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第二章 街での日常
第二十二話『みんなお怒りプンプンな件』
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「クエスト完了、お疲れ様です。こちら、今回のクエスト報酬です。」
冒険者ギルドの受付から報酬の銀貨数枚を受け取る。これで所持金は合計金貨100枚は到達しただろうし、大きな出費が出ても大丈夫だろう。
僕らがこの街に来てから二週間が経った。
あれから僕らはこの街でレベル上げに所持金稼ぎ、情報集めを主として活動している。
他にも魔道具作りや薬作りもやっていて、ここ最近セチアさんの知り合いに会った。
一人目は薬問屋兼治療院の獣人種猿人族のチューべさん。腕と足が猿のように茶色の毛で覆われてて長い茶色の尻尾が生えてる女性だ。この人は薬師であり医師でもあって、怪我した人や病気になった人の治療をしている。
以前セチアさんに僕が作った薬を見せたら品質が良いと言われ、チューべさんへの紹介状をくれた。
今ではチューべさんのところで互いに時間がある間に薬の作り方を教えてもらってる。
ちなみに回復薬を作る際はガーベラさんに手伝ってもらってる。チューべさんから教えてもらったことなのだが、回復薬に魔法を掛け合わせることによってさらに品質が上がるとのことだ。
そういうわけでガーベラさんも一緒に薬の調合をしている。もし魔法を掛け合わせた回復薬ができて、品質と性能が良かったら戦闘で使うか販売するかで迷ってくるところだ。
次に、二人目は食堂で働いてる獣人種蛇人族のシトリナさん。見た目は普通の女性でロングヘアーの女性だ。だが、それは魔法で隠してるだけで、本来は腕に爬虫類のような鱗があって目は蛇目、足部分は蛇の尻尾だという。
シトリナさんとの出会いは宿以外で夕食を食べようと思い、入った店にセチアさんと一緒に話してたのを見かけたときだった。
鼠と蛇との関係性を疑ったが、お互い昔からの付き合いで、今はよく食堂で会ってるそうだ。セチアさんの常連ということで僕らは直ぐに打ち解けることができた。
最後に、三人目は魔導書店の店主の獣人種兎人族のヘーゼルさん。兎特有の縦長耳と腰に生えてるふわふわ尻尾、手の平に小さな肉球があって、毛並みと長い髪が真っ白の女性だ。
ザクラさんのところで付与効果の指導をしてもらったとき魔導書のことを教えてもらい、それに詳しくて魔導書を売ってる知り合いを紹介してくれた。
そうして僕らは魔導書店に出向き、ヘーゼルさんと出会ったわけだ。
初めて見たとき赤い瞳と白い肌と毛並みと長い髪を見て白兎を連想し、寒がりなのか肌の露出が少なく厚着を着ていた。
本人曰く、日焼けしたくないそうだ。
それで魔導書についてだが、魔導書店の中は大量の魔導書で溢れてて、山積みにされていたりガラスケースに入れられたりしていた。
ヘーゼルさんから聞いた話だと、魔導書は魔法についてのことが書かれた書物、謂わゆる辞書、もしくは教科書のようなものだ。そしてそこに書かれてる魔法を解読することによって魔法を覚えることができるらしい。
それに魔導書には持ち主の魔法攻撃力を上げたり演唱短縮の効果があったりと、さまざまな効果があるものがあるそうだ。
話を戻すが、ヘーゼルさんから魔導書について教わったあと、魔力測定をしてもらった。
本来は有料らしいがセチアさんの件でヘーゼルさんがタダにしてくれた。
本当にセチアさんの知り合いの人たちは人が良い。
それで測定してもらった結果だが、魔力では魔法職が予想通り高く、戦士系の職は低かった。僕はその二つの中間ぐらいだった。
あと、魔法の適正属性も測定してもらった。その人に適してる魔法の属性を測るようだ。
でも属性の前に魔法には攻撃魔法や援護魔法、回復魔法と沢山の種類の魔法があって、次に火、水、風、土、氷、雷、光、闇…etcの属性がある。
要するに火属性攻撃魔法や、光、闇属性援護魔法、光属性回復魔法となってるわけだ。
ちなみにザルビアの『水氷塊』は氷属性攻撃魔法、デイジーの『雷響球』は雷属性援護魔法、ガーベラの『癒しの光』は光属性回復魔法だ。
