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「コックス家の弁護士は多分、この訴訟が裁判にまで至るとは思っていないでしょうね。さっきも言ったけれど嫌がらせの範疇よ。
フレデリカの方から「ごめんなさい、赦してください」と言ってくるのを待っているはずよ。あ、待っているのは愚息の方。」
ジェニファーは容赦ない。
「多分、貴方に未練があるのだわ。」
「で、でも“終わりだ!”ってアンソニーも言いましたよ?」
フレデリカは孤児院の門扉でのやり取りを思い返した。
ウォルト様とリドリー様の前ではっきり言ったではないか“終わりだ”と。
「その言質、貴方以外に聞いていた人、居る?」
「はい。二人ほど。」
フレデリカがそう答えると、トリシアがジェニファーにコソコソ耳打ちした。
「まぁ!」と感嘆の息を吐いてジェニファーが、ばん!とテーブルを叩いた。
「ひっ!!」
その迫力に怯えるフレデリカ相手に
「フレデリカ、面倒かもしれないけれど裁判にまで持ち込むわよ。」
ジェニファーの瞳がキラリと光って見えたが眼鏡の反射だっただろうか。
「さ、裁判...承知しました。裁判までに私がする事は何でございましょうか。」
フレデリカは両手をぐっと握りしめた。
「まず、この弁護士宛に“私は悪くないから謝りません”と書いて送るわ。」
「は...い。」
ジェニファーのレクチャーは続く。
19歳の世間知らずな小娘っぽく反論して様子を見るのだという。
決して雇い主のトリシアにサポートしてもらっていることも、ましてやジェニファーという弁護士が居ることも隠し通して「悪いのはアンソニーです」の一辺倒で挑むように見せかけるのだ。
生意気な小娘だと思われれば尚良い。
やる気になった向こうは向こうでアンソニーの不貞行為等を調べるかも知れないが、小娘相手にどれほど準備をするかは不確定である。
とことん調べればアンソニー側の瑕疵が露呈するだけだし、調べずにアンソニーの言質だけを鵜呑みにするならば後々面白い。
(ジェニファー様、悪い顔してるわ)
フレデリカはトリシアと戦略を練るジェニファーが楽しそうに見えて複雑な気持ちになった。
「向こうの出方次第であるけれど、私たちに弱点は無いわ。」
ジェニファーの予想では、ただ強がる男爵家の小娘をぎゃふんと言わせよう!と加虐心が湧いて、即座に「裁判だ!」と言ってくるだろう。
損害賠償金も和解金も釣り上げてくるのも目に浮かぶ。
「損害賠償金を釣り上げる?....本当ですか?」とフレデリカが問えば、該当の弁護士であるドワイト・ホフマンはそういう男よとジェニファーが答えた。
「大っ嫌いなの。」
法曹界ではなかなかの鼻つまみ者らしい。
「全然手強い相手でも無いし、フレデリカに瑕疵は無いし、こっちには最終兵器があるし、負けっこないわ。」
ジェニファーの確信を以て、フレデリカの戦い方は決まった。
ジェニファーは「やる時は完膚なきまでに叩きのめすのみ!」と、アンソニーの不貞の証拠を集められるだけ集めるわと意気込んでいる。
弁護士である前に、同じ女性としてアンソニーの行為は許し難く、実際にフレデリカと知り合った今となっては、絶対に憂いの一欠片も残したくないと決意するジェニファーであった。
トリシアの友人だとしても、候爵夫人であり有能な弁護士であるジェニファーの弁護士費用はおいくらになるのか...。
今日この時間も費用は発生している訳で。
私の蓄えで払えるかしら...。
怖がって先延ばしにしても無意味なので、フレデリカは決意して聞いた。
「あぁ、良いのよフレデリカ。トリシアに払ってもらうから」とジェニファー。
「いいえ、そんな訳には...」とフレデリカが言い募れば
「でしょ?」とジェニファーがトリシアに顔を向ける。
「えぇ、良いのよフレデリカ。貴方には身体で払ってもらうから」とトリシア。
「か...身体で?!」
背中に汗を感じながらフレデリカがトリシアに問いかける。
(お給料と相殺って事かしら...)
