11 / 50
2章 碧、あやかしと触れ合う
第1話 お父さんとお母さんの出会い
しおりを挟む
実は碧のお母さんは、あやかしである。その正体は二口女だ。
二口女は頭の後ろにも口があり、かなり大食いなあやかしなのだ。
お母さんは普段は美しい女性の姿で、普通に人間として生活をしている。後頭部の口も見えない様になっている。妖力でそうしているのだ。
お母さんの胃袋の天井がどれぐらいなのか、お父さんも碧も知らない。お母さんはお腹がいっぱいになったことが無いからだ。
お父さんは以前、お母さんをお腹いっぱいにしてあげられない不甲斐無さに悩んだそうだが。
「でも、お父さんのごはん美味しいし、わたしは満足なんやで」
お母さんは偽りの無い笑顔でそう言ったそうだ。
そんなお父さんとお母さんの出会いは、お母さんが働いていたカフェでだったそう。お父さんは当時会社員で、そこを行きつけにしていたのだ。
二口女はそもそも美しいものなのだが、お母さんも例に漏れず美貌で、頭の口を隠していたので、伝承などでは長く伸ばしていることが多い髪を軽いボブカットにしていて、溌剌とした印象だったそうだ。
お父さんはそんなお母さんに一目惚れをした。
お父さんは営業職で、外回りの隙間でそのカフェを利用していたそうなのだが、お母さんが新たにアルバイトで入り、そこで出会ったのだ。
カウンタ席でタブレットを開いてお仕事をしながら、ときおりマスターと世間話をする。今日はええ天気ですね、そんな他愛の無いお話だ。
お父さんは食品製造会社の営業だった。お父さんも碧と同様に調子専門学校を出ていて、新商品開発の部署を希望していたのだが、それが叶わぬまま3年が経とうとしていたのだ。
お母さんがそのカフェでアルバイトを始めたのは、高校を卒業したばかりの春のことだった。お母さんはあやかしではあったのだが、義務教育を経て高校にも進学した。そして大学入学も決めたのだ。
当時、お父さん23歳、お母さん18歳。ちょうど良い歳の差だと思う。
お父さんがオーナーさんとお話をするので、いつの間にかお母さんもそこに混ざる様になり、ゆっくりとふたりの距離は近付いていった。
お父さんがお母さんに交際を申し込んだとき、お父さんは24歳、お母さんは19歳だった。
お母さんはまさか、お父さんが自分に対してそんな見方をしているなんて、思いもよらなかったそうだ。お父さんは穏やかな人で、がっついたところが無く、色恋のイメージが無かった。
だがそんな優しいお父さんに、お母さんが淡く惹かれていたのは間違い無く。
そうしてふたりのお付き合いが始まった。お母さんものほほんとした人だから、ふたりはそれぞれのペースでお付き合いを重ね、思いを深めていった。
そうして3年が経ち、お母さんはストレートで大学を卒業。就職先も決まっていた。カフェのお仕事でホールスタッフの面白さに目覚め、チェーンのカフェに入ることになっていた。
そうして新年度が始まり、さらに2年が過ぎた。
お父さんは相変わらず営業職で励み、お母さんもカフェのホールのお仕事に勤しんでいた。そんなお母さんにお父さんがリングを用意したのは、4月に入って少ししたころのこと。
お父さんはプロポーズといっても、高級なレストランを予約したりはしない。お母さんがいつも好むのは「美味しいものがたくさん」だからだ。だからお父さんはホテルのビュッフェにお母さんを連れていった。
そのころには、お父さんとお母さんのデートでの食事はホテルのビュッフェや、焼肉やしゃぶしゃぶの食べ放題などが定番になっていた。お付き合いを始めてしばらくはお母さんもひとり分を食べるにとどめていたが、徐々に過剰な気遣いをする必要の無い関係になって、大食らいなのを隠そうとしなくなったのだ。
いつもと違ったのは、席を予約していたことだ。ビュッフェレストランは広く、席も多い。いつもは直接レストランに行くのだが、レストランの担当者さんと相談して、夜景の綺麗な窓際の席をキープしてもらったのだ。
いつもの様に存分にお料理を楽しみ、スイーツも終わって、それぞれホットドリンクで落ち着いたころ。目立つのが苦手なお父さんはテーブルの下で、リングのケースを開いた。
「凪ちゃん、ぼくと、結婚してくれませんか」
そう、向かいに座るお母さんにだけ聞こえる様な大きさで、でもはっきりと言った。
お母さんはそれに嬉しそうに顔を輝かせた。だが次にはその笑顔が曇ってしまった。
「でもわたし、あの」
お母さんの声は沈んでいたそうだ。言いたいのに言えない、そんな気配を感じたお父さんは。
「大丈夫、分かってる。凪ちゃんはあやかしやろ?」
凪はお母さんの名前である。当時の苗字は笠野だ。
「え」
お母さんは驚いた表情を見せた。そして青ざめた。
「あの、泰三さん、わたし、人間に仇なしたり、そんなんは」
泰三はお父さんの名前だ。
