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第四章 第三節 神話の真相
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かつて、この一帯の……ラヴァラサ村の土地は痩せていた。農耕もできず、なかなか動物もやって来ないから、どこから持ってきた食料を保存しておくしか、この土地の活用法はなかった。しかし、ラヴァラサ村を好く人はたくさんいた。彼らは常に『もっとこの土地が肥えたなら』『もっと住みやすくなったなら』と考えていたと言う。
土地を愛する人はいた。けれど、人を愛する人はいなかった。彼らは彼らの法に従って、毎晩のように獣になって、本能で産み、本能に従うしかなかった。だから、当時住んでいた子どもたちは、常に愛に飢え、人肌を求めていた。
さて、動物が一斉に逃げ出してしまうような大飢饉が起きて、当時住んでいた人たちはほとんど去って行ってしまった。それでも諦めきれない、人間たちがいた。彼らは飢饉の末に、自分の娘を山に捨てようとした。
娘は、この世の全てを愛するが、自分が愛されたいなどとは思っていなかった、そういった人物だ。しばらく食事を摂っていなかった胃が暖かな料理を拒絶するように、愛で満たされる経験をしなかった人間は、たびたびこの心理に陥る。
娘は生存のために身をすり減らして、愛を与えるも、その愛を本物と思い込み寄ってくる、男たちに嫌気が差していた。だから自分が山に捨てられると知った娘は、かえって喜んだらしい。娘は与えた愛のおかげで肥え、子供が産めるほどにふくよかな体型をしていた。これでは、当時の人間が捨てようと思い至るにも仕方がない。これ以上、子供を増やせないから。
そうして娘は山の中へ入る、いいや、入らされた。ある程度進んだところで付き添いの者は帰ってしまい、娘はひとりぼっちになってしまった。娘は何も思わずに、頂上を目指す。中腹まで昇り詰めた頃、娘は花畑に気付いて、すぐに向かっていった。その花は、可憐で可愛らしい匂いを撒き散らしながらも、自身は死骸の上に咲き誇る……娘は花の匂いを嗅いで、魂がどこかへ向かうような心地よさを感じていた。━━そんな娘に、一人の男性が話しかけてきた。
「ここに人の子が入り込んでくるなんて……名前は? どこから来た?」
夢に誘うような声で言われたら、さすがの娘も逆らえなくてつい、
「名前って、なんですか……? 私は捨てられたから、何もないんです」
娘が『捨てられた』と口に出した瞬間、男性は娘の後ろに立った。娘は何をされるのか知らないといったように、聞かなかったように振る舞う。娘にとっては、永遠に死ねなくなる以外の不幸を持たない。今ここで絞め殺されようが、娘にとっては至極どうでもよかったのだ。しかし男がとった行動は、娘の予想をはるかに超えていた……といっても、男性がただ、娘を抱きすくめただけだったから。
抱きしめられて驚いている娘をあやすように、男性は語りかけた。
「このくらいの年の女性にとっては、大事な時期なのに……どうして捨てられた? どうして、こんなにも髪が傷んでいる……?」
「大事な時期? 確かに今の私は、ケガレが溢れ出ていますが……それは、大事なんですか?」
娘がそう答えると、男性は落胆したように苦いため息を吐いて、抱きしめていた腕を離す。すると同時に、娘の右手が絡み取られた。男性が娘の手を、同じく自身の手で包んでいたからだ。二人は同じ方向に向かって歩き始めた。その方向とは……男性の家。
家は簡素なつくりになっており、木造独特の暖かいにおいが、愛に溢れる家庭を連想させる。ふわふわとした布の番犬に、これまたふわふわとして踏み心地の良い敷き物が敷かれている。全ての角は丸く切り取られ、もしくは面取りを施されて、万人が触っても大丈夫なように対策されている。木のにおいの他にも、優しく甘そうな食べ物のにおいがあって、たびたび食卓に上がりそうな雰囲気すら感じさせる。
娘は、家の前から観察した時と、実際に家の中に入った後とで、構造に対する知見が変化した気がした。文章では『簡素なつくり』と書いただろうが……実際のところ、部屋がたくさんありすぎた。入る前に考えていた予想をはるかに超えるほどの量だ。あの大きさなら一、二部屋、あったとしても四部屋ぐらいだろうと思い込んでいたが、実際のところ、四百もしくはそれ以上の部屋が、小さそうな家に詰め込まれていたのだから! 娘は、この時点で『よくわからない危険な物に好かれてしまった』と考えていた。一方の男性は、娘の恐れるようなひそやかな呼吸を聞いて、どことなく嬉しそうにしていたとも言われている。
