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第一章
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「成り行き」から「あるべき」将来像という視点で今のグローバル化された日本経済を考えてみたいと思う。
読者の皆さんも一緒に考えて欲しい。
「まだら模様のグローバル化は各企業が主に事業展開の視点から海外進出や外国企業の買収を重ねていくと、結果的に組織の姿が変容して行き、まだら模様になって行くという意味であるが、皆さんはどう思われますか?
お伺いします。
私はまだら模様のグローバル組織をつくろうという意図からまだら模様になったのではないと思っている。
その姿は「成り行き」つまり、言うなれば意図せぬ結果として「まだら模様」が出現していると思うのである。
そこで考えて欲しいのは現状の「まだら模様」、私はこれを「現在像」と呼んでいる。
この現在像や、近い将来の「まだら模様」
私はこれを「成り行きの将来像」と呼んでいる。
果たして自社のグローバル化として望ましい姿つまり、あるべき将来像なのか、
ということを考えて欲しいのだ。
それについて答えるには、そもそも自社のグローバル化における成り行きではないあるべき将来像を描くことが前提となると私は思うがどうだろうか?
今回はそういうあるべき将来像を描くためのアプローチを考えてみたいと思う。
読者の皆さんにも考えて貰いたい。
以前から私は日本企業の実態を全世界的な視点から俯瞰すると、日本企業のグローバル化において、ほとんどのケースで3つの要素を組み合わせることが必要になっていると思うのだが!
3つの要素とは、「世界標準的な要素」と、「進出先各国事情への適応」と、「日本企業らしい自社の強味の発揮」である。
つまり、あるべき将来像を描くポイントということが、これら3つの要素の組み合わせ方にあると思っているのだ。
では、この
「あるべき将来像」が兼ね備えるべき3要素について考えてみたい。
先ず第一の要素であるが
「世界標準的な要素」について考えてみたい。
全社組織の経営方針において、世界標準機能を装備することを指すことを提言したい。
例えば本社機能(財務、人事、総務、IT等)を、先進的な外資系と提携し同様の世界標準機能とすることである。
ビジネス上のグローバルな戦いで、世界標準化すべきところを確実に標準化することは我々が所属する企業が確実に勝つための必須条件であると私は思っている。
皆さんはどう思いますか?
お伺いしたい。
私の考えるその理由は、例えば世界標準化によって、人、物、金、情報などリソースの調達や、活用や、成果測定を、ワールドワイドに効率的に統一感をもって行うことが初めて可能となると思うからである。
トップクラスの欧米グローバル企業が、事業や、組織や、制度など広範囲で進めている方式であるのだ。
さらにそれらの企業では経営幹部といわれる人材を中心に世界水準に劣らない人材をそろえている。
例えば、ネスレや、ユニリーバや、ロイヤルダッチシェル、GE、IBM、 P&G等である。
次に第二の要素は、進出先各国や地域の独自の事情への適応などである。
すなわちローカル化である。
国や地域ごとに、歴史も文化も言語も政治も経済も法律も異なるという意味で、世界の経営環境は多様化している。
購買する者や供給する者や従業員や政治家・官僚等の形で企業と深く関わる人々の考え方や価値観にはローカルな考え方や特徴が色濃く現われるのだ。
そうした多様なローカル化の事情にうまく適応したり、ローカル的な状況を上手く活用したりするローカル化は必要であると
私は思っている。
皆さんはどう考えますか?
お伺いします。
例えば商品開発や営業機能は進出先の事情に合わせるローカル化がとりわけ重要であると、皆さんには考えて欲しいのだ。
実際、グローバル企業の中にも各ローカル敵な特徴を上手くとらえて、それに適応し、それを活用した経営を行っている企業がある。
一例を挙げるとネスレをはじめとするスイス企業や、ユニリーバやロイヤルダッチシェルといったオランダ・英国系企業等、欧州諸国発のグローバル企業がその典型的企業であろう。
近年は、LGやサムスンなどの韓国企業や、アフリカ等で活躍するインド企業や中国企業の中にもローカル化で一定の成果をあげている企業がある。
もちろん日本企業の中にも味の素のようにローカル化で成功している企業もある。
最後に第三の要素である。
各企業が持つ独自の強味、とりわけワールドワイドで通用するような卓越した強味の発揮であろう。
例えば、日本企業の中でグローバル化を推し勧める製造業には、開発・製造において世界で通用する強味を持つ企業も少なくない。そのような強味は往々にして、その企業の発祥地である本国の特徴を背景とし、また、基盤としており、日本企業であれば、長期的に雇用される人々の間で練り上げられる技術やその応用取り分けすり合わせ的な協働等、日本的な特徴と密接に関わる場合が多いと私は考えている。
これらの三つの要素を最適な按配で組み合わせることで、グローバル化における各企業組織の在るべき将来像を描くことができるのだ。
では、三要素の最適な組合せとはどういう組み合わせだろうか?