「分かってる。凪ちゃんはええあやかしや。せやからぼくは結婚したいって思った。ぼくな」
お父さんはお母さんを安心させる様な笑みを浮かべて。
「あやかしが見える家系で、小さいころから関わってきたんよ。せやから、なーんも問題あれへんよ」
するとお母さんの目には、薄っすらと光るものが現れる。
「わたし、人間と結婚、できるん……?」
まるで感激している様に、お父さんには見えたそうだ。それはきっと真実で。
お母さんは人間が好きだからこそ、人間社会に関わってきた。そうして人間であるお父さんとお付き合いをして、きっとそれは幸せな時間で。
でも自分はあやかしだから、いつかは身を引かねばと思っていて。
なのにお父さんはあやかしの存在を認識していて、お母さんと結婚をしたがっていて。
「ほんまに、わたしでええの……?」
お母さんの声は小鳥の様に小さく震えていたそうだ。お父さんはそっとお母さんの左手を取って、細くしなやかな薬指に指輪を滑らせた。
お父さんは一般的な会社員だったから、大きなダイヤモンドなんて付いた指輪では無い。それでもそれにはお父さんの真摯な思いが込められている。プラチナに埋め込まれた、小さく透明な石が、精一杯輝いた。
「うん。ぼくは、凪ちゃん以外の人との結婚なんて、考えられへんよ」
お父さんの優しい声色は、お母さんの心にじんわりと沁みわたり。
「ありがとう、泰三さん……!」
お母さんの頬を、つうと雫が流れ落ちた。
そして、お母さんの指を彩る新しい華奢なリングは、ほんの少し、ぶかぶかだった。
二口女は頭の後ろにも口があり、かなり大食いなあやかしなのだ。
お母さんは普段は美しい女性の姿で、普通に人間として生活をしている。後頭部の口も見えない様になっている。妖力でそうしているのだ。
お母さんの胃袋の天井がどれぐらいなのか、お父さんも碧も知らない。お母さんはお腹がいっぱいになったことが無いからだ。
お父さんは以前、お母さんをお腹いっぱいにしてあげられない不甲斐無さに悩んだそうだが。
「でも、お父さんのごはん美味しいし、わたしは満足なんやで」
お母さんは偽りの無い笑顔でそう言ったそうだ。
そんなお父さんとお母さんの出会いは、お母さんが働いていたカフェでだったそう。お父さんは当時会社員で、そこを行きつけにしていたのだ。
二口女はそもそも美しいものなのだが、お母さんも例に漏れず美貌で、頭の口を隠していたので、伝承などでは長く伸ばしていることが多い髪を軽いボブカットにしていて、溌剌とした印象だったそうだ。
お父さんはそんなお母さんに一目惚れをした。
お父さんは営業職で、外回りの隙間でそのカフェを利用していたそうなのだが、お母さんが新たにアルバイトで入り、そこで出会ったのだ。
カウンタ席でタブレットを開いてお仕事をしながら、ときおりマスターと世間話をする。今日はええ天気ですね、そんな他愛の無いお話だ。
お父さんは食品製造会社の営業だった。お父さんも碧と同様に調子専門学校を出ていて、新商品開発の部署を希望していたのだが、それが叶わぬまま3年が経とうとしていたのだ。
お母さんがそのカフェでアルバイトを始めたのは、高校を卒業したばかりの春のことだった。お母さんはあやかしではあったのだが、義務教育を経て高校にも進学した。そして大学入学も決めたのだ。
当時、お父さん23歳、お母さん18歳。ちょうど良い歳の差だと思う。
お父さんがオーナーさんとお話をするので、いつの間にかお母さんもそこに混ざる様になり、ゆっくりとふたりの距離は近付いていった。
お父さんがお母さんに交際を申し込んだとき、お父さんは24歳、お母さんは19歳だった。
お母さんはまさか、お父さんが自分に対してそんな見方をしているなんて、思いもよらなかったそうだ。お父さんは穏やかな人で、がっついたところが無く、色恋のイメージが無かった。
だがそんな優しいお父さんに、お母さんが淡く惹かれていたのは間違い無く。
そうしてふたりのお付き合いが始まった。お母さんものほほんとした人だから、ふたりはそれぞれのペースでお付き合いを重ね、思いを深めていった。
そうして3年が経ち、お母さんはストレートで大学を卒業。就職先も決まっていた。カフェのお仕事でホールスタッフの面白さに目覚め、チェーンのカフェに入ることになっていた。
そうして新年度が始まり、さらに2年が過ぎた。
お父さんは相変わらず営業職で励み、お母さんもカフェのホールのお仕事に勤しんでいた。そんなお母さんにお父さんがリングを用意したのは、4月に入って少ししたころのこと。
お父さんはプロポーズといっても、高級なレストランを予約したりはしない。お母さんがいつも好むのは「美味しいものがたくさん」だからだ。だからお父さんはホテルのビュッフェにお母さんを連れていった。
