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第18章 呪いの「終わり」と、新たな「始まり」
18-4:リリアの「変化」
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アトリエに戻ってから、丸一日が経過した。
窓の外の喧騒(けんそう)は、嘘のように、静まっていた。ヴォルフラムという「脅威」が去り、聖樹の暴走が止まったことで、ギルバートが率いる王宮騎士団は、その大半が、捕虜(ヴォルフラム)と、押収品(プラントの残骸)と共に、王都へと「凱旋(がいせん)」していった。
アトリエの周囲には、今や、ギルバートの直属の部下である、あの「別動隊」の五名だけが、「研究地区の警備」という名目で、残っているだけだった。
カツリ、カツリ、という、あの、無機質な軍靴の音は、もうない。
代わりに、遠く、麓(ふも)の村から、ハンスさんたちの、活気ある「槌(つち)の音」と、マルクたちの、甲高い「笑い声」が、戻ってきていた。
アトリエの中も、いつもの「日常」を取り戻していた。
暖炉の火が、穏やかに、パチパチと爆(は)ぜる音。
私が、実験台で、薬草を煎(せん)じる、アルコールランプの、青い炎の、静かな揺らめき。
タイムと、ラベンダーの、清涼な香りが、この、私の「聖域(サンクチュアリ)」を、再び、満たしていく。
リリアは、まだ、目覚めない。
だが、その寝顔は、驚くほど、穏やかだった。
私は、この丸一日、彼女の、魔力(せいせい)の枯渇(こかつ)を、治療するため、このアトリエ(けんきゅうしつ)の、総力を挙げていた。
「……ダメだ。魔力(マナ)の、受容反応が、ない」
アトリエの、もう一つの机。そこでは、ギルバートが、彼の『分析魔法(アナライズ)』で、眠るリリアの、魔力循環(サーキット)を、慎重に、スキャンしていた。
彼は、騎士団長(コマンダー)としての「任務」を、国王に報告するため、一度、王都へ戻る必要があった。だが、彼は、その出発を、ギリギリまで遅らせ、この「未知のサンプル(リリア)」の、分析に、付き合ってくれていた。
(……彼も、私と、同じ人種(・・)なのよね)
目の前に、未知の「研究対象」がある。それを、解明せずには、いられない。指揮官(コマンダー)の礼装(れいそう)を脱ぎ捨て、いつもの、埃(ほこり)っぽい、研究用の黒いローブに戻った彼は、水を得た魚のように、生き生きとしていた。
「ソフィア薬師。君の言う通りだ。……リリア様の、体内魔力から、あの、特異な『聖属性』の、パターンが、完全に、消え失せている」
ギルバートは、信じられない、という顔で、私を、見上げた。
「彼女は、もう、聖樹(・・)と、同調(シンクロ)していない。……魔術師(アカデミー)の、分類で言えば、ごく、ごく、微弱な魔力しか持たない、『一般人』の、パターンに、戻っている」
「そう。だから、私の『薬(ポーション)』が、効かないのよ」
私は、実験台の上で、冷えてしまった、二種類の、薬液を、見比べた。
一つは、聖樹の『樹液(エリクシル)』。
もう一つは、私が、村人たちのために作った、通常の『滋養強壮ポーション』。
「聖樹の『樹液(エリクシル)』は、ダメ。今の彼女の体は、あまりにも、清浄(クリーン)になりすぎて、あの、高濃度の魔力(エネルギー)を、拒絶(きょぜつ)するわ。……OSが、違うのよ」
「OS?」
「こっちの世界の言葉で、言うなら……『規格』かしら。聖樹の『規格(OS)』で、動いていた体が、今は、まっさらな『空っぽ』の、状態に、なっている。そこに、高濃度の、聖樹の『アプリ』を、無理やり、インストールしようとしても、エラーになるだけ」
「……なるほど。合理的だ」
ギルバートは、私の、その、独特の比喩(ひゆ)を、完全に、理解したようだった。
「かといって、私の、この、通常の『滋養強壮ポーション』も、効果が、薄い。……これは、人間の『規格(OS)』に、最適化された、アプリだもの。今の、彼女の、まっさらな『体(OS)』には、まだ、重すぎるのよ」
(……彼女の体は、もはや、この世界の『人間』の、魔力循環(サーキット)とも、聖樹の『魔力装置(アーティファクト)』とも、違う)
(……まったく、新しい、『理(ルール)』で、動いている……?)
