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第二章 街での日常
第十七話『モンスター倒してレベリング&素材GET』
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「ふぅ、よく眠れた。」
今日は異世界に来て二日目。僕は今、騎兵の宿場という宿屋に泊まっている。
僕以外にも十二人の男女が泊まっていて、全員この異世界に来た、というか転移された者たちだ。
僕らは何故かこの世界に来て、急遽生き抜くことを余儀なくされた。
最初は一角兎というモンスターと戦い、レベルアップして英雄武具というのでモンスターの素材や薬草などを吸収してスキルを手に入れるという、まるでゲームみたいなことをやってきた。
みんなは楽しんでるようだけど、この世界にはモンスターが存在してて、いつどこで死んでしまってもおかしくない、残酷で無慈悲な世界でもあるだ。まぁ、残酷で無慈悲なのは前の世界でも変わらないか。
僕は自分の力でみんなとこの世界を生き抜く、絶対に!
「さて、それじゃあ今日やることをみんなと会議するか。」
服を着替えて宿屋の談話室に足を運ぶ。
「おはようございます、アチェロスさん。」
「…小僧か。昨夜はお前の仲間が結構酔ってたようだが、もう平気か。」
この人はアチェロスさん。まぁ人というより、馬の獣人だ。無愛想な態度だけど、この宿の経営者だ。
セチアさんの知り合い、なんだけど。今までのセチアさんの知り合いとはちょっと違う。
まぁ馬ってプライドが高いというし、馬の獣人でもそれは同じか。
「はい。寝たらスッキリしましたので。」
「…そうか。まぁ酔っ払って暴れたりすりゃ追い出して出禁にしてるとこだけどな。」
出禁て…。でもアチェロスさんならやりかねないな。
今後はお酒飲みすぎないように気をつけよう。
「よぉエイスト。…ウップ、お、おはよう。」
「やぁ、おはようジニア。大丈夫か?」
ジニアが手でクチを押さえながら椅子に座った。
これは二日酔いの表情だな。今のところ頭ガンガンで頭が割れそうに痛いだろう。僕も昔お酒を飲んで同じようになったことがある。
「う~ん…。あぁ、エイスト、ジニア、おはよう。」
「うぅ…おはようございます。」
「イタタッ。頭が割れる…。」
みんなが談話室に集まってきた。そしてみんな頭を押さえながら入ってくる。
どうやら全員お酒の飲み過ぎで二日酔いだな。
「イツッ!…やっぱり一杯だけにしておけば良かったですね。」
「言うな!イテッ!…今更そんなこと言っても仕方ないだろ。」
「ウゥ…。当分はお酒を飲みたくも見たくもないわ。」
みんな頭を押さえてて辛そうだ。今後は自分の程度を覚えて飲んでおこう。
「みんなおはよう。これを飲めば少しは良くなると思うよ。」
アザレアさんが談話室に入ってきた。手には大きな瓶を持っている。
「さっきアチェロスさんから、二日酔いにはこれを飲んでおけって言われて、これを渡されたの。」
アザレアさんが瓶を机に置いて、蓋を開けると独特な臭いが漂ってくる。
おそらくこれは二日酔いに飲む薬みたいなモノだな。前の世界ではウ○ンやヘ○リーゼなどの薬があったけど、これもそれと同じモノだろう。
「まずは僕から飲んでみるよ。」
そう言って僕は真っ先にコップに注がれた薬を飲む。
「…前の世界の二日酔いの薬とは違った味だな。ちょっと苦味があるけど、そこまで苦くはない。」
そう言って僕はコップを置く。
それに続いてみんなも薬を飲む。
「それじゃあみんな。冒険の準備はできたね。」
「…ああ。」
「うん…」
「あの薬、そんなに苦くないってエイストが言ってたけどよぉ。」
「うん。ただ苦かったね。」
みんなまだ薬で気分が下がったままだ。正直これは指揮に関わる。
「よしみんな。今日の昼は狩ったモンスターの肉で焼肉だ!バーベキューだ!いっぱい狩って強くなって食べてまた強くなるぞ‼︎」
ここはみんなの指揮を上げるために一つ案を出そう。
「おおバーベキュー!メッチャ楽しみになってきたぁ!」
「昨日はそのまま焼いて食べてましたけど、今日はステーキで食べたいですね。」
「私は川で魚釣りたい。また釣竿を振りたいし。」
「私は昨日獣魔になったウサちゃんと鳥さんとスラちゃんたちと早く仲良くなりたい。」
みんなのやる気が上がってきた。
今日の目標はレベル上げもそうだが、お金を手に入れるためクエストを受けてる。クエストには指定のモンスターの討伐でお金が手に入るため、モンスターの素材の売却とクエストの報酬によるお金を同時に手に入る。
「それじゃあみんな、冒険に出発だ。」
そうして僕らは宿屋を出て街の外の草原へと向かう。
草原に着くと、野原が広がっていて遠くには森が鬱蒼と見え、ちょっと近くには小川がある。
まるで、ファンタジーの世界に来て最初の場所といった感じだ。