そのころには、お父さんとお母さんのデートでの食事はホテルのビュッフェや、焼肉やしゃぶしゃぶの食べ放題などが定番になっていた。お付き合いを始めてしばらくはお母さんもひとり分を食べるにとどめていたが、徐々に過剰な気遣いをする必要の無い関係になって、大食らいなのを隠そうとしなくなったのだ。
いつもと違ったのは、席を予約していたことだ。ビュッフェレストランは広く、席も多い。いつもは直接レストランに行くのだが、レストランの担当者さんと相談して、夜景の綺麗な窓際の席をキープしてもらったのだ。
いつもの様に存分にお料理を楽しみ、スイーツも終わって、それぞれホットドリンクで落ち着いたころ。目立つのが苦手なお父さんはテーブルの下で、リングのケースを開いた。
「凪ちゃん、ぼくと、結婚してくれませんか」
そう、向かいに座るお母さんにだけ聞こえる様な大きさで、でもはっきりと言った。
お母さんはそれに嬉しそうに顔を輝かせた。だが次にはその笑顔が曇ってしまった。
「でもわたし、あの」
お母さんの声は沈んでいたそうだ。言いたいのに言えない、そんな気配を感じたお父さんは。
「大丈夫、分かってる。凪ちゃんはあやかしやろ?」
凪はお母さんの名前である。当時の苗字は笠野だ。
「え」
お母さんは驚いた表情を見せた。そして青ざめた。
「あの、泰三さん、わたし、人間に仇なしたり、そんなんは」
泰三はお父さんの名前だ。
「分かってる。凪ちゃんはええあやかしや。せやからぼくは結婚したいって思った。ぼくな」
お父さんはお母さんを安心させる様な笑みを浮かべて。
「あやかしが見える家系で、小さいころから関わってきたんよ。せやから、なーんも問題あれへんよ」
するとお母さんの目には、薄っすらと光るものが現れる。
「わたし、人間と結婚、できるん……?」
まるで感激している様に、お父さんには見えたそうだ。それはきっと真実で。
お母さんは人間が好きだからこそ、人間社会に関わってきた。そうして人間であるお父さんとお付き合いをして、きっとそれは幸せな時間で。
でも自分はあやかしだから、いつかは身を引かねばと思っていて。
なのにお父さんはあやかしの存在を認識していて、お母さんと結婚をしたがっていて。
「ほんまに、わたしでええの……?」
お母さんの声は小鳥の様に小さく震えていたそうだ。お父さんはそっとお母さんの左手を取って、細くしなやかな薬指に指輪を滑らせた。
お父さんは一般的な会社員だったから、大きなダイヤモンドなんて付いた指輪では無い。それでもそれにはお父さんの真摯な思いが込められている。プラチナに埋め込まれた、小さく透明な石が、精一杯輝いた。
「うん。ぼくは、凪ちゃん以外の人との結婚なんて、考えられへんよ」
お父さんの優しい声色は、お母さんの心にじんわりと沁みわたり。
「ありがとう、泰三さん……!」
お母さんの頬を、つうと雫が流れ落ちた。
そして、お母さんの指を彩る新しい華奢なリングは、ほんの少し、ぶかぶかだった。
1
あなたにおすすめの小説
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
【完結】「かわいそう」な公女のプライド
干野ワニ
恋愛
馬車事故で片脚の自由を奪われたフロレットは、それを理由に婚約者までをも失い、過保護な姉から「かわいそう」と口癖のように言われながら日々を過ごしていた。
だが自分は、本当に「かわいそう」なのだろうか?
前を向き続けた令嬢が、真の理解者を得て幸せになる話。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
下宿屋 東風荘 2
浅井 ことは
キャラ文芸
※※※※※
下宿屋を営み、趣味は料理と酒と言う変わり者の主。
毎日の夕餉を楽しみに下宿屋を営むも、千年祭の祭りで無事に鳥居を飛んだ冬弥。
しかし、飛んで仙になるだけだと思っていた冬弥はさらなる試練を受けるべく、空高く舞い上がったまま消えてしまった。
下宿屋は一体どうなるのか!
そして必ず戻ってくると信じて待っている、残された雪翔の高校生活は___
※※※※※
下宿屋東風荘 第二弾。
隠された第四皇女
山田ランチ
恋愛
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
将来の嫁ぎ先は確保済みです……が?!
翠月るるな
恋愛
ある日階段から落ちて、とある物語を思い出した。
侯爵令息と男爵令嬢の秘密の恋…みたいな。
そしてここが、その話を基にした世界に酷似していることに気づく。
私は主人公の婚約者。話の流れからすれば破棄されることになる。
この歳で婚約破棄なんてされたら、名に傷が付く。
それでは次の結婚は望めない。
その前に、同じ前世の記憶がある男性との婚姻話を水面下で進めましょうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる