お嬢様と執事の恋日記

月城 雫

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5話。

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1週間後の入院当日。
あたしは国立病院に来ていた。
3年間苦しんできたギニシャ症候群からやっと開放されると思うとワクワクしてると同時に死ぬかも知れないと言う恐怖とも戦ってる。

今日から優誠とは離れるのかと思うと少し淋しいと思っていた。
案内された病室は豪華でビックリしていたら優誠が来て、「今日から俺も一緒に泊まるから。」と言って自分の荷物を解き出した。
あたしは少しホッとして「いいの?学校は?」と聞いてみた。
優誠は「学校よりせなの方が大事だから。親父や他のみんなにも許可は取ってきた。」と言ってあたしは「ありがとう。ちょっと不安だったから安心する。」と言うと、優誠は「そうだと思った。手術の話が出た時、せな少し顔色変わってたから。」

その日から順調に手術の準備が始まった。
まずは体調の改善。
そして、手術に向けての体力温存。
その間も優誠は献身的にあたしに尽くしてくれた。

入院して2週間後、あたしは手術を受けるため朝から点滴が始まった。
点滴が始まってから3時間後、手術のためあたしはストレッチャーに乗せられて手術室に向かった。
向かってる時も優誠は、「俺ここでずっと待ってるからな。頑張ってこいよ。絶対成功するから安心しろよ。」そうあたしに言ってあたしを安心させてくれた。
あたしは「うん。頑張ってくるね。」

13時間にも及ぶ手術が終わって目が覚めたのはその2時間後だった。
病室にはみんなが集まっていた。
あたしは心配そうに覗くみんなに「みんな来てくれてたんだ。ありがとう。」と精一杯の声でみんなに言った。
みんなは口々に、「大丈夫か?」とか「目が覚めて良かったです。」とか色々言ってきてくれた。
そうしている内、主治医の先生が入ってきて「手術は成功しました。今後歩けるようにもなると思います。」
その言葉を聞いてあたしは「先生ありがとうございます。」とお礼を言った。
先生は「では、お大事に。」と言い部屋を出ていった。
そしてあたしと一緒に話を聞いていたみんなは自分の事のように喜んでくれた。

それから1ヶ月、あたしはリハビリを頑張った。
最初は立つことで精一杯だったけど、今は杖を使えば歩けるようにまでになった。
今の目標は、杖無しで歩けるようになる事。
病院の先生も将来的にはまた歩けるようになるだろうと言ってくれた。

退院して半月が経った今でも、足の筋力アップしたり、杖使って歩いたり毎日リハビリしている。
体力も前よりは付いて外に出れるようにもなって、毎日が楽しい。
相変わらずなのは優誠がずっと一緒に居てくれて、何気ない事で心配してくる。
あまり言わなくなったのは(顔色悪い…とか体調どう?とか)心配してくるのは無くなった。
でも、あたしが行く所行く所には、常に居てくれるからあたしも安心できる。
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