皆さんと一緒に考えてみたいと思う。
私の唱える「成り行きの現在像」から
「あるべき将来像」について考えて欲しいの
だ。
私の考える三つの要素の最適な組み合わせ
をご説明しよう。
第一の要素の企業の世界標準は多様な人々を動かす「形式化された仕組みによる経営戦略という内容である。
第二の要素はローカル性を象徴するものだ。
色彩学によれば赤は青緑の補色であり、日本企業が緑や青の経営方式を使いながら赤に進出していくというイメージに合うと考えてみたい。
つやり色分けである。
赤を選択した理由ではないが、民族の血(赤い血)という連想も働くかもしれない。
ローカルを表わす赤には、国・地域・民族・文化毎にさまざまなシェードがあると思う。
この意味でのローカル性は、新興国・途上国のみならず、米国や欧州各国にもあり、どの国においても、その国ほどユニークな国はないと思ってしまうようなユニークな発想の事情や特徴を持っている。
第三の要素の独自の強味は、日本企業の場合でいえば、「緑」で象徴した長期的に雇用される人々の間で成立する「人的なハイコンテキスト経営」と密接に関連することが多いと思われるので、その連想から「緑」に色分けしたいと思う。
さて、三要素の最適な組み合わせを考える際のポイントは、「バリューチェーンを構成する機能」に即して組織構造を振り分け、機能別に、「世界標準化」、「ローカル化」、「強味の活用化」の3点に振り分けることである。
バリューチェーンを構成する機能の視点で組織を振り分けるのは、機能別で見た企業組織単位、すなわち「専門性」が、組織構造における最もファンダメンタルな要素だからである。
皆さんもご存知のように組織構造には機能別組織の他に、事業別組織や地域別組織やマトリックス組織等がある。
いずれの組織構造も、結局、価値を生み出す機能別専門性から構成されているのだ。
言い換えれば、機能別の諸々の専門性を、事業別や地域別に編集し統合しているわけである。
そういった意味で専門性が基本となるのである。
そこで、在るべき将来像の登場である。
これを描く際は、その基本単位まで分解した上で、三要素と対応させていくことにしてみたい。
では、その「バリューチェーンを構成する機能」とは何か?
を皆さんと一緒に考えてみたい。
バリューチェーンは、通常、開発機能、製造機能、物流機能、マーケティング機能、販売機能等の事業別機能によって狭義で考えられているのだが
私が考えている事業別機能より広範囲に本社機能と経営機能を加えたものとして捉えて欲しい。
本社機能は、財務、総務、人事、IT、法務、広報などの専門分野の機能から構成されている。
経営的機能は、経営陣が担当する経営機能、すなわちCEO機能である。
私はフジテック株式会社のグローバル展開する企業で長年人事の管理者であったため、この国際的経営組織の在り方について
自身を持って語ること、あるいはアドバイスが出来るのだ。
必ず皆さんのお役に立つと確信している。
なお、お話しを皆さんに分かりやすくするために、単一事業、すなわち事業機能は一本化し本社機能と経営機能はグローバル全社で統合されている、すなわち国別組織や地域別組織には本社機能や経営機能は持たせないと想定してお話しを展開して行くことにしたい。
さて三要素と諸機能の対応についてご説明しよう。
このように機能別に組織を分解してとらえた上で、機能別に三要素の一つの要素を選択して対応させる。
この対応は次のように2段階で行ってみようと私は考えたのである。
第一段階は、いわばグローバル化する日本企業が典型的な対応を想定した既製服的なフィッティングである。
具体的にはまず本社機能は、先行するグローバル企業の間でほぼ世界標準的なものが成立しているので、将来像では他の機能に先んじて世界標準化すべき機能であり色分けすると青色になる。
次ぎにグローバル化企業における事業別機能について考えるとその中の営業領域は世界標準から最も遠くなりローカル化が最も必要とされる領域であり色分けすると
赤色となる。
事業別機能のうち営業を除く部分に、その企業が持つグローバル化に通用する強みが存在する可能性があり、その部分は色分けすると緑色となる。
特に日本企業の場合には、この強味の機能が広い意味での開発や製造機能となる可能性を秘めていると、私は思っている。
なお、事業別機能で、強味以外の部分例えば基礎研究やサプライチェーンやマーケティング等々は色分けすると青色単色か緑色と青色の二色のまだら色になる。