今僕らがいるのは街から出て東に位置するところだ。この辺りは新人冒険者に打ってつけの場所らしく、そこらに僕らと同じ新人冒険者みたいな人たちがモンスターと戦っている。
「よし。僕らもいこうか。」
「おう!」
「レベル上げでござる。」
「回復は任せてぇ。」
「沢山素材手に入れるぞ!」
ちなみに、一旦ギルドに寄ってクエスト受注をしようとしたら、この辺りのモンスターの討伐依頼があった。討伐した暁に報酬が貰えると書いてあったため受注しておいた。
経験値ついでにクエスト受けて報酬ゲットだ。
「ふぅ。結構狩ったね。」
「そうだな。レベルも上がってるし、少し休もうか。」
「それじゃあそろそろ昼だからバーベキューしようぜ!」
「「賛成‼︎」」
モンスターと戦闘を初めて数時間後、僕らはレベル上げと素材回収をして、今から昼の食事をするところだ。
みんなのレベルは、
エイスト Lv 15 アザレア Lv 13
ジニア Lv 16 ダリア Lv 14
パチラ Lv 13 アロエ Lv 14
ノバラ Lv 16 ストック Lv 17
ザルビア Lv 13 ウツギ Lv 17
アーモンドLv 16 デイジー Lv 12
ガーベラ Lv 11
昨日と比べてみんなまた強くなった。一日でレベルが10も上がるのは珍しくないのだろうか。
まぁあれだけモンスターと戦えばこれだけレベルが上がるのは当然なのかもしれないけど。
レッサーゴブリン、30体ほど
ノーマルスライム、50体ほど
グリーン(ブルー)スカイバード、30体ほど
ホワイト(ブラウン)ホーンラビット、30体ほど
レッサーグレーウルフ、30体ほど
ハリデカネズミ、20体ほど
チョトツ、20体ほど
ブラウン(レッド)ディア、合計40体ほど
うん。もうこれは乱獲というのだろうか。
これ以上戦闘を続ければこの辺りの生態系が狂う可能性がある。
そろそろやめとくか。
「それじゃあみんな。食事の準備をしようか。」
僕らは小さな小川へ移動して、そこでバーベキューの準備をする。
モンスターの肉を解体する係と鉄板や食器を準備する係、魚を釣る係に分かれる。
昨日セチアさんの店で買ったマッチで火をおこす。元々ライターを持ってたが、マッチが濡れて使えない時に使うつもりだ。
モンスターの解体では、直ぐに素材を吸収せず『アイテム収納』に入れて保存している。楽しみはあとに取っておく。
今日戦ったモンスターは昨日戦ったモンスターもいて、初めて見るモンスターもいた。
レッサーグレーウルフ。その名の通り灰色の狼で、体調は大型犬と同じ大きさで、凶暴なモンスターだ。群れで行動していて見つけたときは5~8体だった。
ちなみに名前にレッサーってあるんだけど、調べたところ、弱い順からレッサー、(無し)、グレーター、アークという並びで、(無し)はレッサーとグレーターの中間の強さだ。
他にもレッドやブルー、グリーンと色名があるけど、あれは属性を示している。
レッドは火属性、ブルーは水属性といった感じで、僕のカラーバレットシリーズと同じだ。
(そういえば、ステータスボードのスキル欄にレベルが表示されてるけど、あれは熟練度みたいなのかな。)
気になってちょっと調べてみる。
【スキルレベルについて】
自身の持つスキルを一定まで行使するとスキルレベルが上がる。また一定のレベルまで上昇すると上位スキルに進化する。
例えばLv10まで上昇して進化すると、進化したスキルのレベルは1の状態で、もとのスキルよりも性能が良くなっている。あとLv10まで上昇したスキルは進化したスキルと共にそのまま残っている。
スキルの中には稀に進化するときにエクストラスキルもなることもある。
スキルレベルが上がるのはその人が努力してる証であり、スキルレベルが高ければ高いほど努力した証拠である。
なるほど。なんか色々と凄いことを知ったような気分だ。もっと早く見ておくべきだったかも。
(それで肝心のスキルレベルなんだけど。)
ステータスボードを開き、今のスキルレベルを確認する。
見た感じ武技系のスキルが高い。まぁあれだけ戦えば当然というものか。
一番高いので5、低くて2といったとこか。
魔法は…というか僕、魔法使えないんだった。
でも考えてみれば属性弾シリーズは魔法みたいに火や水、風の弾を撃つから魔法を使ってるようなものかもしれない。
ステータスボードで見たところ、スキルレベルとしか書かれてなかった。
なんか…虚しい。
「おーいみんな。魚釣ってきたよ。」
考え事をしてると、魚釣りに行ってた係が戻ってきた。
「おかえり。魚どれくらい釣れた?」
「あ~、それなんだけど…。」
バケツの中を見てみると、それはもう大量の魚が入ってた。
「ダリアが一番大量に釣ってた。」
「ゴメン。つい張り切りすぎちゃった。」
「まぁまぁ。『アイテム収納』でなら長い間保存が効きますよ。そんなに落ち込まなくても大丈夫ですから。」