それで測定の結果だが、各自別々だった。
特にザルビアは全ての属性に適性があって、中でも氷属性が強いとのこと。
そうして魔法測定をしてもらったあと、僕らは店の魔導書を見て回った。
僕はその中で一つの本を見つけた。『魔力の使い道』という題名で、その通り魔力の使い道が書かれてる本だ。
僕は気になってその本を購入して早速読んでみた。
まず魔法だが、これは魔力の感知と操作ができないと魔法ができない。それにその二つができても魔法の才能が乏しい場合、小さな火しか出せなかったりそよ風程度の風しか起こせなかったりする。
これは初級魔法、もしくは生活魔法と呼ばれてて、少しの魔力でできる魔法と書かれてる。
次に付与効果なのだが、これは以前ザクラさんのところでやってるから大体分かる。
あの時は魔力の感知はできたものの、操作が難しかった。
そもそもなのだが、クラススキルの魔力弾は弾丸状に固まった魔力を撃つスキルだ。以前ザクラさんのところでも考えたのだが、魔力を弾丸に形成するということは、形成する段階でこちらから干渉して形状を変化させることはできないだろうか、と。
それに関しては、今のところ試してはいるものの、まだ形状の変化は難しい。魔力の操作というのは魔法職以外だと習得は難しいようだ。
あと、前衛タイプのクラスのみんなは魔力を身体や武器に纏うスキルだし、飛び道具類を扱うクラス(僕とダリア)は弾丸や矢に形成した魔力を放つスキル持ちだ。
みんなも魔力の操作ができれば魔力を纏わせてる部分の形状の変化ができるかも知れない。これは、魔法職の三人に聞いてみるしかないな。
他にも本には、薬品類に魔力を注ぐことでより品質がいい薬品を作り出したり、魔力を青果に注ぎ込むことで新種を作り出したりと、興味深いことが書かれていた。
(薬品に魔力を注ぐ方法はチューべさんから教えてもらってるな。)
そんなこんなで、ここ最近の出来事は以上だ。
「そういえばみなさん、パーティ名は決まっていますか?それぞれのパーティには名前があって、あれば呼びやすいのですが。」
受付からお金をもらった後、受付の店員から聞いてきた。
(そういえばパーティ名まだ決まってないんだよな。)
実のところパーティ名の候補は大体揃ってる。だがみんなバラバラでいまだに決まらずにいて、二週間経った今でも平行線状態だ。
「いえ、パーティ名はまだ決まっていません。候補はあるんですが。」
「そうですか。パーティ名の変更は可能ですが、その際パーティランクが下がってしまいますので、慎重に考えてからお決めになってください。」
パーティランク。
僕ら冒険者にはそれぞれランクがあって、クエストの完了や討伐したモンスターのランクなどで決まってくる。
他にも街の貢献度とかが関わってくるけど、まぁ僕らだと大丈夫だろう。
話が逸れかけたが、個人のランク以外にもパーティランクというものがある。
例えばDランクの冒険者が三人いて、その人たちがパーティを組めばパーティランクはCランクくらいになる。
しかし、Aランク冒険者とDランク冒険者がパーティを組めばパーティランクはB~Cランクとなる。
僕たちは最初のFランクから始めて、二週間で全員Dランクにまで上がった。
パーティランクで考えると、B~Cランク、下手すればAランクくらいかもしれない。
…持ち上げすぎか。
たった二週間でここまで上がることは珍しいようで、最近僕らの噂が広まってるそうだ。
そのせいでこの前は嫌なことがあった。
倒したモンスターの素材を売却したあと、外食で食堂に来た日のことだ。
みんなで食事をしていたら、鎧を着込んだ連中が店に入ってきた。そしてその連中は僕らのとこにやってきて、中でも特に豪華そうな鎧を着ている人が僕らに話しかけてきた。
「お前たちが最近噂になってる無名パーティだな。」
甲冑と兜で体格は分からないが、声から男なのは分かる。だけど、なんかすっごい上から目線な感じがする。
「…僕らになんかようですか。」
僕は椅子に座りながら質問を質問で返した。
「我々はリリシオン王国所属の王国騎士団。近頃、我が国に13人の強き子供の冒険者が現れたとの報告があり、確認しに来た。」
王国騎士団?
