幽霊の俺が使い魔召喚されたのだが

松林 松茸

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第53話 出入口の発見と魔物の王ラミア

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和也と真一は瘴気を頼りに駅の出入口を探す。そして大きな岩に扉が付いているのを発見した。上手く隠されていたが新しい力に目覚めた真一と和也の洞察力には何の意味もなさなかった。そして彼らは獣人の王と美少女真祖に報告する。


「そうか…ならば俺の艦隊の紋章で中を攻めるか」

真の紋章の力は結界では封じることが出来ない。

「私たちは後方支援ですね」

美少女真祖がそう言う。彼女の持つ暁の紋章はヴァンパイアを強化することとエネルギー補給できる紋章だ。ただし、ヴァンパイア達は魔力を武器に戦う。いくら暁の紋章があってもヴァンパイアの力は削がれてしまうのだ。

「それでは僕も行きますよ」

「勿論、俺も行きます」

和也と真一が名乗りを上げる。真一の力は最早、魔法ではなく特殊な能力になっている。結界が干渉しないのだ。勿論、和也の力も同様であるが。


それから1時間後、ゴーレムと和也、真一が駅内部に足を踏み入れる。そして駅に居る怪物たちの駆除を始める。

「駆除が始まったとたん魔物襲来か…」

和也はワームと巨大クモの群れを前に嫌そうな表情を浮かべる。目の前で獣姦が繰り広げられるからだ。しかし真一は楽しそうだ。バックヴァージンを奪われた恨みからであろう。

そして一時間後には怪物は全滅していた。瘴気で生まれるオークやオーガ、グールは速やかに魔物の餌食になっていく。

「ねえ、魔物が怪物を運んでいくんだけど…」

真一が不思議そうに呟く。

「あっちの洞窟には強大な魔物がいるみたいだね」

和也は横に繋がる迷宮の奥に何やら強い魔物の気配を感じる。

「見に行く?」

真一の言葉に和也は静かに頷く。そして2人だけで大洞窟に繋がる迷宮に足を踏み入れた。


「あれは…ラミアだ…」

真一は息をのむ。上半身が女性で下半身が蛇の姿。それが魔物の王みたいだ。そして怪物たちは自ら受精して卵を怪物に産み付ける。

「おっぱいが大きいね」

和也の感想はそれだけだった。自ら受精してグールの後ろの口を犯すラミアの姿に何とも言えない違和感を感じる。牙からは毒を滴らせているが上半身を見て犯される怪物が喜んでいるのだから。上半身だけ女性だからだろうか?

「おや?人間が迷い込んだようだね」

不意にラミアがしゃべりだす。それには真一も和也も絶句した。まさか言語を操る知能があるとは思っていなかったのだ。

「優しく犯してあげるから出ておいで」

ラミアはそう言いながら和也たちが居る洞窟に声を掛けてくる。しかし2人は声を発しない。どうして2人の気配を感じ取ったのか知りたかったからだ。

「おかしいねぇ、人間の匂いと熱源があるのだけど…」

どうやらラミアは嗅覚と舌を出し入れして熱源を感じるみたいだ。

「逃げよう」

真一は和也の耳元で囁く。和也はそれに同意して振り返る。するとそこには他のラミアがいるではないか。

「可愛いにんげんだねぇ。久しぶりに人間を食べられるよ」

そう言うとクモやワニの魔物を呼び出す。どうやらラミアが魔物の最上位種であるみたいだ。

『仕方がない』

和也と真一は同時に呟くと臨戦態勢をとる。そして真一は剣を無数にラミアや魔物に投げつける。和也は包茎ドリル一物を具現化すると回転させながら魔物を貫いた。

「ギャー」

ラミアの悲鳴が響き渡る。それを無視して2人は駅に戻ると急いで地上に出た。そこにはヴァンパイアと獣人が控えている。

「え…こんなにいるの?」

和也たちを追いかけてきたラミア数匹がヴァンパイアと獣人を見て絶句する。

「攻撃開始」

司令官の声でラミアは一瞬で殺されてしまった。


「新しい標本が手に入ったな」

獣人の王は満足げにしている。魔物の情報は少ないのだ。そもそも迷宮に入る人間が少ないしラミアを見る機会などほぼない。故に貴重な標本なのだ。

「それでも…上半身が女性と言うのは…」

美少女真祖が複雑そうな顔をする。

『とりあえず無事でよかったよね』

和也と真一は顔を見合わせてそう言った。
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