ノバラが慰めるように言う。
確かに『アイテム収納』でなら長期の保存が効くからいつでも新鮮で食べれる。
そもそも異空間で時間の流れとか無さそうだし、多分腐ることは絶対ないだろう。
「じゃあみんな。肉と魚を焼いていこうか。」
「よっしゃー!バーベキューの始まりだ!」
「頑張って戦った分食べるぞー!」
僕らは熱した鉄板に肉と野菜を入れて焼いていく。野菜はここにくる前に市場で買っておいたものだ。
魚は串に刺して網状の鉄板で焼いていく。
ジュウジュウと焼ける音がして、いい具合にまで焼けたら皿に盛り付けていく。
「それじゃあ、いただきます。」
「「いただきます!」」
焼いた肉を一口齧り咀嚼、そして飲み込む。
うん、上手い。
軽く塩胡椒とかで味付けしたけど、ここまで美味しい焼肉は食べたことがない。
〈レッサーグレーウルフの肉 品質:普通→やや良質〉
…ウルフ肉って、こんなに美味いんだな。
いや、『調理』で品質が上がってるから美味いのかもしれない。ちょっと犬種の一つで抵抗があるけど、別に食べて腹を壊すことはないだろうし、大丈夫だろう。
ウルフ肉の他にも、猪の肉や鹿肉、鳥肉も焼いている。どれも品質は良く、味は問題無い。魚も品質が良くて美味い。
基本的に品質が良ければ味も良いみたいだ。
「おいジニア!肉ばっか食ってないで野菜も食え!栄養が偏るぞ。」
「俺は肉六割野菜二割でいいんだよ。」
「なんだそりゃ!というか割合おかしいぞ!」
ジニアとパチラが言い争ってる。それに…確かに割合がおかしいな。
「おい!もっときれいに食べろウツギ!汚らしいぞ。」
「美味すぎていっぱい食べたいんだよ。これでも綺麗に食べてる方だよ。それにちゃんと野菜も食べてるよ。エッヘン」
「お前からすればいいだろうけどな、ちょっとは周りのことも考えろ!あと野菜も食べるのは当たり前だ!偉そうに言うな。」
また、ウツギとストックが言い争ってる。まぁ大事にならなそうだし問題ないだろう。
「な、なぁアンタら。すごくいい匂いがするんだけど、それってアンタらが作ったのか。」
「俺たちにも食べさせてくれないか。金は払うぜ。」
周りを見ると、僕たちと同じ新人冒険者が集まってる。どうやら匂いが周りに広がっていたらしい。
流石は品質が良いバーベキューといったものだ。
「みんなどうする?お金が手に入るチャンスだよ。」
「いいんじゃないか。」
「この美味さを沢山の人にも知ってほしいし。」
「大勢で食べるのは美味しいよ。」
そういうわけで、僕らはバーベキューを他の冒険者たちにも分けた。一人一皿青銅貨5枚、団体(三人)で銀貨12枚で売って。
それで銀貨と青銅貨が数百枚ほど稼げた。
素材買い取りでなら金貨数十枚は手に入るだろうけど、大勢で食事するのも悪くない。
食事を終えた僕らは、毛皮や魔核の買い取りのため街に戻った。
ちなみにだが、このあと一緒に食事をした他の冒険者たちはいつもよりやる気多めでモンスターの討伐をしたという。
〈レッサーグレーウルフの素材を吸収…スキル『嗅覚強化』を獲得しました。
ハリデカネズミの素材を吸収…スキル『鼠針散弾(そしんさんだん)』を獲得しました。
チョトツの素材を吸収…スキル『猪気激突弾(ちょきげきとつだん)』を獲得しました。
ブラウンディアの素材を吸収…スキル『視覚強化』を獲得しました。
レッドディアの素材を吸収…スキル『視野拡張』を獲得しました。
…各レシピを取得しました。〉
モンスターの素材を吸収してまたスキルを手に入れることができた。
武技系スキルと強化系スキルで、戦闘では役立ちそうだ。
「あれだけあったのに、殆ど武器に吸収して減っちゃったね。」
「でも買い取りで金貨数十枚儲けたし、暫くは安心して暮らせるよ。」
今僕らは宿屋に戻って談話室でモンスターの素材を吸収してたとこだ。
今日の稼ぎは金貨15~20枚で、今の僕らには金貨70枚ほどあることになる。
「でもさ、素材全部売らなかったのはどうしてだい、エイスト?」
「全部売れば金貨30枚はしたと思うぞ。」
「ああ。ちょっとやってみたいことがあってね。」
素材全部を売らなかったのには理由がある。
昨日の薬の調合のあと、『調合』のスキルレベルを見たらレベルが2つ上がってた。
つまり『調合』の熟練度が上がってレベルアップしたということだ。
つまり『細工』や『皮工』、『裁縫』もスキルレベルを上げれるということだ。
スキルレベルが上がり一定まで上がると上位のスキルになる。もしかしたらこれらのスキルも上位スキルになるかもしれない。
そこで今日狩ったモンスターの素材を使ってスキル上げをしようというのだ。
「それじゃあ最初は…、これにしよう。」
僕はレッサーグレーウルフの爪や牙、魔核などの素材を手に取り細工道具で加工していく。
それぞれに小さな穴を開けて、そこに紐を通して…できた!
