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一足早くブライオニーはランディと共に伯父一家のオースティン伯爵家へと向かうことになった。
侍女も連れて行こうと準備していたが、二人の身の回りの世話はオースティン家で全て賄うと言われ甘えることとなった。
今、ランディとブライオニーは騎乗の旅人である。
侍女は必要無いと言われてもガルシュから馬車を出し、数人で向かう予定であったが、ブライオニーが馬車は嫌です、暇すぎます、私はキッド(愛馬)に乗って参りますと宣言したからであった。
「馬車じゃなくって良かったの?」
聞いたのはブライオニーである。
「あのね...馬くらい乗れるから。難なく乗れるから」
「そ?」
ガルシュ領の名産である最高級の馬であるからとても良く走る。
ブライオニーは皮肉ったが、実際ランディの乗馬は卒がない。
騎乗で戦えはしないが軽やかに走るし手綱捌きも見事であった。
日頃、羊を追いかけるブライオニーは言わずもがな見事である。
急ぎたいが急がずとも良い旅である。
馬を労りながらブライオニー初めての旅が続く。
ガルシュ領を出るだけで丸一日を要した。東へ向かう路は整備されているにもかかわらずこの工程とは...我が父の領土は広大であるなと再認識するのであった。
宿屋は貴族御用達を選んだ。ブライオニーが一緒であるから費用は惜しまない...否、上級なものを選びたい。
部屋も風呂も広く清潔で満足なものであった。
しかし、ブライオニーが一番楽しみにしていた食事は残念な初日となった。
隠しきれない高位オーラが...単純に美貌と気品漂う二人は食堂に足を踏み入れた途端、客の目を引いてしまい、席についても食事を落ち着いて取ることが出来なかった。
『どちらの家のご令嬢(ご子息)でしょう?私は~』
『あ、あのもし宜しければお名前を~』
無視を決め込むランディ。
『あちら様からお飲み物が~』
「有難うございます「こらっ飲むな!」」
無視しなさいよ、お願いだからとランディがブライオニーに耳打ちする側から
『もしかして...ランディ・ガルシュ様では「違います!」』
『君はサイモン殿の「違いますっ!」』
と、四方から止む暇が無いので、ランディはパンと果物とブライオニーを掴んで部屋に戻ってしまった。
「賑やか過ぎでしたか?」
「とてもじゃないが食が進まないよ」
「お兄様が目立つんですもの」
「ネイサンだったら睨みつけて黙らせるだろうけどな」
「お兄様が睨んでも麗しいだけですねぇ」
「黙りなさい」
「はい。食べまーす」
部屋での食事も良いじゃないかとブライオニーにとっては全てが新鮮で楽しい珍道中であった。
▼
出立から5日目で立ち寄った宿屋で「新緑祭」が開催されているわよと知らされ、二人はマルシェの屋台や大道芸人のショーを見て回ることができた。
ブライオニーの目が輝くさまにランディはこの好機に感謝するのであった。
目抜き通りを歩きながら出店に立ち寄る。
辺境では見たことの無い果物や野菜を手に入れ、愛馬への土産としましょう!ブライオニーの声が弾む。
キラキラの笑顔とそれを見守る笑顔が眩しくて、すれ違う人は皆足を止めるのであった。
ランディとブライオニーのスラリとした身体と美貌は、控えめな服装であっても目立ってしまう。
特にランディの周りには町娘たちが群れを成し、隣に並ぶブライオニーを引き剥がそうと躍起になっていた。
ドンっと体をぶつけられて蹈鞴を踏むブライオニー。
「ビニー大丈夫?!」の声に「きゃぁ~声まで素敵!」と大騒ぎであった。
手を伸ばせば掴める距離感でランディに付いていく。
ふと、ブライオニーが漂ってくる香ばしい香りの元を探し、足を止め辺りを見回して「ねぇお兄様..」と視線を戻した時にはランディとはぐれてしまっていた。
侍女も連れて行こうと準備していたが、二人の身の回りの世話はオースティン家で全て賄うと言われ甘えることとなった。
今、ランディとブライオニーは騎乗の旅人である。
侍女は必要無いと言われてもガルシュから馬車を出し、数人で向かう予定であったが、ブライオニーが馬車は嫌です、暇すぎます、私はキッド(愛馬)に乗って参りますと宣言したからであった。
「馬車じゃなくって良かったの?」
聞いたのはブライオニーである。
「あのね...馬くらい乗れるから。難なく乗れるから」
「そ?」
ガルシュ領の名産である最高級の馬であるからとても良く走る。
ブライオニーは皮肉ったが、実際ランディの乗馬は卒がない。
騎乗で戦えはしないが軽やかに走るし手綱捌きも見事であった。
日頃、羊を追いかけるブライオニーは言わずもがな見事である。
急ぎたいが急がずとも良い旅である。
馬を労りながらブライオニー初めての旅が続く。
ガルシュ領を出るだけで丸一日を要した。東へ向かう路は整備されているにもかかわらずこの工程とは...我が父の領土は広大であるなと再認識するのであった。
宿屋は貴族御用達を選んだ。ブライオニーが一緒であるから費用は惜しまない...否、上級なものを選びたい。
部屋も風呂も広く清潔で満足なものであった。
しかし、ブライオニーが一番楽しみにしていた食事は残念な初日となった。
隠しきれない高位オーラが...単純に美貌と気品漂う二人は食堂に足を踏み入れた途端、客の目を引いてしまい、席についても食事を落ち着いて取ることが出来なかった。
『どちらの家のご令嬢(ご子息)でしょう?私は~』
『あ、あのもし宜しければお名前を~』
無視を決め込むランディ。
『あちら様からお飲み物が~』
「有難うございます「こらっ飲むな!」」
無視しなさいよ、お願いだからとランディがブライオニーに耳打ちする側から
『もしかして...ランディ・ガルシュ様では「違います!」』
『君はサイモン殿の「違いますっ!」』
と、四方から止む暇が無いので、ランディはパンと果物とブライオニーを掴んで部屋に戻ってしまった。
「賑やか過ぎでしたか?」
「とてもじゃないが食が進まないよ」
「お兄様が目立つんですもの」
「ネイサンだったら睨みつけて黙らせるだろうけどな」
「お兄様が睨んでも麗しいだけですねぇ」
「黙りなさい」
「はい。食べまーす」
部屋での食事も良いじゃないかとブライオニーにとっては全てが新鮮で楽しい珍道中であった。
▼
出立から5日目で立ち寄った宿屋で「新緑祭」が開催されているわよと知らされ、二人はマルシェの屋台や大道芸人のショーを見て回ることができた。
ブライオニーの目が輝くさまにランディはこの好機に感謝するのであった。
目抜き通りを歩きながら出店に立ち寄る。
辺境では見たことの無い果物や野菜を手に入れ、愛馬への土産としましょう!ブライオニーの声が弾む。
キラキラの笑顔とそれを見守る笑顔が眩しくて、すれ違う人は皆足を止めるのであった。
ランディとブライオニーのスラリとした身体と美貌は、控えめな服装であっても目立ってしまう。
特にランディの周りには町娘たちが群れを成し、隣に並ぶブライオニーを引き剥がそうと躍起になっていた。
ドンっと体をぶつけられて蹈鞴を踏むブライオニー。
「ビニー大丈夫?!」の声に「きゃぁ~声まで素敵!」と大騒ぎであった。
手を伸ばせば掴める距離感でランディに付いていく。
ふと、ブライオニーが漂ってくる香ばしい香りの元を探し、足を止め辺りを見回して「ねぇお兄様..」と視線を戻した時にはランディとはぐれてしまっていた。
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