惑星の止血〜私が、噴火を止めるんですか!?〜

仁川路朱鳥

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第四章 第一節 家族のあり方

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 村が、だいぶ騒ぎになっている。その原因は、山の神に捧げるお神酒を置くための社を、マイトが破壊したからだ。風のうわさによると、マイトはかなり心身的に参っていたらしく、鬱屈した心情を何かに向けて発散したかった、とされている。それにしてはみょうに帳尻が合わさっていて、自分にとって危ないところを助けてもらった━━と、キトリは思う。

 これまでの凶行が災いして、すでに、マイトはどこかに連れ去られて行ってしまった。うわさ好きの巫女曰く、「これまで検挙されなかった理由は、村長の息がかかっていたから」「きょうでマイトへの扱いの方針が変更された」と。キトリはこういう時、何をするべきで、何をするべきでないか知らない。これまでの巫女たちとの会話で、唯一マイトに対して好印象を持っていた巫女がいたはずだ。彼女は━━エレカは、キトリに対して名乗りはしなかったから、キトリは彼女の名前を知らないが━━いまの自分にもっとも適した相談相手である、彼女に会いにいくと決めた。長いように思った、呪術師の店の裏口での出来事も、実際のところ時間は経っていなかった。だからまだ、エレカは宿屋にいるはずだ。キトリは彼女と相談をするべく、宿屋へ向かう。

「キトリお姉ちゃん? お兄ちゃ……ぁ、あぅ、マイトさんが」

 キトリは、みょうに冷たく生命の熱を持たない体に抱きつかれていたが、感覚の主人であるエレカが無意識に抱きついていたかららしく、自分が何をやっているか気がついたエレカは、キトリから離れてしまった。エレカ本人の事情は知らないが、キトリとしては「そんなに卑屈にならなくていいのに」と思った。思っただけで、口には出さなかった。

「あなたは……珍しいですね、カルライン=マイトさんに対して、いい印象を持っているようで」
「ぅん、マイトさんは、悪い人じゃないんです……本当に……」
「先ほど、『お兄ちゃん』と言いかけていませんでしたか? きょうだいなら、苗字が同じはずなんですけど……あなたの名前を、教えてください」

言いかけていた言葉に対して、キトリが言及した途端、エレカはうろたえはじめ、声にならない声を上げ、なんでもない、なんでもないから、とぼやき始めた。その理由は今のキトリには理解できなかった。しかし、エレカがうろたえるほどに相当な事情があるのだろうとキトリは知り、それ以上の言及はやめた。

「ごめんね……あまり聞いちゃダメな感じでしたか? 無礼者ですみませんね」
「ぃえいえ、キトリさんは悪くないです。大丈夫……」
「で、私に、マイトさんの件で伝えたい何かがあったんでしょう? あらかた予想はできてますけど、教えてくださいませんか?」
「ぃ、いいですけど。少し……場所を変えませんか? 誰かに聞かれたら、よくないので……」

 ならば仕方ないと、キトリは了承し、自分の泊まっている部屋へエレカを通した。
 担ぎ込まれてから外泊にも慣れ、キトリにとってこの部屋は『安心できる場所』となっていたが、エレカにとっては違うようで、落ち着かない様子で部屋中をぐるぐるしていた。何がそんなに不安なんだろうか?

「あの……とりあえず私の隣にでも、座っておけば大丈夫ですよ?」

 席を探してうろうろしているであろうエレカが、あまりにもかわいそうに思えてきたキトリ。彼女の控えめな態度も相まって、せめて対等な距離感で接してもらえるようにと思って、キトリは寝台に座り、その横に来てもらいたかった。女子同士なので、何も問題はないはずだ。