数多の部屋の中から一つを選び、連れてきた娘と一緒に、男性は部屋へ入る。
「きょうからは、ここで過ごすといい。お腹も空いているだろうから、ご飯も作って持ってこよう。粗相をしたくなったら私に言うように……あと、一人で外に出ようとしてはいけない。迷うからな」
娘を寝台へ腰掛けさせて、自身もその隣に座りつつ、男性は語った。恐怖をなだめるように、もしくは、いま慈悲を与えておいて絶望へ落とす気か……娘にとっては男性の目的や思想は未知数で、いまだに恐怖の対象である。しかし男性は、うつむいてじっとしている娘を案じて、背中に手を当てて撫でさすりながら、
「甘えたかったら、存分に甘えてくれて構わないぞ? 悩みがあったらなんでも聞くし、内容によっては私が解決させる。欲しい家具や、食べたいご飯があったら、言ってくれて構わない……お前がここに居続けてくれるなら、ずっとお前は子どものように過ごせるから。私にとって、それは別にたいした負担じゃない……心配するな、あと……」
甲斐甲斐しく世話をしてくれると語る男性の顔は、確かに笑っていた。その表情こそが、娘にとっては真に信用するにふさわしかった。これからは、家族や周りの人たちの暮らしを考えずに、好きに食べていい、飲んでいい、眠っていい……娘にとって、夢にも聞けないような生活だった。しかし娘は、男性の含みのある最後の言葉に対して、警戒をしていた。けれども娘は実際、何か命令をされたなら、その通りに動いてしまおうという気分にさえなっていた。それだけ、魅力的だった。
娘の心臓が早鐘を打つ。男性の、低く心地の良い声が放たれる口が、開いて。
「私を、『母さん』と呼んでくれないか?」
これが、娘と男性……後の世では『呪術師ナヤリフス』として知られる人物の、奇妙な共同生活のはじまりだった。
時折、男性が扉に許可も取らずに勝手に入ってきて(そもそも、元々男性の自宅だったのだから当たり前だが)、何も言わずに娘を抱きしめ、しばらくして何もせずに帰っていくという、奇怪な行動をしていた。この頃になると、要求である『母さん』呼びも当たり前になってきた。
「母さん、どうしたの……?」
娘は呼び止めようとする。しかし、男性は一切反応せず、そのまま部屋を出てしまった。きっと、何かあるのだろう……娘は、追いかけようと思った。最初に来た日の、あの一言は忘れてしまったかのように、後悔なく追いかけた。
そうだ、ふもとで暮らしていた、生き延びるために採ってきた山菜を一つ残らず捧げた、家族はどうしているだろうか? 必死に媚びを売って、果物を分けてもらったあの隣人は? 結婚の約束をだしにして、地鳴鳥を一羽分けてもらったあの人間は? 客観的に考えれば、怒りを感じても仕方がない人間どもだが、この時の娘にとっては、どれも花と同じ尊ぶべき存在に思えていた。どれだけひどい行いを、娘に振るったとしても、娘にとって価値は変わらなかった。
そうだ、帰ろう。今ごろ、少しは土地も肥えてるだろうなあ。思いながら、娘は大陸のように長い廊下を走り、来た日を思い出しながら、出口へと向かっていく。
おかしい。いくら歩いても、走っても、出口に辿り着かない……それどころか、知らない扉が、かつて出口だったはずの場所に据え付けられている。もう、今から自分の部屋に戻ろうとしたって、自分の部屋がどこだか、どこから来たか、もうわからない。娘は、最後の希望をかけて、知らない扉を開ける。
小部屋だった。中にはいくつかの生物が……正確に言うならば『かつて生きていた物たち』が……狭い場所でひしめき合って、肉体だけになって、折り重なって、あるいは接合され、骨髄の果てまで。系統学も異なる生物同士が、まるで美術の技法のように、無邪気にくっつけ合わされていた。娘は少々の恐怖を持ちつつも、異様な生物の光景に、少しだけわくわくしていた。
生物の静物たちは暖かな液体の中で保管されており、娘が容器に触れると、まだ生きていると主張するかのように動き、暴れ回る。娘はそれに驚いて、声を上げる。しまった、と思って口を押さえて、胸を押さえるものの、結果は。
この異様な部屋の持ち主と思われる、男性が現れて。
「……すごいと思わないか? この個体は、地溝鯨の生きた視神経を抜き取って、切断した人体の骨髄に接続した。不完全に、だ。隣の個体は、まず下半身だけを生きたまま残して、生まれたばかりの赤子をそれぞれの太ももに入れた。切断面には葉を生やしてやった。なかなか、いい格好になっているだろう? それから、こいつは……」
