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第六章その10 ~決戦開始よ!~ 作戦名・日はまた昇る編
元・ヤマタノオロチのコンビネーション
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「おのれっ、虫けらどもが図に乗りおって……!!!」
戦況を見据える仄宮は、怒りに身を震わせていた。
「万全にはほど遠いが、力は貯めた……戦える! 動ける者はついて参れっ!」
『仰せのままにっ!』
仄宮の号令に、無数の邪神が同時に答えた。
色とりどりの……悪趣味なほどに極彩色の鎧に身を包んだ邪神達は、館の外へと身を躍らせた。
「さあ、愚かな人間どもを蹴散らせ! わらわ達に歯向かった罪、存分に思い知らせてやるのだ!」
すると邪神の1人……女官のような者が進み出る。
手にした和傘を回転させると、たちまち傘の周囲に水の輪が浮かび上がった。
その輪は見る間に巨大化し、荒れ狂う濁流のように姿を変えたのだ。
やがて濁流の輪は途切れ、巨大な水龍を形づくった。
龍はそのまま顎を開き、航空戦艦に突進していく。
だが次の瞬間、横手から閃いた刀の闘気が、水龍の首をはね飛ばしていた。
「待っていたぞ仄宮。貴様の首を掻き切るために、我はここに戻って来たのだ……!」
ディアヌスは牙を剥き出し、笑みを浮かべて邪神達を睨め据えた。
「やれるものならやってみよ! ものどもかかれっ!」
仄宮の指示を受け、邪神のうち10体ほどの男神が踏み出した。
踏み出しながら巨大化し、ディアヌスに刃を向ける。
だがディアヌスは不敵に笑い、仄宮を挑発する。
「これだけでよいのか? よいならば始めるぞ?」
「おのれ、重ね重ね無礼者めがっ!」
男神の1人が挑発に耐え兼ね、剣を掲げて切りかかってくる。
だが次の瞬間、青い光が閃いて、邪神の1人を貫いていた。
「……っ!!?」
邪神は信じられないといった表情だったが、やがてよろめいて倒れ伏した。
そのまま肌はしわがれ、骸骨のような姿になって土に還っていったのだ。
「なっ、何奴……!?」
うろたえる仄宮をよそに、光を発したその主は、ゆっくりと近づいてきた。
全長は100メートル程か。人型の巨体で、鎧のような外皮は青い宝石のように輝いている。
「遅かったなガレオン。寝ているのかと思ったぞ」
「すまないディアヌス。久々の戦いで感覚を忘れていたが、もう大丈夫だ」
ガレオンは地響きを立ててディアヌスに並び立つ。
いや、ガレオンだけではない。
他の祭神達も、続々とその場に集っていたのである。
「これが今度の敵かディアヌス。どいつもこいつも臆病そうなツラをしている」
ゼノファイアが咆えるように言うと、アリクライムが首を傾げた。
「必死に着飾っているのでしょうが……どうにも華がありませぬ。西陣や友禅と比べれば、てんで見劣りしてしまって」
「ぐっっ……!!!」
女として一番腹の立つ罵倒だったのか、仄宮の顔色が変わった。
「はははっ、あまり言うてやるな! さすがに哀れではないか!」
ディアヌスは上機嫌で笑った。
「こやつらは地の底で何千年も這いつくばってきたのだ。良い酒も美麗な布も、何1つ新しい物を知らぬのだからな」
「肥河よっ、仄宮様への不敬、許さぬぞ!!!」
そこで今度は、複数の男神が切りかかってきた……が、横手からテンペストが爪を伸ばして地に突き立て、邪神達の足を引っ掛ける。
よろめいた邪神の前には、ディアヌスが刃を構えていたのだ。
「うおっ……!」
邪神達は何かを言いかけたが、全員同時に薙ぎ払われていた。
彼らはやはりしわがれた骸となり、倒れて土に還っていく。
「好き勝手に打ち込むだけで、まるで連携が取れていない。戦術は化石レベルだが……これで我々と戦う気かね?」
「ぬうっ……!!!」
テンペストの呆れたような感想に、邪神達は少なからず動揺したようだ。
ディアヌスは勝ち誇ったように言い放つ。
「さあ宴の始まりだ! この哀れな愚か者どもを、残らず討ち滅ぼしてしまえ!」
「舐めるな肥河っ、ものども、押しつぶせ!!!」
仄宮が手を差し出すと、邪神達が次々に押し寄せてきた。
だがディアヌスと祭神達は、見事な連携でそれを屠り去っていく。