「そうよ。今引いているパターンはね、来年の6月に結婚式を予定しているキーラのウエディングドレスなの。」
そう言って立ち上がったトリシアは作業台へ歩いて行って型紙を撫でた。
「私が初めてデザインしたウエディングドレスをもう一度ブラッシュアップして仕立てようと思っているの。」
30年前よ?!と笑うトリシアに「温故知新てやつね」とジェニファーも笑う。
若かりしトリシアが野心と挑戦に溢れて引いたパターンに、経験と知恵が備わった今のトリシアが手を加えて誂えるウエディングドレス。
聞いているだけでドキドキと期待に胸が高鳴るフレデリカであった。
「当時は刺繍職人を雇えなくて、自分でビーズを縫い付けたドレスだったのだけど、今回は是非フレデリカにお願いしたいの。」
未だ会ったことは無いが、キーラ様の晴れの日に着るドレスの装飾に携われるなんて光栄であった。
「身体で支払う」と言うことがトリシア様の最新作ドレスへの刺繍であるならば喜んで支払いますわ!とフレデリカは快諾した。
▼
ジェニファーに言われたように、自身が目撃したアンソニーとエレナの不貞現場の件だけでなく、同僚たちから聞かされていた噂話の詳細も書き留めて提出したフレデリカ。
そうこうしている間にコックス子爵家側の弁護士であるホフマンから「婚約不履行の損害賠償を求める裁判となったから出廷の呼び出しに応じる様に」と新たな書面が届いた。
“民事の裁判であるから全然大したことないわ”とジェニファーはそよ風に吹かれているように平然としている。寧ろ...何処か楽しそうであった。
工房での噂話に耳を傾ければ、アンソニーは主任の立場を1年間外されているのに、相変わらず尊大でペアを組まされた正規の主任らから「やり難い」と苦情が相次ぎ、隊長に注意をされた事で「じゃぁもう辞める」と巡察隊を辞めたとの事で、猶予を与えられて退寮した後は懇意にしている女性の家に転がり込んでいるらしい。
(懇意にしている女性...エレナさんかしら?)
エレナが側に居るのであれば、アンソニーの目的はフレデリカとの復縁などではなく、やはり単なる嫌がらせなのだとフレデリカは安堵した。
最初に届いた書面には婚約不履行で訴えられたく無ければ「再度公的に婚約する事も可」と、随分上から目線の一文もあったからだ。
ジェニファーが「アホらし」と切り捨てて、万年筆のペン先が傷みそうなほどの圧力でその一文を塗りつぶしていたのを思い出した。
退勤後にトリシアの部屋を訪れてアンソニーが巡察隊を辞めたそうですと伝えれば「自ら無職になるなんて裁判官の心象も顧みない、自分の社会性を貶めるだけの浅はかな男ね」とトリシアの中で“ダメ男っぷり”に磨きがかかった様であった。
「そもそも...どうしてアンソニーと付き合うことになったの?」とトリシア。
全くだ。
どうかしていたのです、と自虐的に笑う。
自宅と工房だけを往復する生活に変化が欲しかった事や、当時先輩から嫌がらせを受けていた事。そこに親切にされた事で浮き足立ってしまったのだと打ち明ければ「なるほどね」とトリシアは理解を示した。
「んー、顔は...良い方だと思うけど...」とトリシアはアンソニーの美しい顔すら認めていないようなので「トリシア様の好みの顔では無いのですね」と尋ねると
「我が家には、金髪翠眼の超絶イケメンが数年前から居るのよ。
二つ名を“麗しの侍従様”って言われている男がね。」
トリシア様の義弟で、今作っているウエディングドレスの贈り先、キーラ様の夫であるアイバン・マクガイア様が身内から見ても、ものすごい美男子であるので、そこら辺の金髪王子様には免疫があるらしかった。
「フレデリカ、恋することは素敵なことよ。あの男が片付いたら臆せず新しい恋をしなさいね。」
トリシアのアドバイスに頷いたものの、「仕事に生きるんだ」と誓ったフレデリカにとって、新しい恋など想像も出来ないことであった。
