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目標とする新人賞を決めよう〈長編小説〉②～集英社ライトノベル新人賞の傾向～

前回の「目標とする新人賞を決めよう〈長編小説〉①」で候補となる10個の新人賞をピックアップした。
今回はその中で集英社が開催するライトノベル新人賞についての詳細と傾向について調査し、まとめていく。

まず、ライトノベル新人賞は集英社のライトノベルレーベル、ダッシュエックス文庫が開催している。このライトノベル新人賞は今年開催される第12回よりリニューアルされ、〈王道部門〉〈ジャンル部門〉〈IP小説部門〉の3つの部門で成り立っている。
それぞれの募集要項は簡単にまとめると以下の通りだ。

〈王道部門〉
・締め切り：2023年8月25日
・ジャンル：フリー
・募集内容：10代～20代の読者を対象としたエンターテイメント作品。王道何でも来い！
・応募資格：プロアマ不問
・賞金：大賞　楯＋300万円
　　　　金賞　楯＋50万円
　　　　銀賞　楯＋30万円
　　　　奨励賞　楯＋10万円
　　　　審査員特別賞　楯＋10万円
★銀賞以上は出版確約！
・原稿枚数：42字×34行　50枚～200枚(71,400~285,600字)
　　　　　　あらすじ800字
・結果：2024年3月
・審査員：丈月城『カンピオーネ！』
　　　　　山月石雄『戦う司書と恋する爆弾』
　　　　　　　　　『六花の勇者』

〈ジャンル部門〉
・締め切り：2023年8月25日
・ジャンル：ラブコメ
・募集内容：あなたが考えるラブコメ
・応募資格：プロアマ不問
・賞金：入選　楯＋30万円
　　　　佳作　楯＋10万円
　　　　審査員特別賞　楯＋5万円
★入選作品は出版確約！
・原稿枚数：42字×34行　50枚～120枚(71,400~185,640)
　　　　　　あらすじ800字
・結果：2024年3月
・審査員：三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい』
　　　　　　　　　　　『自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ？』

〈IP小説部門〉
・締め切り：2023年8月25日
・ジャンル：フリー
・募集内容：未完の大器募集！序盤こそ全て！書く即投稿！
　　　　　　原稿20枚以下のエンターテイメント作品
・応募資格：プロアマ不問
・賞金：入選　楯＋10万円
・原稿枚数：42字×34行　20枚以下(28,560字以下)
　　　　　　あらすじ800字
・結果：2023年11月
・審査員：新木伸『英雄教室』
　　　　　　　　『KB部』

この3部門の過去の受賞作から傾向を見たいところだが、今年からリニューアルのため、正直情報がない。
リニューアル前のこの新人賞はファンタジー、バトル、ラブコメが受賞作のほとんどだった。その中でも特に目立つのがファンタジーだ。近年で言うと『異世界除霊師』『吸血鬼は僕のために姉になる』『漂流英雄 エコー・ザ・クラスタ』などだ。集英社は漫画に強い出版社であり、週刊少年ジャンプも出版していることから所謂“王道”なものが多い印象だ。
そこから考えると〈ジャンル部門〉も“王道ラブコメ”を求めているのではないかと思う。

私の作品には所謂“王道”なものはない。ファンタジー作品でもどこか影がある話。救いがないような話。読者によってハッピーエンドかバッドエンドか分れるような話が好みだし、そういった話を書きたい。
これは私向きの新人賞ではない。

ただ逆に言えば、“王道”が好き！昔から読んでいた王道ファンタジーを書きたい！という人にとってこんなに向いている賞はない。あなたが思う“王道”を、この新人賞に応募してみたらどうだろうか。
あくまでここまで書いたものは私が調べて思った傾向であり、間違っている可能性もある。
私の作品に合う新人賞を探す一環として調べているが、新人賞のカテゴリーエラーを防ぐための参考になったら嬉しい。