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第三話 ゆうづる
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「こんにちはおじいちゃん。また来ちゃった!」
「ん? てめえは……二葉だっけ? いきなり現れたかと思ったら、ふっといなくなりやがって、夢でも見たのかと思ってたぜ。だがこうしてまた現れたってこたあ……俺はまたいつの間にか寝落ちして夢見てんだな」
「違うわよっ! 私は令和の未来からC61で……」
そこまでしゃべったら、いきなり耳も割れんばかりに、ポーーーッと大音量が響き渡り、二葉の周りが真っ黒闇になった。
「ふわっ。何これ……何も見えないや。今回はこれでおしまい?」
すると目の前を……蛍だろうか? いや蛍よりはかなり大きい光がすっと横切ったかと思ったら耳元で声がした。
「二葉さん。私に警笛を使わせないで下さいね」
テレビのアナウンサーかボカロの類の様な平坦なイントネーションの男性の声だ。
「えっ、誰?」
「詳しくはお伝え出来ませんが、私はまあ……C61の妖精とでもさせて下さい。いいですか二葉さん。未来の事を具体的に三郎さんに伝えるのは禁則事項です。下手に未来の事を知ってしまって、将来三郎さんがあなたのおばあちゃんを選ばなかったりしたらどうなりますか?」
「……あっ! お父さんも私も生まれてこないわ……」
「そう言う事です。ここでの体験はあなたにとっては全て夢の扱いなのですが、三郎さんにとっては現実なのでくれぐれもご注意下さいね。まあ、ちょっと位なら三郎さんに夢と錯覚させる事も出来ますが、そう頻繁に未来に言及する事はお控え下さい」
「わかったわ。でも、それじゃ。私をおじいちゃんに会わせてくれたのはあなたなんだよね? 何で?」
「今は秘密にしておきましょう。ですがこうしてせっかく三郎さんに会えたのですから、是非いろんな体験をしてお楽しみ下さいね」
「あー、ちょっと待ってよ。もう少し聞きたい事が……」
…………
「おい! 二葉‼ 大丈夫か⁉」
また目の前が明るくなり、おじいちゃんが私の耳元で怒鳴っていた。
「あ、おじいちゃん……大丈夫よ。ちょっと教育的指導を受けてたの」
「教育的指導?」
「いや。私が未来の事をおじいちゃんに話すと大変な事になるんで気を付けろってC61が……」
「ふはっ。C61がか⁉ だがそうか。それ知ってるぞ。タイムパラドックスとか言う奴だろ? SF小説か何かで読んだ事あるぞ。お前ガキのクセに設定細けえな。まっ、丁度いいや。こないだも言ったが、俺に将来の事とか余計な事は一切しゃべんじゃねえぞ」
「分かったわよ。それでおじいちゃんは今、何やってたの?」
「ん? ああ……って、お前。そのおじいちゃんてのやめねえか? こんな若々しいハンサムボーイをつかまえてそれはねえだろ」
「でもどう呼べば……三郎さん。いやいや三郎おじさんでどう?」
「まあ親子っちゅう訳にもいかんし、兄妹ちゅうのもちょっと不自然か。彼女もぜってえ違うし……それでいいか。で、これなんだがよ。北海道にSL取材に行く企画書まとめてんのよ」
「えっ、SL乗れるの?」
「いや。国鉄蒸気機関車の営業運行は今年の三月で全部終わっちまうんで、今から取材で乗るのはちと難しいが……北海道の追分機関区にその後しばらく集められてるんでな。それの取材と温泉旅行を兼ねて北海道行きを計画中だ」
「取材って?」
「俺が鉄道雑誌や旅行雑誌に、現地取材したネタを提供するんだ。これでもちょくちょく依頼があるんだぜ。趣味と実益を兼ねてというか……実は、来月までに三十万工面しねえと、オヤジに勘当されかねんのだが、まだちょっと足りなくてな」
「あー、C61の模型代!」
「ちっ、何でお前がそんな事まで……」