フレデリカの方から「ごめんなさい、赦してください」と言ってくるのを待っているはずよ。あ、待っているのは愚息の方。」
ジェニファーは容赦ない。
「多分、貴方に未練があるのだわ。」
「で、でも“終わりだ!”ってアンソニーも言いましたよ?」
フレデリカは孤児院の門扉でのやり取りを思い返した。
ウォルト様とリドリー様の前ではっきり言ったではないか“終わりだ”と。
「その言質、貴方以外に聞いていた人、居る?」
「はい。二人ほど。」
フレデリカがそう答えると、トリシアがジェニファーにコソコソ耳打ちした。
「まぁ!」と感嘆の息を吐いてジェニファーが、ばん!とテーブルを叩いた。
「ひっ!!」
その迫力に怯えるフレデリカ相手に
「フレデリカ、面倒かもしれないけれど裁判にまで持ち込むわよ。」
ジェニファーの瞳がキラリと光って見えたが眼鏡の反射だっただろうか。
「さ、裁判...承知しました。裁判までに私がする事は何でございましょうか。」
フレデリカは両手をぐっと握りしめた。
「まず、この弁護士宛に“私は悪くないから謝りません”と書いて送るわ。」
「は...い。」
ジェニファーのレクチャーは続く。
19歳の世間知らずな小娘っぽく反論して様子を見るのだという。
決して雇い主のトリシアにサポートしてもらっていることも、ましてやジェニファーという弁護士が居ることも隠し通して「悪いのはアンソニーです」の一辺倒で挑むように見せかけるのだ。
生意気な小娘だと思われれば尚良い。
やる気になった向こうは向こうでアンソニーの不貞行為等を調べるかも知れないが、小娘相手にどれほど準備をするかは不確定である。
とことん調べればアンソニー側の瑕疵が露呈するだけだし、調べずにアンソニーの言質だけを鵜呑みにするならば後々面白い。
(ジェニファー様、悪い顔してるわ)
フレデリカはトリシアと戦略を練るジェニファーが楽しそうに見えて複雑な気持ちになった。
「向こうの出方次第であるけれど、私たちに弱点は無いわ。」
ジェニファーの予想では、ただ強がる男爵家の小娘をぎゃふんと言わせよう!と加虐心が湧いて、即座に「裁判だ!」と言ってくるだろう。
損害賠償金も和解金も釣り上げてくるのも目に浮かぶ。
「損害賠償金を釣り上げる?....本当ですか?」とフレデリカが問えば、該当の弁護士であるドワイト・ホフマンはそういう男よとジェニファーが答えた。
「大っ嫌いなの。」
法曹界ではなかなかの鼻つまみ者らしい。
「全然手強い相手でも無いし、フレデリカに瑕疵は無いし、こっちには最終兵器があるし、負けっこないわ。」
ジェニファーの確信を以て、フレデリカの戦い方は決まった。
ジェニファーは「やる時は完膚なきまでに叩きのめすのみ!」と、アンソニーの不貞の証拠を集められるだけ集めるわと意気込んでいる。
弁護士である前に、同じ女性としてアンソニーの行為は許し難く、実際にフレデリカと知り合った今となっては、絶対に憂いの一欠片も残したくないと決意するジェニファーであった。
トリシアの友人だとしても、候爵夫人であり有能な弁護士であるジェニファーの弁護士費用はおいくらになるのか...。
今日この時間も費用は発生している訳で。
私の蓄えで払えるかしら...。
怖がって先延ばしにしても無意味なので、フレデリカは決意して聞いた。
「あぁ、良いのよフレデリカ。トリシアに払ってもらうから」とジェニファー。
「いいえ、そんな訳には...」とフレデリカが言い募れば
「でしょ?」とジェニファーがトリシアに顔を向ける。
「えぇ、良いのよフレデリカ。貴方には身体で払ってもらうから」とトリシア。
「か...身体で?!」
背中に汗を感じながらフレデリカがトリシアに問いかける。
(お給料と相殺って事かしら...)