さながらそれは、歯茎のさえずりを聞かせるように、死体の断末魔を聞かせるように、古代文明の崩壊を言い聞かせるように。娘の耳は、怪談に誘う重低音の奏でる、残酷な話でなぶられ、今にも気を失いそうだった。そして倒れ込むも、男性がそれを許さず、後ろからかき抱かれては、その力を強めていく。
「気を失うんじゃない。ここの全員、お前に愛されていたにも関わらず、お前に愛を返さなかった奴らじゃないか。こいつらを仕留めている最中でさえ、『助けて』だの、『許して』だの、自分の生存しか考えていないような発言ばかり……浅ましくて、笑い死にしそうだった!」
「どう……して……?」
「お前が話してくれただろう? だからひとつにしてやった。家族ならひとまとめに、一か所に集まっていた方が幸せだろうと思っていた。だが、お前の家族はお前を『家族じゃない』の一点張りで、拒絶していた。そんなやつらの一団になんて、入れてやりたくもないし、入れるつもりもなかったからな」
娘は、この時になって、自分が『母さん』と呼んで慕ってきた者の正体を思い知った。同時に、もっと早く知っておけば、あの時問いに答えなかったら、とさえ後悔させた。
男性は……邪神だ。人智を超えた建築、物理学をも無視した空間設計、無尽蔵の食料、無尽蔵の愛、そして与えられた残酷な仕打ち、座標がずれた善意。間違いない。そして彼は、本性を表しつつも、精巧に舗装された母性で事実をうやむやにしていく。
「自分の身に起こった不幸でさえ、子供を捨てたからとは考えないらしかった。なら……お前も、あんな奴らを『家族』と呼ぶな。私だけ……お前には、私しかいないからな」
そう言われて、髪の並びに気を遣われながら、娘は優しく頭を撫でられた。男性は出会った時の、優しげな表情に戻り、この行き止まりから娘の部屋へと、本人を連れて戻っていく。しかし、娘はすでに気づいてしまった。甲斐甲斐しく世話をしてくれるこの男性の、正体と目的について。優しくしてくれた人を疑うならば、それ相応の罰があると決められているが、その時の娘にとっては、恐怖だけが先行し……深く、そして広がっていった。
「好奇心だったのか? ともかく、怖い思いをしただろう……これからは『外に出よう』なんて、絶対に考えるな。それだけ守っていてくれれば、母さんはお前を捨てたりしないから」
赤子を抱える母親のように、もしくはやんちゃな男児を諭すように優しく、男性は娘に対して言いつけた。しかしもう、娘に従う気などない。とにかく少しでも早く、外へ出たい。立って、土を踏みしめて、葉緑素の匂いを嗅いで、ほのかに温かい世界に触れたい。ぬるま湯のような生活なんてもうしたくない……娘はずっと、男性が部屋から出ていくところを待っていた。扉が閉まる。それが合図だ。
(よし、今だ!)
それからの動きは一直線で、娘は先ほど引っかかった小部屋の、反対へ走り出す。廊下の様子は先ほどとは異なり、これまで空っぽだと思っていた部屋たちに、人の気配を感じた。気にしないように、すくむ足を激励しながら娘は先へ、走っていく。もう、罰は降りた。
空っぽだったはずの部屋から、人間のような何かが出てきた。それはちょうど、自分━━娘のようだった。彼らは彼らで弱っていて、人生を地獄のような場所だと、時代だと思っているような顔つきで、娘を追いかける。ある者は存在する組織のみで懸命に、ある者は片手のみで、ある者は片足だけで跳ね飛んで、思い思いに。娘は、彼ら『無数の自分』が何者か、何を指しているかすぐに理解した。理解してしまった。
彼らは━━娘の、可能性だ。
聞くに、中には結婚していたり、誰かと結ばれていたりした自分もいる。そのどれもが悲惨な結末を迎えているらしく、ほとんどが五体満足ではない。誰もが、どこかしらに傷を持っていた。体にも、もしくは心にも。彼らは地獄の中心にいるような叫び声で、こう詰め寄るのだ。
「紛い物の愛 もしくは動かない心臓 星は瞬きを忘れ 意志は呪殺され無へ返された 孤独 神は神ではなく悪魔はあくまで ない 母を恐れた胎児は吸収され 世界を閉ざされる 月はまだ出ていない 大地に死神だけが歩いている 週末の終末に抗える力などなく 全ては脳の沙汰次第 全てはお前 お前の 心臓 子宮の中 世界 自我」
娘の耳には、何を言っているか検討もつかなかった。しかし、彼らが恨みを持っている事実だけは、聞かなかったようにできなかった。
(なぜ、そんなに怒っているの?)
