傷物令嬢って私のことですか?

ルーキッドアン

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城を出て、程近い我がタウンハウスへ戻れば、ランディとブライオニー、ギルバートらが勢揃いで出迎えた。
久し振りに会うブライオニーはドレスを着て日傘をさしていたのだが、嫌々着てます感満載であったから会うなり笑ってしまうサイモンであった。

「お兄様...笑われましたけど?」

ランディに言われて嫌々デイドレスに着替えたというのに。

「父上、何故笑うのですか?この数週間でビニーは美しく磨かれた玉の様でしょう?」とランディが聞けば、サイモンは「随分不本意そうな玉だな」と言って、ブライオニーの頭を撫でた。

「義兄上のところでは良くして貰ったようだね?」

「はい。伯父様伯母様、ターニャには本当にお世話になりました。マナー、ダンスも何とか及第点を頂戴しました」

「そうか、頑張ったね。では、今後について皆で話をしよう」

サイモンは先程の国王と王妃に言質を取った件を伝えるべく先を歩いて行った。


タウンハウスには執務室は無く、広めの応接間と食堂、その他は各寝室であった。
ゆったり座れる応接間にしましょうとランディが言い、侍女が紅茶を入れ終わったところで4人だけとなる。

謎の域であったマリアンヌの意図は、紐解けばなんてことの無いもののようだった。
学園時代に強く憧れたサイモンの妻セシリア。
その娘と会ってみたい...その理由付けに甥であるニコラスとの見合い話を拵えて王都に呼びつけたということらしい。

「羊を追いかけて可哀想だの、僻地に囚われてだのは...」ランディが眉を寄せる。

「まぁ、ご自分の価値観と照らして実際にビニーを可哀想と思っているのだろうよ」

「大きなお世話ですね」

「大きなお世話だと思っている事を国王には察して貰ったからな、少し道が開けた」

サイモンの貫目が強いから「察しろ!」という圧を経て察して貰えたのだが、なにはともあれ望まぬ婚姻は避けることが出来そうだ。
ブライオニーが否と言えば...
そこまで考えて、ランディはふと不安がよぎった。

「ニコラスがブライオニーを気に入ってしまったら面倒ではありませんか?」

あー面倒。超面倒。

現在ニコラスがナターシャからの歪曲された話でブライオニーを相手にしなくとも、パーティーでは真のブライオニーを目にしてしまう。
その時に「何だ!全然話と違って美しいじゃないか!!よーし結婚してやる」となったらどうなるのか。
兄妹の贔屓目を差し引いてもブライオニーは美しい。
結婚披露パーティーで目立つ事は明らかであるから、ニコラスがどう動くか考えなければ。


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