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スカーレットを殺した者達の場合
1【sideなし】
気がつくと、四人は同じ場所に立っていた。
黒く染まった空は所々に血の雨を降らせ、焼け焦げた大地はひび割れ、呻き声が遠くから響いてくる。彼らは顔を見合わせ、声をかけることもできず、ただ立ち尽くしていた。
道は果てしなく続き、生ぬるい風が頬を撫でる。
さっきまで眠りについていたルビアの両親は混乱し、何が起きているのか理解できずに叫び声をあげる。リックフォードは冷静さを保とうとするが、その目には恐怖が宿っていた。
突然現れたのは頭から角を生やした、人ならざる者の姿。異形の存在が彼等の世界を一変させたのだ。
「リック。ここどこ?」
同じく恐怖するルビアはごく自然に、リックフォードの腕にしがみつく。問われた声はかなり震えていた。
愛らしい瞳もまた、怯えて揺れている。
「俺にもさっぱり」
周囲を見渡したが、見知った風景はどこにもなかった。呻き声は聞こえるのに、人の姿は見当たらない。まるで世界がどこか別の次元へと引き込まれたかのようだった。
「と、とにかく進もう」
ここで立ち止まれば、恐怖が彼らを飲み込むだけ。
ルビアの不安を和らげようとそっと彼女の唇にキスを落とした。その瞬間、彼の男らしい強さと優しさが彼女の心に火を灯す。ルビアは胸の奥でときめきを感じた。
伯爵夫妻、ラージーとミュルもまた、彼らの頼もしさに安堵し、大舟に乗ったかのような安心感に包まれる。
おどろおどろしい道を、ただ進み続ける。変わらない風景道は変わらず暗く、陰惨なまま。
時折、血の雨が彼らの肌を濡らす。足元には朽ちた葉と黒い土が混じり合い、どこへ向かうのかもわからないまま、ただただ歩き続けた。
「リック。疲れたわ」
ルビアは体が弱く、長時間の移動は彼女にとって大きな負担だった。疲れたと言っても休める場所なんてない。
だが、濡れたルビアをそのままにして風邪でも引いたら思い、リックフォードは自分を上着をルビアにかけた。
あとは休める場所があればいいのだが……。
ないとわかっていても再び、周囲を見渡した。そこで、リックフォードがあることに気付く。
「ここは……最初にいた所じゃないか?」
景色こそ変わらないため確信は持てない。
地面にハンカチを広げた。風で飛ばされないように、石を四隅に置く。
これは目印。自分達がここにいたという証。
リックフォードの発言に、恐怖と緊張が増す。だが、勘違いであってほしいとさえ思う。
四人の心臓は高鳴り、震え重たい足をゆっくりと動かしながら前へ進む。
距離にすれば数十メートルは歩いたというのに、彼らの目には先程、リックフォードが置いたハンカチが飛び込んできた。
「う、嘘!!こんなの絶対!!」
ルビアの叫びは目の前に映る現実を否定する。
手と手を取り合うラージーとミュルの顔色も悪い。彼らの息は浅く、体の震えは止まらなかった。
「ここは一体……どこなんだ」
誰に向けられたわけでもない。恐怖から生まれた独り言。
すると、冷たくも、どこか楽しむような声が彼らの背後から響いた。
「ここは地獄だ」
四人は振り返った。そこにいたのは美しい赤い衣を見に纏った、十歳くらいの女の子。
灰色の髪は少女の身長よりも長く地面に垂れていた。少女の瞳はガラス玉のように透き通り、不思議な光を放っている。
「な、何だって?」
訳のわからないことを口走る少女に怒鳴るラージー。彼の感情は激しく揺れ動き、まるでスカーレットを怒っているときと同じ。
少女はそんなラージーなど気にもとめずに首を傾げた。
「ふむ。聞こえなかったのか?」
落ち着いた声で言う。まさか、この距離で聞こえていないとは思わなかったのだ。
四人は互いに顔を見合わせ、混乱と恐怖が交錯した。彼らはこの言葉の意味を理解出来ずにいた。
少女は顎に手を当て、しばらく考え込んだ後、再び口を開いた。
「主らは地獄に落ちた。それだけだ」
今度はハッキリと聞こえた。
地獄に落ちたとはどういうことなのか?