「ねえおじいちゃ……いや三郎おじさん。ああ、やっぱり言いづらいわよ。もう、おじいちゃんでいいよね……おじいちゃん。それ私も行きたい!」
「あのなーお前。何馬鹿言ってやがる。お前は学校も家もあるんだろ? 何日も俺といっしょに動ける訳ねーだろ?」
「でもC61は、ここでの経験は私にとって全部夢扱いだって……大丈夫じゃない?」
「そうなのか? じゃまあ。てめえの言う事は一旦信用してやんよ。だから一緒に行きてえなら、四月になったらまた顔出しな。そん頃にゃ多分、この企画が通ってるはずだ」
「うーん。そんな日付の微調整が出来るのかしら? でもやってみるよ。何だかまた眠くなってきちゃったから、どうやら今日はここまでみたいだね」
「そっか。まあ元気でやれや……」
気が付くとまた周りが真っ黒だ。そしてまたあの光が近づいてきて……C61の妖精ね。
「三郎さんとのお話はまとまりましたか?」
「うん。でも次は四月とか……調整出来るの?」
「出発進行の際に、行きたい日にちを念じればその日の午後にあちらに着けます。ただし、一回行った日より前に戻る事は出来ません。あと、一度三郎さんと会ったら、次に会うまでは、彼といっしょに過ごした時間の倍以上のインターバルを取る様にして下さい。でないと、あなたの身体に負担が生じます」
「成程。意外と面倒臭いのね。でも分かったわ。次におじいちゃんと会うまで、せっかくだから私も少し予習しておこうかしら」
「それは良い事ですね」
……はっ、と眼が覚めたら自分の布団の中で、すでに夜は明けかかっていた。
うわー。夢の中でいろいろお話が進んだみたいで、なんか徹夜した感が半端ないわね。インターバルを置けって言うのもこういう事だからかな。
◇◇◇
蒸気機関車の予習しようと思ったものの、何をどう調べればいいのか全然分からない。ネットでC61とかググっても出てくる内容が意味不明だし、お父さんは全然当てにならないし……こういうのは男子の方が詳しいはずよね。でもクラスを見渡しても鉄道好きそうな男子なんてやっぱり分かんないわ。と言うか鉄道趣味って女の子の仲間うちでも不人気みたいね。クラスの女子にそれとなく話してみたけど「鉄オタなんてキモッ」とか言われた。いや、おじいちゃん。結構かっこいいと思うんだけどな。
だけど北海道に行くとなると何日も旅行する訳で、夢とはいえそんなにあちらの世界をうろついていたら徹夜続きみたいで倒れないかしら? あ、そうか。日にちだけ逆転しない様にこまめに行くのもありかな? 今度、試してみようかしら。だがその事をC61に確認したら、あちらの世界に出る場所は、あの蔵の前限定なのだそうだ……だめじゃん。
そうこうしているうちに三月に入って春休みになった。よし! これだけお休みが続けば、多少あちらで日数を消化しても何とかなるに違いない。
私は、そのまま旅行に出掛けられる様、身の回りのものを詰めたリュックを背負って、机の前に立つ。
「C61。昭和五十一年四月一日。出発進行!」
…………
「おお二葉。本当に来やがったか」
「えー、おじいちゃん。蒸気機関車見せてくれる約束でしょ」
「あーあ。結局おじいちゃん呼ばわりかよ……企画も通ったんで、出版社から前借りして、お前の分も準備してある。出発は四月十二日の夕方。上野からゆうづるで出るぞ」
「ゆうづる?」
「ああ。常磐線周りの寝台特急だ。これで翌日、登別温泉に泊まって、次の日にいよいよ追分でSL見物だ」
「寝台特急……北海道行くのに飛行機じゃないの?」
「アホか。鉄道の取材記事書こうって奴が鉄道使わんでどうする? それになー。お前も行くとなると、飛行機代も馬鹿にならんのだよ。それに節約せにゃならんのだが、取材の都合でなるべく早く北海道に入りたいんだ。だからゆうづるでも、本当なら客車の奴で行きたかったんだが583系にしたんだぜ」
「?? でもそうか。私の運賃もかかっちゃうのか」
「そう言う事。だがガキのお前に払えとは言わねえから、文句言わずについて来な」
