訳アリ少女と訳有り冒険者

leaf

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「.....」


その少女は考えていた どうして自分は事有るごとに殴られ 怒鳴られるのか 

外に出歩く事すら許されず 部屋に閉じ込められる事はいつものことで 顔を合わせるのは暴力を振るってくる両親と 食事を運んでくる中年の女性だけだった

中年女性「ほら 食事だよ!! 食べれるだけ有難く思いな!」

??「...あい」

食事を受け取り 食べ進めていく がパンは変色が進んでおり スープにはゴミが混ざっている とても人間の食事とは思えないお粗末な物であった

20分程で食べ終わり もはや見慣れてしまっている部屋を見渡す するといつもと違う違和感に気が付く この部屋に1つだけ存在している外と繋がる場所 普段は鍵を掛けられているドア その鍵が掛かって居なかったのだ

「...この部屋から出られる?」

少女は立ち上がり つま先立ちで何とかドアノブを捻って外の様子を伺う 入った時の記憶はもはや覚えていなかったが その場所は納屋のようになっており 本宅の裏庭 そのまま森に繋がっていた

「...もうここには居たくない 痛いの嫌い」

一度部屋の中に戻り古ぼけたベットに使われていた布を引き剥がし 使えそうなものを詰め込んだ後 それを背負って森に向かって走っていく...


それから何時間が経っただろうか 気が付けば辺りは月夜が照らしているのみで獣の鳴き声が聞こえる そんな状態の中少女は偶然見つけた大きな木の洞の中で縮こまり 夜明けを待っていた

「... 多分ここまでくれば大丈夫 朝になったらご飯とお水探そう...」


そのまま明日の事を考えていたが ゆっくりと瞼が降りていき 夢の中へ...





「ん.....」


もそもそと洞の中で体制を変えてゆっくりと外へ這い出ていく すると昨夜は暗くて気が付かなかったが 寝床にしていた木の周りに 少女と同じ位の背丈の低木が有り 野イチゴのような果実が実っていた

「... これ 食べられそう...」 

先日抜けだす前に食事を取ってから 何も食べていなかった少女は思わずそれに手を伸ばし 食べていく


「おいしい...」

少女からすれば初めて食べる甘い食べ物 それも半日ぶりとなっては不味いはずも無く 食べ終わる頃には一緒に摘んでいた茎が散乱してしまっていた

「...そろそろ出よう お水探さないと...」

椅子代わりにしていた石からゆっくり腰を上げて 洞の中に置きっぱなしにしていた荷物を手に歩いていく

その後40分も経った頃であろうか ようやく川を見つけて 夢中で水を飲む

「ゴクッ.... ゴクッ.... ふぅ これで大丈夫 後は寝られそうなところ...」

ゆっくりと辺りを見渡す すると対岸の川岸に洞窟のような場所が有ることに気が付いた

「...あそこなら大丈夫かな?」

幸いそこまで川は深く無かったが 気を付けて渡り その洞窟へと向かっていった...
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