遥か昔から言い伝えられていることがあった。
生前、善行を積んだ者は死後、幸せになる権利を与えられて天国へと昇る。
悪行を重ねた者は、終わることのない苦しみを味わい続ける。
誰も信じてはいないが、古くからの言い伝えということもあり、身分関係なく世界中の誰もが知っていること。
ただ、天国も地獄もどんな場所か誰も知らない。当然だ。死んだ人間は生き返らないのだから。
「地獄?地獄ですって!?」
今度はミュルが叫ぶ。
「私達が罪を犯したとでも言うの!!?」
自覚があるのかないのか。その声は震えていた。自分達が何か悪いことをしたとは思えず、ただただ困惑と恐怖に打ちひしがれていた。
ルビアは驚きのあまり、体の力が抜けてその場に座り込む。
「何をそんなに驚いておるのだ?迎えが来ただろう?地獄の死者、鬼が」
鬼。人の姿をし、頭から角を生やした、人ならざる者。
突如、どこからか現れた異形の者は恭しい態度でありながらも、どこか不気味な雰囲気を漂わせていた。
赤鬼。青鬼。黒鬼。彼らを迎えに来た鬼はそう呼ばれる。
「ふ、ふざけるな!!俺達は良き行いしかしてこなかった!!仮に行くとしたら、それは地獄ではなく天国だ!!」
「結晶石を他者に押し付け、殺したのだろう?」
まるで見ていたかのような口ぶりに、四人の心臓が大きく跳ね上がる。
「まぁ、残念ながら地獄から地上を見ることは出来んがな。だが……」
「違うわ!」
少女の言葉を遮ったのはルビア。
何も見ていないのならば、証拠はない。手違いで連れて来られたと証明すれば再び、地上に戻れる。
「お姉様は私のために……尊い犠牲になってくれたのよ」
美しい涙を流すルビアに、リックフォードの荒れていた心は落ち着きを取り戻す。
「ルビアの言う通りだ。醜く生まれた赤毛が、最後くらい役に立ちたいと言うから、その意志を尊重してやった。それだけだ」
「つまりそれは、押し付けた、ということだろう?」
「赤毛が勝手に死んだんだ!!それを俺達のせいにするな!!」
言葉の意味を理解しない少女に怒りが爆発し、リックフォードはその胸ぐらを掴んだ。
「地獄から地上を見ることは出来ん。だが」
それは先程、ルビアが遮った言葉の続き。
「地獄に落ちてくるのは皆、結晶石を他者に押し付けた者だけ」
ガラス玉のような瞳が不気味に輝いた。少女の口元には、楽しげな笑みが浮かんでいた。
「それと、勘違いをしているようだから訂正しておくが、地獄は悪行を重ねた者が落ちる場所ではない」
その言葉が響き渡った瞬間、地面が震え、そこから白い瞳を持つ鬼がゆっくりと現れた。
白鬼は少女を掴むリックフォードの腕を引きちぎる。鮮やかな赤い血が噴水のように飛び散り、周囲の空気を染めた。リックフォードは初めて味わう痛みに顔を歪め、叫び声を上げた。
「う、うわぁぁぁ!!」
これまでに味わったことのない痛み。愛するルビアの前だというのに、痛みによる醜態を晒す。
「こやつは妾を守る鬼でな。貴様のような乱暴者には決して容赦をせんのだ」
「ひ、酷いわ!!人でなし!!」
誰に見せるためなのか、自分よりも圧倒的に強い相手に勇敢にも立ち向かった。
ここに使用人達がいたらきっと、胸を打たれ、深く感動をしたことだろう。
「そうだそうだ。自己紹介がまだったな」
少女はルビアの言葉に耳を傾けない。
大きく両手を広げると、見えていた景色が一変した。
鋭くとがった無数の鉄の針が、まるで生き物のようにうごめいている。
その隣には、煮えたぎる血の大鍋がぐつぐつと音を立てていた。熱せられた鉄の縄や斧が山のように積み上げられていて、まるで拷問器具の工房のようだ。
空気は重く、鉄の甕は火で熱せられて赤々と輝いている。恐怖を煽る道具が溢れかえり、四人の血の気が一気に引いた。
「妾は閻魔。この地獄を管理する者なり」
少女、閻魔が手を打つと、リックフォードの腕がゆっくりと繋がり始めた。まるで糸で縫い合わされるかのように、痛みを伴いながらも確実に繋がっていく。
目の前に広がるありえない光景に言葉を失う。そんな四人を嘲笑うかのように閻魔は口を開いた。