「ぁ、の、キトリさん? 少しだけ、立ってもらえませんか?」

 エレカがキトリの真正面に立つ。何かあったのかな、とキトリは一瞬思って、素直に立ち上がった。その瞬間━━キトリの腹部は、鋭く広範囲の打撃に襲われた。まるで、石製の槌で岩を割るような、もしくは家畜化された動物たちの死への苦しみのように、強い痛みだった。
 痛みが強すぎて、キトリは一瞬だけ意識を手放したが、それでもどうにか戻ってきた。

「聞いているな……お前の計画なら、確実に失敗する。人間はそう……ぁ、あ、ごめんなさいキトリさん、少し転んでしまって……」

 明らかに転んだような感じではない、かなり意図的だったが……キトリは特に何も言わず、エレカの謝罪を受け止めた。少しだけ、左腕の傷がうずくが、出血したようには思えない。かさぶたは既にできているから、そこまで心配しなくても良さそうだ……が、キトリはやはり心配で、左腕の様子を袖越しに確認する。エレカは、キトリの態度をよく思わず、一つの質問をした。

「ぇ、っと、キトリさん? もしかして、あの呪術師に何かされました……か?」

言及された物事については真実なので、キトリは語る。

「なんかね、きょうの昼ぐらいに呼び出されて、店の裏口に連れてかれて、色々されてたんだけど……ごめんね、なんでかうまく思い出せなくて」

 本当は、話したい出来事はたくさんあったはずだが、すべてを話すとエレカをさらに怖がらせてしまうと考え、キトリは何も語らず、散漫な頭脳のせいにした。本当は、すべて覚えている。おそらく、あれは実験だったのだろう。温冷感、嗅覚、そして痛覚を併せ持っているかどうかの実験……何らかのあぶり出しだろうか? それらを持たない人間をあぶり出すため?
 しかしエレカは、キトリの必死の擁護とは別に、すでに事態についてある程度わかっていたようだった。これまでの彼女とは思えない、はっきりとした態度で、エレカは語る。

「ダメです……あいつを信用しちゃ、いけないんです……村のみんなをその声と薬で狂わせて、村の政治を破壊しようとしている……あなたならわかってくださいますよね? キトリさん……」

 幸いにも、何も証拠を掴まずに帰ってきたわけではない。今のキトリなら、マイトがあれだけ輪をかけて警告した理由だってわかるし、エレカが呪術師を信用していない理由だってわかる。しかし、自分まで、キトリまで信用されていない理由はわからない。『何かされた』その中に、信用に値しないような行動があっただろうか? 信用されているなら、わざわざ立たせた後、腹部を思いっきり殴ったりはしないはずだ。キトリはそれとなく、訊ねてみた。

「ところで、私の腹部を殴った理由は、呪術師さんへの警戒もあるんですか?」
「え、ぇ、すみません。確かに先ほどの暴行は、それが理由なんですけど。その……盗聴とか、されてないかな? と思って……」

(それだけ重要な話なんだろうなあ)
 キトリは思った。そして人一倍恥ずかしがり屋で、引っ込み思案なエレカの次の言葉を待つ。

 ……せっかく、ちょうどいい機会なので、この村での宗教の話でも挟んでおこう。
 確かに、この村においては神への信仰は薄れ、意味のわからない風習と合体した。しかし、風習や慣習の起こりと言えば、『現状の改善を願い、息災(健康な生活)を祈る』心理であり、いくら神を信じずとも、医学などを信じる心は残っている。その上で、たいした方向性を定めず、願いだけを投げ続けていたら。どこかの適当な学問や、神が解決するだろう。専門家ではないからもちろん、不完全な叶い方にはなるだろうが。
 第一章第一節、つまり本文書のはじまりの部分で述べた『奇妙な風習』たちも、すべて目的は同一である。今日をよりよく生きる、ただそれだけ。しかし、本来の受け取り手である神は誰か指定されず、手の空いた者から願いを集めて叶え始める。すると、手をより多く持つ神が優位に立つ。話は逸れるが(そもそもこの話自体、本題から逸れているが)、マイトは自身の予言の中で呪術師ナヤリフスを『千の貌』と呼んでいる。また一般的に、手は顔をほとんど覆う大きさでなければならない。もし、マイトの予言における呼び方と、ナヤリフスのありかたが同一であったなら、すなわち━━ナヤリフスは少なくとも千の貌を持ち、少なくとも千本以上の腕を持っている。また、キトリはナヤリフスについて「山の神、あるいはそれに近しい何かではないだろうか」と推論している。つまりは……本来いた山の神の地位を、信仰心の失墜をきっかけに奪われたか、もしくは正当に規模を大きくした山の神であるか、今の研究結果では言い当てられない。長々と失礼した。