しかし、娘は立ち止まらなかった。彼らの顛末や、過去のそれぞれの出来事などよりも、何よりも。自分を捨てた村の様子が知りたかったから。別に、恨みや怒りを抱いているわけではなく、単に好奇心があったから。死後の人物が、生前の家族による評判を聞きたがるようなそれに近かった。
多数ある道の中、一本だけぽつんと存在している廊下を走る。ここまで来れば、出口は……と思いかけた娘の中に、疑問が思い浮かぶ。
『本当に出口は存在するだろうか?』
『本当に私は外から入ってきただろうか?』
『もしかして、元々ここで暮らしていて、ここで育ったのだろうか?』と。
しかし、最後の問いに関しては否定できてしまう。もしそれが真ならば、外界の記憶は持っていないはずだから。だが、万が一にも可能性は否定できない。小さな小屋の中に大きな世界を造り上げ、生物学的に不可能な接合を果たす男性が家主だから。つまり……娘の記憶自体、男性に植え付けられた可能性がある。ここまでたどり着いた証明か、もしくはただの偶然か━━娘は転倒し、なだらかな胸のあたり、とくに肋骨を強く打ち付け、床に伏せた。
もう走れない。もう歩けない。そんな娘の前にやはりというか、あの男性が現れた。男性は転んで立てない娘の前にしゃがんで、
「少し前に、お前に注意したはずだろう? 『外に出るな』と。何か欲しかったら、扉を叩いて呼んでくれて良かったし、話がしたいなら同じようにしてくれて良かった。だが、二度も脱走を企てるなど……お前は、私について疑っているのか?」
『はい、そうです』
などと、素直に答えるわけにもいかず、娘は口を硬く閉ざし、男性の次の言葉を待つ。娘は、男性の周りの空気が急に、冷えていくように感じた。まるで空気中に分散した霊が肝を冷やして、その冷気が周りにこだまするように。また娘は自身の肉体に、冷たくつるつるしていてかつぬるぬるとした何かが、絡み付いてくるように感じた。知らない感覚をおいそれと受け入れられるほど、娘は成長していない。
沈黙は続き、耐えられなくなった男性は次の言葉を紡ぐ。
「沈黙は肯定と……『はい』と答えたと考えてやる。その上で質問だが、私について何を知った気でいる? 私を疑っているのか?」
「……あなたは、孤独に死ぬはずだった私を連れ出して、暖かな家へ持ち込んで、食料や衣服の心配を捨て去ってくださった。私には、あなたの目的がわからない。でも、なんの対価も受け取らず、ここまでの待遇を私にくださるとは思えない。かつてあなたは、『たいした負担ではない』と言った。あなたは私に、『母さん』と呼ぶように言いつけた。それは後々……私を都合よく操るために、家族という関係性を利用したかったのでしょう? 私にも、あの小部屋にいた彼らのような、悪逆非道な行いをするつもりでしょう? つまり、あなたは……」
娘は一呼吸置いて、結論を出した。
「神様、それも……邪神の類では」
「もういい」
何かに怒っているのは確かだが、原因が何か、もしくはそもそも怒っているかさえ不可解な男性が、話を切り上げるように娘に言いつけた。どことなく手を放すような、冷たく無機質な声は、娘の五臓六腑まで響き渡り、際限なく恐怖を思い起こさせる。娘の体に絡みついていた何かが、がっちりと娘の体を床へ拘束した。もう、逃げられない。
「お前の推論はほぼ当たっている……ここまで聡明となると、ただ殺すのも、犯すのも、狂わせるにも芸が欠ける。ふふ……愉しくなってきたな」
これまでの男性の態度とは全く違う。人間の破滅を心から楽しんでいるような、そのためなら手段を問わないような、体の芯から凍えるような雰囲気を感じて娘は震えた。
「なあ、自分を捨てた村が、どうなっているか知りたいんだろう? そのために外に出たいんだろう? なら出してやろう、『見えれば』構わないんだろう?」
『見えれば』?
