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第一章
精霊王の加護
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シェイドが現れた翌日。
キースではない別の騎士が私を呼びに来た。平団員ではないと思う。
オーラ的なものが強そうなんだよね。
私に断る権利はなく大人しくついて行くことに。
昨日の今日で王宮に再び足を踏み入れることになるとは予想外。
私としては気にしつつも、時間が流れるにつれて、王宮のことを忘れていこうと思っていたのに。
シェイドはなぜか不機嫌。王宮に行くのが嫌なら「留守番していれば?」と言うも、一緒に行くと即答。
どうやら王宮に行くことが嫌というわけではなさそうだ。
案内された部屋には国のお偉いさんとかがズラりと並んでいる。
何かよくわかんないけど、まぁ、偉い人達。
そこには友愛とカイザー様の姿も。
全員の視線は私……ではなく、後ろのシェイドに注がれる。まるっきり興味がないのか欠伸をして退屈さをアピール。
マイペースというか、人間という生き物に関心さえ抱いてない。
重たくピリついた空気。誰もが言葉を発するのを遠慮している。
「(あれが精霊王?)」
「(確かに歴史書と姿は同じだが……)」
「(あのような人間が加護を受けているのは間違いではないのか)」
各々の声が直接頭に聞こえる。私への中傷が多い。
外見だけでここまでハッキリと線引きされると、さすがに胸が痛む。
他人から言われなくても太ってる自覚ぐらいある。
──でもね!世の中には痩せにくい体質ってのがあるのよ!!
貴方達みたいに痩せてたり食べても太らない人には縁のない悩み。
いっその事、口に出してくれたほうが受け入れやすいのに。
中でもカイザー様が酷い。
完全に私を人ではなく家畜と認識している。私を見る目もどこか冷めていて、同じ空間にいることさえ嫌悪していた。
「不愉快だな。貴様ら程度が私の心音を侮辱するなど」
「それはどういう……」
似合わない短髪の男性が口を開くも、シェイドは一言「黙れ」と牽制した。
シェイドの放つ圧倒的オーラに息苦しさを覚える。
最早、空気が痛い。肌にチクチクと刺さり、無意識に指が震える。
恐怖しているのは私だけではない。
ほとんどの人が顔を強ばらせ、同時に誰に助けを求めたらいいのかわからずにいる。
「シェイド殿。コトネ様が怖がっておられる。その交戦的な態度を改めて下さい」
キースは私とシェイドの間に割り込んだ。
まさかの行動に陛下は度肝を抜かれていた。けど、キースが咎められることはない。
その無謀ともいえる行動のおかけで酸素を得られたのだから。
「私が心音に何かするとでも?ふざけるなよ人間」
声に明確な怒りが含まれている。
私を傷つけるかもしれないと言われたことに怒り、今にもキースを殺してしまいそう。
それでも一歩も引くことなくキースはシェイドから目を逸らさない。
「心音は愛し子だ。貴様ら如きとは格が違う」
「なんと……!!」
「あのような醜い……んん。娘が……!?」
皆さん。本音が隠れてないですよ。
「醜いのは貴様らの心だろう」
うんざりしたような、イラついたような、そんな声。
目の前にいるキースを押し退けて、しっかりと陛下を見据えながらもシェイドは語った。なぜ千年前。加護を切ったのか。
精霊王の恩恵を受けるというのは魔法が使えるということ。
千年前のグランロッド国の国民は皆、魔法を使えて当たり前。
魔力は弱いものの、生活魔法なら平民も使っていた。
でも、他国はそうでもなかった。
そんな何の力も持たない国に戦争を仕掛けては領土も人も食糧を奪った。
自分達の欲望のままに魔法を使う人間に嫌気がさし、当時唯一まともだった国王に宣言したのだ。
清い心を持った者、すなわち聖女が現れたとき再び加護を授けると。
当時の国はもう、国王では止められないほど欲望の渦に飲み込まれていた。
せめてもの情けで、他国に侵略されないよう手を打ってくれたシェイドはそれっきり、人間との交流を一切断ち切る。
──………………え?ちょっと待って。
その話を聞く限り、私が清い心の持ち主?
聖女!!?
それは私より友愛だよ。可愛くて慈悲深い。まさに聖女。
私以上に周りの人が驚く。特にカイザー様が目立つ。
「その女が?ふざけるな!ユアこそこの世界で清く美しい心の持ち主だ!!加護を受けるのはユアが相応しい!!」
「そんなカイザー様。精霊王様がお決めになったことですから」
シェイドを否定するカイザー様をすかさず友愛が宥める。
──あぁもう!友愛!優しすぎるよ!!
誰がどう見たって友愛以外に聖女が当てはまるわけないのに。
友愛はもっと自信を持つべきだ。こういうときのためにも。
「いいや。認められるものか!!ユアが愛し子でなければおかしすぎる!貴様!!精霊王に何を吹き込んだ!?」
私は何も。むしろ私も困惑してます。
人の憎悪って目に見えるんだ。知らなかったなぁ。
カイザー様の態度にシェイドだけでなくキースまでもが殺意が沸く。
ラヴィも針みたいなのを袖から出してる。
それで何するの!?投げて刺すの!?暗殺一家ですか!?