 エレカは何かを決心して、キトリに対して語り始めた。『話している内容が妄想かもしれない、すべて信じなくていいから、とりあえず聞いてほしい』という前置きをしてから。キトリはもちろん了承し、自前の手札に情報を加える。

「ゎ、私は一度……一度、死んだ体なんです。そこに同じく、体をなくした魂が……私が入り込んで、今、ここにいます。私が。こんな話し方なのも、元の体の持ち主が……レトカセナ=エレカが、そうだったから。だから、本当は……」

 これまでの、狭い世界に生きてきたキトリにとっては、度がすぎる大きさの情報だった。どうにか追いつける言葉を探して、辿って、話の濁流に飲まれないように。キトリはしっかりと、言葉を受け取る。言いかけた言葉の間で、エレカになんらかの変化が起こっていた。まるで、仮面を外すような……キトリはその変化に、息を呑むしかなかった。

「このように、私はしっかり話せるのです。しかし、元の体の家族があまりに、あまりに死者蘇生に喜んでいたから……今となっては、誰かのふりにも慣れてしまいました」

 しかし、エレカが『エレカではない誰か』として話している時でも、彼女の緊張は収まっていなかった。キトリはそれを察し、よりエレカのような人間に対して詰め寄った。というより、今のキトリにはそれしかできなかった。これまで、ふだんの生活の中で得られなかった情報ばかりで、落ち着いて考える時間がなかったからだ。

「そ、それだったらどうして、マイトさんと話すときも……彼が本当にお兄ちゃんなら、ふつうに妹として話しても……」
「ダメなんです……それは、絶対にダメなんです!」

 これまでのエレカとは思えないほどの剣幕で怒られ、キトリはつい物怖じして、身を後ろへ傾けてしまう。ちょうど寝台の上でよかった、とキトリは一瞬考えるも、それどころじゃないような、何かとんでもない沼に足を入れたような感触がした。これまで信じていた価値観や、信条全てとともに沈むような。キトリは、とにかくエレカの中にいるであろう人物の言葉を待った。

「マイトさんは……お兄ちゃんは、私がもう死んでいるって、もう帰ってこないって、知っているから! 私が妹として……生まれるはずだった妹として話したとしても、お兄ちゃんはきっと、聞く耳なんか持ってくれない……」
「だったら、別に付き合ってもいいんじゃない、でしょうか……?マイトさんは、レトカセナ=エレカさんとして、あなたを思っているんじゃ……」
「そんなの絶対ダメ! 外っ面は何年も前に死んだ巫女だし、中身は生まれるはずだった、死産された妹なんだから……! お兄ちゃんは生きている人と幸せになってくれればいい! 私は私で、独り逝くから……!」

 悲痛な、悲痛な叫びだった。兄を兄と呼べない苦しさを、キトリは今まで経験した覚えはない。けれども、苦しい気持ちだけは理解できる。キトリは、泣き叫んでいるエレカ……マイトの妹になるはずだった人間を優しく抱きしめ、慰めた。抱きしめるとき、一切の体温がなかった。その事実がより一層、『すでに死んだ人間』としての、マイトの妹の存在を浮かび上がらせた。
 キトリは死について考える。これまでのキトリなら、『死には何もない』とだけ論じて、また日常に戻ったところを、今のキトリなら拾い上げて、さらに付け足すところだ。