第二段階は、その企業の強味機能の神通力に注目したカスタマイズである。
カスタマイズは、強味たる緑色の機能が世界に通用する色合いと、緑色の強味機能とその他各機能の間の距離感に応じて次のように行ってみようとと思う。
①仮にその企業の強味が「開発・製造」機能だとして、その強味の神通力が非常に高い場合は、色分けすると緑色化できる範囲が広がり、隣接機能はもとより、最終的にはすべての事業機能を緑色化する可能性も出てくると思う。
そうなると本社機能や経営機能も在るべきき姿においても緑色を維持するような力学が働く。
世界で戦うには世界的視野で強味の神通力の程度も含めて不断に情勢判断をすることが必要であることに照らすと、両機能については色分けし
青色化を進めるべきであり、少なくとも緑と青のハイブリッドにすべきではないかと熟慮を要するポイントであり、より周到な議論は青色と緑色のよりシャープな定義をする折にでも行うと思っている。
この事例にある程度合致するのは自動車産業の一部の企業であり、世界的な強味を持つデバイスや部品を開発し製造する企業等であるが、かなり限定的な事例であると思っている。
②強味の神通力が中程度であれば、バリューチェーン上で、製造や開発に近い機能は、製造や開発の強味とのバンドリングによる相乗効果が期待できて、いわば派生的に強味になりその部分全体が緑色となる可能性が出てくる。
例えば、基礎研究やサプライチェーンやマーケティングなどが派生的な強味となる可能性が出てくるのだ。
ただし、核となる強味が中程度という曖昧な状況を反映して、派生的な強味の色合いは緑色を基調としつつも青色も混ざる二色のまだら模様になると思う。
経営機能は、それ以外の機能、すなわち事業別機能と本社機能が全体としては緑色と青色が混ざり二色のまだら模様であることを反映して、緑色と青色が混ざるまだら模様になるのだ。
強味の神通力が中程度という言い方には、神通力の度合いがまだよく分かっていない状態も含まれる。少なからぬ日本企業の強味の神通力は、まさに中程度か不明確という状況にあると考えられるのだ。
そういう場合、世界的視野で強味がどこまで通用するかの見通しをつけること自体が重要であり、そのような判断力を高めるには、世界的な視野でものごとをとらえるべく本社機能と経営機能の青色化を先んじて進めることも考えてみたい。
つまり強味とは、リソースあるいはリソースを動員するケイパビリティの中で、高い価値と希少性と代替、模倣の困難性を有するものであり、競争上の優位性を生み出す源であると考えて欲しい。
ここでは強味となるリソースやケイパビリティを「機能」の視点でとらえるてみたい。
強味が持つグローバル的な神通力の程度とは、強味がそのような競争上の優位性を、国内のみならず世界でも持ちえることになるという意味なのだ。
③世界で通用するかという基準で見ると、強味が弱いか、ほとんどない場合、本社機能はもとより、事業別機能もほとんどすべてが青色化する可能性が出てくる。
ただし、この場合でもローカル化が必要な営業などは赤色となるであろう。
それに伴い、経営機能も青色化することが必要となる。この事例は、製薬業界や一部のIT業界などに見られる。
ここまで、事業は単一で本社機能や経営機能は一つに統合されているという想定で話を進めてきた。
例えば、強みの神通力の程度のかわりに諸事業を並べて、事業別に「この事業における強味はどの機能でその神通力の程度如何」と問うて上記と同じ作業をやれば、事業別のあるべき将来像を描くことができる。また、諸事業の代わりに諸地域・国を入れれば、地域・国別の将来像になる。
このように多角的な検討をした上で、事業横断的全社、あるいは地域横断的全社という項目を左端に入れて、全社を見渡してあるべき将来像を考えることも可能である。
例えば、多くの日本企業は本社機能や経営機能が現状では緑色だが、あるべき将来像は青色など対比して見ることができる。
単にグローバル化せねばと考えるのではなく、今回のモデルを使って、特定機能をピンポイントで緑色から青色に変える変革を考えるて欲しいと思っている。
読者の皆さんも一緒に考えて欲しい。
「まだら模様のグローバル化は各企業が主に事業展開の視点から海外進出や外国企業の買収を重ねていくと、結果的に組織の姿が変容して行き、まだら模様になって行くという意味であるが、皆さんはどう思われますか?