「はーい。でも十二日か。せっかくすぐ行ける様に支度して来たのに」
「ああ。当日も動きやすい服装で来いよ。結構歩くぞ」
「ん? てめえは……二葉だっけ? いきなり現れたかと思ったら、ふっといなくなりやがって、夢でも見たのかと思ってたぜ。だがこうしてまた現れたってこたあ……俺はまたいつの間にか寝落ちして夢見てんだな」
「違うわよっ! 私は令和の未来からC61で……」
そこまでしゃべったら、いきなり耳も割れんばかりに、ポーーーッと大音量が響き渡り、二葉の周りが真っ黒闇になった。
「ふわっ。何これ……何も見えないや。今回はこれでおしまい?」
すると目の前を……蛍だろうか? いや蛍よりはかなり大きい光がすっと横切ったかと思ったら耳元で声がした。
「二葉さん。私に警笛を使わせないで下さいね」
テレビのアナウンサーかボカロの類の様な平坦なイントネーションの男性の声だ。
「えっ、誰?」
「詳しくはお伝え出来ませんが、私はまあ……C61の妖精とでもさせて下さい。いいですか二葉さん。未来の事を具体的に三郎さんに伝えるのは禁則事項です。下手に未来の事を知ってしまって、将来三郎さんがあなたのおばあちゃんを選ばなかったりしたらどうなりますか?」
「……あっ! お父さんも私も生まれてこないわ……」
「そう言う事です。ここでの体験はあなたにとっては全て夢の扱いなのですが、三郎さんにとっては現実なのでくれぐれもご注意下さいね。まあ、ちょっと位なら三郎さんに夢と錯覚させる事も出来ますが、そう頻繁に未来に言及する事はお控え下さい」
「わかったわ。でも、それじゃ。私をおじいちゃんに会わせてくれたのはあなたなんだよね? 何で?」
「今は秘密にしておきましょう。ですがこうしてせっかく三郎さんに会えたのですから、是非いろんな体験をしてお楽しみ下さいね」
「あー、ちょっと待ってよ。もう少し聞きたい事が……」
…………
「おい! 二葉‼ 大丈夫か⁉」
また目の前が明るくなり、おじいちゃんが私の耳元で怒鳴っていた。
「あ、おじいちゃん……大丈夫よ。ちょっと教育的指導を受けてたの」
「教育的指導?」
「いや。私が未来の事をおじいちゃんに話すと大変な事になるんで気を付けろってC61が……」
「ふはっ。C61がか⁉ だがそうか。それ知ってるぞ。タイムパラドックスとか言う奴だろ? SF小説か何かで読んだ事あるぞ。お前ガキのクセに設定細けえな。まっ、丁度いいや。こないだも言ったが、俺に将来の事とか余計な事は一切しゃべんじゃねえぞ」
「分かったわよ。それでおじいちゃんは今、何やってたの?」
「ん? ああ……って、お前。そのおじいちゃんてのやめねえか? こんな若々しいハンサムボーイをつかまえてそれはねえだろ」
「でもどう呼べば……三郎さん。いやいや三郎おじさんでどう?」
「まあ親子っちゅう訳にもいかんし、兄妹ちゅうのもちょっと不自然か。彼女もぜってえ違うし……それでいいか。で、これなんだがよ。北海道にSL取材に行く企画書まとめてんのよ」
「えっ、SL乗れるの?」
「いや。国鉄蒸気機関車の営業運行は今年の三月で全部終わっちまうんで、今から取材で乗るのはちと難しいが……北海道の追分機関区にその後しばらく集められてるんでな。それの取材と温泉旅行を兼ねて北海道行きを計画中だ」
「取材って?」
「俺が鉄道雑誌や旅行雑誌に、現地取材したネタを提供するんだ。これでもちょくちょく依頼があるんだぜ。趣味と実益を兼ねてというか……実は、来月までに三十万工面しねえと、オヤジに勘当されかねんのだが、まだちょっと足りなくてな」
「あー、C61の模型代!」
「ちっ、何でお前がそんな事まで……」
「ねえおじいちゃ……いや三郎おじさん。ああ、やっぱり言いづらいわよ。もう、おじいちゃんでいいよね……おじいちゃん。それ私も行きたい!」