〈灰狼のネックレス 品質:やや悪い→普通〉
品質は普通、か。試しに簡単なのを作ってみたけど、なんの付与効果も付いてない。ただのアクセサリーのようだ。
「すげー!」
「あの狼の素材でカッコいいネックレスができるなんて。」
カッコいい。なんだか少し照れくさいな。
「みんなもやってみるかい。」
そうして、みんなでモンスターの素材を使ってアクセサリーを作った。
〈ホワイトラビッツファー 品質:悪い→やや悪い〉
〈茶(赤)鹿ノ首飾り 品質:やや悪い→普通〉
〈猛猪ノブレスレット 品質:悪い→やや悪い〉
〈アクアミントフェザーアンクレット 品質:やや悪い→普通〉
「ふぅ。少し一休みしようか。」
「賛成!」
「手が疲れちゃったよ。」
アクセサリーを作り始めて数時間後、机には僕らが作った幾つものアクセサリーが置かれている。
「結構作ったね。」
「魔核って宝石みたいに見えるから、なんだか高級品に見えてくるよ。」
モンスターの魔核は心臓と似ていて、身体に魔力を取り込む際取り込んだ魔力を保管しておく場所が魔核だとか。
「ねぇねぇ。このアクセサリー、セチアさんに買い取ってもらえるかな。もしかしたら高値で売ってくれるかも。」
「確かに!こんなにカッコいいのができたんだし、高く売れるかもな。」
「でもさ、品質がやや悪いとか普通で買い取ってもらえるかな?」
「仮にダメだとしても俺たちが持っておこう。そのまま捨てるのも勿体無いしな。」
そうして話がまとまったら、セチアさんの店へと足を運ぶ。
「あらいらっしゃい。今日は買い物?それとも売り物かしら?」
店に入ると、セチアさんが店の中で荷物の整頓をしている。昨日よりかは綺麗に荷物が片付いてる。
「今日は自分たちが作ったものを売りにきました。まずは見てほしいのですが、お時間よろしいですか。」
「はーい。ちょっと待っててね。」
抱えてる荷物を床に下ろしてカウンターにやってくる。
「あら。これみんなが作ったの。よく作ったわね。」
そう言ってセチアさんは、僕らが作ったアクセサリーを一つ一つ見ていく。
「素材はこの街から東辺りのモンスターのものね。品質はやや悪いのと普通のが多く、付与効果はされていない。みんな、付与効果はしてきてないの?」
付与効果?攻撃力や防御力が上がるやつのことか。
「いえ、その、やり方が分からなくて。」
そういうと、セチアさんはう~んと考え込む様子になる。
「う~ん。…付与効果されてるのとされてないのとじゃ値段が大きく変わってくるのよね。付与効果されてると、元の二倍、三倍の値段になるかもしれないわ。」
なるほど。付与効果があれば元の、つまり今のアクセサリーの値段の二倍になる、か。
「でも僕たち、付与効果を付ける方法を知りませんが。」
「それなら、私の知り合いに魔道具店を営んでるのがいるから、そこに行ってやり方を教えてもらったらいいわ。」
魔道具店!ファンタジーでいうところの、姿が見えなくなる魔道具や、力を数百倍にも上げる魔道具とかがありそうな店だ。
「分かりました。それじゃあそこに行ってみます。」
そうして、僕らはセチアさんの知り合いで、魔道具店を営んでる人のところへ向かう。多分…また獣人の店主だろう。
【修正済】→【変更済2】→ 【変更済3】
今日は異世界に来て二日目。僕は今、騎兵の宿場という宿屋に泊まっている。
僕以外にも十二人の男女が泊まっていて、全員この異世界に来た、というか転移された者たちだ。
僕らは何故かこの世界に来て、急遽生き抜くことを余儀なくされた。
最初は一角兎というモンスターと戦い、レベルアップして英雄武具というのでモンスターの素材や薬草などを吸収してスキルを手に入れるという、まるでゲームみたいなことをやってきた。
みんなは楽しんでるようだけど、この世界にはモンスターが存在してて、いつどこで死んでしまってもおかしくない、残酷で無慈悲な世界でもあるだ。まぁ、残酷で無慈悲なのは前の世界でも変わらないか。
僕は自分の力でみんなとこの世界を生き抜く、絶対に!