お伺いします。
私はまだら模様のグローバル組織をつくろうという意図からまだら模様になったのではないと思っている。
その姿は「成り行き」つまり、言うなれば意図せぬ結果として「まだら模様」が出現していると思うのである。
そこで考えて欲しいのは現状の「まだら模様」、私はこれを「現在像」と呼んでいる。
この現在像や、近い将来の「まだら模様」
私はこれを「成り行きの将来像」と呼んでいる。
果たして自社のグローバル化として望ましい姿つまり、あるべき将来像なのか、
ということを考えて欲しいのだ。
それについて答えるには、そもそも自社のグローバル化における成り行きではないあるべき将来像を描くことが前提となると私は思うがどうだろうか?
今回はそういうあるべき将来像を描くためのアプローチを考えてみたいと思う。
読者の皆さんにも考えて貰いたい。
以前から私は日本企業の実態を全世界的な視点から俯瞰すると、日本企業のグローバル化において、ほとんどのケースで3つの要素を組み合わせることが必要になっていると思うのだが!
3つの要素とは、「世界標準的な要素」と、「進出先各国事情への適応」と、「日本企業らしい自社の強味の発揮」である。
つまり、あるべき将来像を描くポイントということが、これら3つの要素の組み合わせ方にあると思っているのだ。
では、この
「あるべき将来像」が兼ね備えるべき3要素について考えてみたい。
先ず第一の要素であるが
「世界標準的な要素」について考えてみたい。
全社組織の経営方針において、世界標準機能を装備することを指すことを提言したい。
例えば本社機能(財務、人事、総務、IT等)を、先進的な外資系と提携し同様の世界標準機能とすることである。
ビジネス上のグローバルな戦いで、世界標準化すべきところを確実に標準化することは我々が所属する企業が確実に勝つための必須条件であると私は思っている。
皆さんはどう思いますか?
お伺いしたい。
私の考えるその理由は、例えば世界標準化によって、人、物、金、情報などリソースの調達や、活用や、成果測定を、ワールドワイドに効率的に統一感をもって行うことが初めて可能となると思うからである。
トップクラスの欧米グローバル企業が、事業や、組織や、制度など広範囲で進めている方式であるのだ。
さらにそれらの企業では経営幹部といわれる人材を中心に世界水準に劣らない人材をそろえている。
例えば、ネスレや、ユニリーバや、ロイヤルダッチシェル、GE、IBM、 P&G等である。
次に第二の要素は、進出先各国や地域の独自の事情への適応などである。
すなわちローカル化である。
国や地域ごとに、歴史も文化も言語も政治も経済も法律も異なるという意味で、世界の経営環境は多様化している。
購買する者や供給する者や従業員や政治家・官僚等の形で企業と深く関わる人々の考え方や価値観にはローカルな考え方や特徴が色濃く現われるのだ。
そうした多様なローカル化の事情にうまく適応したり、ローカル的な状況を上手く活用したりするローカル化は必要であると
私は思っている。
皆さんはどう考えますか?
お伺いします。
例えば商品開発や営業機能は進出先の事情に合わせるローカル化がとりわけ重要であると、皆さんには考えて欲しいのだ。
実際、グローバル企業の中にも各ローカル敵な特徴を上手くとらえて、それに適応し、それを活用した経営を行っている企業がある。
一例を挙げるとネスレをはじめとするスイス企業や、ユニリーバやロイヤルダッチシェルといったオランダ・英国系企業等、欧州諸国発のグローバル企業がその典型的企業であろう。
近年は、LGやサムスンなどの韓国企業や、アフリカ等で活躍するインド企業や中国企業の中にもローカル化で一定の成果をあげている企業がある。
もちろん日本企業の中にも味の素のようにローカル化で成功している企業もある。
最後に第三の要素である。
各企業が持つ独自の強味、とりわけワールドワイドで通用するような卓越した強味の発揮であろう。
例えば、日本企業の中でグローバル化を推し勧める製造業には、開発・製造において世界で通用する強味を持つ企業も少なくない。そのような強味は往々にして、その企業の発祥地である本国の特徴を背景とし、また、基盤としており、日本企業であれば、長期的に雇用される人々の間で練り上げられる技術やその応用取り分けすり合わせ的な協働等、日本的な特徴と密接に関わる場合が多いと私は考えている。
これらの三つの要素を最適な按配で組み合わせることで、グローバル化における各企業組織の在るべき将来像を描くことができるのだ。
では、三要素の最適な組合せとはどういう組み合わせだろうか?
