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第3章 定めに抗う者たち
5. 理解した?
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「…………」
俺たちは見定められているらしい。
ウィルの笑顔が引きつっている。耐えろウィル…ヒーラーをなんとしても確保したいんだ……
「まぁ……ギリギリ合格かな。いいよ、アンタらのパーティに入ってあげる」
正直、上からの物言いにカチンと来たが……事を円滑に進めるためにも、感じよく振る舞わなければ……
「ありがとう、ニケ!明日はよろしく!」
手を差し出し、俺たちは握手した。
「おめでとうございます!パーティ成立ですね。こちらで登録しておきますので、エントリーの手続きは完了です。明日は朝の8時に、ギルドの演習場に集合してください。そちらから冒険者のみなさんを、モンスターの生息地であるマントデア平野へ、転移魔法で送らせていただきます」
「わかりました。ありがとうございます!」
「こちらこそ、ありがとうございました。討伐、がんばってくださいね!」
受付の女性が去った後、ニケに声をかける。
「それじゃ、明日の打ち合わせをしようか」
辺りを見回すと、四人座れるテーブルはすべて埋まっていた。
「どこか近くの店に――」
「あー……僕はパス」
「え……」
「僕の役目って回復でしょ?アンタらは僕を守る。僕はアンタらがヘマして作った傷を癒す。以上。――理解した?」
「い、いや……ちょっと……パーティ組むんだから、自己紹介とか……」
「……ハハッ」
――感じ悪いな……
「……オイ」
ウィル――待て。俺はウィルに視線を送る。
「それじゃ、明日の8時にねー。遅れないでよね」
「なんだアイツ……」
明日は大丈夫だろうか…不安になってきた。
それから俺たちは、町で必要なアイテムや装備を揃え、宿を取った。
明日に備えて早めに食事と入浴を済ませ、ベッドに入る。
夜遊びしたがる魔族……言語道断、もちろん外出禁止だ。
左隣のベッドから、魔族の寝息が聞こえる。
よしよし――俺の睡眠誘発魔法の腕、上がってるな。
「ウィル……まだ起きてる?」
「ああ…どうした?」
「……明日、モンスター倒せるかな」
「倒すよ……エトワールのために」
「ふふっ……」
「……なんだよ」
「ウィル、変わったなって……エトワールと初めて出会った日のこと――覚えてる?スパーダとマディスもいたよな……俺ときみ以外信用するなって、あの三人が刺客かもしれない、とか言ってたよな…」
「……そうだっけ」
「変わったなぁ…と思ってさ」
「そりゃ、三か月も一緒にいたらね……その間に殺るチャンスはたくさんあった……で、こうして無事なわけだし…」
「なぁ…ウィル……」
「ん……?」
「冒険者って……いいだろ?」
「………」
「…おーい。素直になれよー」
「……ちなみに」
「うん……?」
「あの魔族のことは、まだ信用してないから」
左隣のベッドから聞こえていた寝息が、シクシクという泣き声に変わったのだった。
俺たちは見定められているらしい。
ウィルの笑顔が引きつっている。耐えろウィル…ヒーラーをなんとしても確保したいんだ……
「まぁ……ギリギリ合格かな。いいよ、アンタらのパーティに入ってあげる」
正直、上からの物言いにカチンと来たが……事を円滑に進めるためにも、感じよく振る舞わなければ……
「ありがとう、ニケ!明日はよろしく!」
手を差し出し、俺たちは握手した。
「おめでとうございます!パーティ成立ですね。こちらで登録しておきますので、エントリーの手続きは完了です。明日は朝の8時に、ギルドの演習場に集合してください。そちらから冒険者のみなさんを、モンスターの生息地であるマントデア平野へ、転移魔法で送らせていただきます」
「わかりました。ありがとうございます!」
「こちらこそ、ありがとうございました。討伐、がんばってくださいね!」
受付の女性が去った後、ニケに声をかける。
「それじゃ、明日の打ち合わせをしようか」
辺りを見回すと、四人座れるテーブルはすべて埋まっていた。
「どこか近くの店に――」
「あー……僕はパス」
「え……」
「僕の役目って回復でしょ?アンタらは僕を守る。僕はアンタらがヘマして作った傷を癒す。以上。――理解した?」
「い、いや……ちょっと……パーティ組むんだから、自己紹介とか……」
「……ハハッ」
――感じ悪いな……
「……オイ」
ウィル――待て。俺はウィルに視線を送る。
「それじゃ、明日の8時にねー。遅れないでよね」
「なんだアイツ……」
明日は大丈夫だろうか…不安になってきた。
それから俺たちは、町で必要なアイテムや装備を揃え、宿を取った。
明日に備えて早めに食事と入浴を済ませ、ベッドに入る。
夜遊びしたがる魔族……言語道断、もちろん外出禁止だ。
左隣のベッドから、魔族の寝息が聞こえる。
よしよし――俺の睡眠誘発魔法の腕、上がってるな。
「ウィル……まだ起きてる?」
「ああ…どうした?」
「……明日、モンスター倒せるかな」
「倒すよ……エトワールのために」
「ふふっ……」
「……なんだよ」
「ウィル、変わったなって……エトワールと初めて出会った日のこと――覚えてる?スパーダとマディスもいたよな……俺ときみ以外信用するなって、あの三人が刺客かもしれない、とか言ってたよな…」
「……そうだっけ」
「変わったなぁ…と思ってさ」
「そりゃ、三か月も一緒にいたらね……その間に殺るチャンスはたくさんあった……で、こうして無事なわけだし…」
「なぁ…ウィル……」
「ん……?」
「冒険者って……いいだろ?」
「………」
「…おーい。素直になれよー」
「……ちなみに」
「うん……?」
「あの魔族のことは、まだ信用してないから」
左隣のベッドから聞こえていた寝息が、シクシクという泣き声に変わったのだった。
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