聞き覚えのない言葉に、娘は困惑した。しかし、この世界で知らない感覚を得るという意味は。『死、もしくは死よりも恐ろしい事態になる凶相』。そして娘は、男性の後ろにある赤い月を見てしまった。もう一度書こう。赤い、月が、見えた。
それからは、誰もが知っている通り。娘は花のような結界に閉じ込められ、全ての可能性が死に絶え、使い果たされるまで死ねなくなってしまった。そして自分に血が触れるたび、自分が血を流すたびに。具体的に言うならば、『女性にとって大事な時期』になるたびに。可能性の数だけ延長された間に。ふもとに溶岩や、噴火が降り注いだ。
これは、娘が娘だったから起こってしまった悲劇とも言えるし、かといって女性でなくとも起こる可能性はある。だからこそ。
この土地が肥沃さを失ってもいい、娘を救ってやってくれないか━━
土地を愛する人はいた。けれど、人を愛する人はいなかった。彼らは彼らの法に従って、毎晩のように獣になって、本能で産み、本能に従うしかなかった。だから、当時住んでいた子どもたちは、常に愛に飢え、人肌を求めていた。
さて、動物が一斉に逃げ出してしまうような大飢饉が起きて、当時住んでいた人たちはほとんど去って行ってしまった。それでも諦めきれない、人間たちがいた。彼らは飢饉の末に、自分の娘を山に捨てようとした。
娘は、この世の全てを愛するが、自分が愛されたいなどとは思っていなかった、そういった人物だ。しばらく食事を摂っていなかった胃が暖かな料理を拒絶するように、愛で満たされる経験をしなかった人間は、たびたびこの心理に陥る。
娘は生存のために身をすり減らして、愛を与えるも、その愛を本物と思い込み寄ってくる、男たちに嫌気が差していた。だから自分が山に捨てられると知った娘は、かえって喜んだらしい。娘は与えた愛のおかげで肥え、子供が産めるほどにふくよかな体型をしていた。これでは、当時の人間が捨てようと思い至るにも仕方がない。これ以上、子供を増やせないから。
そうして娘は山の中へ入る、いいや、入らされた。ある程度進んだところで付き添いの者は帰ってしまい、娘はひとりぼっちになってしまった。娘は何も思わずに、頂上を目指す。中腹まで昇り詰めた頃、娘は花畑に気付いて、すぐに向かっていった。その花は、可憐で可愛らしい匂いを撒き散らしながらも、自身は死骸の上に咲き誇る……娘は花の匂いを嗅いで、魂がどこかへ向かうような心地よさを感じていた。━━そんな娘に、一人の男性が話しかけてきた。
「ここに人の子が入り込んでくるなんて……名前は? どこから来た?」
夢に誘うような声で言われたら、さすがの娘も逆らえなくてつい、
「名前って、なんですか……? 私は捨てられたから、何もないんです」
娘が『捨てられた』と口に出した瞬間、男性は娘の後ろに立った。娘は何をされるのか知らないといったように、聞かなかったように振る舞う。娘にとっては、永遠に死ねなくなる以外の不幸を持たない。今ここで絞め殺されようが、娘にとっては至極どうでもよかったのだ。しかし男がとった行動は、娘の予想をはるかに超えていた……といっても、男性がただ、娘を抱きすくめただけだったから。
抱きしめられて驚いている娘をあやすように、男性は語りかけた。
「このくらいの年の女性にとっては、大事な時期なのに……どうして捨てられた? どうして、こんなにも髪が傷んでいる……?」
「大事な時期? 確かに今の私は、ケガレが溢れ出ていますが……それは、大事なんですか?」
娘がそう答えると、男性は落胆したように苦いため息を吐いて、抱きしめていた腕を離す。すると同時に、娘の右手が絡み取られた。男性が娘の手を、同じく自身の手で包んでいたからだ。二人は同じ方向に向かって歩き始めた。その方向とは……男性の家。
家は簡素なつくりになっており、木造独特の暖かいにおいが、愛に溢れる家庭を連想させる。ふわふわとした布の番犬に、これまたふわふわとして踏み心地の良い敷き物が敷かれている。全ての角は丸く切り取られ、もしくは面取りを施されて、万人が触っても大丈夫なように対策されている。木のにおいの他にも、優しく甘そうな食べ物のにおいがあって、たびたび食卓に上がりそうな雰囲気すら感じさせる。
娘は、家の前から観察した時と、実際に家の中に入った後とで、構造に対する知見が変化した気がした。文章では『簡素なつくり』と書いただろうが……実際のところ、部屋がたくさんありすぎた。入る前に考えていた予想をはるかに超えるほどの量だ。あの大きさなら一、二部屋、あったとしても四部屋ぐらいだろうと思い込んでいたが、実際のところ、四百もしくはそれ以上の部屋が、小さそうな家に詰め込まれていたのだから! 娘は、この時点で『よくわからない危険な物に好かれてしまった』と考えていた。一方の男性は、娘の恐れるようなひそやかな呼吸を聞いて、どことなく嬉しそうにしていたとも言われている。
