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“恐ろしく”意味不明な言動
無事に話し合いも終わり、遅れながらに学園に向かう。お父様には今日はもう休めばいいと言われたけど、何となくギルの顔が見たかった。
二時限目が終わった頃に到着し、先生には今来たことを伝える。
教室に行くとギルから面白い話を聞いた。
クラッサム嬢に友達が出来たと。階級は同じ男爵家。クラスは違うけど、今日の朝から仲良くしている姿を見たらしい。
面白いのはクラッサム嬢と友達になった令嬢二人が、私の友達であるということ。クラッサム嬢が私の交友関係を把握しているわけはないし、殿下だって興味はない。故に彼女達が私の友達であることも知らないわけで。
殿下はとても喜んでいたそうだ。クラッサム嬢に同性の友達が出来たことに。
「アンリース!!」
私を見るなり睨みながら大股で近付いてくる殿下。怒っていることはわかるけど、何に怒っているのか。
私が陛下と会っていたことを知っているはずはないし、まさか。朝、登校しなかったことを?
だとしたらなんて身勝手な。この人に私を縛る権利など持ち合わせていないのに。
「君は最低だ!!」
加減を知らない力で腕を掴まれただけでなく、意味のわからないことを言ってきた。
「やるなら直接、僕にすればいいだろう!?」
「はい?」
「無力なデイジーにあんな酷いことを……!!」
「殿下!!」
掴まれた手を振り払った。理由もなしにこんなことをされたくはない。
心はザワつくことなく落ち着いたまま。
今の私は冷めた目をしているのだろう。あんなに強気だった殿下が怯む。
「何を仰っているのか説明して下さい」
「君がそんな冷たく最低な人間だったなんて。デイジーに心から謝罪するまで、君の寝室に足を運ばないから、そのつもりでいることだ」
私の質問には答えず、自分の言いたいことだけを言って、クラッサム嬢の肩を抱きながら今日は早退すると告げて行ってしまった。
──私に言われてもなぁ……。
先生に伝えるように言われていないから、二人は無断早退になる。
仮に伝えるとして、理由はどうするつもりなんだろ。私のようにちゃんとした理由がないと、後で怒られるのはあの二人なのに。
「で、私はなんで怒られたわけ?」
「さぁ?」
ギルも首を傾げた。
私がクラッサム嬢に何かをしたみたいだったけど、身に覚えがなさすぎる。
いつの話をしているのだろうか。
クラス全員が殿下の怒りの正体はわからないまま。もちろん側近候補の生徒達も。
「アン様。おはようございます」
「おはよう、エアル」
「あの……。殿下に変な言い掛かりをつけられませんでした?」
「つけられたわ。原因を知っているの?」
「アン様がクラッサム嬢のブレスレットを壊したとかで、殿下に泣きついていました」
「えーっと、いつ?」
「今朝だそうです」
「今朝。今日の朝ということね?」
「はい」
──私、いなかったはずなんだけど。
クラッサム嬢が誰と勘違いしているのか。それとも本気で私がやったと思っているのか。
どちらにしてもタチが悪い。
私を陥れようとしているのだから。
殿下も殿下だ。クラッサム嬢の話しか聞かずに、一方的に決め付けて。
冤罪だったらどう責任を取るつもりなのだろうか。
間違いでした、で、事は済まない。
「教えてくれてありがとう」
「いえ」
時間を気にしながら教室に戻っていく。
チャイムがなる前に私も席につこうとした。
「待ってギル」
「どうした?」
「エアルは今朝って言ってたわよね?」
「そうだな」
「ねぇ。まさかあの二人。私が遅れて来たことを知らないなんて、ないよね……?」
同じくゾッとしたであろうギルは答えないまま席についた。
──ちょ……せめて何か言って!?
他の生徒も私と目を合わせないように俯いたまま授業を受けるために席につく。
門で待ち伏せてをして、私と会わなかった時点でいないことはわかりそうなものだけど。
いくら視野が狭くても、いるかいないかぐらいは、わか……るよね?