陛下も表情にこそ出さないものの怒りの炎が燃えている。王妃様に至っては無表情なのがより怖い。
もしかしなくてもカイザー様ってあまり人気ない?
周りの偉いであろう人達は支持してるみたいだから私の勘違いであって欲しい。
それに王子様って絵本や漫画でも大人気。現実に存在しているのだから好かれまくって困ってるはず。
「貴様が何を言おうが、私の加護は心音だけのものだ」
シェイドは私の手にキスを落とした。
そこから熱いエネルギーのようなものが体を巡る。
なぜかみんなは私を見て開いた口を塞がない。
──その反応やめて!!
訳もわからず混乱してると、キースは胸に手を当て膝をついた。
な、何!?どうしたの!?
「コトネ様。私は貴女様を守る剣となることを誓います。どうか認めて下さい」
「キース!!勝手なことを言うな!!お前の主はこの俺だ!!」
「私の君主は国王陛下のみ。そしてその陛下がコトネ様に付けと命じた。その時点で私がお仕えするべき主はコトネ様だ。お前じゃない」
カイザー様をお前呼び。
二人きりならともかく、こんな大勢の前でそれは絶対ダメだよ。
「いい心がけだ。特別に心音の下僕となることを許可してやる」
「げ、下僕じゃないよ!?」
シェイドのドヤ顔が可愛いと思ってしまった。
私なんかにそんな忠誠を誓ってもらう必要ないのに。言い出しずらい雰囲気。
そもそも何でこんなことになってるの?
考えてるとラヴィが颯爽と手鏡を渡してきた。見ろってことかな。
鏡を見ると映るのは当然私で。鏡の中の私には蓮の花の紋様が浮かんでいた。
──何ですかこれは!!!!??
原因であろうシェイドを見るも、目が合ったのが嬉しいのかニコ~っと笑った。
クールキャラじゃないんだ。大型犬に見えてきた。
「蓮の花には清らかな心という意味があります。精霊王の加護を受けた者にはそれが現れると過去の文献にも記されています」
「つまり、えーっと……。私は既にシェイドの加護を受けていて、どうすることも出来ないってこと?」
「心音は嫌なのか?この世界で唯一無二の存在になれたというのに」
「カイザー様も仰った通り、友愛こそが相応しいから」
「あの女のどこが清いのだ?」
純粋な疑問。シェイドは首を傾げて私の回答を待った。
「友愛はずっと私を助けてくれて。それで……」
「言いたいことは理解した。が、さっきも言った通り私の加護は心音だけのものだ」
覆ることはないのだと言い切った。
私なんかが一緒に召喚されてしまったせいで、友愛が受けるべき加護を奪ってしまった。
私はこの見知らぬ世界で友愛が幸せになってくれるのなら、それだけでいい。
どうにかシェイドを説得しないと。
千年もの間、眠っていたから間違えてしまったんだ。
聖女を。
キースではない別の騎士が私を呼びに来た。平団員ではないと思う。
オーラ的なものが強そうなんだよね。
私に断る権利はなく大人しくついて行くことに。
昨日の今日で王宮に再び足を踏み入れることになるとは予想外。
私としては気にしつつも、時間が流れるにつれて、王宮のことを忘れていこうと思っていたのに。
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そこには友愛とカイザー様の姿も。
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「(あれが精霊王?)」
「(確かに歴史書と姿は同じだが……)」
「(あのような人間が加護を受けているのは間違いではないのか)」
各々の声が直接頭に聞こえる。私への中傷が多い。
外見だけでここまでハッキリと線引きされると、さすがに胸が痛む。
他人から言われなくても太ってる自覚ぐらいある。
──でもね!世の中には痩せにくい体質ってのがあるのよ!!
貴方達みたいに痩せてたり食べても太らない人には縁のない悩み。
いっその事、口に出してくれたほうが受け入れやすいのに。
中でもカイザー様が酷い。
完全に私を人ではなく家畜と認識している。私を見る目もどこか冷めていて、同じ空間にいることさえ嫌悪していた。
「不愉快だな。貴様ら程度が私の心音を侮辱するなど」
「それはどういう……」
似合わない短髪の男性が口を開くも、シェイドは一言「黙れ」と牽制した。
シェイドの放つ圧倒的オーラに息苦しさを覚える。
最早、空気が痛い。肌にチクチクと刺さり、無意識に指が震える。
恐怖しているのは私だけではない。
ほとんどの人が顔を強ばらせ、同時に誰に助けを求めたらいいのかわからずにいる。
「シェイド殿。コトネ様が怖がっておられる。その交戦的な態度を改めて下さい」
キースは私とシェイドの間に割り込んだ。
まさかの行動に陛下は度肝を抜かれていた。けど、キースが咎められることはない。
その無謀ともいえる行動のおかけで酸素を得られたのだから。
「私が心音に何かするとでも?ふざけるなよ人間」
声に明確な怒りが含まれている。
私を傷つけるかもしれないと言われたことに怒り、今にもキースを殺してしまいそう。
それでも一歩も引くことなくキースはシェイドから目を逸らさない。
「心音は愛し子だ。貴様ら如きとは格が違う」
「なんと……!!」
「あのような醜い……んん。娘が……!?」
皆さん。本音が隠れてないですよ。
「醜いのは貴様らの心だろう」
うんざりしたような、イラついたような、そんな声。
目の前にいるキースを押し退けて、しっかりと陛下を見据えながらもシェイドは語った。なぜ千年前。加護を切ったのか。
精霊王の恩恵を受けるというのは魔法が使えるということ。
千年前のグランロッド国の国民は皆、魔法を使えて当たり前。
魔力は弱いものの、生活魔法なら平民も使っていた。
でも、他国はそうでもなかった。
そんな何の力も持たない国に戦争を仕掛けては領土も人も食糧を奪った。
自分達の欲望のままに魔法を使う人間に嫌気がさし、当時唯一まともだった国王に宣言したのだ。
清い心を持った者、すなわち聖女が現れたとき再び加護を授けると。
当時の国はもう、国王では止められないほど欲望の渦に飲み込まれていた。
せめてもの情けで、他国に侵略されないよう手を打ってくれたシェイドはそれっきり、人間との交流を一切断ち切る。
──………………え?ちょっと待って。
その話を聞く限り、私が清い心の持ち主?