数多の部屋の中から一つを選び、連れてきた娘と一緒に、男性は部屋へ入る。
「きょうからは、ここで過ごすといい。お腹も空いているだろうから、ご飯も作って持ってこよう。粗相をしたくなったら私に言うように……あと、一人で外に出ようとしてはいけない。迷うからな」
娘を寝台へ腰掛けさせて、自身もその隣に座りつつ、男性は語った。恐怖をなだめるように、もしくは、いま慈悲を与えておいて絶望へ落とす気か……娘にとっては男性の目的や思想は未知数で、いまだに恐怖の対象である。しかし男性は、うつむいてじっとしている娘を案じて、背中に手を当てて撫でさすりながら、
「甘えたかったら、存分に甘えてくれて構わないぞ? 悩みがあったらなんでも聞くし、内容によっては私が解決させる。欲しい家具や、食べたいご飯があったら、言ってくれて構わない……お前がここに居続けてくれるなら、ずっとお前は子どものように過ごせるから。私にとって、それは別にたいした負担じゃない……心配するな、あと……」
甲斐甲斐しく世話をしてくれると語る男性の顔は、確かに笑っていた。その表情こそが、娘にとっては真に信用するにふさわしかった。これからは、家族や周りの人たちの暮らしを考えずに、好きに食べていい、飲んでいい、眠っていい……娘にとって、夢にも聞けないような生活だった。しかし娘は、男性の含みのある最後の言葉に対して、警戒をしていた。けれども娘は実際、何か命令をされたなら、その通りに動いてしまおうという気分にさえなっていた。それだけ、魅力的だった。
娘の心臓が早鐘を打つ。男性の、低く心地の良い声が放たれる口が、開いて。
「私を、『母さん』と呼んでくれないか?」
これが、娘と男性……後の世では『呪術師ナヤリフス』として知られる人物の、奇妙な共同生活のはじまりだった。
時折、男性が扉に許可も取らずに勝手に入ってきて(そもそも、元々男性の自宅だったのだから当たり前だが)、何も言わずに娘を抱きしめ、しばらくして何もせずに帰っていくという、奇怪な行動をしていた。この頃になると、要求である『母さん』呼びも当たり前になってきた。
「母さん、どうしたの……?」
娘は呼び止めようとする。しかし、男性は一切反応せず、そのまま部屋を出てしまった。きっと、何かあるのだろう……娘は、追いかけようと思った。最初に来た日の、あの一言は忘れてしまったかのように、後悔なく追いかけた。
そうだ、ふもとで暮らしていた、生き延びるために採ってきた山菜を一つ残らず捧げた、家族はどうしているだろうか? 必死に媚びを売って、果物を分けてもらったあの隣人は? 結婚の約束をだしにして、地鳴鳥を一羽分けてもらったあの人間は? 客観的に考えれば、怒りを感じても仕方がない人間どもだが、この時の娘にとっては、どれも花と同じ尊ぶべき存在に思えていた。どれだけひどい行いを、娘に振るったとしても、娘にとって価値は変わらなかった。
そうだ、帰ろう。今ごろ、少しは土地も肥えてるだろうなあ。思いながら、娘は大陸のように長い廊下を走り、来た日を思い出しながら、出口へと向かっていく。
おかしい。いくら歩いても、走っても、出口に辿り着かない……それどころか、知らない扉が、かつて出口だったはずの場所に据え付けられている。もう、今から自分の部屋に戻ろうとしたって、自分の部屋がどこだか、どこから来たか、もうわからない。娘は、最後の希望をかけて、知らない扉を開ける。
小部屋だった。中にはいくつかの生物が……正確に言うならば『かつて生きていた物たち』が……狭い場所でひしめき合って、肉体だけになって、折り重なって、あるいは接合され、骨髄の果てまで。系統学も異なる生物同士が、まるで美術の技法のように、無邪気にくっつけ合わされていた。娘は少々の恐怖を持ちつつも、異様な生物の光景に、少しだけわくわくしていた。
生物の静物たちは暖かな液体の中で保管されており、娘が容器に触れると、まだ生きていると主張するかのように動き、暴れ回る。娘はそれに驚いて、声を上げる。しまった、と思って口を押さえて、胸を押さえるものの、結果は。
この異様な部屋の持ち主と思われる、男性が現れて。
「……すごいと思わないか? この個体は、地溝鯨の生きた視神経を抜き取って、切断した人体の骨髄に接続した。不完全に、だ。隣の個体は、まず下半身だけを生きたまま残して、生まれたばかりの赤子をそれぞれの太ももに入れた。切断面には葉を生やしてやった。なかなか、いい格好になっているだろう? それから、こいつは……」