姿を見ていなければ普通はいないと思うもの。
私にいじめの罪を着せて寛大な心で許す代わりに、側室にする計画だとしたらなんともバカ丸出し。
ギルがいるから、私もいると思い込んでいそうなのが怖い。
今までで一番、怖い経験をしてしまった。
二時限目が終わった頃に到着し、先生には今来たことを伝える。
教室に行くとギルから面白い話を聞いた。
クラッサム嬢に友達が出来たと。階級は同じ男爵家。クラスは違うけど、今日の朝から仲良くしている姿を見たらしい。
面白いのはクラッサム嬢と友達になった令嬢二人が、私の友達であるということ。クラッサム嬢が私の交友関係を把握しているわけはないし、殿下だって興味はない。故に彼女達が私の友達であることも知らないわけで。
殿下はとても喜んでいたそうだ。クラッサム嬢に同性の友達が出来たことに。
「アンリース!!」
私を見るなり睨みながら大股で近付いてくる殿下。怒っていることはわかるけど、何に怒っているのか。
私が陛下と会っていたことを知っているはずはないし、まさか。朝、登校しなかったことを?
だとしたらなんて身勝手な。この人に私を縛る権利など持ち合わせていないのに。
「君は最低だ!!」
加減を知らない力で腕を掴まれただけでなく、意味のわからないことを言ってきた。
「やるなら直接、僕にすればいいだろう!?」
「はい?」
「無力なデイジーにあんな酷いことを……!!」
「殿下!!」
掴まれた手を振り払った。理由もなしにこんなことをされたくはない。
心はザワつくことなく落ち着いたまま。
今の私は冷めた目をしているのだろう。あんなに強気だった殿下が怯む。
「何を仰っているのか説明して下さい」
「君がそんな冷たく最低な人間だったなんて。デイジーに心から謝罪するまで、君の寝室に足を運ばないから、そのつもりでいることだ」
私の質問には答えず、自分の言いたいことだけを言って、クラッサム嬢の肩を抱きながら今日は早退すると告げて行ってしまった。
──私に言われてもなぁ……。
先生に伝えるように言われていないから、二人は無断早退になる。
仮に伝えるとして、理由はどうするつもりなんだろ。私のようにちゃんとした理由がないと、後で怒られるのはあの二人なのに。
「で、私はなんで怒られたわけ?」
「さぁ?」
ギルも首を傾げた。
私がクラッサム嬢に何かをしたみたいだったけど、身に覚えがなさすぎる。
いつの話をしているのだろうか。
クラス全員が殿下の怒りの正体はわからないまま。もちろん側近候補の生徒達も。
「アン様。おはようございます」
「おはよう、エアル」
「あの……。殿下に変な言い掛かりをつけられませんでした?」
「つけられたわ。原因を知っているの?」
「アン様がクラッサム嬢のブレスレットを壊したとかで、殿下に泣きついていました」
「えーっと、いつ?」
「今朝だそうです」
「今朝。今日の朝ということね?」
「はい」
──私、いなかったはずなんだけど。
クラッサム嬢が誰と勘違いしているのか。それとも本気で私がやったと思っているのか。
どちらにしてもタチが悪い。
私を陥れようとしているのだから。
殿下も殿下だ。クラッサム嬢の話しか聞かずに、一方的に決め付けて。
冤罪だったらどう責任を取るつもりなのだろうか。
間違いでした、で、事は済まない。
「教えてくれてありがとう」
「いえ」
時間を気にしながら教室に戻っていく。
チャイムがなる前に私も席につこうとした。
「待ってギル」
「どうした?」
「エアルは今朝って言ってたわよね?」
「そうだな」
「ねぇ。まさかあの二人。私が遅れて来たことを知らないなんて、ないよね……?」
同じくゾッとしたであろうギルは答えないまま席についた。
──ちょ……せめて何か言って!?
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門で待ち伏せてをして、私と会わなかった時点でいないことはわかりそうなものだけど。
いくら視野が狭くても、いるかいないかぐらいは、わか……るよね?
姿を見ていなければ普通はいないと思うもの。
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