「人間、よく覚えておくがいい。地獄とは死んだ者が落ちるのではなく、生きるに値しないと人間失格の烙印を押された者が落ちる場所なのだ」
黒く染まった空は所々に血の雨を降らせ、焼け焦げた大地はひび割れ、呻き声が遠くから響いてくる。彼らは顔を見合わせ、声をかけることもできず、ただ立ち尽くしていた。
道は果てしなく続き、生ぬるい風が頬を撫でる。
さっきまで眠りについていたルビアの両親は混乱し、何が起きているのか理解できずに叫び声をあげる。リックフォードは冷静さを保とうとするが、その目には恐怖が宿っていた。
突然現れたのは頭から角を生やした、人ならざる者の姿。異形の存在が彼等の世界を一変させたのだ。
「リック。ここどこ?」
同じく恐怖するルビアはごく自然に、リックフォードの腕にしがみつく。問われた声はかなり震えていた。
愛らしい瞳もまた、怯えて揺れている。
「俺にもさっぱり」
周囲を見渡したが、見知った風景はどこにもなかった。呻き声は聞こえるのに、人の姿は見当たらない。まるで世界がどこか別の次元へと引き込まれたかのようだった。
「と、とにかく進もう」
ここで立ち止まれば、恐怖が彼らを飲み込むだけ。
ルビアの不安を和らげようとそっと彼女の唇にキスを落とした。その瞬間、彼の男らしい強さと優しさが彼女の心に火を灯す。ルビアは胸の奥でときめきを感じた。
伯爵夫妻、ラージーとミュルもまた、彼らの頼もしさに安堵し、大舟に乗ったかのような安心感に包まれる。
おどろおどろしい道を、ただ進み続ける。変わらない風景道は変わらず暗く、陰惨なまま。
時折、血の雨が彼らの肌を濡らす。足元には朽ちた葉と黒い土が混じり合い、どこへ向かうのかもわからないまま、ただただ歩き続けた。
「リック。疲れたわ」
ルビアは体が弱く、長時間の移動は彼女にとって大きな負担だった。疲れたと言っても休める場所なんてない。
だが、濡れたルビアをそのままにして風邪でも引いたら思い、リックフォードは自分を上着をルビアにかけた。
あとは休める場所があればいいのだが……。
ないとわかっていても再び、周囲を見渡した。そこで、リックフォードがあることに気付く。
「ここは……最初にいた所じゃないか?」
景色こそ変わらないため確信は持てない。
地面にハンカチを広げた。風で飛ばされないように、石を四隅に置く。
これは目印。自分達がここにいたという証。
リックフォードの発言に、恐怖と緊張が増す。だが、勘違いであってほしいとさえ思う。
四人の心臓は高鳴り、震え重たい足をゆっくりと動かしながら前へ進む。
距離にすれば数十メートルは歩いたというのに、彼らの目には先程、リックフォードが置いたハンカチが飛び込んできた。
「う、嘘!!こんなの絶対!!」
ルビアの叫びは目の前に映る現実を否定する。
手と手を取り合うラージーとミュルの顔色も悪い。彼らの息は浅く、体の震えは止まらなかった。
「ここは一体……どこなんだ」
誰に向けられたわけでもない。恐怖から生まれた独り言。
すると、冷たくも、どこか楽しむような声が彼らの背後から響いた。
「ここは地獄だ」
四人は振り返った。そこにいたのは美しい赤い衣を見に纏った、十歳くらいの女の子。
灰色の髪は少女の身長よりも長く地面に垂れていた。少女の瞳はガラス玉のように透き通り、不思議な光を放っている。
「な、何だって?」
訳のわからないことを口走る少女に怒鳴るラージー。彼の感情は激しく揺れ動き、まるでスカーレットを怒っているときと同じ。
少女はそんなラージーなど気にもとめずに首を傾げた。
「ふむ。聞こえなかったのか?」
落ち着いた声で言う。まさか、この距離で聞こえていないとは思わなかったのだ。
四人は互いに顔を見合わせ、混乱と恐怖が交錯した。彼らはこの言葉の意味を理解出来ずにいた。
少女は顎に手を当て、しばらく考え込んだ後、再び口を開いた。
「主らは地獄に落ちた。それだけだ」
今度はハッキリと聞こえた。
地獄に落ちたとはどういうことなのか?