それって今いる街、リリシオンの王様に仕えてる騎士たちのことだよな。
「おいおい、あれって王国騎士団隊長だよな。」
「確か騎士団の隊長って、一人でBランクのモンスターの大群とやりあえるって聞いたことあるぞ。」
周りがざわざわとうるさくなってきた。
というか、今目の前にいる男が一人でBランクのモンスターの大群とやりあえるって本当なのか?
見た感じ性能が良さそうな鎧と腰に下げてる剣を持っているが、武器で実力を埋め合わせてる感じがする。
この男の基礎レベルとスキルレベルがどうかは分からないが、大群と戦えるというのなら対大群殲滅系とかのスキルを持ってる可能性もあり得る。もしくは武器にそういうスキルが付与されてるのか。まぁ考えたところで分からないな。
「まだ新参者らしいが中々の腕を持つものと見た。我々王国騎士団に入隊しないか。」
入隊?騎士団って、国を守る役割を持っているのを歴史の教科書で見たことあるけど。
「悪い話ではないぞ。ちゃんと仕事をすれば安定した生活を送れるし大きな活躍をすればそれだけ大きな収入も夢ではない。それに衣食住の保障もある。」
ふむ、聞いた感じだと悪くなさそうだ。
安定した生活は良さそうだし衣食住の保障があるのも良い。
でも、正直面倒に思える。国のためとあるけど、僕はそんなのより自分と友人、あと信頼できる奴のために守りたい。
「みんなはどう思う?今よりかは良い暮らしができるらしいけど。」
みんなに問いかけた。僕だけが決めるのではなく、こういうのはみんなの考えで決めるものだ。
「俺はやめとく。騎士団って堅苦しそうだし。」
「わ、私も。冒険者の方が騎士団より自由だと思うし。」
「俺、事務処理とか椅子に座ってやる作業は苦手。」
「安定した生活もいいですけど、今は冒険者でいたいです。」
「僕も一つの場所に留まるより、今は世界中を冒険したいですね。」
うん、みんなの声を聞いて考えてることは分かった。
「そういうわけで、騎士団になるのは断ります。僕ら冒険したい年頃なんで。」
そんな風に控えめに遠慮しておく。
(我ながら控えめに遠慮できていいぞ。)
そう思ってると、騎士団の隊長の後ろから二人の騎士が出てきた。
「貴様ら、さっきから聞いていれば勝手なことばかり言いおって。」
「我々の誘いを断るとはなんと傲慢な。」
うわぁ。
なんともバ○貴族みたいな発言なことで。せっかくの上手い夕食で気分が良かったのに台無しになる。
「傲慢もなにも、僕たちは自分たちのやりたいことを言ったまでですよ。そもそも騎士団に誘われたなら絶対入隊すべきという法とかはありませんよね。」
以前この国の法律とかのルールはセチアさんから聞いたのだが、その中で騎士団に誘われたら入隊すべきとかのク○ったれな法律はなかった。
「黙れ!」
「我々の誘いを断った者どもに制裁を!」
そう言っていきなり抜剣して構えてきた。
周りは騎士が起こりだしたことで騒いでいて、ここにいると危ないと思ったのか僕らの周り直径十数メートルほど素早く下がっていた。
「ハァ。この国の連中ってこんなやつばかりなのか。」
この街に来てから人に襲われるのが多いな。
冒険者ギルドでちょっかい出してきた世紀末モドキの男たち、訓練場でいきなり攻撃してきた二人組、そして今度は王国騎士団て、トラブル起こりすぎだろ、この街。
そんな風に過去のことを振り返ってると、剣の切先をこっちに向けてきた。
「おいキサマ。今すぐ頭を垂れて蹲い謝罪すれば許してやるぞ、ん?」
うん、ちょっとカチンてきたわ。
ここは一発痛い目に合わせてーーー
「エイスト、待ってください。」
ポケットに入ってるキーホルダーに手を伸ばそうとした瞬間、ノバラに止められた。
「先ほどから黙っていれば、横暴なことばかりで、もう許せません。」
そう言うとノバラは立ち上がり剣を取り出した。
「俺も手を貸そう。先ほどより俺たちのことを自分たちより弱者だと思われてるようだしな。」
ストックも立ち上がり槍を構えた。
するとパチラが、ジニアが、最後には僕以外の全員が立ち上がっていた。
みんなの顔が怒りの表情で、各自武器を持ち構えている。
僕も立ち上がろうとしたその時、アザレアさんが止める。
「エイスト君は座ってて。私たちもやるときはやるんだよ。今、凄く怒ってるから。」
そう言ってるアザレアさんも怒ってるようだ。みんな、自分たちがバカにされてることに腹が立ってるようだ。
「来たければそっちからどうぞ。僕たちは正当防衛であなた方をボコしてやりますので。」
ノバラがいつもの爽やかな顔で口からボコしてやるって言ったんだが!