元は8体全てが八岐大蛇、合わせる呼吸に一分の隙もないのだ。
邪神達のバラバラな動きとは、次元の違う統率ぶりだった。
戦況を見据える仄宮は、怒りに身を震わせていた。
「万全にはほど遠いが、力は貯めた……戦える! 動ける者はついて参れっ!」
『仰せのままにっ!』
仄宮の号令に、無数の邪神が同時に答えた。
色とりどりの……悪趣味なほどに極彩色の鎧に身を包んだ邪神達は、館の外へと身を躍らせた。
「さあ、愚かな人間どもを蹴散らせ! わらわ達に歯向かった罪、存分に思い知らせてやるのだ!」
すると邪神の1人……女官のような者が進み出る。
手にした和傘を回転させると、たちまち傘の周囲に水の輪が浮かび上がった。
その輪は見る間に巨大化し、荒れ狂う濁流のように姿を変えたのだ。
やがて濁流の輪は途切れ、巨大な水龍を形づくった。
龍はそのまま顎を開き、航空戦艦に突進していく。
だが次の瞬間、横手から閃いた刀の闘気が、水龍の首をはね飛ばしていた。
「待っていたぞ仄宮。貴様の首を掻き切るために、我はここに戻って来たのだ……!」
ディアヌスは牙を剥き出し、笑みを浮かべて邪神達を睨め据えた。
「やれるものならやってみよ! ものどもかかれっ!」
仄宮の指示を受け、邪神のうち10体ほどの男神が踏み出した。
踏み出しながら巨大化し、ディアヌスに刃を向ける。
だがディアヌスは不敵に笑い、仄宮を挑発する。
「これだけでよいのか? よいならば始めるぞ?」
「おのれ、重ね重ね無礼者めがっ!」
男神の1人が挑発に耐え兼ね、剣を掲げて切りかかってくる。
だが次の瞬間、青い光が閃いて、邪神の1人を貫いていた。
「……っ!!?」
邪神は信じられないといった表情だったが、やがてよろめいて倒れ伏した。
そのまま肌はしわがれ、骸骨のような姿になって土に還っていったのだ。
「なっ、何奴……!?」
うろたえる仄宮をよそに、光を発したその主は、ゆっくりと近づいてきた。
全長は100メートル程か。人型の巨体で、鎧のような外皮は青い宝石のように輝いている。
「遅かったなガレオン。寝ているのかと思ったぞ」
「すまないディアヌス。久々の戦いで感覚を忘れていたが、もう大丈夫だ」
ガレオンは地響きを立ててディアヌスに並び立つ。
いや、ガレオンだけではない。
他の祭神達も、続々とその場に集っていたのである。
「これが今度の敵かディアヌス。どいつもこいつも臆病そうなツラをしている」
ゼノファイアが咆えるように言うと、アリクライムが首を傾げた。
「必死に着飾っているのでしょうが……どうにも華がありませぬ。西陣や友禅と比べれば、てんで見劣りしてしまって」
「ぐっっ……!!!」
女として一番腹の立つ罵倒だったのか、仄宮の顔色が変わった。
「はははっ、あまり言うてやるな! さすがに哀れではないか!」
ディアヌスは上機嫌で笑った。
「こやつらは地の底で何千年も這いつくばってきたのだ。良い酒も美麗な布も、何1つ新しい物を知らぬのだからな」
「肥河よっ、仄宮様への不敬、許さぬぞ!!!」
そこで今度は、複数の男神が切りかかってきた……が、横手からテンペストが爪を伸ばして地に突き立て、邪神達の足を引っ掛ける。
よろめいた邪神の前には、ディアヌスが刃を構えていたのだ。
「うおっ……!」
邪神達は何かを言いかけたが、全員同時に薙ぎ払われていた。
彼らはやはりしわがれた骸となり、倒れて土に還っていく。
「好き勝手に打ち込むだけで、まるで連携が取れていない。戦術は化石レベルだが……これで我々と戦う気かね?」
「ぬうっ……!!!」
テンペストの呆れたような感想に、邪神達は少なからず動揺したようだ。
ディアヌスは勝ち誇ったように言い放つ。
「さあ宴の始まりだ! この哀れな愚か者どもを、残らず討ち滅ぼしてしまえ!」
「舐めるな肥河っ、ものども、押しつぶせ!!!」
仄宮が手を差し出すと、邪神達が次々に押し寄せてきた。
だがディアヌスと祭神達は、見事な連携でそれを屠り去っていく。
元は8体全てが八岐大蛇、合わせる呼吸に一分の隙もないのだ。
邪神達のバラバラな動きとは、次元の違う統率ぶりだった。
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