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*結ばれた想い
しおりを挟む「トーリ……」
甘い声で名前を呼びながら、ベッドへと沈められる。
覆い被さるスイハの目。理性の枷を外した男の目だ。
「スイ…っ、ん」
呼び返した声は途中で遮られてしまう。
触れる唇の熱さに蕩けてしまいそうだ。
角度を変え、唇を啄まれ、僅かに開いた隙間からぬるりとしたものが侵入してくる。
「っ……ん、ん、ぁ……」
それがスイハの舌だと気づいた時にはトーリのものを絡めとっていた。
絡んだ舌を誘い出し、スイハの口の中へと吸われる。自身とは違う口内の熱さ。それにまごつく暇もなく甘く噛みつかれ、いつの間にか閉じていた目を開いた。
絡んだ視線に顔が赤くなっていく。
「ふ……ぅ、…ん」
くちゅりと唾液が混ざる音。
ギラリと熱を帯びた視線。
前世では異性愛者だった。差別する気は一切ないが、生まれ変わったと言って自身の対象が変わるとは思っていなかった。
まぁ、男が好きかと聞かれれば「ノー」と答えるくらいには今まで同性を好きになったことはないのだから、スイハ以外は考えられないが。
「トーリ……何を考えている」
カリッと唇を噛まれ、目の前のスイハに意識を戻す。
「余所事に気を取られているな」
「な、なんで……」
これではバカ正直に「はい、そうです」と答えているようなものだ。
だが核心をついたスイハに面食らっては、言い訳など思いつかない。
「そんなに気を逸らして、わからないはずなかろう……何を考えていた」
嫉妬を宿したスイハの目。
「…………スイハの、こと……」
小さな声で呟く。
別に隠すようなことじゃない。だが素直に言うには恥ずかしいのだ。
はた、と瞬いたかと思えば、その口元が嬉しそうに弧を描いた。
「私の、どんなことだ?」
意地悪を企むような、そんな笑みを浮かべ、トーリの唇に吸い付き続きを強請る。
「……スイハを、好きだなって……男を好きになるなんて思ってもなかったし、スイハだから好きになっだなって……思ってたとこ!」
訥々と口にするが、段々と羞恥心が頭を擡げ、最後は半ばやけくそに言い放った。
嫉妬されるどころか、スイハのことしか考えてなかったのだ。これで文句があるなら言ってみろ。そんな気概も含めた。
瞬間、スイハの黄色い目が深みを増し、トーリを捕える。
言葉は返ってこない。
そして、トーリも発することはできなくなった。
スイハの唇がトーリのそれを塞いだのだ。
「ん、っんん」
口の中をねっとりと舌が這い、擽るように撫でていく。
スイハの胸に手を当てると、その動きが僅かに竦みをみせた。
離れてほしいわけじゃない。ただ、もっとそばに感じたい。
それを伝えるように、そのまま右手で服を握りしめる。
左手はもっと、と強請るように背に回した。
体の奥で熱が燻っている。
回した腕の力を強くする。
慣れない舌を必死に絡ませれば、スイハがふっと笑った。
「愛らしいことばかりするな」
嬉しそうに弾んだ声は、艶を含んでいる。
スイハの右手がトーリの頬に触れ、視線が絡んだ。
そのまま、首筋を擽り、平らな胸を辿ると脇腹を撫でていく。
そっと優しいはずの手つきは、どことなくいやらしさを持っている。
服の隙間に大きな手が入り、素肌を撫でた。
トーリの体がビクッと震える。
その反応を見ながら、スイハの手は上へと動きを変えた。
腹を撫で、胸へと辿り着くと、小さな突起を見つける。
まるでビー玉でも転がすように突起を撫でつけ、硬くなったそれを二本の指で摘んだ。
「んっ、あ」
初めての感覚。
だが、確かな快感にトーリは声を上げた。
ぎゅっとスイハの服を掴む力が強くなる。
「かわいい声だ」
さらに快感を昂めようとコリコリと突起を撫で、かと思えば押し潰すようにスイハの指先が捏ねた。
「んんっ!あぁッ」
たまらず腰が跳ねる。
それを狙ったのか、下履きをずるっとずらされ、快感に熱を膨らませたトーリのモノが晒された。
先端からは早くも雫を垂らしている。
その痴態に顔が赤くなっていく。
「やッ!恥ずかしーー」
「隠すな」
慌てて手を伸ばすが、その手はスイハに阻まれた。
胸を愛撫していた手が、トーリの熱に触れる。
くちゅり……と湿った音。
一人だけ体を昂らせていると思うと恥ずかしい。
せめてもの抵抗で足を擦り合わせてみるが、なんの抵抗にもなっていない。
スイハの手は躊躇いなくトーリのモノを擦っていく。
くちゅ、くちゅと濡れた水音。
甘い嬌声。
部屋の中を支配する淫靡さに思考が回らない。
与えられる快感に声を上げ、腰をくねらせる。
「ぁ、あ……ふ、ぅ……んっ……ッあぁ!」
先端に指先が食い込む。瞬間、快感が全身を走り、腰が震えた。
トーリのモノから白濁が吹き出し、スイハの指を白く染める。
はぁ、はぁ、と荒い息が止まらない。
宥めるようなスイハのキスに、段々と頭がクリアになっていく。
太腿に硬いものが当たり、はたと気づいた。
自身だけ達してしまった。
スイハもこのままでは辛いだろうと、重たい手を伸ばす。
しかし、それはすんでの所で止められた。
「私のことは気にするな。トーリが満たされたなら、それでいい。」
「でも、」
「大切にしたいんだ……」
慈愛に満ちた目に見つめられ、トーリは言葉を飲み込む。
優しく頭を包まれ、気づけば眠りに落ちていた。
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