(人が死ぬとき、残された周りの人も悲しむだろうけど、一番悲しいのは、悲しんでくれる周りを残して死んでしまう人なんだろうなあ)

 ひとしきり泣き終えたエレカの背中を、キトリはそっと撫で上げ、大丈夫だよ、とでも伝えるように二回、軽く叩いた。エレカはどうにか泣き止んだようで、人間らしく重たくなった体をキトリに預け、しばらくを過ごした。キトリは、エレカが自分から離れるまで腕を離さずに、抱きしめたままにしていた。そうしていた方が心の回復は早いと、キトリは経験則から知っている。エレカが次に息を大きく吸い上げたのは━━もっとも、死体が呼吸したらそれはもう恐怖体験だが━━一時間後だった。

「ぁ、キトリさん……ごめんなさい、ご迷惑をおかけしました」
「いいですよ、私なら大丈夫です。こちらこそ、聞きづらいような話をさせてしまってごめんなさい」

 ずっとひっついていたエレカが離れ、キトリの心を若干寂しくさせた。二人がふたり、各々が自由に社交辞令をして、エレカは寝台を発った。それから、キトリはエレカが無事、扉の近くにまで行けるように送ってやり、その甲斐あってエレカは扉を開けられる位置までたどり着いた。しかしキトリといえば、ある疑問が頭の中に浮かび上がって、それ以外の思考はほとんど失踪してしまった。

(で、どうしてこの話を呪術師さんに聞かれちゃいけなかったんだろう?)

 もちろん、その答えはすぐ後でわかるが……この時のキトリにとっては、まだ知らない未来の話だった。あまりにもいろいろあったから、キトリの狂った体感時間の中でも、すでに夜を記録している。まだ世間的には夕方なので、若干の罪悪感は覚えるが……キトリは自分の肉体に正直に、寝てしまおうと決めた。

 その日、キトリは夢を聞いた。きっと、マイトもどこかで、同じ夢を聞いているはずだ。だって、そこには……

「念のため、血液を採取しておいてよかった……やはり、人間の情報は生が一番いいな」

 左手を抑えながらゆっくりと、歩く音がする。背の高さ、体の質量に比べてやけに重い足音が周りに響いている。それは草たちを分けさせて、自分から道を作らせようとする。重低音の声は土に、木の幹にまで響き、跡を残す。
 彼は、キトリの血の入った容器を左手に持って、彼女の大元になった肉体のありかを調べていた。ゆっくりと歩は宿屋へと向かい、近くの存在全てへと足音が配信される。

「カルライン=マイト。お前の妹はまだ生きているぞ? わからなかったのか、この悲痛な叫びを、叫びの木霊を、なだめられない怨霊の声を」

 マイトを煽るように、男は語る。誰に聞かれるでもなく、あるいは、誰かに聞かれる結果を想定しての行動。あるいは、今こうして、記録に残る結果を……

「……ん? そこに、誰かいるな? 私たちの蜜月の時を邪魔しようとするうつけ者は、親子の大事な時間を奪おうとするうつけ者は。名前。お前の名前を言え……ただの人間には、静かに暮らしてもらいたいところだがな」

 蜜月……それは、恋人同士のじゃれあいの時間。それと、親子の関係は矛盾するはずだが……?
 キトリは、自分が木になっていることに気がついた。木だから、もちろん何も言えないし、動けもしない。しかし未だ、キトリはこれが夢であると認識できていなかった。そんなキトリにでもわかる事実がふたつ。ひとつは今、主に話している人物が、キトリの左腕の組織の仇。あの呪術師ナヤリフスだという事実。ふたつは……マイトが、あのカルライン=マイトが近くにいるという事実。

