幽霊の俺が使い魔召喚されたのだが

松林 松茸

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第35話 封印された大陸にて

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封印された地、暗黒大陸の首都のビルの一室に怪物たちの重鎮が集まっていた。

「うまく陽動できているみたいだね」

そう満足げに呟くのはリッチの上位種、不死の王である。

「それでも被害が出ましたよ!同族が惨殺されるなんて…遺族年金も馬鹿にならないですよ!更に乱交騒ぎでベビーブームが来るので対策が必要です」

ミノタウロスの重鎮が不機嫌そうに言い放つ。

「あの薬はやばいよな。女性から産休の申請が多かったから」

サイクロプスの重鎮もミノタウロスの重鎮に同意する。

「でも婚姻率は上がったから良いじゃない。俺らリッチなんて人間か亜人種にしか子供を産ませられないのだから…リッチの人口が100人とか絶滅危惧種認定だし…」

リッチの王は羨ましそうに言う。

「その代り不老不死の一族でしょ!死なないのだから良いじゃないですか。我々も長命種ですが500年生きれば良い方なのだから」

「えぇ!それは嫌だよ!俺なんて未だ童貞だぜ?封印される前にエッチしておけばよかったと後悔しているのに…それにリッチだって場合によっては消滅するし」

「話が脱線しすぎです」

そう言いながらサイクロプスは迷宮の地図を広げる。

「迷宮から人の住む地の周辺に通じる出口を発見しましたよ。幸い、地下迷宮に瘴気が発する箇所は少ないのでバレずに済んでいます。地下の高速鉄道も間もなく開通予定ですし」

「そう!それだよ!それで人間の大陸全土を人間と亜人種の牧場にすれば食べたり薄い本の展開にしたり出来て良いじゃないか。これで僕も童貞とおさらばできるよ」

「それにはまだ新兵器開発の時間が必要です。その前に暗黒大陸の封印を解くのが先決じゃないですか?各国の神の宮殿に封印石があるらしいですが…神と天使だけでも厄介なのにそこを守る狂戦士族も厄介ですからね。500年前の大戦で何人の兵士が後ろの口を凌辱されて男に目覚めた事か…女性は百合に目覚めましたし…」

そう言いながらミノタウロスの重鎮は溜息をつく。

この世界の狂戦士は神と天使の間に生まれた存在だ。戦う姿が全身に返り血を浴び、狂ったように戦う事から狂戦士と呼ばれる。彼等は決闘好きで戦っては勝者が敗者の後ろの口を凌辱するという習慣がある。それは女性においても同じだ。同性を凌辱することが彼らの楽しみでもあるのだ。それでも結婚はするし子供も作る。更に天使や神と同じくらい生きるのだ。この存在は過去の対戦で怪物たちを恐怖させた存在だ。

「狂戦士族対策もしなくてはならないか…でも…早く童貞を卒業して腹いっぱい男の肉を食いたいな」

そう言いながら不死の王はニヤけている。

暗黒大陸の食事は低位怪物を高位種が食べる構図だ。しかし瘴気から生まれた怪物が美味いわけはない。あとは木の実くらいしか食べるものはないがそれも瘴気の影響で美味しいとは決して言えない代物だ。

暗黒大陸が解き放たれればそれも変わる。美味しい人種や亜人種の肉に女性の肉体。それが怪物たちを動かす動機となっている。

「急いては事を仕損じますよ。ここは時間をかけてゆっくり人種を包囲していきましょう。包囲しているつもりが逆に包囲されているのを想像したら楽しくて仕方がありません」

サイクロプスの重鎮はそう言いながらニヤリと笑う。

「久しぶりの戦争か。血がたぎるわ」

ミノタウロスの重鎮もニヤリと笑う。

「それでは僕の脱童貞作戦を速やかに実行してくれたまえ」

『はあ?人類侵略計画でしょ!趣旨を変えないでください』

2人はそろって不死の王に突っ込みを入れた。


暗黒大陸の不穏な動きを知らず人類側は相変わらず瘴気の大地を包囲し戦略を練っていた。人類側は地下迷宮の存在を古い文献で走っている。しかし地下迷宮は地下2000メートル下にあり迷路状になっているのだ。更に硬い岩盤に覆われていてそこを掘るのは相当硬い巨大ドリルでもなければ掘る事は難しい。
現段階では瘴気に大地を拠点としている為、そこから攻撃するのが相手にとっても効率的なはずだ。

「何時までこんな所を警備しなくてはならないのだろう」

兵士は暇そうに言い放つ。

「そうだな。怪物が自力で出てこられないのだから、そろそろ包囲網を解いても問題なさそうだな」

ペアになっている兵士が相槌を打つ。彼等はドワーフの山脈施工と洋子の薬で怪物を退けている為に気が抜けているのだ。

「まあ、怪物が飛行機かヘリコプターでも出してこない限り当分は安全だから良いけどね」

そう言いながら笑い合う兵士たちであった。
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