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ブライオニーの意思に任せると言質は取っても相手は候爵家。パーティー会場で俺様風情に騒がれたくはない。
否、王太子の結婚パーティーで騒いではいけない。
ニコラスがダンスを申し込んで来たら承諾しなくてはならないはずだ。
え?あの傲慢な坊っちゃんとダンスを?!
手を取られた途端鳥肌が立ちそう...。
「やっぱりパーティーに行かないという選択は?」とブライオニー。
それが最善に思えるギルバートであったが家臣の身で口にはできない。更にサイモンの表情もそれが妙案だとは思っていないようだ。
「ランディ、お前はどう思っている?」サイモンが聞いた。
「フォーク家の奴らに会わせたくはありません。ニコラスは勿論、ナターシャにも、彼女の悪意にもビニーを近づけたくはない。
でも、パーティーの為にターニャたちがどれ程、力を貸してくれたか考えると...」
「お兄様...」
「父上。本当に素晴らしいドレスなのだそうですよ。
母上が居なくなって、デビュタントを果たしていないビニーの為に、夜通しデザインを考え、最優先に縫製し仕上げてくれた職人がいるのです。ビニーが着飾ってあげなければ徒労に結してしまいます」
ブライオニーもオースティン家の食堂でターニャと一緒にデザイン画を見た日のことを思い出した。
王都の流行りでは無く、ブライオニーの為だけに、ブライオニーに似合うように誂えたドレス。
ドレスを美しく着こなす為にメイドたちが施してくれたマッサージや爪の手入れは、パーティーでブライオニーが侮られることの無いようにとオースティン家が注力してくれたもの。
私は...どうすべき?
自分でも夢のようなドレスだと思ったではないか。
「今を楽しんで」とターニャが言ってくれたではないか。
ブライオニーは決断した。
「お父様、私、パーティーに出ます。会場で何があっても上手く立ち回ります」
お兄様、ギルバート力を貸してねとブライオニーが微笑んだ。
「ああ、任せて」とランディ。
ギルバートも勿論と頷いた。
「父上。パーティーで初対面では策が絞れません。
パーティーの前にニコラスと会わせて、ビニーが振られる様に計らってください」
「ビニーが振られるんですか?!」ギルバートが困惑した声を上げた。
「そう。出来ればある程度の人の前で、こっ酷く振られて欲しい」
策士ランディの名言に
「わかった。」サイモンは決断したようであった。
「どのような道を通ろうとも終着は唯一、成すべきことはひとつ。
広がったビニーの不名誉な噂話を消すこと。
ビニーの傷跡がどうした、こうしたの与太話だけではない。
ビニーが傷物だという侮蔑も、我々がビニーを隠していたとか、恥じているとか、高位貴族に取り入ろうだとか、その阿呆な噂、全てを消す。
そしてガルシュに売った喧嘩は高くつくと教えてやる。」
否、王太子の結婚パーティーで騒いではいけない。
ニコラスがダンスを申し込んで来たら承諾しなくてはならないはずだ。
え?あの傲慢な坊っちゃんとダンスを?!
手を取られた途端鳥肌が立ちそう...。
「やっぱりパーティーに行かないという選択は?」とブライオニー。
それが最善に思えるギルバートであったが家臣の身で口にはできない。更にサイモンの表情もそれが妙案だとは思っていないようだ。
「ランディ、お前はどう思っている?」サイモンが聞いた。
「フォーク家の奴らに会わせたくはありません。ニコラスは勿論、ナターシャにも、彼女の悪意にもビニーを近づけたくはない。
でも、パーティーの為にターニャたちがどれ程、力を貸してくれたか考えると...」
「お兄様...」
「父上。本当に素晴らしいドレスなのだそうですよ。
母上が居なくなって、デビュタントを果たしていないビニーの為に、夜通しデザインを考え、最優先に縫製し仕上げてくれた職人がいるのです。ビニーが着飾ってあげなければ徒労に結してしまいます」
ブライオニーもオースティン家の食堂でターニャと一緒にデザイン画を見た日のことを思い出した。
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ドレスを美しく着こなす為にメイドたちが施してくれたマッサージや爪の手入れは、パーティーでブライオニーが侮られることの無いようにとオースティン家が注力してくれたもの。
私は...どうすべき?
自分でも夢のようなドレスだと思ったではないか。
「今を楽しんで」とターニャが言ってくれたではないか。
ブライオニーは決断した。
「お父様、私、パーティーに出ます。会場で何があっても上手く立ち回ります」
お兄様、ギルバート力を貸してねとブライオニーが微笑んだ。
「ああ、任せて」とランディ。
ギルバートも勿論と頷いた。
「父上。パーティーで初対面では策が絞れません。
パーティーの前にニコラスと会わせて、ビニーが振られる様に計らってください」
「ビニーが振られるんですか?!」ギルバートが困惑した声を上げた。
「そう。出来ればある程度の人の前で、こっ酷く振られて欲しい」
策士ランディの名言に
「わかった。」サイモンは決断したようであった。
「どのような道を通ろうとも終着は唯一、成すべきことはひとつ。
広がったビニーの不名誉な噂話を消すこと。
ビニーの傷跡がどうした、こうしたの与太話だけではない。
ビニーが傷物だという侮蔑も、我々がビニーを隠していたとか、恥じているとか、高位貴族に取り入ろうだとか、その阿呆な噂、全てを消す。
そしてガルシュに売った喧嘩は高くつくと教えてやる。」
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