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「孫のカイトには、マヤちゃんと言う、見えない友だちがいるようだった」
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私には保育園に通う二歳の孫がいる。
海の音と書いてカイトと呼ぶ男の子だ。長女とアメリカ人の夫の間にできたハーフで、日本の保育園に通っている。
家庭では、両親それぞれが母国の言語でしゃべるため、カイトは両国語に対応できる。と言えば、天才と思われそうだが、実際はまだどちらもカタコトだ。時折、ネイティブのような発音が飛び出すこともあるが、多くは何を言っているのか聞き取れない。
ある日、カイトが私の家に来た時、お友達について聞いてみた。いろいろと聞き出したところ、マヤと言う女の友達がいるらしかった。ただ、マヤちゃんについて、詳しく聞いても、どうも要領が得ない。長女に聞くと、確かにその友達はいるらしいが、本人とは会ったことがないと話した。保育園のお迎えの際に、マヤちゃんについて聞くと、
「さっきまでそこにいたのに」とか「隣の部屋にいる」「先生とどこかに行った」とタイミングが悪く、会えずにいたのだった。
しかし、それほど気にしないでいた。お迎えの時間帯が異なっても、いずれ会えるものと、あまり気にしていなかった。
ところが、年に数回の、父母と子供達が集う日のことだった。
一度、ご両親に挨拶しておこうと考えて、マヤちゃんを探した。カイトに所在を尋ねると、いつものように「さっきまでここにいたのに」と言うばかりだった。マヤちゃんのご両親について聞くと、知らないと言う。
仕方なく、先生に尋ねたら。先生は、「マナちゃんですか」と聞き返した。そうではなくマヤちゃんだと言うと、「そんな子はいない」と言われた。先生もカイトがマヤちゃんと呼ぶ子声を幾度も聞いたことがあったが、マナちゃんのことだと思っていたらしい。まだ、発音が不明瞭な幼児の為、よくある聞き間違いと思っていたのだ。
カイトに改めて「マヤちゃんと遊んでいたの。今どこにいる」と聞くと、隣の部屋にいるらしい。ところが、先生が見に行くと、隣には誰もいない。
「時々、こんなことがあるんですよね。子供達には、私たちには見えないお友達のいることが。保育園の妖精と呼んでいますが」と言いながら、笑っていた。
長女は、カイトと手をつなぎ歩きながら、マヤちゃんについて聞いた。カイトは、嬉しそうに、マヤちゃんのことを話し続けていたそうだ。
海の音と書いてカイトと呼ぶ男の子だ。長女とアメリカ人の夫の間にできたハーフで、日本の保育園に通っている。
家庭では、両親それぞれが母国の言語でしゃべるため、カイトは両国語に対応できる。と言えば、天才と思われそうだが、実際はまだどちらもカタコトだ。時折、ネイティブのような発音が飛び出すこともあるが、多くは何を言っているのか聞き取れない。
ある日、カイトが私の家に来た時、お友達について聞いてみた。いろいろと聞き出したところ、マヤと言う女の友達がいるらしかった。ただ、マヤちゃんについて、詳しく聞いても、どうも要領が得ない。長女に聞くと、確かにその友達はいるらしいが、本人とは会ったことがないと話した。保育園のお迎えの際に、マヤちゃんについて聞くと、
「さっきまでそこにいたのに」とか「隣の部屋にいる」「先生とどこかに行った」とタイミングが悪く、会えずにいたのだった。
しかし、それほど気にしないでいた。お迎えの時間帯が異なっても、いずれ会えるものと、あまり気にしていなかった。
ところが、年に数回の、父母と子供達が集う日のことだった。
一度、ご両親に挨拶しておこうと考えて、マヤちゃんを探した。カイトに所在を尋ねると、いつものように「さっきまでここにいたのに」と言うばかりだった。マヤちゃんのご両親について聞くと、知らないと言う。
仕方なく、先生に尋ねたら。先生は、「マナちゃんですか」と聞き返した。そうではなくマヤちゃんだと言うと、「そんな子はいない」と言われた。先生もカイトがマヤちゃんと呼ぶ子声を幾度も聞いたことがあったが、マナちゃんのことだと思っていたらしい。まだ、発音が不明瞭な幼児の為、よくある聞き間違いと思っていたのだ。
カイトに改めて「マヤちゃんと遊んでいたの。今どこにいる」と聞くと、隣の部屋にいるらしい。ところが、先生が見に行くと、隣には誰もいない。
「時々、こんなことがあるんですよね。子供達には、私たちには見えないお友達のいることが。保育園の妖精と呼んでいますが」と言いながら、笑っていた。
長女は、カイトと手をつなぎ歩きながら、マヤちゃんについて聞いた。カイトは、嬉しそうに、マヤちゃんのことを話し続けていたそうだ。
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