異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜

山いい奈

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#142 菜箸依頼と、耐火煉瓦調達

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 米の種籾たねもみに水をやり、昼営業の仕込み、そして昼営業が終わり、休憩時間に入る。

 壱は手押し車にサユリを乗せ、まずは木製工房に。

「こんにちは!」

 ドアをノックして、声を掛ける。その間にサユリも壱の横に。

「おう、入って良いぞ!」

 中から聞こえて来るのは、すっかりと聞き慣れたロビンの声。

「お邪魔します。また作って欲しいものがあって」

「邪魔するカピよ」

「おう、今度は何だ?」

 溌剌と頼もしい返事。

「菜箸を。あの、前に作って貰った箸の、持ち手部分が長いやつで、トータル30センチくらいでしょうか」

「おう判った。何本要るよ」

「3揃い分、6本お願いします」

「よっしゃ。今回も2本ずつ色付けるか?」

「あ、そうですね」

「また坊主がやるか? こっちでやっとくか?」

 壱は少し考え、言う。

「また自分でやって良いですか?」

 はしにカラーリングをした時にも感じた達成感。そのものは作って貰うのであるが、そうする事で自分も関わった思いが出来る。それが楽しくて嬉しいのだ。

「おう、構わんぜ。明日には出来るからよ、取りに来い!」

 ロビンは良い、気持ちの良い笑顔を見せてくれた。

「ありがとうございます! じゃあまた明日!」

「頼むカピ」

「おう!」

 壱とサユリは礼を言い、工房を辞した。

 サユリはまた手押し車に乗り、次に向かうのは陶製工房。

「こんにちは!」

 先程と同様、ドアをノックする。

「はーい、どうぞー」

 声がしたので、ドアを開ける。

「こんにちは」

「邪魔するカピ」

「あらサユリさん、イチくん、こんにちは。どうしたの?」

「前に言っていた耐火煉瓦たいかれんがが欲しくて来ました」

「ああ! はいはい。オッケーオッケー持ってって! こっちどうぞー」

 シルルは明るく言うと、奥のドアを開け、壱とサユリを促す。

 そのドアは工房の裏に続いていて、出ると釜があり、脇にはストックしてある煉瓦が積んであった。

 シルルがその煉瓦の一部を指差す。

「これが耐火煉瓦。好きなだけ持ってって!」

「ありがとうございます!」

 壱は表に周り、手押し車を運んで来る。ボトムのポケットからメモを出し、書かれた個数の煉瓦を数えながら手押し車に積んで行った。

「シルルさんありがとうございます! 頂いて行きますね!」

「はーい。また何か作るの? 私たち食べれる?」

 食べられるもの前提か。まぁ確かに壱は食堂の人間だし、これまでも食に関する頼みごとばかりをして来た訳だが。

是非ぜひ食べてみてください。今度作りますね」

「楽しみにしてるね!」

 シルルは笑顔で言い、壱とサユリを送り出してくれた。
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