傷物令嬢って私のことですか?

ルーキッドアン

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ジョセフ・オースティンが「ニコラスとの見合いの件聞きました」更に「王都のレストランにて見聞きした件です」と手紙を認めガルシュ領に馬を走らせる。
馬には申し訳ないが特急である。

手紙を受け取ったサイモンとネイサンは改めてニコラス、ナターシャの底しれぬ醜悪さと下品な所業に嫌悪感を抱いた。
未だに何故ブライオニーに名指しがあったのか不明なお見合いを断固回避したい。
何としてもマリアンヌ王妃のを阻止せねばと誓うのであった。

レストランで耳にしたナターシャの「私に任せて」とニコラスの「やり過ぎるなよ」の会話に、ターニャもランディも珍しくブライオニーさえ不穏なものを感じているという。
ふらふら王都に出掛けたりはしないだろう。

ブライオニーは剣術も弓術にも非凡な騎士であるから、ガルシュ領で帯刀している日常は然程心配していない。(全くしていない)
しかし、今は王都近郊で帯刀はおろかドレスを着ている...であろう。(着ていてね)
ランディが一緒ではあるが、ガルシュの長男は文門に振り切っていて武門は凡庸な男である。
「正直、兄上では頼りないな」とネイサンは唸った。

ジョセフからの手紙には、今後パーティーの準備に王都へ出向き、貴族令嬢が通う店に入ったり貴族と繋がる商人に会う事が増える故に、ブライオニーの事が心配されると結ばれていた。
護衛はいるが基本的に当主付きの護衛である。信頼できる者を直ぐに増員出来ない現状であった。

王太子の結婚式までまだ数週間ある。
サイモンはまだ領地から出るわけにはいかず、ネイサンも留守を預かると決めた身であるから、ブライオニーの身に危機が迫りそうな今も、駆けつける事は出来そうにない。

騎士団長のエルリックが、差し出がましい事を...と前置きし「倅のギルバートをお嬢様の護衛に仕えては」と提案した。
ギルバートであるならば、何と心強い事か!妙案であった。

返事の早馬を走らせる代わりに、ギルバート自身がオースティン家へと赴いて、ランディと共にフォーク兄妹が画策する悪意からブライオニーを守ろう。
大袈裟であっても良い。何事もなければ尚良いのだ。

オースティンからの馬と伝令に「どうぞゆっくり帰還ください」と声を掛け、ギルバートの愛馬が厩舎から出される。
サイモンとネイサン、エルリックにしっかり頼んだぞと肩を叩かれ「お任せください。」とギルバートは王都へ向けて出発した。
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