聖女!!?
それは私より友愛だよ。可愛くて慈悲深い。まさに聖女。
私以上に周りの人が驚く。特にカイザー様が目立つ。
「その女が?ふざけるな!ユアこそこの世界で清く美しい心の持ち主だ!!加護を受けるのはユアが相応しい!!」
「そんなカイザー様。精霊王様がお決めになったことですから」
シェイドを否定するカイザー様をすかさず友愛が宥める。
──あぁもう!友愛!優しすぎるよ!!
誰がどう見たって友愛以外に聖女が当てはまるわけないのに。
友愛はもっと自信を持つべきだ。こういうときのためにも。
「いいや。認められるものか!!ユアが愛し子でなければおかしすぎる!貴様!!精霊王に何を吹き込んだ!?」
私は何も。むしろ私も困惑してます。
人の憎悪って目に見えるんだ。知らなかったなぁ。
カイザー様の態度にシェイドだけでなくキースまでもが殺意が沸く。
ラヴィも針みたいなのを袖から出してる。
それで何するの!?投げて刺すの!?暗殺一家ですか!?
陛下も表情にこそ出さないものの怒りの炎が燃えている。王妃様に至っては無表情なのがより怖い。
もしかしなくてもカイザー様ってあまり人気ない?
周りの偉いであろう人達は支持してるみたいだから私の勘違いであって欲しい。
それに王子様って絵本や漫画でも大人気。現実に存在しているのだから好かれまくって困ってるはず。
「貴様が何を言おうが、私の加護は心音だけのものだ」
シェイドは私の手にキスを落とした。
そこから熱いエネルギーのようなものが体を巡る。
なぜかみんなは私を見て開いた口を塞がない。
──その反応やめて!!
訳もわからず混乱してると、キースは胸に手を当て膝をついた。
な、何!?どうしたの!?
「コトネ様。私は貴女様を守る剣となることを誓います。どうか認めて下さい」
「キース!!勝手なことを言うな!!お前の主はこの俺だ!!」
「私の君主は国王陛下のみ。そしてその陛下がコトネ様に付けと命じた。その時点で私がお仕えするべき主はコトネ様だ。お前じゃない」
カイザー様をお前呼び。
二人きりならともかく、こんな大勢の前でそれは絶対ダメだよ。
「いい心がけだ。特別に心音の下僕となることを許可してやる」
「げ、下僕じゃないよ!?」
シェイドのドヤ顔が可愛いと思ってしまった。
私なんかにそんな忠誠を誓ってもらう必要ないのに。言い出しずらい雰囲気。
そもそも何でこんなことになってるの?
考えてるとラヴィが颯爽と手鏡を渡してきた。見ろってことかな。
鏡を見ると映るのは当然私で。鏡の中の私には蓮の花の紋様が浮かんでいた。
──何ですかこれは!!!!??
原因であろうシェイドを見るも、目が合ったのが嬉しいのかニコ~っと笑った。
クールキャラじゃないんだ。大型犬に見えてきた。
「蓮の花には清らかな心という意味があります。精霊王の加護を受けた者にはそれが現れると過去の文献にも記されています」
「つまり、えーっと……。私は既にシェイドの加護を受けていて、どうすることも出来ないってこと?」
「心音は嫌なのか?この世界で唯一無二の存在になれたというのに」
「カイザー様も仰った通り、友愛こそが相応しいから」
「あの女のどこが清いのだ?」
純粋な疑問。シェイドは首を傾げて私の回答を待った。
「友愛はずっと私を助けてくれて。それで……」
「言いたいことは理解した。が、さっきも言った通り私の加護は心音だけのものだ」
覆ることはないのだと言い切った。
私なんかが一緒に召喚されてしまったせいで、友愛が受けるべき加護を奪ってしまった。
私はこの見知らぬ世界で友愛が幸せになってくれるのなら、それだけでいい。
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