「そうよ。今引いているパターンはね、来年の6月に結婚式を予定しているキーラのウエディングドレスなの。」
そう言って立ち上がったトリシアは作業台へ歩いて行って型紙を撫でた。
「私が初めてデザインしたウエディングドレスをもう一度ブラッシュアップして仕立てようと思っているの。」
30年前よ?!と笑うトリシアに「温故知新てやつね」とジェニファーも笑う。
若かりしトリシアが野心と挑戦に溢れて引いたパターンに、経験と知恵が備わった今のトリシアが手を加えて誂えるウエディングドレス。
聞いているだけでドキドキと期待に胸が高鳴るフレデリカであった。
「当時は刺繍職人を雇えなくて、自分でビーズを縫い付けたドレスだったのだけど、今回は是非フレデリカにお願いしたいの。」
未だ会ったことは無いが、キーラ様の晴れの日に着るドレスの装飾に携われるなんて光栄であった。
「身体で支払う」と言うことがトリシア様の最新作ドレスへの刺繍であるならば喜んで支払いますわ!とフレデリカは快諾した。
▼
ジェニファーに言われたように、自身が目撃したアンソニーとエレナの不貞現場の件だけでなく、同僚たちから聞かされていた噂話の詳細も書き留めて提出したフレデリカ。
そうこうしている間にコックス子爵家側の弁護士であるホフマンから「婚約不履行の損害賠償を求める裁判となったから出廷の呼び出しに応じる様に」と新たな書面が届いた。
“民事の裁判であるから全然大したことないわ”とジェニファーはそよ風に吹かれているように平然としている。寧ろ...何処か楽しそうであった。
工房での噂話に耳を傾ければ、アンソニーは主任の立場を1年間外されているのに、相変わらず尊大でペアを組まされた正規の主任らから「やり難い」と苦情が相次ぎ、隊長に注意をされた事で「じゃぁもう辞める」と巡察隊を辞めたとの事で、猶予を与えられて退寮した後は懇意にしている女性の家に転がり込んでいるらしい。
(懇意にしている女性...エレナさんかしら?)
エレナが側に居るのであれば、アンソニーの目的はフレデリカとの復縁などではなく、やはり単なる嫌がらせなのだとフレデリカは安堵した。
最初に届いた書面には婚約不履行で訴えられたく無ければ「再度公的に婚約する事も可」と、随分上から目線の一文もあったからだ。
ジェニファーが「アホらし」と切り捨てて、万年筆のペン先が傷みそうなほどの圧力でその一文を塗りつぶしていたのを思い出した。
退勤後にトリシアの部屋を訪れてアンソニーが巡察隊を辞めたそうですと伝えれば「自ら無職になるなんて裁判官の心象も顧みない、自分の社会性を貶めるだけの浅はかな男ね」とトリシアの中で“ダメ男っぷり”に磨きがかかった様であった。
「そもそも...どうしてアンソニーと付き合うことになったの?」とトリシア。
全くだ。
どうかしていたのです、と自虐的に笑う。
自宅と工房だけを往復する生活に変化が欲しかった事や、当時先輩から嫌がらせを受けていた事。そこに親切にされた事で浮き足立ってしまったのだと打ち明ければ「なるほどね」とトリシアは理解を示した。
「んー、顔は...良い方だと思うけど...」とトリシアはアンソニーの美しい顔すら認めていないようなので「トリシア様の好みの顔では無いのですね」と尋ねると
「我が家には、金髪翠眼の超絶イケメンが数年前から居るのよ。
二つ名を“麗しの侍従様”って言われている男がね。」
トリシア様の義弟で、今作っているウエディングドレスの贈り先、キーラ様の夫であるアイバン・マクガイア様が身内から見ても、ものすごい美男子であるので、そこら辺の金髪王子様には免疫があるらしかった。
「フレデリカ、恋することは素敵なことよ。あの男が片付いたら臆せず新しい恋をしなさいね。」
トリシアのアドバイスに頷いたものの、「仕事に生きるんだ」と誓ったフレデリカにとって、新しい恋など想像も出来ないことであった。
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