ハンカチーフから始まる恋

月城 雫

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7話

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海君との同棲生活から3日後、あたしは海君の務めるトレーニングジムに初出勤する事になった。
引っ越しで疲れてるだろうしここでの生活に慣れるためにと海君が気を使ってくれた。

海君と一緒にジムに向かった。
向かった先で、引っ越しの時に手伝ってくれて人達が居た。
海君が1人1人紹介してくれた。
最後にあたしを紹介してくれて、みんないい人だと分かった。
そして、「春さんは僕の彼女でもあるので手を出さないように。」とみんなに言ったからあたしは呆気に取られた。
そして、海君に聞こえるように「そんなこと言っていいの?」と聞くと海君はあたしだけに見える様にウインクした。
あたしがポカーンとしていると「さっ仕事仕事。」と手を叩いて仕事が始まった。

その日は仕事始めだったから分かんない事も多く、少し手間取った。
その日、仕事が終わってから家に帰ってトレージングジムの事や受付に必要になる事を必死に勉強した。
分からない所は海君に聞いてメモして、明日からの仕事に備えた。
海君も一生懸命教えてくれた。

次の日から、本格的な仕事に入った。
何もかもが初めてづくしのあたしにジムのみんなが色々親切にしてくれた。
あたしは徐々に仕事にも慣れて海君との生活も慣れていった。
ジムのみんなも、海君も優しくてあたしは楽しくて毎日ワクワクしていった。

朝は海君の寝顔見れる事も多くなって海君の方が照れてるとこも見えるようになった。
それもあたしには幸せ。
そういう時あたしは決り文句のように「海君おはよう。昨日も大変だったね。」と声をかける。
すると、海君は「昨日も春ちゃんお客に言い寄られてたから。心配だった。」とちょっと照れながら言う。
あたしはこういう毎日がいつまでも続いたらいいと思っていた。

引っ越ししてから、毎日手を繋いで寝て、起きたら海君が目の前に居て、職場でも一緒に居られる。
今が幸せ過ぎて将来の事なんか考えられない。
今も海君が起きてから一緒にコーヒー入れて、朝のひとときを二人でどうでもいい話をしながら笑い合っている。
あたしには最高の時間。
そして、ジムにも手を繋いで一緒に向かう。
最初のうちはあたしが恥ずかしかったのだが、海君が「虫が付かないように。」っと笑顔で手を差し伸べてきてくれた。
その言葉であたしは海君の気持ちが分かった。
それからは、手を繋いでジムに向かうようになった。

ジムからの帰りも危なくない様に手を繋いで帰っている。
もちろんこれも海君からの提案。
こういう風に気遣ってくれる海君にあたしはの好きは日を増すごとに大きくなっていった。
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