お嬢様と執事の恋日記

月城 雫

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3話。

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校舎に向かうと同級生達が待っていてくれた。
「おはよう せな。」とあいさつをしてくれる子達に「おはよう。」と挨拶を交わし、あたしは席に向かった。

授業が始まるとあたしはスマホを準備し録音を開始した。
要点は黒板に書いてくれるから黒板を写真で取って帰ってからノートにきっちりまとめる。

たまに同級生達から「ノート見せて?」と言われるぐらいのノートのとり方はしている。
学校に来れない日はさおり先生がノートを取ってくれるがそのノートも家で自分のノートに書き写している。じゃないと授業の内容を覚えられいし自分のためにならないからね。

午前の授業が終わって昼休。
めずらしく優誠があたしのいる教室に来た。
あたしが「優誠どうしたの?」と聞くと「せなが心配で、昨日学校から帰ってきた時、顔色悪かったし今日も学校来てると聞いて様子見に来た。でも今日は顔色いいみたいだね。良かった。」とまたあたしの頭をポンポンして優誠は自分の教室へと戻っていった。
その時あたしの心は高鳴ってしまった。
なぜか分からなかったが段々その気持ちが何の気持ちなのか分かった。
信じたくないけど(恋心)だった。
その瞬間から優誠の事がまともに見れなくなって行った。

 優誠からしたら大した事では無いかも知れない。
優誠とはあたしが3才ぐらいから一緒に育ってきたし2歳年上だから妹みたいに思ってるだけかもかも知れない。
あたしのこの思いは優誠には伝えないで居よう。とあたしは心に決めた。
だって言っちゃったらこの関係が崩れると思うと言えない。
それからは優誠をどこか目で追う様になっていた。
だけどバレないはずはなく…すぐバレてしまった。
顔色であたしの体調が分かるぐらいだから仕方ないんだけど…
でもあたしは優誠に恋心を持ってる事を言わなかった。
言えなかったが本心なんだけどね。
いつ居なくなるとも分からないあたしが気になってるなんて言えるわけがない。
それよりなんですぐ分かるのか?
そっちの方が気になってしまって「なんでそんなにすぐ分かるの?」と話題を変えて話をした。
優誠は「それは…執事になるためにせなを見てるからだよ。」と言われてしまった。
「そうなんだね。」で話が終わってしまった。
あたしは「じゃあまたね。」とそそくさとその場を後にした。
そのままで居たら心臓の鼓動が持ちそうになかったから。

自室に戻ったあたしは心臓の鼓動を整えようと深呼吸して、今日の授業をノートに書き写すため机に向かった。
ノートを書き写しながら今日の授業の内容を録音から聞いて、先生が言った事もノートに書き写していく。

その間にも優誠の事が頭から離れなくなってる。
今何してるんだろう?
今何考えてるんだろう?
そんな事を考えながら勉強してたらあっという間に2時間立っていた。
いつもなら1時間ぐらいで終わるのに…

ノートへの書き写しが一段落してあたしはお風呂に入る事にした。
あたしは1人でお風呂に入る事が難しい、だからいつも若菜に手伝って貰っている。
あたしは若菜を呼んで、お風呂に入れて貰った。
「若菜お風呂ありがとうね。今日もさっぱりした。」
「いえいえ、さっぱりしたなら良かったです。今日もゆっくり休んでくださいね。」
「うん。若菜もね。おやすみ。」
「さな様おやすみなさい。」
若菜が部屋を出てすぐあたしはベッドに横になって眠りについた。
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