皆さんと一緒に考えてみたいと思う。
私の唱える「成り行きの現在像」から
「あるべき将来像」について考えて欲しいの
だ。
私の考える三つの要素の最適な組み合わせ
をご説明しよう。
第一の要素の企業の世界標準は多様な人々を動かす「形式化された仕組みによる経営戦略という内容である。
第二の要素はローカル性を象徴するものだ。
色彩学によれば赤は青緑の補色であり、日本企業が緑や青の経営方式を使いながら赤に進出していくというイメージに合うと考えてみたい。
つやり色分けである。
赤を選択した理由ではないが、民族の血(赤い血)という連想も働くかもしれない。
ローカルを表わす赤には、国・地域・民族・文化毎にさまざまなシェードがあると思う。
この意味でのローカル性は、新興国・途上国のみならず、米国や欧州各国にもあり、どの国においても、その国ほどユニークな国はないと思ってしまうようなユニークな発想の事情や特徴を持っている。
第三の要素の独自の強味は、日本企業の場合でいえば、「緑」で象徴した長期的に雇用される人々の間で成立する「人的なハイコンテキスト経営」と密接に関連することが多いと思われるので、その連想から「緑」に色分けしたいと思う。
さて、三要素の最適な組み合わせを考える際のポイントは、「バリューチェーンを構成する機能」に即して組織構造を振り分け、機能別に、「世界標準化」、「ローカル化」、「強味の活用化」の3点に振り分けることである。
バリューチェーンを構成する機能の視点で組織を振り分けるのは、機能別で見た企業組織単位、すなわち「専門性」が、組織構造における最もファンダメンタルな要素だからである。
皆さんもご存知のように組織構造には機能別組織の他に、事業別組織や地域別組織やマトリックス組織等がある。
いずれの組織構造も、結局、価値を生み出す機能別専門性から構成されているのだ。
言い換えれば、機能別の諸々の専門性を、事業別や地域別に編集し統合しているわけである。
そういった意味で専門性が基本となるのである。
そこで、在るべき将来像の登場である。
これを描く際は、その基本単位まで分解した上で、三要素と対応させていくことにしてみたい。
では、その「バリューチェーンを構成する機能」とは何か?
を皆さんと一緒に考えてみたい。
バリューチェーンは、通常、開発機能、製造機能、物流機能、マーケティング機能、販売機能等の事業別機能によって狭義で考えられているのだが
私が考えている事業別機能より広範囲に本社機能と経営機能を加えたものとして捉えて欲しい。
本社機能は、財務、総務、人事、IT、法務、広報などの専門分野の機能から構成されている。
経営的機能は、経営陣が担当する経営機能、すなわちCEO機能である。
私はフジテック株式会社のグローバル展開する企業で長年人事の管理者であったため、この国際的経営組織の在り方について
自身を持って語ること、あるいはアドバイスが出来るのだ。
必ず皆さんのお役に立つと確信している。
なお、お話しを皆さんに分かりやすくするために、単一事業、すなわち事業機能は一本化し本社機能と経営機能はグローバル全社で統合されている、すなわち国別組織や地域別組織には本社機能や経営機能は持たせないと想定してお話しを展開して行くことにしたい。
さて三要素と諸機能の対応についてご説明しよう。
このように機能別に組織を分解してとらえた上で、機能別に三要素の一つの要素を選択して対応させる。
この対応は次のように2段階で行ってみようと私は考えたのである。
第一段階は、いわばグローバル化する日本企業が典型的な対応を想定した既製服的なフィッティングである。
具体的にはまず本社機能は、先行するグローバル企業の間でほぼ世界標準的なものが成立しているので、将来像では他の機能に先んじて世界標準化すべき機能であり色分けすると青色になる。
次ぎにグローバル化企業における事業別機能について考えるとその中の営業領域は世界標準から最も遠くなりローカル化が最も必要とされる領域であり色分けすると
赤色となる。
事業別機能のうち営業を除く部分に、その企業が持つグローバル化に通用する強みが存在する可能性があり、その部分は色分けすると緑色となる。
特に日本企業の場合には、この強味の機能が広い意味での開発や製造機能となる可能性を秘めていると、私は思っている。
なお、事業別機能で、強味以外の部分例えば基礎研究やサプライチェーンやマーケティング等々は色分けすると青色単色か緑色と青色の二色のまだら色になる。
第二段階は、その企業の強味機能の神通力に注目したカスタマイズである。
カスタマイズは、強味たる緑色の機能が世界に通用する色合いと、緑色の強味機能とその他各機能の間の距離感に応じて次のように行ってみようとと思う。
①仮にその企業の強味が「開発・製造」機能だとして、その強味の神通力が非常に高い場合は、色分けすると緑色化できる範囲が広がり、隣接機能はもとより、最終的にはすべての事業機能を緑色化する可能性も出てくると思う。
