cat−call season1

月城 雫

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CASE4(前編)

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夕方俺が目覚めたらロッシーが
飛んできた。
やはり寂しかったのだろう。
かく言う俺も寂しいと思っていた。
今日の予定はない。
ゆっくりロッシーと居てあげれる。
ロッシーは俺の膝の上に乗ってきた。
今日も出かけるのかと言う目をしてきた。
「今日は出かけない。出かけても買い物だけだ。」と言うとほっとした目をした。
撫でて欲しいと要求してくる。
当たり前だがなんだか嬉しくて撫でた。
幸せな時間だけが過ぎた。
餌と水をあげていないことに気づいた俺はロッシーに「ロッシーお前お腹空いていないのか?」と聞くとロッシーは俺の膝から飛び退いてキッチンに向かったから俺もキッチンに行き餌と水をあげた。
ロッシーは嬉しそうだった。
俺はまたソファーに座ると食べているロッシーを見ていた。
可愛いと思える時間だ。
食べ終えたロッシーはまた膝に乗り俺に寝ようと言う素振りを見せた。
時間を見ると夜中の2時だった。
俺も「そろそろ寝るか?」とロッシーとベッドに入り眠った。

次の日スマホにジョージから(この前の仕事の件で警察が動き出した。1ヶ月休め。)とメッセージが来てた。
俺は(分かった。)とメッセージを返した。
1ヶ月何しよう?
あっロッシーにおもちゃ買おうかな?
服も新調したいし…
買い物行くか。
そう思い立ってロッシーに「買い物行ってくる。ロッシーにもお土産買ってくる。」と伝え家を出た。
まず向かったのはペットショップ。
ここならロッシーの気に入るおもちゃがあるかもしれない。
爪とぎとかも買おう。
ペットショップで2時間悩み。
ロッシーが気に入りそうなおもちゃと爪とぎを買った。

次は服屋だ。
俺はブランド物に興味無い。
だがおしゃれには気をつけたい。
ブランド物じゃなくてもいいものはいっぱいある。
俺は黒いパンツ3枚と黒のタンクトップ3枚とジャケット3枚を買い家へと急いだ。
ロッシーに買ったもの気に入って貰えたらいいのだが…
家に着くとロッシーが出迎えしてくれた。
でも荷物をいっぱい持つ俺を見て少し警戒したのか匂いを嗅いできた。
ペットショップに行ってたのだから他の子の匂いが付いているからかもしれないがさっそくロッシーに買ってきたものを見せた。
ロッシーに買ってきたのはクルクル回るおもちゃと羽付きのボールと噛みやすいぬいぐるみと爪とぎだ。
ロッシーは最初こそおっかなびっくりしてたがだんだん慣れて喜んでくれた。
良かった。
「これで俺が居ない間寂しくないだろ?」と言うと「うん。」とうなづくような顔をした。
ロッシーは人の言葉が分かるのかも知れない。
話せはしないけれどそんな気がした。

その日からの1ヶ月間はロッシーと遊んで撫でて寝てを繰り返し有意義な時間を一緒に過ごした。
俺にとってもうロッシーは唯一の家族だ。
この1ヶ月で思った事はロッシーとずっと離れずに居たい。
でもそれは俺の仕事にとっては思い上がりだ。
殺し屋なら仕事中は殺し屋らしくしてなきゃならない。
今までずっと1人で隠れて殺しをしてきた俺に芽生えた初めての気持ちだった。


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