「さて、それじゃあ今日やることをみんなと会議するか。」
服を着替えて宿屋の談話室に足を運ぶ。
「おはようございます、アチェロスさん。」
「…小僧か。昨夜はお前の仲間が結構酔ってたようだが、もう平気か。」
この人はアチェロスさん。まぁ人というより、馬の獣人だ。無愛想な態度だけど、この宿の経営者だ。
セチアさんの知り合い、なんだけど。今までのセチアさんの知り合いとはちょっと違う。
まぁ馬ってプライドが高いというし、馬の獣人でもそれは同じか。
「はい。寝たらスッキリしましたので。」
「…そうか。まぁ酔っ払って暴れたりすりゃ追い出して出禁にしてるとこだけどな。」
出禁て…。でもアチェロスさんならやりかねないな。
今後はお酒飲みすぎないように気をつけよう。
「よぉエイスト。…ウップ、お、おはよう。」
「やぁ、おはようジニア。大丈夫か?」
ジニアが手でクチを押さえながら椅子に座った。
これは二日酔いの表情だな。今のところ頭ガンガンで頭が割れそうに痛いだろう。僕も昔お酒を飲んで同じようになったことがある。
「う~ん…。あぁ、エイスト、ジニア、おはよう。」
「うぅ…おはようございます。」
「イタタッ。頭が割れる…。」
みんなが談話室に集まってきた。そしてみんな頭を押さえながら入ってくる。
どうやら全員お酒の飲み過ぎで二日酔いだな。
「イツッ!…やっぱり一杯だけにしておけば良かったですね。」
「言うな!イテッ!…今更そんなこと言っても仕方ないだろ。」
「ウゥ…。当分はお酒を飲みたくも見たくもないわ。」
みんな頭を押さえてて辛そうだ。今後は自分の程度を覚えて飲んでおこう。
「みんなおはよう。これを飲めば少しは良くなると思うよ。」
アザレアさんが談話室に入ってきた。手には大きな瓶を持っている。
「さっきアチェロスさんから、二日酔いにはこれを飲んでおけって言われて、これを渡されたの。」
アザレアさんが瓶を机に置いて、蓋を開けると独特な臭いが漂ってくる。
おそらくこれは二日酔いに飲む薬みたいなモノだな。前の世界ではウ○ンやヘ○リーゼなどの薬があったけど、これもそれと同じモノだろう。
「まずは僕から飲んでみるよ。」
そう言って僕は真っ先にコップに注がれた薬を飲む。
「…前の世界の二日酔いの薬とは違った味だな。ちょっと苦味があるけど、そこまで苦くはない。」
そう言って僕はコップを置く。
それに続いてみんなも薬を飲む。
「それじゃあみんな。冒険の準備はできたね。」
「…ああ。」
「うん…」
「あの薬、そんなに苦くないってエイストが言ってたけどよぉ。」
「うん。ただ苦かったね。」
みんなまだ薬で気分が下がったままだ。正直これは指揮に関わる。
「よしみんな。今日の昼は狩ったモンスターの肉で焼肉だ!バーベキューだ!いっぱい狩って強くなって食べてまた強くなるぞ‼︎」
ここはみんなの指揮を上げるために一つ案を出そう。
「おおバーベキュー!メッチャ楽しみになってきたぁ!」
「昨日はそのまま焼いて食べてましたけど、今日はステーキで食べたいですね。」
「私は川で魚釣りたい。また釣竿を振りたいし。」
「私は昨日獣魔になったウサちゃんと鳥さんとスラちゃんたちと早く仲良くなりたい。」
みんなのやる気が上がってきた。
今日の目標はレベル上げもそうだが、お金を手に入れるためクエストを受けてる。クエストには指定のモンスターの討伐でお金が手に入るため、モンスターの素材の売却とクエストの報酬によるお金を同時に手に入る。
「それじゃあみんな、冒険に出発だ。」
そうして僕らは宿屋を出て街の外の草原へと向かう。
草原に着くと、野原が広がっていて遠くには森が鬱蒼と見え、ちょっと近くには小川がある。
まるで、ファンタジーの世界に来て最初の場所といった感じだ。
今僕らがいるのは街から出て東に位置するところだ。この辺りは新人冒険者に打ってつけの場所らしく、そこらに僕らと同じ新人冒険者みたいな人たちがモンスターと戦っている。
「よし。僕らもいこうか。」
「おう!」
「レベル上げでござる。」
「回復は任せてぇ。」
「沢山素材手に入れるぞ!」
ちなみに、一旦ギルドに寄ってクエスト受注をしようとしたら、この辺りのモンスターの討伐依頼があった。討伐した暁に報酬が貰えると書いてあったため受注しておいた。
経験値ついでにクエスト受けて報酬ゲットだ。
「ふぅ。結構狩ったね。」
「そうだな。レベルも上がってるし、少し休もうか。」
「それじゃあそろそろ昼だからバーベキューしようぜ!」