「さあ、おいで。母さんが待ってるぞ? マイト……きょうは少し、おいたをしてしまったようだな? お前に料理を作るための腕が鈍ったら、どうするつもりだ?」

 彼が語りかける先に、マイトはいた。うずくまって、拒絶して、まるで祈るかのように、マイトは嫌がっていた。草木ですらマイトの味方にはならず、身を隠させてくれない。完全に捧げ物の状態だ。キトリも、身体が動きさえすれば、マイトを連れてどこかへ逃げられたところを、今のキトリは木だから、地面に植え付けられて動けない。遠くから、『逃げて』と念を送るしかなかった。……きっと、マイトの妹もこのような思いをしてきたのだろう。キトリは痛感し、事情を知る人間としてどうにかこの二人を、『きょうだい』と気にせず呼びあえる関係に戻したいと思った。その方が、マイトにとってもいいはずだ。
 拒絶し、隔絶するマイトに対しても、何も感じていないように歩み寄る呪術師。その姿勢だけなら親として尊敬できたところを、単なる他人なのだから、すべての評価を失っている。

「お前の大好きな、鈍魚の酢漬けだって作ったぞ? それから甘い卵焼きに……落ち着けるようにお茶も出すからな。清い肌着だって、ふわふわの寝台だって。なんだってある。好きな食べ物を、私に作られるのがそんなに嫌か? お前の誕生日だっていうなら、盛大に祝ってやろうと思っていたのに。それがどうして、あんなしょぼくれた老人が? お前の代わりに、とでも?」

 どうしてマイトがあれだけ、呪術師を忌避していたか、キトリも身に染みて味わってしまった。過干渉、この一言に尽きる。改めて、キトリは自分の家族を誇らしく思った。特別視こそされはしなかったものの、何もできないキトリを家族の一員として、そっと優しく包んでくれたから。そこでキトリは思い当たる。『実際のところ、誰も完璧である必要はない』と。これまで、キトリは自分には何もないからと言い聞かせて、幸せになる機会から逃げてきた。けれどもそれは大きな勘違いで、ここにいるだけでよかったのだと、場に立つだけでよかったのだと、今になって気づいた。そして、キトリが家を出なければ。もしくは、あの日我慢して、自分の作った家で過ごしていたら。……しかし、知ったならば、改善する義務がある。ここで立ち止まるわけにはいかない、知らないなら知らないなりに、少しでも情報を集めなければ……

「なあ、そこにいるんだろう? 私から、逃れられると思っているのか?」

 しまった、少し気を荒げすぎた……キトリは猛省し、できるだけ落ち着こうとする。呪術師が、木になったキトリに気付いてしまった。今の、木と化したキトリにとっては、気力だけしか抵抗手段はない。枝葉を落とせたらいいのだが、あいにく風が吹いていなくて、原動力が足りずじまいでできない。果実でも落とせたらいいのだが、時期が時期で生っていない。
 どれだけ落ち着いたとしても、どれだけ自分の気配を抑えようとしても、呪術師の歩みは止まらず、ついに木のキトリの前まで来てしまった。ゆっくりと、その角ばってごつごつとした、岩肌のような手が幹の前に出され、まるで首を絞められるように強く握られて。現実感がなく、別に苦しくともなんともない……キトリはようやく、この体験が夢であると気付いた。

「捕まえた」

 呪術師の、その口角を歪めて笑うその笑い声とともに、キトリは意識を闇の底へと落としてしまった。落ちて、落ちて、その先はちょうど、寝ていた自分の、キトリの元どおりの肉体だった。キトリは慌てて飛び上がり、自分の顔や腕を触って、これが自分の肉体であると覚え込ませるように執拗に触れ続けた。体を触ってどうにか、現実であると認めたキトリは、ある直感を元に行動すると、今ここで決める。

(マイトさんが危ない、助けに行かなきゃ。正直、彼は怖いけど、戦力として頼りになる)

 キトリは、宿屋の備品の剃刀を手に、自分に割り当てられた部屋を出た。真実へ向き合う覚悟は、まだ持っていない。そして、奇妙にも━━きのうまで元気に動いていた、エレカはどこかへ行ってしまった。
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