そうなると本社機能や経営機能も在るべきき姿においても緑色を維持するような力学が働く。
世界で戦うには世界的視野で強味の神通力の程度も含めて不断に情勢判断をすることが必要であることに照らすと、両機能については色分けし
青色化を進めるべきであり、少なくとも緑と青のハイブリッドにすべきではないかと熟慮を要するポイントであり、より周到な議論は青色と緑色のよりシャープな定義をする折にでも行うと思っている。
この事例にある程度合致するのは自動車産業の一部の企業であり、世界的な強味を持つデバイスや部品を開発し製造する企業等であるが、かなり限定的な事例であると思っている。
②強味の神通力が中程度であれば、バリューチェーン上で、製造や開発に近い機能は、製造や開発の強味とのバンドリングによる相乗効果が期待できて、いわば派生的に強味になりその部分全体が緑色となる可能性が出てくる。
例えば、基礎研究やサプライチェーンやマーケティングなどが派生的な強味となる可能性が出てくるのだ。
ただし、核となる強味が中程度という曖昧な状況を反映して、派生的な強味の色合いは緑色を基調としつつも青色も混ざる二色のまだら模様になると思う。
経営機能は、それ以外の機能、すなわち事業別機能と本社機能が全体としては緑色と青色が混ざり二色のまだら模様であることを反映して、緑色と青色が混ざるまだら模様になるのだ。
強味の神通力が中程度という言い方には、神通力の度合いがまだよく分かっていない状態も含まれる。少なからぬ日本企業の強味の神通力は、まさに中程度か不明確という状況にあると考えられるのだ。
そういう場合、世界的視野で強味がどこまで通用するかの見通しをつけること自体が重要であり、そのような判断力を高めるには、世界的な視野でものごとをとらえるべく本社機能と経営機能の青色化を先んじて進めることも考えてみたい。
つまり強味とは、リソースあるいはリソースを動員するケイパビリティの中で、高い価値と希少性と代替、模倣の困難性を有するものであり、競争上の優位性を生み出す源であると考えて欲しい。
ここでは強味となるリソースやケイパビリティを「機能」の視点でとらえるてみたい。
強味が持つグローバル的な神通力の程度とは、強味がそのような競争上の優位性を、国内のみならず世界でも持ちえることになるという意味なのだ。
③世界で通用するかという基準で見ると、強味が弱いか、ほとんどない場合、本社機能はもとより、事業別機能もほとんどすべてが青色化する可能性が出てくる。
ただし、この場合でもローカル化が必要な営業などは赤色となるであろう。
それに伴い、経営機能も青色化することが必要となる。この事例は、製薬業界や一部のIT業界などに見られる。
ここまで、事業は単一で本社機能や経営機能は一つに統合されているという想定で話を進めてきた。
例えば、強みの神通力の程度のかわりに諸事業を並べて、事業別に「この事業における強味はどの機能でその神通力の程度如何」と問うて上記と同じ作業をやれば、事業別のあるべき将来像を描くことができる。また、諸事業の代わりに諸地域・国を入れれば、地域・国別の将来像になる。
このように多角的な検討をした上で、事業横断的全社、あるいは地域横断的全社という項目を左端に入れて、全社を見渡してあるべき将来像を考えることも可能である。
例えば、多くの日本企業は本社機能や経営機能が現状では緑色だが、あるべき将来像は青色など対比して見ることができる。
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漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
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漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
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松風勇水(松 勇)
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旧題:剣客居酒屋 草間の陰
第9回歴史・時代小説大賞「読めばお腹がすく江戸グルメ賞」受賞作。
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2025年11月28書籍刊行。
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江戸情緒を添えて
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