「「賛成‼︎」」
モンスターと戦闘を初めて数時間後、僕らはレベル上げと素材回収をして、今から昼の食事をするところだ。
みんなのレベルは、
エイスト Lv 15 アザレア Lv 13
ジニア Lv 16 ダリア Lv 14
パチラ Lv 13 アロエ Lv 14
ノバラ Lv 16 ストック Lv 17
ザルビア Lv 13 ウツギ Lv 17
アーモンドLv 16 デイジー Lv 12
ガーベラ Lv 11
昨日と比べてみんなまた強くなった。一日でレベルが10も上がるのは珍しくないのだろうか。
まぁあれだけモンスターと戦えばこれだけレベルが上がるのは当然なのかもしれないけど。
レッサーゴブリン、30体ほど
ノーマルスライム、50体ほど
グリーン(ブルー)スカイバード、30体ほど
ホワイト(ブラウン)ホーンラビット、30体ほど
レッサーグレーウルフ、30体ほど
ハリデカネズミ、20体ほど
チョトツ、20体ほど
ブラウン(レッド)ディア、合計40体ほど
うん。もうこれは乱獲というのだろうか。
これ以上戦闘を続ければこの辺りの生態系が狂う可能性がある。
そろそろやめとくか。
「それじゃあみんな。食事の準備をしようか。」
僕らは小さな小川へ移動して、そこでバーベキューの準備をする。
モンスターの肉を解体する係と鉄板や食器を準備する係、魚を釣る係に分かれる。
昨日セチアさんの店で買ったマッチで火をおこす。元々ライターを持ってたが、マッチが濡れて使えない時に使うつもりだ。
モンスターの解体では、直ぐに素材を吸収せず『アイテム収納』に入れて保存している。楽しみはあとに取っておく。
今日戦ったモンスターは昨日戦ったモンスターもいて、初めて見るモンスターもいた。
レッサーグレーウルフ。その名の通り灰色の狼で、体調は大型犬と同じ大きさで、凶暴なモンスターだ。群れで行動していて見つけたときは5~8体だった。
ちなみに名前にレッサーってあるんだけど、調べたところ、弱い順からレッサー、(無し)、グレーター、アークという並びで、(無し)はレッサーとグレーターの中間の強さだ。
他にもレッドやブルー、グリーンと色名があるけど、あれは属性を示している。
レッドは火属性、ブルーは水属性といった感じで、僕のカラーバレットシリーズと同じだ。
(そういえば、ステータスボードのスキル欄にレベルが表示されてるけど、あれは熟練度みたいなのかな。)
気になってちょっと調べてみる。
【スキルレベルについて】
自身の持つスキルを一定まで行使するとスキルレベルが上がる。また一定のレベルまで上昇すると上位スキルに進化する。
例えばLv10まで上昇して進化すると、進化したスキルのレベルは1の状態で、もとのスキルよりも性能が良くなっている。あとLv10まで上昇したスキルは進化したスキルと共にそのまま残っている。
スキルの中には稀に進化するときにエクストラスキルもなることもある。
スキルレベルが上がるのはその人が努力してる証であり、スキルレベルが高ければ高いほど努力した証拠である。
なるほど。なんか色々と凄いことを知ったような気分だ。もっと早く見ておくべきだったかも。
(それで肝心のスキルレベルなんだけど。)
ステータスボードを開き、今のスキルレベルを確認する。
見た感じ武技系のスキルが高い。まぁあれだけ戦えば当然というものか。
一番高いので5、低くて2といったとこか。
魔法は…というか僕、魔法使えないんだった。
でも考えてみれば属性弾シリーズは魔法みたいに火や水、風の弾を撃つから魔法を使ってるようなものかもしれない。
ステータスボードで見たところ、スキルレベルとしか書かれてなかった。
なんか…虚しい。
「おーいみんな。魚釣ってきたよ。」
考え事をしてると、魚釣りに行ってた係が戻ってきた。
「おかえり。魚どれくらい釣れた?」
「あ~、それなんだけど…。」
バケツの中を見てみると、それはもう大量の魚が入ってた。
「ダリアが一番大量に釣ってた。」
「ゴメン。つい張り切りすぎちゃった。」
「まぁまぁ。『アイテム収納』でなら長い間保存が効きますよ。そんなに落ち込まなくても大丈夫ですから。」
ノバラが慰めるように言う。
確かに『アイテム収納』でなら長期の保存が効くからいつでも新鮮で食べれる。
そもそも異空間で時間の流れとか無さそうだし、多分腐ることは絶対ないだろう。
「じゃあみんな。肉と魚を焼いていこうか。」
「よっしゃー!バーベキューの始まりだ!」
