地獄の様な人生。

月城 瑠衣

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初めて人に反撃した日と家出をした日。

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あたしは小4の時、初めて物理的に人を傷つけた。
相手は2学年年上のやつだった。
あたしに[糞]と言うあだ名を付けたやつでどうしても許せなかった。
チャンスはそいつが卒業する1週間前ぐらいだったと思う。
花束を渡す役を小4のあたし達がする事になってあたしはそいつに花束を渡すように仕向け渡すと同時にビンタしてやった。
その時にあたしの手の爪が伸びていて手の爪がそいつの首をかすめてそいつの首から血が出ていた。
あたしはそいつを叩いて、スッキリしたが周りはビックリしていたのを覚えてる。

それから、あたしにちょかい出してくる人は減った。
あたしが切れたのを見た子達は怖かったのだろう?
でも、そんな事知ったこっちゃ無いあたしはニコニコしていたと思う。
その後、先生には散々怒られた記憶はある。
あたしがそんな事したのにも関わらずその時、母は呼ばれなかった。
あたしが叩いた相手があたしに意地悪をしていたのを先生達は気づいていたから母に言うと学校のせいにされると思ったのだろう。
でも、それまでのそいつがしてきた事を考えたらビンタで済んで感謝して欲しいほどだ。
あたしが叩いた相手はあたしが叩くずっと前からあたしの歩き方真似したりあたしの名前をモジッて[糞や馬糞]と言うあだ名を広めた。
今のあたしが考えるにその当時のあたしはどうしても仕返しがしたかったのだと思う。

でもビンタ事件から少しして1人の女の子が声を掛けて来てくれた。
その子の名前は、青木あやあたしの5歳下で当時、あたしが小4で彼女は小2だった。
歳は下だったが頭はあたしより良く、勉強は出来たかは分からないけどあたしの知らない事をよく知っていてあやには何でも話した。
いじめの事、家での母の事、自分が嫌いな事、あや以外の人が苦手な事、あたしが霊感持ちでよく何かに憑かれる事。
あやはその全部を聞いても好奇の目であたしを見なかった。
あやも霊感の持ち主だったからかも知れない。

1回あたしとあやが歌を歌いながら川の淵を通りながら家に帰って居たら小さい女の子の霊が憑いてきて居てあたしはあやに「何か憑いてきてない。」言うと「そうやね。どうしようか?」と言うので「取り敢えずあの子の話をしよう。」とあたしが言い、話を聞くと[あたし踊るのが好きなの。あなた達が歌を歌っていたからつい、もし良かったらあたしが踊るのを見て欲しい。その時に歌って貰えない。]と言うのであたしは「あたし達が見て満足したら帰る?」とその子に聞くと[うん。]と言うので夕方に誰も居ない事を確認してあたしとあやは歌を歌いその子が満足するまで踊りを見ていた。
そして満足したその子はあたし達に[ありがとう。]と手を振りながら消えていった。

その後かな?なぜかあやとの関係が母にバレ、母からはあやと遊ぶのを止められていた。
母は[あの子はいい噂を聞かないから。]と言っていたが本当のとこは友達を作って欲しく無かったんじゃないか?と思う。
あたしに仲良くする人が出来ると何かと言い分をし、関係を絶たせようとした。
でも、あたしはあやとの関係を絶たなかった。
家でも学校でも外でも居場所が無かったあたしに出来たあたしの理解者だったから母に何と言われててもあやとは密かに会っていた。

だいたいその子の家に乗り込んでその子のお母さんに問い詰めるのが母のやり方だった。
あやのお母さんにもそうであやもあやのお母さんからあたしの事を嫌われていると聞いた事がある。
それでも、あやはあたしの事を時に庇ってくれり時にちゃんとした理由で怒ってくれた。
あやはあたしにとっての唯一心の中を見せた初めての友達だった。
小学校の時は毎日会って色んな話や学校の用具で遊んだりした。

あたしは、小学校の高学年の時、家出をした。
何があってとかは忘れちゃったけど、夕方家を出て行き着いたのが夜の小学校だった。
でも、校内の遊具の中に隠れて2時間後には、母に見つかって引きずり出されたけど…
それでも、あたしにはいい経験だった。











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