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第六章その5 ~恐怖の助っ人!?~ ディアヌスとの再会編
邪神のまばたきを狙え!
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誠は先ほどから出てきた単語を、頭の中で反芻してみる。
(オフサイド……想像する位置と現実の位置がずれる……でも人じゃなくて邪神なのに、速さを目で追えないなんて事あるのか?)
誠は食い入るように映像を観察したが、やがてある事に気が付いた。
「……これ、ここの千里眼……射撃を外した直前だけ、微かに波打ってないですか? 表面の光っていうかオーラっていうか、微妙に揺らいでる気がして」
そう、派手な攻撃に隠れて見落としていたが、確かに邪神のオーラが揺らいでいるのだ。
ディアヌスは忌々しそうに答えた。
「それがどうした? 反魂の術の揺らぎだろう。完全に復活した双角天どもと違い、こやつの魂はまだ大部分が地下にある」
「ええと……あっ、この砂時計みたいなもんですかね?」
誠は棚にあった砂時計を手にとった。
「この砂時計みたいに、最初はかたっぽに沢山気があるけど、少しずつ反対側に送られてきて、やがてこっちが本体になる」
「天地が逆だが、そう考えていいだろう」
ディアヌスは頷いた。
「魂を呼び寄せる反魂の術も、進み具合は一定ではない。星の力、周囲の気にも影響され、多少の揺らぎがあるのだ」
「なるほど、だったら……という事は……!」
だが1人で納得している誠に、難波がツッコミを入れてきた。
「いや鳴っち、何が『だったら』やねんな」
「そうよ黒鷹、ちゃんと説明してほしいわ」
鶴の頭に2人目の?マークが現れたので、誠は慌てて説明する。
「まっ待てヒメ子、今話す! えっとだな……本来の千里眼なら、何が何でも百発百中で当ててくるだろ? でも今は不完全な具現化だし、地下から少しずつ魂が送られて来てる状態なんだ。しかもそれにはムラがある。そのムラでこんなふうに邪神のオーラに乱れが出て、それが出た時は、あまりこっちが見えてないんだ。壮太の言った『瞬き』みたいにさ」
焦って早口で説明する誠だったが、その甲斐もなく、鶴の頭に3人目の?マークが生まれた。これ以上はさすがにまずい。
「よ、要するにだっ! とにかくあいつは時々目が見えてない瞬間があって、その時だけは勘で撃ってる。そこでこっちが予想外の動きをすれば、射撃をかわせるってわけだ!」
誠はかたずを飲んで?マーク達を見守る。
彼らはしばし相談しあっていたが、やがて鶴の頭から飛び降りた。そのまま図書館の奥へと消えていく。
「いや、どこ行くねんな」
難波のツッコミをよそに、誠は再びディアヌスに尋ねた。
「何度もすみません。その反魂の術のリズムというか、乱れる瞬間みたいなのは分かるもんなんですか?」
「強い術だからな。柱の近く……信濃まで行けば分かるだろう。特にその神人ならばだ」
ディアヌスの言葉を受け、鶴は自信満々に言った。
「ですって黒鷹。じゃあとにかく私がいれば、全部解決するわけね」
「ものすごく適当に言えば、まあそんな感じか」
そこでカノンが口を挟んだ。
「……でもちょっと待って。いくらその瞬間が分かっても、もの凄く一瞬なんでしょ? 機動力のある機体で、相当操縦に慣れてないと無理よね?」
「だから俺が行く。しくじれば射抜かれるし、言いだしっぺが行くべきだ」
「……まあ、止めても聞くわけないわよね」
カノンは呆れたように微笑んだが、そこで宮島が慌てた様子で駆け戻ってきた。
「なっ、なんだあれ! ?マークが歩いてたぞ!」
誠は少しニヤついて、ホワイトボードの③を線で消した。
(オフサイド……想像する位置と現実の位置がずれる……でも人じゃなくて邪神なのに、速さを目で追えないなんて事あるのか?)
誠は食い入るように映像を観察したが、やがてある事に気が付いた。
「……これ、ここの千里眼……射撃を外した直前だけ、微かに波打ってないですか? 表面の光っていうかオーラっていうか、微妙に揺らいでる気がして」
そう、派手な攻撃に隠れて見落としていたが、確かに邪神のオーラが揺らいでいるのだ。
ディアヌスは忌々しそうに答えた。
「それがどうした? 反魂の術の揺らぎだろう。完全に復活した双角天どもと違い、こやつの魂はまだ大部分が地下にある」
「ええと……あっ、この砂時計みたいなもんですかね?」
誠は棚にあった砂時計を手にとった。
「この砂時計みたいに、最初はかたっぽに沢山気があるけど、少しずつ反対側に送られてきて、やがてこっちが本体になる」
「天地が逆だが、そう考えていいだろう」
ディアヌスは頷いた。
「魂を呼び寄せる反魂の術も、進み具合は一定ではない。星の力、周囲の気にも影響され、多少の揺らぎがあるのだ」
「なるほど、だったら……という事は……!」
だが1人で納得している誠に、難波がツッコミを入れてきた。
「いや鳴っち、何が『だったら』やねんな」
「そうよ黒鷹、ちゃんと説明してほしいわ」
鶴の頭に2人目の?マークが現れたので、誠は慌てて説明する。
「まっ待てヒメ子、今話す! えっとだな……本来の千里眼なら、何が何でも百発百中で当ててくるだろ? でも今は不完全な具現化だし、地下から少しずつ魂が送られて来てる状態なんだ。しかもそれにはムラがある。そのムラでこんなふうに邪神のオーラに乱れが出て、それが出た時は、あまりこっちが見えてないんだ。壮太の言った『瞬き』みたいにさ」
焦って早口で説明する誠だったが、その甲斐もなく、鶴の頭に3人目の?マークが生まれた。これ以上はさすがにまずい。
「よ、要するにだっ! とにかくあいつは時々目が見えてない瞬間があって、その時だけは勘で撃ってる。そこでこっちが予想外の動きをすれば、射撃をかわせるってわけだ!」
誠はかたずを飲んで?マーク達を見守る。
彼らはしばし相談しあっていたが、やがて鶴の頭から飛び降りた。そのまま図書館の奥へと消えていく。
「いや、どこ行くねんな」
難波のツッコミをよそに、誠は再びディアヌスに尋ねた。
「何度もすみません。その反魂の術のリズムというか、乱れる瞬間みたいなのは分かるもんなんですか?」
「強い術だからな。柱の近く……信濃まで行けば分かるだろう。特にその神人ならばだ」
ディアヌスの言葉を受け、鶴は自信満々に言った。
「ですって黒鷹。じゃあとにかく私がいれば、全部解決するわけね」
「ものすごく適当に言えば、まあそんな感じか」
そこでカノンが口を挟んだ。
「……でもちょっと待って。いくらその瞬間が分かっても、もの凄く一瞬なんでしょ? 機動力のある機体で、相当操縦に慣れてないと無理よね?」
「だから俺が行く。しくじれば射抜かれるし、言いだしっぺが行くべきだ」
「……まあ、止めても聞くわけないわよね」
カノンは呆れたように微笑んだが、そこで宮島が慌てた様子で駆け戻ってきた。
「なっ、なんだあれ! ?マークが歩いてたぞ!」
誠は少しニヤついて、ホワイトボードの③を線で消した。
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