死ねのうらっかわ

えりんぎ

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白い夢の中

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家に帰ってすぐ風呂を沸かした。
記憶があんまりないけど、多分風呂に浸かった。一人暮らし、女にしては散らかった部屋だ。脱ぎっぱなしの服、参考書、メイク道具、鏡。あー片付けなきゃと思いながらも、布団に潜り込んで、自分がやってるSNSを開くと、幸せそうなあの頃の2人の投稿がじゃんじゃん載っかってた。それをみて、涙が滲むと同時に頬の痛みが襲ってきて。なんだこれ、吐き気がする。
気持ちわる
消そう
投稿が10個以上一気に消えた。つくづくこの一年、あの男に費やしてきたんだな、と、勿体無いことしたな、と思う。
早く寝よう、そんで、友達と話せば忘れる
あれ、私、まともに話せる友達、いたかな
そんな事思いながら、眠りについた。



『俺、旅行のしおり作ったんだよ、テスト落ち着いたらここ、行こうな』

『カメラ始めよっかな、二人の思い出残したいし。ていうか、かわいい千尋のこと写真に残したいだけなんだけどさ』

『俺料理だけは得意だからさ、これ食ってみ、ほっぺた落ちるよ』

『部屋片付けてくれたのか、ありがとー!』

思い出の中の彼は優しく笑顔だ。
彼の大きな左手が私の右手を包む。
見上げて、見つめてると、こちらをみて微笑み返す。

私はゆっくり、瞬きをする
ゆっくりと

すると、彼の顔からみるみる笑顔が消えていった。


『お前のこと好きだったの間違いだったわ』

『イライラさせてくるからタバコ始めたんだよ、お前と会わなかったら吸ってなかったんだろうな』

『友達付き合いなんだから仕方ないだろ、別にやましいことしてないよ』

バチン、
静かな部屋に響き渡る。

目尻から熱いものがこぼれ、私は目を開けた。

冬が終わりだんだん暖かくなってきた。朝になるのが早くなった。白い光が差し込む。布団からむくりと起き上がりカーテンを開ける。

昨日まで、未来が不安で仕方なかった。でも、今日はどうだろう。不思議と晴れやかで、寂しくて、ただ、息が苦しくて、お腹が空かなかった。
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