でもこれは相手をおちょくってるようだな。相手のヘイトを集めてるようだ。
「ちっ、生意気なクソガキが!」
「貴様から制裁してくれるわ!」
そういうと二人の騎士が動き出しノバラに斬りつけようとしたが、それは叶わなかった。
ノバラの前にパチラが前に出て、騎士二人の攻撃を盾で防いだ。素早く前に出たのを見るに、パチラの素早さは騎士二人より上のようだ。
「これでこっちは正当防衛できるな。」
そう言うと、みんなも前に出て攻撃態勢に入る。
「ふざけるなよク○ガキどもが!」
「貴様らも制裁を加えてやる!」
そう言って剣を構えこちらに向かって来るが、二人の動きが急にふらつきだした。
「そこにはトラップを仕掛けたで候う。」
騎士二人が立ってるところの床を見ると、沼のように床に足がはまってた。
デイジーが床を沼状にして敵を捕らる魔法を使ったようだ。
「な、なんだこれは⁉︎」
「う、動けん!」
騎士二人がトラップにはまって隙ができたことを気に、そこからは此方が一方的なリンチだ。ちなみに僕はずっと椅子に座ってて見学してた。なんか僕だけやらないとなんかソワソワしてくる。
各々の武器のスキルと魔法でボコボコにするわするわで、数分後にはボコボコにされた騎士二人がそこにいた。
やっぱり見た目だけで実力は大したことはなかったようだ。
「それで、騎士団の隊長さんはどうします?部下の敵討ちでもしますか?」
僕は立ち上がり騎士団の隊長に問いかけた。ちなみに彼は僕らがボコボコにしてる間も何もしてこなかった。
いや、他の騎士たちが加勢しようとするのを静止していたのを見たから、恐らくはーーー
「いや、そんなことは考えていない。むしろお前達の強さを見たかったのでちょうど良かった。」
ちょうど良かった、か。
(こいつ、部下のことを駒にしか見てないんだな。)
この隊長もさっきまで上から目線だったし、これでク○やろう確定かな。
「それで、隊長であるあなたから見て僕らはどうでしたか。」
「ふむ…冒険者のランクというので見れば、それぞれがC~Dランク、パーティでなら高くてBランクだな。」
そう言って、ボコボコになってる騎士二人組を掴み上げた。
「お前たち、いつまで寝ているんだ。」
するとボコボコになってる騎士二人組が目覚めて、辺りをキョロキョロと見渡す。自分たちの今の状況が分からず慌ててるようだ。
「慢心して向こうの策に引っかかるとは、王国騎士としてあるまじき失態だ。恥を知れ!」
騎士団の隊長が騎士二人組に叱責する。こういうところは隊長らしさがあるが、性格はコイツもコイツらと同じだ。
それでその後はというと、王国騎士団は僕らがボコボコにした騎士二人を連れて帰っていった。力尽くで騎士団に入隊させてくるのを予想してたが、外れたようだ。
その時は周りに人目があったし、集団で襲いかかれば騎士団の名に傷がつくからやらなかったのだろう。
そのあと食事を再開したが、夕食がすっかり冷めていて満足しきれなかった。
そんなことがあって、あの日から僕らの知名度が上がって街の人から目を向けられることも増えた。
まぁそのせいか、セチアさんたちの店の人通りが以前より増えている。僕らがよく店に出入りするのを見かけたことで、僕らがその店のお得意様になってることまで街中に知れ渡ってるそうだ。
(最初はこんなはずじゃなかったんだけどな。)
でもセチアさんたちの店が繁盛してるのは事実だし、きっと皆さんもガッポガッポ稼げてるから、結果オーライか。
冒険者ギルドの受付から報酬の銀貨数枚を受け取る。これで所持金は合計金貨100枚は到達しただろうし、大きな出費が出ても大丈夫だろう。
僕らがこの街に来てから二週間が経った。
あれから僕らはこの街でレベル上げに所持金稼ぎ、情報集めを主として活動している。
他にも魔道具作りや薬作りもやっていて、ここ最近セチアさんの知り合いに会った。