さながらそれは、歯茎のさえずりを聞かせるように、死体の断末魔を聞かせるように、古代文明の崩壊を言い聞かせるように。娘の耳は、怪談に誘う重低音の奏でる、残酷な話でなぶられ、今にも気を失いそうだった。そして倒れ込むも、男性がそれを許さず、後ろからかき抱かれては、その力を強めていく。
「気を失うんじゃない。ここの全員、お前に愛されていたにも関わらず、お前に愛を返さなかった奴らじゃないか。こいつらを仕留めている最中でさえ、『助けて』だの、『許して』だの、自分の生存しか考えていないような発言ばかり……浅ましくて、笑い死にしそうだった!」
「どう……して……?」
「お前が話してくれただろう? だからひとつにしてやった。家族ならひとまとめに、一か所に集まっていた方が幸せだろうと思っていた。だが、お前の家族はお前を『家族じゃない』の一点張りで、拒絶していた。そんなやつらの一団になんて、入れてやりたくもないし、入れるつもりもなかったからな」
娘は、この時になって、自分が『母さん』と呼んで慕ってきた者の正体を思い知った。同時に、もっと早く知っておけば、あの時問いに答えなかったら、とさえ後悔させた。
男性は……邪神だ。人智を超えた建築、物理学をも無視した空間設計、無尽蔵の食料、無尽蔵の愛、そして与えられた残酷な仕打ち、座標がずれた善意。間違いない。そして彼は、本性を表しつつも、精巧に舗装された母性で事実をうやむやにしていく。
「自分の身に起こった不幸でさえ、子供を捨てたからとは考えないらしかった。なら……お前も、あんな奴らを『家族』と呼ぶな。私だけ……お前には、私しかいないからな」
そう言われて、髪の並びに気を遣われながら、娘は優しく頭を撫でられた。男性は出会った時の、優しげな表情に戻り、この行き止まりから娘の部屋へと、本人を連れて戻っていく。しかし、娘はすでに気づいてしまった。甲斐甲斐しく世話をしてくれるこの男性の、正体と目的について。優しくしてくれた人を疑うならば、それ相応の罰があると決められているが、その時の娘にとっては、恐怖だけが先行し……深く、そして広がっていった。
「好奇心だったのか? ともかく、怖い思いをしただろう……これからは『外に出よう』なんて、絶対に考えるな。それだけ守っていてくれれば、母さんはお前を捨てたりしないから」
赤子を抱える母親のように、もしくはやんちゃな男児を諭すように優しく、男性は娘に対して言いつけた。しかしもう、娘に従う気などない。とにかく少しでも早く、外へ出たい。立って、土を踏みしめて、葉緑素の匂いを嗅いで、ほのかに温かい世界に触れたい。ぬるま湯のような生活なんてもうしたくない……娘はずっと、男性が部屋から出ていくところを待っていた。扉が閉まる。それが合図だ。
(よし、今だ!)
それからの動きは一直線で、娘は先ほど引っかかった小部屋の、反対へ走り出す。廊下の様子は先ほどとは異なり、これまで空っぽだと思っていた部屋たちに、人の気配を感じた。気にしないように、すくむ足を激励しながら娘は先へ、走っていく。もう、罰は降りた。
空っぽだったはずの部屋から、人間のような何かが出てきた。それはちょうど、自分━━娘のようだった。彼らは彼らで弱っていて、人生を地獄のような場所だと、時代だと思っているような顔つきで、娘を追いかける。ある者は存在する組織のみで懸命に、ある者は片手のみで、ある者は片足だけで跳ね飛んで、思い思いに。娘は、彼ら『無数の自分』が何者か、何を指しているかすぐに理解した。理解してしまった。
彼らは━━娘の、可能性だ。
聞くに、中には結婚していたり、誰かと結ばれていたりした自分もいる。そのどれもが悲惨な結末を迎えているらしく、ほとんどが五体満足ではない。誰もが、どこかしらに傷を持っていた。体にも、もしくは心にも。彼らは地獄の中心にいるような叫び声で、こう詰め寄るのだ。
「紛い物の愛 もしくは動かない心臓 星は瞬きを忘れ 意志は呪殺され無へ返された 孤独 神は神ではなく悪魔はあくまで ない 母を恐れた胎児は吸収され 世界を閉ざされる 月はまだ出ていない 大地に死神だけが歩いている 週末の終末に抗える力などなく 全ては脳の沙汰次第 全てはお前 お前の 心臓 子宮の中 世界 自我」
娘の耳には、何を言っているか検討もつかなかった。しかし、彼らが恨みを持っている事実だけは、聞かなかったようにできなかった。
(なぜ、そんなに怒っているの?)