「頑張って戦った分食べるぞー!」
僕らは熱した鉄板に肉と野菜を入れて焼いていく。野菜はここにくる前に市場で買っておいたものだ。
魚は串に刺して網状の鉄板で焼いていく。
ジュウジュウと焼ける音がして、いい具合にまで焼けたら皿に盛り付けていく。
「それじゃあ、いただきます。」
「「いただきます!」」
焼いた肉を一口齧り咀嚼、そして飲み込む。
うん、上手い。
軽く塩胡椒とかで味付けしたけど、ここまで美味しい焼肉は食べたことがない。
〈レッサーグレーウルフの肉 品質:普通→やや良質〉
…ウルフ肉って、こんなに美味いんだな。
いや、『調理』で品質が上がってるから美味いのかもしれない。ちょっと犬種の一つで抵抗があるけど、別に食べて腹を壊すことはないだろうし、大丈夫だろう。
ウルフ肉の他にも、猪の肉や鹿肉、鳥肉も焼いている。どれも品質は良く、味は問題無い。魚も品質が良くて美味い。
基本的に品質が良ければ味も良いみたいだ。
「おいジニア!肉ばっか食ってないで野菜も食え!栄養が偏るぞ。」
「俺は肉六割野菜二割でいいんだよ。」
「なんだそりゃ!というか割合おかしいぞ!」
ジニアとパチラが言い争ってる。それに…確かに割合がおかしいな。
「おい!もっときれいに食べろウツギ!汚らしいぞ。」
「美味すぎていっぱい食べたいんだよ。これでも綺麗に食べてる方だよ。それにちゃんと野菜も食べてるよ。エッヘン」
「お前からすればいいだろうけどな、ちょっとは周りのことも考えろ!あと野菜も食べるのは当たり前だ!偉そうに言うな。」
また、ウツギとストックが言い争ってる。まぁ大事にならなそうだし問題ないだろう。
「な、なぁアンタら。すごくいい匂いがするんだけど、それってアンタらが作ったのか。」
「俺たちにも食べさせてくれないか。金は払うぜ。」
周りを見ると、僕たちと同じ新人冒険者が集まってる。どうやら匂いが周りに広がっていたらしい。
流石は品質が良いバーベキューといったものだ。
「みんなどうする?お金が手に入るチャンスだよ。」
「いいんじゃないか。」
「この美味さを沢山の人にも知ってほしいし。」
「大勢で食べるのは美味しいよ。」
そういうわけで、僕らはバーベキューを他の冒険者たちにも分けた。一人一皿青銅貨5枚、団体(三人)で銀貨12枚で売って。
それで銀貨と青銅貨が数百枚ほど稼げた。
素材買い取りでなら金貨数十枚は手に入るだろうけど、大勢で食事するのも悪くない。
食事を終えた僕らは、毛皮や魔核の買い取りのため街に戻った。
ちなみにだが、このあと一緒に食事をした他の冒険者たちはいつもよりやる気多めでモンスターの討伐をしたという。
〈レッサーグレーウルフの素材を吸収…スキル『嗅覚強化』を獲得しました。
ハリデカネズミの素材を吸収…スキル『鼠針散弾(そしんさんだん)』を獲得しました。
チョトツの素材を吸収…スキル『猪気激突弾(ちょきげきとつだん)』を獲得しました。
ブラウンディアの素材を吸収…スキル『視覚強化』を獲得しました。
レッドディアの素材を吸収…スキル『視野拡張』を獲得しました。
…各レシピを取得しました。〉
モンスターの素材を吸収してまたスキルを手に入れることができた。
武技系スキルと強化系スキルで、戦闘では役立ちそうだ。
「あれだけあったのに、殆ど武器に吸収して減っちゃったね。」
「でも買い取りで金貨数十枚儲けたし、暫くは安心して暮らせるよ。」
今僕らは宿屋に戻って談話室でモンスターの素材を吸収してたとこだ。
今日の稼ぎは金貨15~20枚で、今の僕らには金貨70枚ほどあることになる。
「でもさ、素材全部売らなかったのはどうしてだい、エイスト?」
「全部売れば金貨30枚はしたと思うぞ。」
「ああ。ちょっとやってみたいことがあってね。」
素材全部を売らなかったのには理由がある。
昨日の薬の調合のあと、『調合』のスキルレベルを見たらレベルが2つ上がってた。
つまり『調合』の熟練度が上がってレベルアップしたということだ。
つまり『細工』や『皮工』、『裁縫』もスキルレベルを上げれるということだ。
スキルレベルが上がり一定まで上がると上位のスキルになる。もしかしたらこれらのスキルも上位スキルになるかもしれない。
そこで今日狩ったモンスターの素材を使ってスキル上げをしようというのだ。
「それじゃあ最初は…、これにしよう。」
僕はレッサーグレーウルフの爪や牙、魔核などの素材を手に取り細工道具で加工していく。
それぞれに小さな穴を開けて、そこに紐を通して…できた!
