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第三十四話 それぞれの欲望
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「全く…子爵如きが!」
アリスはそう呟きながら廊下を足早に歩く。
彼女は男が嫌いだ。浮気をして最愛の母を病ませた男が。病でこの世を去った母の見舞いに1度も訪れなかった父親が。
だから父が妾を孕ませる度に泥棒猫を水風呂に3日放置した。その結果が大公家の子供が彼女1人だということ。
「美しいミーア公爵は私のモノですわ。誰にも渡しませんわ」
アリスの心は欲望に塗れていた。
(やってしまった…)
レナンジェスは自己嫌悪に陥る。そもそもリムルを攻略してハーレムを作ろうとしたりライディースを調教したり俺様王子とアー直前な関係だったりとレナンジェスはアリスの事を言えないのだ。
それでも悪役令嬢ミーアの悲し気な表情を見ると守りたくなる。
「レナンジェス様…」
不意に聖女ミュージーが話しかけてくる。
「何?」
「素敵でした」
「えっ?」
「ミーア様を守るレナンジェス様が素敵でした。コンサートでもアリウス殿下とのデートの時も」
「そんな事を言われらら勘違いしてしまいそうだよ」
「likeのニュアンスで好きですよ」
「残念、loveのニュアンスではないんだ」
「loveのニュアンスではアリウス殿下ですから」
そう言いながら微笑む聖女ミュージー。
『見せ付けないでください!』
そんな2人にリムルとネイが同時に叫ぶ。
「見せつけてなど…」
ミュージーは困惑気味に言う。
『レナンジェス様の調教を受ける覚悟が無いのなら近付かないでください!』
リムルとネイはそう言いながらレナンジェスに何かを求める眼差しを送る。
「待ってください。それでは私が鬼畜みたいではありませんか」
『違いますの?』
「私は助平なのは認めますが鬼畜ではありません」
『ライディース様を調教しているのにですか?』
「それは…」
「酷いですわ!私には大した命令もしてくださらないのに!」
リムルがそう言いながらレナンジェスにしがみ付く。
「ズルいですわ!わたくしも!!」
ネイも便乗してくる。
「レナンジェス…」
それを見ていたライディースは悲し気な瞳でレナンジェスを見つめる。
「離れてください!嫁入り前の婦女子がそんな事をしてはいけません!」
レナンジェスはそう言いながら優しく2人を引き剥がす。
『チッ、もう少しで既成事実を作れましたのに…』
リムルとネイはそう言いながら悔しそうだ。
「一層の事、2人で結婚した方が早いのでは?」
思わず口に出すレナンジェス。
『その手がありましたわ!レナンジェス様を補佐にして…ムフフ』
何やら2人の妄想の世界が膨らんでいく。
「補佐には同意が必要です。私は嫌ですよ!」
『そんな…冷たいレナンジェス様も好き!!』
(逆効果だ。2人を突き放したり放置すると新たな扉を勝手に開いてしまう)
そう考えながらレナンジェスは会場から逃げ出した。
「偉そうに言っておいて自分では浮気をしますのね」
会場から出て少し歩いたところでアリスに声を掛けられる。
「誤解ですと言っても説得力に欠けますね」
レナンジェスは苦笑いで答える。
「私とミーア様の中を邪魔しないでくださいね」
「邪魔はしませんよ。無理なのは解っていますから」
「何故、そう思いますの?」
「ミーア様とアリス様は嗜好が違えど同類ですから」
「ハァ?」
アリスはレナンジェスを睨みつける。
「ただ愛されたい。ミーア公爵は殿方に、アリス様は母の面影があるミーア公爵にではありませんか?」
「何故、そう思いますの?」
「貴女の行動が過去のミーア公爵そのものですので」
そう、ゲームの悪役令嬢の行動パターンとアリスの行動パターンは似ているのだ。それと他のゲームで百合エンドがあるゲームだとアリスの行動パターンは承認欲求の表れであることが多い。
「何も知らないくせに!」
アリスは激怒する。そしてレナンジェスの頬に平手打ちした。
「そうですね。私はアリス様ではありませんから全ては解りませんね。そもそも真に解りあえる人間は居ないと思いますので」
「それで?」
「アリス様は本当に女性が好きなのですか?私には恋愛と親子の愛情を混同している様に見えますが」
「…そうかもしれないわね」
「2学期から魔法学院にいらっしゃるのですよね?」
「そうよ」
「では一緒に遊びに行きませんか?」
「子爵如きと?」
「チャールズ殿下とカイザル殿下、ミーア公爵も一緒ですよ」
「それで?」
「皆で触れ合えば何かが変わるかもしれませんよ」
「そう…」
アリスはそう呟くとその場を去るのであった。
アリスはそう呟きながら廊下を足早に歩く。
彼女は男が嫌いだ。浮気をして最愛の母を病ませた男が。病でこの世を去った母の見舞いに1度も訪れなかった父親が。
だから父が妾を孕ませる度に泥棒猫を水風呂に3日放置した。その結果が大公家の子供が彼女1人だということ。
「美しいミーア公爵は私のモノですわ。誰にも渡しませんわ」
アリスの心は欲望に塗れていた。
(やってしまった…)
レナンジェスは自己嫌悪に陥る。そもそもリムルを攻略してハーレムを作ろうとしたりライディースを調教したり俺様王子とアー直前な関係だったりとレナンジェスはアリスの事を言えないのだ。
それでも悪役令嬢ミーアの悲し気な表情を見ると守りたくなる。
「レナンジェス様…」
不意に聖女ミュージーが話しかけてくる。
「何?」
「素敵でした」
「えっ?」
「ミーア様を守るレナンジェス様が素敵でした。コンサートでもアリウス殿下とのデートの時も」
「そんな事を言われらら勘違いしてしまいそうだよ」
「likeのニュアンスで好きですよ」
「残念、loveのニュアンスではないんだ」
「loveのニュアンスではアリウス殿下ですから」
そう言いながら微笑む聖女ミュージー。
『見せ付けないでください!』
そんな2人にリムルとネイが同時に叫ぶ。
「見せつけてなど…」
ミュージーは困惑気味に言う。
『レナンジェス様の調教を受ける覚悟が無いのなら近付かないでください!』
リムルとネイはそう言いながらレナンジェスに何かを求める眼差しを送る。
「待ってください。それでは私が鬼畜みたいではありませんか」
『違いますの?』
「私は助平なのは認めますが鬼畜ではありません」
『ライディース様を調教しているのにですか?』
「それは…」
「酷いですわ!私には大した命令もしてくださらないのに!」
リムルがそう言いながらレナンジェスにしがみ付く。
「ズルいですわ!わたくしも!!」
ネイも便乗してくる。
「レナンジェス…」
それを見ていたライディースは悲し気な瞳でレナンジェスを見つめる。
「離れてください!嫁入り前の婦女子がそんな事をしてはいけません!」
レナンジェスはそう言いながら優しく2人を引き剥がす。
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リムルとネイはそう言いながら悔しそうだ。
「一層の事、2人で結婚した方が早いのでは?」
思わず口に出すレナンジェス。
『その手がありましたわ!レナンジェス様を補佐にして…ムフフ』
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「補佐には同意が必要です。私は嫌ですよ!」
『そんな…冷たいレナンジェス様も好き!!』
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「私とミーア様の中を邪魔しないでくださいね」
「邪魔はしませんよ。無理なのは解っていますから」
「何故、そう思いますの?」
「ミーア様とアリス様は嗜好が違えど同類ですから」
「ハァ?」
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「何故、そう思いますの?」
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