一人目は薬問屋兼治療院の獣人種猿人族のチューべさん。腕と足が猿のように茶色の毛で覆われてて長い茶色の尻尾が生えてる女性だ。この人は薬師であり医師でもあって、怪我した人や病気になった人の治療をしている。
以前セチアさんに僕が作った薬を見せたら品質が良いと言われ、チューべさんへの紹介状をくれた。
今ではチューべさんのところで互いに時間がある間に薬の作り方を教えてもらってる。
ちなみに回復薬を作る際はガーベラさんに手伝ってもらってる。チューべさんから教えてもらったことなのだが、回復薬に魔法を掛け合わせることによってさらに品質が上がるとのことだ。
そういうわけでガーベラさんも一緒に薬の調合をしている。もし魔法を掛け合わせた回復薬ができて、品質と性能が良かったら戦闘で使うか販売するかで迷ってくるところだ。
次に、二人目は食堂で働いてる獣人種蛇人族のシトリナさん。見た目は普通の女性でロングヘアーの女性だ。だが、それは魔法で隠してるだけで、本来は腕に爬虫類のような鱗があって目は蛇目、足部分は蛇の尻尾だという。
シトリナさんとの出会いは宿以外で夕食を食べようと思い、入った店にセチアさんと一緒に話してたのを見かけたときだった。
鼠と蛇との関係性を疑ったが、お互い昔からの付き合いで、今はよく食堂で会ってるそうだ。セチアさんの常連ということで僕らは直ぐに打ち解けることができた。
最後に、三人目は魔導書店の店主の獣人種兎人族のヘーゼルさん。兎特有の縦長耳と腰に生えてるふわふわ尻尾、手の平に小さな肉球があって、毛並みと長い髪が真っ白の女性だ。
ザクラさんのところで付与効果の指導をしてもらったとき魔導書のことを教えてもらい、それに詳しくて魔導書を売ってる知り合いを紹介してくれた。
そうして僕らは魔導書店に出向き、ヘーゼルさんと出会ったわけだ。
初めて見たとき赤い瞳と白い肌と毛並みと長い髪を見て白兎を連想し、寒がりなのか肌の露出が少なく厚着を着ていた。
本人曰く、日焼けしたくないそうだ。
それで魔導書についてだが、魔導書店の中は大量の魔導書で溢れてて、山積みにされていたりガラスケースに入れられたりしていた。
ヘーゼルさんから聞いた話だと、魔導書は魔法についてのことが書かれた書物、謂わゆる辞書、もしくは教科書のようなものだ。そしてそこに書かれてる魔法を解読することによって魔法を覚えることができるらしい。
それに魔導書には持ち主の魔法攻撃力を上げたり演唱短縮の効果があったりと、さまざまな効果があるものがあるそうだ。
話を戻すが、ヘーゼルさんから魔導書について教わったあと、魔力測定をしてもらった。
本来は有料らしいがセチアさんの件でヘーゼルさんがタダにしてくれた。
本当にセチアさんの知り合いの人たちは人が良い。
それで測定してもらった結果だが、魔力では魔法職が予想通り高く、戦士系の職は低かった。僕はその二つの中間ぐらいだった。
あと、魔法の適正属性も測定してもらった。その人に適してる魔法の属性を測るようだ。
でも属性の前に魔法には攻撃魔法や援護魔法、回復魔法と沢山の種類の魔法があって、次に火、水、風、土、氷、雷、光、闇…etcの属性がある。
要するに火属性攻撃魔法や、光、闇属性援護魔法、光属性回復魔法となってるわけだ。
ちなみにザルビアの『水氷塊』は氷属性攻撃魔法、デイジーの『雷響球』は雷属性援護魔法、ガーベラの『癒しの光』は光属性回復魔法だ。
それで測定の結果だが、各自別々だった。
特にザルビアは全ての属性に適性があって、中でも氷属性が強いとのこと。
そうして魔法測定をしてもらったあと、僕らは店の魔導書を見て回った。
僕はその中で一つの本を見つけた。『魔力の使い道』という題名で、その通り魔力の使い道が書かれてる本だ。
