異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜

山いい奈

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#163 まずは朝の作業を

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 朝食を終え、裏庭に出ると、ガイたちは既に揃っていた。

「おはようございます」

「おはようっす!」

「おはようございますー」

「……おはようございます」

「おはようございます。今朝もよろしくお願いします」

 壱が言うと、「はい」「おー」とそれぞれから元気の良い声が上がった。

「ところでイチくん、これ、玉ねぎの苗っすよね? 何でこんなとこに?」

 ジェンが玉ねぎの苗の植木鉢を指しながら聞いて来る。

「あ、これ、俺が元の世界で食べてたネギって野菜の代わりになるんですよ。なので昨日譲って貰いました」

「へぇー? 食べられるのは聞いてましたけどー、食べる事は無かったですからねー。どうやって食べるんですかー?」

 食いしん坊のナイルが食い付いた。興味深げにひとみを輝かせている。

「細かく切って、生のまま、料理のアクセントとかにするんですけども、ざく切りにして豚肉とかと炒めても美味しいですよ。味は当たり前ですけど玉ねぎに似てます」

「そうなんですねー。食べる機会ありますかねー?」

「その内に。新しいメニューも考えてますので、待っててください」

 昼メニューに加えたいと思っている豚汁の事である。ネギ代わりの玉ねぎの苗が加われば、益々美味しいものが出来る筈だ。

「それは楽しみですねー。待ってますねー」

 ナイルは嬉しそうに眼を細めた。

「では、水りをしましょう。俺はついでに玉ねぎの苗にも遣りたくて」

「成る程。それも夕方の時にも遣った方が良いですか?」

 ガイが聞いてくれたが、壱は首を振った。

「いいえ。夕方は米の苗だけで大丈夫です。ありがとうございます」

 米の苗に土の乾燥は禁物だが、ネギは多少なら大丈夫だろう。ガイたちにそこまで手間を掛けさせる訳にはいかない。

 さて、水遣り開始だ。壱たちは如雨露じょうろを用意した。
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