寮母の性事情

蔵屋

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プロローグ

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 「おはようございます」
寮生たちが朝、顔を洗い、用を足した後、食堂にやって来る。
「おはよう」まさみの明るい超えである。
まさみと陽子は早朝から調理を始め、食事の準備をしている。毎日のことである。朝食時間は午前7時から午前8時まで。
寮生50人分の食事を用意している。
朝の配膳は寮監の寅蔵も手伝っている。
今日は寅蔵は朝から機嫌がいい。まさみも陽子も寅蔵の機嫌がいいのに安心している。
寅蔵は兎に角、怒らさないことなのだ。
特にまさみは、亭主であるため、寮生たちが出勤し、パートの陽子が仕事を終え帰宅した後は二人きりになる。もし、寅蔵が機嫌が悪いと、何をされるか、いつもハラハラドキドキしていた。
それだけ、寅蔵が怖かったのだ。このことは、まさみと陽子の二人しか、知らないのだ。
 今のところ、寅蔵は機嫌がいい。このまま、一日、寅蔵の機嫌の良いことを祈るだけだ。
 寅蔵は会社に内緒で近所のパチンコ店によく遊戯をしに行く。このことは、まさみしか、知らない。
まさみにしてみれば、寅蔵にはパチンコ店に行ってもらう方がありがたいのだ。
何故なら寅蔵の機嫌を損なうことがないからだ。
 まあ、夜の夫婦生活は今まで一度もトラブルは無かった。また、好色と言ってもまさみには、手を出さない。むしろまさみが他の男たちとの性行為を鑑賞するのが趣味なのだ。寅蔵は持病の糖尿病の為、数年前からインポテンツであった。
二人の間には子供はいないのだ。
 まさみは、寅蔵とセックスレスになり、もう5年になる。
寅蔵もまさみには、女の悦びを味わせてやれないので、済まないという気持ちがあった。むしろ、自分の代わりにまさみを抱いてくれる男性を探していたのだ。その為のパチンコ店通いであった。しかし、なかなか、まさみの好みの男が見つからないのであった。
数ヶ月前、寅蔵はパチンコ店で知り合った男を寮に連れて来てまさみに会わせたことがあった。しかし、まさみの好みの男性ではなかった。まさみにも男を選ぶ権利がある。
寅蔵はなんとかして、まさみのパートナーを見つけてやりたいと思っていた。
もしチャンスがあるなら、本社総務部主任の田中文哉主任がまさみのパートナーには適任ではないかと思っていた。
彼は独身であり、礼儀正しくハンサムであった。
最初に採用面接で世話になったのは田中主任であった。
そのとき、まさみが田中文哉主任のことを「素敵ない男性だわ。あの人なら抱かれてもいいわ」と寅蔵に言っていたからだ。
寅蔵はそのときのまさみの言葉を思い出したのだ。
主任の田中は一ケ月に一回程度、寮の安全点検の為、巡回に来るのだ。
明日がその巡回の日であった。
寅蔵はまさみに、シースルーの格好で出迎えるように指示したのである。
「嫌よ。いきなりそんな格好なんて。私は確かに主任には好意を持っているけどそんなふしだらな格好は絶対嫌よ。私なりに主任を誘惑する方法を考えてみるわ」
まさみは、寅蔵にそういうと、明日主任が巡回に来た時に誘惑する方法を考え始めたのであった。
寅蔵はいつものように、まさみにセクシーランジェリーを着てオナニーをするように命じたのであった。






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