僕は気になってその本を購入して早速読んでみた。
まず魔法だが、これは魔力の感知と操作ができないと魔法ができない。それにその二つができても魔法の才能が乏しい場合、小さな火しか出せなかったりそよ風程度の風しか起こせなかったりする。
これは初級魔法、もしくは生活魔法と呼ばれてて、少しの魔力でできる魔法と書かれてる。
次に付与効果なのだが、これは以前ザクラさんのところでやってるから大体分かる。
あの時は魔力の感知はできたものの、操作が難しかった。
そもそもなのだが、クラススキルの魔力弾は弾丸状に固まった魔力を撃つスキルだ。以前ザクラさんのところでも考えたのだが、魔力を弾丸に形成するということは、形成する段階でこちらから干渉して形状を変化させることはできないだろうか、と。
それに関しては、今のところ試してはいるものの、まだ形状の変化は難しい。魔力の操作というのは魔法職以外だと習得は難しいようだ。
あと、前衛タイプのクラスのみんなは魔力を身体や武器に纏うスキルだし、飛び道具類を扱うクラス(僕とダリア)は弾丸や矢に形成した魔力を放つスキル持ちだ。
みんなも魔力の操作ができれば魔力を纏わせてる部分の形状の変化ができるかも知れない。これは、魔法職の三人に聞いてみるしかないな。
他にも本には、薬品類に魔力を注ぐことでより品質がいい薬品を作り出したり、魔力を青果に注ぎ込むことで新種を作り出したりと、興味深いことが書かれていた。
(薬品に魔力を注ぐ方法はチューべさんから教えてもらってるな。)
そんなこんなで、ここ最近の出来事は以上だ。
「そういえばみなさん、パーティ名は決まっていますか?それぞれのパーティには名前があって、あれば呼びやすいのですが。」
受付からお金をもらった後、受付の店員から聞いてきた。
(そういえばパーティ名まだ決まってないんだよな。)
実のところパーティ名の候補は大体揃ってる。だがみんなバラバラでいまだに決まらずにいて、二週間経った今でも平行線状態だ。
「いえ、パーティ名はまだ決まっていません。候補はあるんですが。」
「そうですか。パーティ名の変更は可能ですが、その際パーティランクが下がってしまいますので、慎重に考えてからお決めになってください。」
パーティランク。
僕ら冒険者にはそれぞれランクがあって、クエストの完了や討伐したモンスターのランクなどで決まってくる。
他にも街の貢献度とかが関わってくるけど、まぁ僕らだと大丈夫だろう。
話が逸れかけたが、個人のランク以外にもパーティランクというものがある。
例えばDランクの冒険者が三人いて、その人たちがパーティを組めばパーティランクはCランクくらいになる。
しかし、Aランク冒険者とDランク冒険者がパーティを組めばパーティランクはB~Cランクとなる。
僕たちは最初のFランクから始めて、二週間で全員Dランクにまで上がった。
パーティランクで考えると、B~Cランク、下手すればAランクくらいかもしれない。
…持ち上げすぎか。
たった二週間でここまで上がることは珍しいようで、最近僕らの噂が広まってるそうだ。
そのせいでこの前は嫌なことがあった。
倒したモンスターの素材を売却したあと、外食で食堂に来た日のことだ。
みんなで食事をしていたら、鎧を着込んだ連中が店に入ってきた。そしてその連中は僕らのとこにやってきて、中でも特に豪華そうな鎧を着ている人が僕らに話しかけてきた。
「お前たちが最近噂になってる無名パーティだな。」
甲冑と兜で体格は分からないが、声から男なのは分かる。だけど、なんかすっごい上から目線な感じがする。
「…僕らになんかようですか。」
僕は椅子に座りながら質問を質問で返した。
「我々はリリシオン王国所属の王国騎士団。近頃、我が国に13人の強き子供の冒険者が現れたとの報告があり、確認しに来た。」
王国騎士団?