「あのなーお前。何馬鹿言ってやがる。お前は学校も家もあるんだろ? 何日も俺といっしょに動ける訳ねーだろ?」
「でもC61は、ここでの経験は私にとって全部夢扱いだって……大丈夫じゃない?」
「そうなのか? じゃまあ。てめえの言う事は一旦信用してやんよ。だから一緒に行きてえなら、四月になったらまた顔出しな。そん頃にゃ多分、この企画が通ってるはずだ」
「うーん。そんな日付の微調整が出来るのかしら? でもやってみるよ。何だかまた眠くなってきちゃったから、どうやら今日はここまでみたいだね」
「そっか。まあ元気でやれや……」
気が付くとまた周りが真っ黒だ。そしてまたあの光が近づいてきて……C61の妖精ね。
「三郎さんとのお話はまとまりましたか?」
「うん。でも次は四月とか……調整出来るの?」
「出発進行の際に、行きたい日にちを念じればその日の午後にあちらに着けます。ただし、一回行った日より前に戻る事は出来ません。あと、一度三郎さんと会ったら、次に会うまでは、彼といっしょに過ごした時間の倍以上のインターバルを取る様にして下さい。でないと、あなたの身体に負担が生じます」
「成程。意外と面倒臭いのね。でも分かったわ。次におじいちゃんと会うまで、せっかくだから私も少し予習しておこうかしら」
「それは良い事ですね」
……はっ、と眼が覚めたら自分の布団の中で、すでに夜は明けかかっていた。
うわー。夢の中でいろいろお話が進んだみたいで、なんか徹夜した感が半端ないわね。インターバルを置けって言うのもこういう事だからかな。
◇◇◇
蒸気機関車の予習しようと思ったものの、何をどう調べればいいのか全然分からない。ネットでC61とかググっても出てくる内容が意味不明だし、お父さんは全然当てにならないし……こういうのは男子の方が詳しいはずよね。でもクラスを見渡しても鉄道好きそうな男子なんてやっぱり分かんないわ。と言うか鉄道趣味って女の子の仲間うちでも不人気みたいね。クラスの女子にそれとなく話してみたけど「鉄オタなんてキモッ」とか言われた。いや、おじいちゃん。結構かっこいいと思うんだけどな。
だけど北海道に行くとなると何日も旅行する訳で、夢とはいえそんなにあちらの世界をうろついていたら徹夜続きみたいで倒れないかしら? あ、そうか。日にちだけ逆転しない様にこまめに行くのもありかな? 今度、試してみようかしら。だがその事をC61に確認したら、あちらの世界に出る場所は、あの蔵の前限定なのだそうだ……だめじゃん。
そうこうしているうちに三月に入って春休みになった。よし! これだけお休みが続けば、多少あちらで日数を消化しても何とかなるに違いない。
私は、そのまま旅行に出掛けられる様、身の回りのものを詰めたリュックを背負って、机の前に立つ。
「C61。昭和五十一年四月一日。出発進行!」
…………
「おお二葉。本当に来やがったか」
「えー、おじいちゃん。蒸気機関車見せてくれる約束でしょ」
「あーあ。結局おじいちゃん呼ばわりかよ……企画も通ったんで、出版社から前借りして、お前の分も準備してある。出発は四月十二日の夕方。上野からゆうづるで出るぞ」
「ゆうづる?」
「ああ。常磐線周りの寝台特急だ。これで翌日、登別温泉に泊まって、次の日にいよいよ追分でSL見物だ」
「寝台特急……北海道行くのに飛行機じゃないの?」
「アホか。鉄道の取材記事書こうって奴が鉄道使わんでどうする? それになー。お前も行くとなると、飛行機代も馬鹿にならんのだよ。それに節約せにゃならんのだが、取材の都合でなるべく早く北海道に入りたいんだ。だからゆうづるでも、本当なら客車の奴で行きたかったんだが583系にしたんだぜ」
「?? でもそうか。私の運賃もかかっちゃうのか」
「そう言う事。だがガキのお前に払えとは言わねえから、文句言わずについて来な」
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