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「そもそもの見合いの話に戻りますが、よもやニコラス殿を娘と...などと考えは消え失せましたでしょうな?」
「見合い?勿論!!あの様に傲慢な者は誰を娶っても相手を不幸にするわ」
ブライオニーはその言葉を聞いて小さく息を吐いた。安堵したと言って良い。
幾らサイモンが「お前の気持ちが基だ」と言っても、国王の言質があっても、実は心配であったから。
「有り難く存じます」とブライオニーは頭を下げた。
「そんな、良いのよ。元々私のお節介だったのだから」とマリアンヌは申し訳なさそうに微笑んだ。
ではそろそろ失礼する...とサイモンが立ち上がる。
倣ってブライオニーも。
「ああ、それから」と侍従に付いて貴賓室を出る直前にサイモンは振り返りマリアンヌと侍従、侍女らを見渡して言った。
「今日この場で我が娘ブライオニーはニコラス殿にこれ以上無いほど悲惨に明確に振られた。
我がガルシュ家はフォーク家とはもう一切関わりたくない。
その上で、王太子の結婚披露パーティーにおいて、何か起きたときは...
謀反かと思われてもいい。
これ以上我慢はしない。全力で火の粉を振り払う故、ご承知を。」
何度目かの静寂が貴賓室に訪れたのであった。
▼
タウンハウスに戻ればランディとギルバートが心配そうに待っていた。
「どうなりましたか?」とランディ。
サイモンはニコラスが現れて、ブライオニーを侮辱しまくった事を一言一句違わず暴露した。
思惑通り、見事に振られた姿をマリアンヌと使用人たちに印象付けた。
こちらの想定に嵌った事は好機であるが、ニコラスの暴言にランディは憤慨し、それ以上にギルバートがブチギレた。
まぁまぁ、どうどう...と宥めるブライオニー。
「醜くいだの僻地で馬に乗ってろだの言われて、悔しくないのか?」とギルバートが詰め寄る。
珍しく熱くなってるギルバートに少し驚きつつもブライオニーは素直に答えた。
「んー別に。
嫌いな人に醜いって言われても気にしないし。逆に嫌いな人に美しいって言われても嫌じゃない?
人間の美醜ってその人の主観でしょ?好みの顔じゃなかったってことよ。
あとは...僻地で馬に乗ってろ?!
上等よ!!好きなだけ乗るわよ!って言うか乗りたいわよ直ぐにでも」
「ビニー!」
「ギルバートが怒ること無いわ。感情の無駄遣いよ?
お兄様の狙い通りニコラスのリストから、除外されて良かったわよ。
ニコラスが寛容に私を受け入れたらそれこそ困るじゃんね?!
私、ここは無理だし、ニコラスも無理。
ニコラスだけじゃない、馬で羊を追いかけてる私を綺麗って思ってくれる人じゃなきゃ私も無理!!」
「.........」
「ギルバート?」
黙り込むギルバート。
ランディとサイモンは胸を押さえている。
どうしました?大丈夫?
今日の事でフォーク家の方にも両家の見合いが破綻したことは伝わったであろう。
元々、辺境の武門と縁など持ちたくないフォーク家にしてみれば、王妃から多少咎められたところで気にもならないし、安堵した事であろう。
ニコラスの性格上「あの田舎者に言ってやりましたよ!!」と修飾して報告しているだろうからナターシャも満足してブライオニーに対する興味は失せただろうか。
それとも、実際に傷跡を目にしたニコラスから話を聞いて、パーティーの場で攻勢を強めるであろうか。
いずれにせよブライオニーは王都にて社交界デビューをする。
ガルシュの流儀でデビューするのである。
「見合い?勿論!!あの様に傲慢な者は誰を娶っても相手を不幸にするわ」
ブライオニーはその言葉を聞いて小さく息を吐いた。安堵したと言って良い。
幾らサイモンが「お前の気持ちが基だ」と言っても、国王の言質があっても、実は心配であったから。
「有り難く存じます」とブライオニーは頭を下げた。
「そんな、良いのよ。元々私のお節介だったのだから」とマリアンヌは申し訳なさそうに微笑んだ。
ではそろそろ失礼する...とサイモンが立ち上がる。
倣ってブライオニーも。
「ああ、それから」と侍従に付いて貴賓室を出る直前にサイモンは振り返りマリアンヌと侍従、侍女らを見渡して言った。
「今日この場で我が娘ブライオニーはニコラス殿にこれ以上無いほど悲惨に明確に振られた。
我がガルシュ家はフォーク家とはもう一切関わりたくない。
その上で、王太子の結婚披露パーティーにおいて、何か起きたときは...
謀反かと思われてもいい。
これ以上我慢はしない。全力で火の粉を振り払う故、ご承知を。」
何度目かの静寂が貴賓室に訪れたのであった。
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タウンハウスに戻ればランディとギルバートが心配そうに待っていた。
「どうなりましたか?」とランディ。
サイモンはニコラスが現れて、ブライオニーを侮辱しまくった事を一言一句違わず暴露した。
思惑通り、見事に振られた姿をマリアンヌと使用人たちに印象付けた。
こちらの想定に嵌った事は好機であるが、ニコラスの暴言にランディは憤慨し、それ以上にギルバートがブチギレた。
まぁまぁ、どうどう...と宥めるブライオニー。
「醜くいだの僻地で馬に乗ってろだの言われて、悔しくないのか?」とギルバートが詰め寄る。
珍しく熱くなってるギルバートに少し驚きつつもブライオニーは素直に答えた。
「んー別に。
嫌いな人に醜いって言われても気にしないし。逆に嫌いな人に美しいって言われても嫌じゃない?
人間の美醜ってその人の主観でしょ?好みの顔じゃなかったってことよ。
あとは...僻地で馬に乗ってろ?!
上等よ!!好きなだけ乗るわよ!って言うか乗りたいわよ直ぐにでも」
「ビニー!」
「ギルバートが怒ること無いわ。感情の無駄遣いよ?
お兄様の狙い通りニコラスのリストから、除外されて良かったわよ。
ニコラスが寛容に私を受け入れたらそれこそ困るじゃんね?!
私、ここは無理だし、ニコラスも無理。
ニコラスだけじゃない、馬で羊を追いかけてる私を綺麗って思ってくれる人じゃなきゃ私も無理!!」
「.........」
「ギルバート?」
黙り込むギルバート。
ランディとサイモンは胸を押さえている。
どうしました?大丈夫?
今日の事でフォーク家の方にも両家の見合いが破綻したことは伝わったであろう。
元々、辺境の武門と縁など持ちたくないフォーク家にしてみれば、王妃から多少咎められたところで気にもならないし、安堵した事であろう。
ニコラスの性格上「あの田舎者に言ってやりましたよ!!」と修飾して報告しているだろうからナターシャも満足してブライオニーに対する興味は失せただろうか。
それとも、実際に傷跡を目にしたニコラスから話を聞いて、パーティーの場で攻勢を強めるであろうか。
いずれにせよブライオニーは王都にて社交界デビューをする。
ガルシュの流儀でデビューするのである。
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