それって今いる街、リリシオンの王様に仕えてる騎士たちのことだよな。
「おいおい、あれって王国騎士団隊長だよな。」
「確か騎士団の隊長って、一人でBランクのモンスターの大群とやりあえるって聞いたことあるぞ。」
周りがざわざわとうるさくなってきた。
というか、今目の前にいる男が一人でBランクのモンスターの大群とやりあえるって本当なのか?
見た感じ性能が良さそうな鎧と腰に下げてる剣を持っているが、武器で実力を埋め合わせてる感じがする。
この男の基礎レベルとスキルレベルがどうかは分からないが、大群と戦えるというのなら対大群殲滅系とかのスキルを持ってる可能性もあり得る。もしくは武器にそういうスキルが付与されてるのか。まぁ考えたところで分からないな。
「まだ新参者らしいが中々の腕を持つものと見た。我々王国騎士団に入隊しないか。」
入隊?騎士団って、国を守る役割を持っているのを歴史の教科書で見たことあるけど。
「悪い話ではないぞ。ちゃんと仕事をすれば安定した生活を送れるし大きな活躍をすればそれだけ大きな収入も夢ではない。それに衣食住の保障もある。」
ふむ、聞いた感じだと悪くなさそうだ。
安定した生活は良さそうだし衣食住の保障があるのも良い。
でも、正直面倒に思える。国のためとあるけど、僕はそんなのより自分と友人、あと信頼できる奴のために守りたい。
「みんなはどう思う?今よりかは良い暮らしができるらしいけど。」
みんなに問いかけた。僕だけが決めるのではなく、こういうのはみんなの考えで決めるものだ。
「俺はやめとく。騎士団って堅苦しそうだし。」
「わ、私も。冒険者の方が騎士団より自由だと思うし。」
「俺、事務処理とか椅子に座ってやる作業は苦手。」
「安定した生活もいいですけど、今は冒険者でいたいです。」
「僕も一つの場所に留まるより、今は世界中を冒険したいですね。」
うん、みんなの声を聞いて考えてることは分かった。
「そういうわけで、騎士団になるのは断ります。僕ら冒険したい年頃なんで。」
そんな風に控えめに遠慮しておく。
(我ながら控えめに遠慮できていいぞ。)
そう思ってると、騎士団の隊長の後ろから二人の騎士が出てきた。
「貴様ら、さっきから聞いていれば勝手なことばかり言いおって。」
「我々の誘いを断るとはなんと傲慢な。」
うわぁ。
なんともバ○貴族みたいな発言なことで。せっかくの上手い夕食で気分が良かったのに台無しになる。
「傲慢もなにも、僕たちは自分たちのやりたいことを言ったまでですよ。そもそも騎士団に誘われたなら絶対入隊すべきという法とかはありませんよね。」
以前この国の法律とかのルールはセチアさんから聞いたのだが、その中で騎士団に誘われたら入隊すべきとかのク○ったれな法律はなかった。
「黙れ!」
「我々の誘いを断った者どもに制裁を!」
そう言っていきなり抜剣して構えてきた。
周りは騎士が起こりだしたことで騒いでいて、ここにいると危ないと思ったのか僕らの周り直径十数メートルほど素早く下がっていた。
「ハァ。この国の連中ってこんなやつばかりなのか。」
この街に来てから人に襲われるのが多いな。
冒険者ギルドでちょっかい出してきた世紀末モドキの男たち、訓練場でいきなり攻撃してきた二人組、そして今度は王国騎士団て、トラブル起こりすぎだろ、この街。
そんな風に過去のことを振り返ってると、剣の切先をこっちに向けてきた。
「おいキサマ。今すぐ頭を垂れて蹲い謝罪すれば許してやるぞ、ん?」
うん、ちょっとカチンてきたわ。
ここは一発痛い目に合わせてーーー
「エイスト、待ってください。」
ポケットに入ってるキーホルダーに手を伸ばそうとした瞬間、ノバラに止められた。
「先ほどから黙っていれば、横暴なことばかりで、もう許せません。」
そう言うとノバラは立ち上がり剣を取り出した。
「俺も手を貸そう。先ほどより俺たちのことを自分たちより弱者だと思われてるようだしな。」
ストックも立ち上がり槍を構えた。
するとパチラが、ジニアが、最後には僕以外の全員が立ち上がっていた。
みんなの顔が怒りの表情で、各自武器を持ち構えている。
僕も立ち上がろうとしたその時、アザレアさんが止める。
「エイスト君は座ってて。私たちもやるときはやるんだよ。今、凄く怒ってるから。」
そう言ってるアザレアさんも怒ってるようだ。みんな、自分たちがバカにされてることに腹が立ってるようだ。
「来たければそっちからどうぞ。僕たちは正当防衛であなた方をボコしてやりますので。」
ノバラがいつもの爽やかな顔で口からボコしてやるって言ったんだが!