しかし、娘は立ち止まらなかった。彼らの顛末や、過去のそれぞれの出来事などよりも、何よりも。自分を捨てた村の様子が知りたかったから。別に、恨みや怒りを抱いているわけではなく、単に好奇心があったから。死後の人物が、生前の家族による評判を聞きたがるようなそれに近かった。
多数ある道の中、一本だけぽつんと存在している廊下を走る。ここまで来れば、出口は……と思いかけた娘の中に、疑問が思い浮かぶ。
『本当に出口は存在するだろうか?』
『本当に私は外から入ってきただろうか?』
『もしかして、元々ここで暮らしていて、ここで育ったのだろうか?』と。
しかし、最後の問いに関しては否定できてしまう。もしそれが真ならば、外界の記憶は持っていないはずだから。だが、万が一にも可能性は否定できない。小さな小屋の中に大きな世界を造り上げ、生物学的に不可能な接合を果たす男性が家主だから。つまり……娘の記憶自体、男性に植え付けられた可能性がある。ここまでたどり着いた証明か、もしくはただの偶然か━━娘は転倒し、なだらかな胸のあたり、とくに肋骨を強く打ち付け、床に伏せた。
もう走れない。もう歩けない。そんな娘の前にやはりというか、あの男性が現れた。男性は転んで立てない娘の前にしゃがんで、
「少し前に、お前に注意したはずだろう? 『外に出るな』と。何か欲しかったら、扉を叩いて呼んでくれて良かったし、話がしたいなら同じようにしてくれて良かった。だが、二度も脱走を企てるなど……お前は、私について疑っているのか?」
『はい、そうです』
などと、素直に答えるわけにもいかず、娘は口を硬く閉ざし、男性の次の言葉を待つ。娘は、男性の周りの空気が急に、冷えていくように感じた。まるで空気中に分散した霊が肝を冷やして、その冷気が周りにこだまするように。また娘は自身の肉体に、冷たくつるつるしていてかつぬるぬるとした何かが、絡み付いてくるように感じた。知らない感覚をおいそれと受け入れられるほど、娘は成長していない。
沈黙は続き、耐えられなくなった男性は次の言葉を紡ぐ。
「沈黙は肯定と……『はい』と答えたと考えてやる。その上で質問だが、私について何を知った気でいる? 私を疑っているのか?」
「……あなたは、孤独に死ぬはずだった私を連れ出して、暖かな家へ持ち込んで、食料や衣服の心配を捨て去ってくださった。私には、あなたの目的がわからない。でも、なんの対価も受け取らず、ここまでの待遇を私にくださるとは思えない。かつてあなたは、『たいした負担ではない』と言った。あなたは私に、『母さん』と呼ぶように言いつけた。それは後々……私を都合よく操るために、家族という関係性を利用したかったのでしょう? 私にも、あの小部屋にいた彼らのような、悪逆非道な行いをするつもりでしょう? つまり、あなたは……」
娘は一呼吸置いて、結論を出した。
「神様、それも……邪神の類では」
「もういい」
何かに怒っているのは確かだが、原因が何か、もしくはそもそも怒っているかさえ不可解な男性が、話を切り上げるように娘に言いつけた。どことなく手を放すような、冷たく無機質な声は、娘の五臓六腑まで響き渡り、際限なく恐怖を思い起こさせる。娘の体に絡みついていた何かが、がっちりと娘の体を床へ拘束した。もう、逃げられない。
「お前の推論はほぼ当たっている……ここまで聡明となると、ただ殺すのも、犯すのも、狂わせるにも芸が欠ける。ふふ……愉しくなってきたな」
これまでの男性の態度とは全く違う。人間の破滅を心から楽しんでいるような、そのためなら手段を問わないような、体の芯から凍えるような雰囲気を感じて娘は震えた。
「なあ、自分を捨てた村が、どうなっているか知りたいんだろう? そのために外に出たいんだろう? なら出してやろう、『見えれば』構わないんだろう?」
『見えれば』?
聞き覚えのない言葉に、娘は困惑した。しかし、この世界で知らない感覚を得るという意味は。『死、もしくは死よりも恐ろしい事態になる凶相』。そして娘は、男性の後ろにある赤い月を見てしまった。もう一度書こう。赤い、月が、見えた。
それからは、誰もが知っている通り。娘は花のような結界に閉じ込められ、全ての可能性が死に絶え、使い果たされるまで死ねなくなってしまった。そして自分に血が触れるたび、自分が血を流すたびに。具体的に言うならば、『女性にとって大事な時期』になるたびに。可能性の数だけ延長された間に。ふもとに溶岩や、噴火が降り注いだ。
これは、娘が娘だったから起こってしまった悲劇とも言えるし、かといって女性でなくとも起こる可能性はある。だからこそ。
この土地が肥沃さを失ってもいい、娘を救ってやってくれないか━━
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