遥か昔から言い伝えられていることがあった。
生前、善行を積んだ者は死後、幸せになる権利を与えられて天国へと昇る。
悪行を重ねた者は、終わることのない苦しみを味わい続ける。
誰も信じてはいないが、古くからの言い伝えということもあり、身分関係なく世界中の誰もが知っていること。
ただ、天国も地獄もどんな場所か誰も知らない。当然だ。死んだ人間は生き返らないのだから。
「地獄?地獄ですって!?」
今度はミュルが叫ぶ。
「私達が罪を犯したとでも言うの!!?」
自覚があるのかないのか。その声は震えていた。自分達が何か悪いことをしたとは思えず、ただただ困惑と恐怖に打ちひしがれていた。
ルビアは驚きのあまり、体の力が抜けてその場に座り込む。
「何をそんなに驚いておるのだ?迎えが来ただろう?地獄の死者、鬼が」
鬼。人の姿をし、頭から角を生やした、人ならざる者。
突如、どこからか現れた異形の者は恭しい態度でありながらも、どこか不気味な雰囲気を漂わせていた。
赤鬼。青鬼。黒鬼。彼らを迎えに来た鬼はそう呼ばれる。
「ふ、ふざけるな!!俺達は良き行いしかしてこなかった!!仮に行くとしたら、それは地獄ではなく天国だ!!」
「結晶石を他者に押し付け、殺したのだろう?」
まるで見ていたかのような口ぶりに、四人の心臓が大きく跳ね上がる。
「まぁ、残念ながら地獄から地上を見ることは出来んがな。だが……」
「違うわ!」
少女の言葉を遮ったのはルビア。
何も見ていないのならば、証拠はない。手違いで連れて来られたと証明すれば再び、地上に戻れる。
「お姉様は私のために……尊い犠牲になってくれたのよ」
美しい涙を流すルビアに、リックフォードの荒れていた心は落ち着きを取り戻す。
「ルビアの言う通りだ。醜く生まれた赤毛が、最後くらい役に立ちたいと言うから、その意志を尊重してやった。それだけだ」
「つまりそれは、押し付けた、ということだろう?」
「赤毛が勝手に死んだんだ!!それを俺達のせいにするな!!」
言葉の意味を理解しない少女に怒りが爆発し、リックフォードはその胸ぐらを掴んだ。
「地獄から地上を見ることは出来ん。だが」
それは先程、ルビアが遮った言葉の続き。
「地獄に落ちてくるのは皆、結晶石を他者に押し付けた者だけ」
ガラス玉のような瞳が不気味に輝いた。少女の口元には、楽しげな笑みが浮かんでいた。
「それと、勘違いをしているようだから訂正しておくが、地獄は悪行を重ねた者が落ちる場所ではない」
その言葉が響き渡った瞬間、地面が震え、そこから白い瞳を持つ鬼がゆっくりと現れた。
白鬼は少女を掴むリックフォードの腕を引きちぎる。鮮やかな赤い血が噴水のように飛び散り、周囲の空気を染めた。リックフォードは初めて味わう痛みに顔を歪め、叫び声を上げた。
「う、うわぁぁぁ!!」
これまでに味わったことのない痛み。愛するルビアの前だというのに、痛みによる醜態を晒す。
「こやつは妾を守る鬼でな。貴様のような乱暴者には決して容赦をせんのだ」
「ひ、酷いわ!!人でなし!!」
誰に見せるためなのか、自分よりも圧倒的に強い相手に勇敢にも立ち向かった。
ここに使用人達がいたらきっと、胸を打たれ、深く感動をしたことだろう。
「そうだそうだ。自己紹介がまだったな」
少女はルビアの言葉に耳を傾けない。
大きく両手を広げると、見えていた景色が一変した。
鋭くとがった無数の鉄の針が、まるで生き物のようにうごめいている。
その隣には、煮えたぎる血の大鍋がぐつぐつと音を立てていた。熱せられた鉄の縄や斧が山のように積み上げられていて、まるで拷問器具の工房のようだ。
空気は重く、鉄の甕は火で熱せられて赤々と輝いている。恐怖を煽る道具が溢れかえり、四人の血の気が一気に引いた。
「妾は閻魔。この地獄を管理する者なり」
少女、閻魔が手を打つと、リックフォードの腕がゆっくりと繋がり始めた。まるで糸で縫い合わされるかのように、痛みを伴いながらも確実に繋がっていく。
目の前に広がるありえない光景に言葉を失う。そんな四人を嘲笑うかのように閻魔は口を開いた。
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