〈灰狼のネックレス 品質:やや悪い→普通〉
品質は普通、か。試しに簡単なのを作ってみたけど、なんの付与効果も付いてない。ただのアクセサリーのようだ。
「すげー!」
「あの狼の素材でカッコいいネックレスができるなんて。」
カッコいい。なんだか少し照れくさいな。
「みんなもやってみるかい。」
そうして、みんなでモンスターの素材を使ってアクセサリーを作った。
〈ホワイトラビッツファー 品質:悪い→やや悪い〉
〈茶(赤)鹿ノ首飾り 品質:やや悪い→普通〉
〈猛猪ノブレスレット 品質:悪い→やや悪い〉
〈アクアミントフェザーアンクレット 品質:やや悪い→普通〉
「ふぅ。少し一休みしようか。」
「賛成!」
「手が疲れちゃったよ。」
アクセサリーを作り始めて数時間後、机には僕らが作った幾つものアクセサリーが置かれている。
「結構作ったね。」
「魔核って宝石みたいに見えるから、なんだか高級品に見えてくるよ。」
モンスターの魔核は心臓と似ていて、身体に魔力を取り込む際取り込んだ魔力を保管しておく場所が魔核だとか。
「ねぇねぇ。このアクセサリー、セチアさんに買い取ってもらえるかな。もしかしたら高値で売ってくれるかも。」
「確かに!こんなにカッコいいのができたんだし、高く売れるかもな。」
「でもさ、品質がやや悪いとか普通で買い取ってもらえるかな?」
「仮にダメだとしても俺たちが持っておこう。そのまま捨てるのも勿体無いしな。」
そうして話がまとまったら、セチアさんの店へと足を運ぶ。
「あらいらっしゃい。今日は買い物?それとも売り物かしら?」
店に入ると、セチアさんが店の中で荷物の整頓をしている。昨日よりかは綺麗に荷物が片付いてる。
「今日は自分たちが作ったものを売りにきました。まずは見てほしいのですが、お時間よろしいですか。」
「はーい。ちょっと待っててね。」
抱えてる荷物を床に下ろしてカウンターにやってくる。
「あら。これみんなが作ったの。よく作ったわね。」
そう言ってセチアさんは、僕らが作ったアクセサリーを一つ一つ見ていく。
「素材はこの街から東辺りのモンスターのものね。品質はやや悪いのと普通のが多く、付与効果はされていない。みんな、付与効果はしてきてないの?」
付与効果?攻撃力や防御力が上がるやつのことか。
「いえ、その、やり方が分からなくて。」
そういうと、セチアさんはう~んと考え込む様子になる。
「う~ん。…付与効果されてるのとされてないのとじゃ値段が大きく変わってくるのよね。付与効果されてると、元の二倍、三倍の値段になるかもしれないわ。」
なるほど。付与効果があれば元の、つまり今のアクセサリーの値段の二倍になる、か。
「でも僕たち、付与効果を付ける方法を知りませんが。」
「それなら、私の知り合いに魔道具店を営んでるのがいるから、そこに行ってやり方を教えてもらったらいいわ。」
魔道具店!ファンタジーでいうところの、姿が見えなくなる魔道具や、力を数百倍にも上げる魔道具とかがありそうな店だ。
「分かりました。それじゃあそこに行ってみます。」
そうして、僕らはセチアさんの知り合いで、魔道具店を営んでる人のところへ向かう。多分…また獣人の店主だろう。
【修正済】→【変更済2】→ 【変更済3】
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