未来予知は一日3秒だけ。でもその3秒で世界を救ってしまう

ケルベロス

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第三幕:受験放棄と真相追及(13〜20章)

第13章:受験か、世界か

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秋斗からARG0の計画を聞いた夜。
 碧は机に向かったが、教科書の文字は頭に入らなかった。

 (受験……どうでもいいわけじゃない。
  でも、俺は……世界が終わる未来を視てるんだぞ)

 迷いは数日続いた。
 しかし翌朝の“3秒”で決心がついた。

 燃える都市。
 押しつぶされた橋。
 そして、瓦礫の中で泣き崩れる小さな子ども。

 その子に手を伸ばそうとしている“自分”が見えた。

 (この未来を放置したまま机に向かうなんて、無理だ)

 碧は勇気を振り絞り、
 担任に“推薦入試の辞退”を申し出た。

 「なぜだ?」
 「……まだ、やりたいことが見つかってません」

 本当の理由は、言えなかった。
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