱちゅんと腰を打ちつける。

「ぁあっ♡ すごっ♡ いいっ♡ はぁっ……♡」
「オレのすべてを注ぐぞ」

 ガツンと打ちつけてからゆるゆると動き、私をぎゅっと抱きしめた。

「初めてだよ……俺の全てを与えたのは」
「……ジェリー様……」

 皇子だし、タネばらまいちゃまずいもんね。
 中出しはお互い初めて、か。

 ……まさか童貞だったってことはないよね。
 ……ないよね?
 その歳で?
 そもそも彼の歳を知らなかった。

「……ジェリー様はいくつなんですか?」
「二十三だが?」

 おっと。
 私は童顔で彼は老け顔なのか。
 実際にはたった、三つしかはなれていないのに。
 あの国だったら私たちは親子に見えたかもしれない。
 
 私が考え込んだからか、なぜかジェリー様が焦った様子をみせた。

「……いや、違うんだ、閨教育は受けているからな、何人もの女人と。未経験というわけではない……手前までは……まぁ、……その、身体を繋げたのはクミンだけで、その……」 

「初めて同士なんですね。……まぁ、いいですけど。それより、旅して回るのにまだ赤ちゃんは困りますよ?」

 今回妊娠したらどうなっちゃうんだ。
 産休とかあるのかな。
 ないよねぇ。

 あ、そう、ってちょっと目を泳がせた後、ジェリー様がアルカイックスマイルをみせた。

「…………ふむ。知らないのか? 教会でどちらが子供を生むか宣誓してからでないと妊娠できないんだ」

 なるほど。
 異世界だ。
 神様の力が強いのかなー。
 病気にさえ注意すればやりたい放題じゃないか。

「オレはクミンに産んでほしい」
「まぁ、いいですよ? でももし、私が子どもを産めなかったらジェリー様お願いしますね」
「…………うむ。宣誓の仕直しか、前例もないわけではない、か……」

 眉間にしわを寄せて考えているけど、承諾してくれたのかな。

「ジェリー様、これからよろしくお願いします」
 
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