でもこれは相手をおちょくってるようだな。相手のヘイトを集めてるようだ。
「ちっ、生意気なクソガキが!」
「貴様から制裁してくれるわ!」
そういうと二人の騎士が動き出しノバラに斬りつけようとしたが、それは叶わなかった。
ノバラの前にパチラが前に出て、騎士二人の攻撃を盾で防いだ。素早く前に出たのを見るに、パチラの素早さは騎士二人より上のようだ。
「これでこっちは正当防衛できるな。」
そう言うと、みんなも前に出て攻撃態勢に入る。
「ふざけるなよク○ガキどもが!」
「貴様らも制裁を加えてやる!」
そう言って剣を構えこちらに向かって来るが、二人の動きが急にふらつきだした。
「そこにはトラップを仕掛けたで候う。」
騎士二人が立ってるところの床を見ると、沼のように床に足がはまってた。
デイジーが床を沼状にして敵を捕らる魔法を使ったようだ。
「な、なんだこれは⁉︎」
「う、動けん!」
騎士二人がトラップにはまって隙ができたことを気に、そこからは此方が一方的なリンチだ。ちなみに僕はずっと椅子に座ってて見学してた。なんか僕だけやらないとなんかソワソワしてくる。
各々の武器のスキルと魔法でボコボコにするわするわで、数分後にはボコボコにされた騎士二人がそこにいた。
やっぱり見た目だけで実力は大したことはなかったようだ。
「それで、騎士団の隊長さんはどうします?部下の敵討ちでもしますか?」
僕は立ち上がり騎士団の隊長に問いかけた。ちなみに彼は僕らがボコボコにしてる間も何もしてこなかった。
いや、他の騎士たちが加勢しようとするのを静止していたのを見たから、恐らくはーーー
「いや、そんなことは考えていない。むしろお前達の強さを見たかったのでちょうど良かった。」
ちょうど良かった、か。
(こいつ、部下のことを駒にしか見てないんだな。)
この隊長もさっきまで上から目線だったし、これでク○やろう確定かな。
「それで、隊長であるあなたから見て僕らはどうでしたか。」
「ふむ…冒険者のランクというので見れば、それぞれがC~Dランク、パーティでなら高くてBランクだな。」
そう言って、ボコボコになってる騎士二人組を掴み上げた。
「お前たち、いつまで寝ているんだ。」
するとボコボコになってる騎士二人組が目覚めて、辺りをキョロキョロと見渡す。自分たちの今の状況が分からず慌ててるようだ。
「慢心して向こうの策に引っかかるとは、王国騎士としてあるまじき失態だ。恥を知れ!」
騎士団の隊長が騎士二人組に叱責する。こういうところは隊長らしさがあるが、性格はコイツもコイツらと同じだ。
それでその後はというと、王国騎士団は僕らがボコボコにした騎士二人を連れて帰っていった。力尽くで騎士団に入隊させてくるのを予想してたが、外れたようだ。
その時は周りに人目があったし、集団で襲いかかれば騎士団の名に傷がつくからやらなかったのだろう。
そのあと食事を再開したが、夕食がすっかり冷めていて満足しきれなかった。
そんなことがあって、あの日から僕らの知名度が上がって街の人から目を向けられることも増えた。
まぁそのせいか、セチアさんたちの店の人通りが以前より増えている。僕らがよく店に出入りするのを見かけたことで、僕らがその店のお得意様になってることまで街中に知れ渡ってるそうだ。
(最初はこんなはずじゃなかったんだけどな。)
でもセチアさんたちの店が繁盛してるのは事実だし、きっと皆さんもガッポガッポ稼げてるから、結果オーライか。
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