私の、薬師としての、探求心が、この、未知の「サンプル(リリア)」に、燃え上がっていた。
(彼女は、聖樹の『アンテナ』だった。……だが、浄化の、あの、最後の『儀式』で、彼女は、アンテナであることを、やめた)
(彼女は、自ら、聖樹の『一部』と、なり、そして、再び、『個』として、分離した)
(……ならば、彼女は、今、一体、何者なの?)
その、答えは、彼女が、目覚めた時に、明らかになった。
「……ん……」
ベッドの上で、リリアの、まつ毛が、微かに、震えた。
ゆっくりと、その、亜麻色(あまいろ)の瞳が、開かれる。
その瞳は、もう、王都で、私を怯えていた、あの、か弱い少女の、ものではなかった。
そこには、深く、長い、高熱の夢から覚めたかのような、穏やかで、澄み切った、静かな光が、宿っていた。
「……ここ、は……」
「気がついたのね。……気分は、どう?」
私が、声をかけると、リリアは、ゆっくりと、体を、起こした。
驚いたことに、その動きには、昨日までの、衰弱(すいじゃく)しきった、重さが、なかった。
「……ソフィア、様……? ギルバート様……?」
「ああ。……気分は、どうだ、リリア様」
ギルバートも、彼女の、その、あまりにも、澄み切った瞳に、驚きを、隠せないでいた。
「……はい。……なんだか、体が、とても、軽い、です」
リリアは、不思議そうに、自分の、両手を、見つめた。
その手には、もう、王都で、祈りのために、握りしめられていた、あの、悲壮な、力は、ない。
「……それに。……聞こえます」
「聞こえる?」
「……はい。……暖炉の、薪が、爆ぜる音。……ソフィア様の、薬湯が、煮立つ、小さな音。……窓の外の、騎士様の、鎧が、擦れる音。……風の、音」
彼女は、うっとり、と、目を、細めた。
「……今まで、ずっと、聞こえていた、あの、頭に響く『声(ノイズ)』が、消えて。……世界は、こんなにも、たくさんの、音で、溢れていたんですね……」
(……聖樹との、強制的な『同調(リンク)』が、切れたんだわ)
私は、ギルバートと、顔を、見合わせた。
彼女は、もう「アンテナ」ではない。「聖女」でもない。
ただの、リリアに、戻ったのだ。
いや、生まれて初めて、「ただの、リリア」に、なれたのだ。
「……ソフィア様。……あの、私、治癒の『力』が、もう、使えません」
彼女は、そう、告白した。
それは、悲しい「報告」では、なかった。
まるで、ずっと、背負わされてきた、重い、重い、荷物を、ようやく、下ろすことができたかのような、安堵(あんど)の、告白だった。
その顔に、絶望は、なかった。
むしろ、晴れ晴れとした、涙すら、浮かんでいた。
「……よかった」
私は、心の底から、安堵した。
(ようやく、あなたは、あなた、自身に、なれたのね)
薬師(わたし)は、患者(あなた)に、同情はしない。
だが、その「全快(ぜんかい)」の、笑顔は、私の、研究者としての、疲れを、吹き飛ばすには、十分すぎる「報酬」だった。
だが、次の瞬間。
リリアは、不思議そうに、首を、傾(かし)げた。
「……でも。……変なんです」
「何が?」
「『力』は、なくなった、はずなのに。……目を、閉じると……」
彼女は、おそるおそる、目を、閉じた。
その、穏やかだった、寝起きの顔が、一瞬で、驚愕に、見開かれる。
「……え……?」
「どうしたの、リリア様」
「……ソフィア様の、アトリエの、裏庭(ハーブえん)の……。あの、霜(しも)で、枯れかけていた、ミントの、根元から……。黒く、なった、土の、下、一センチ、くらいの、場所で……」
彼女は、まるで、目の前に、それがあるかのように、正確に、空間を、指差した。
「……新しい、小さな、小さな『芽』が、出ようとしているのが……」
「……『見える』んです」
「……!」
私は、息を、飲んだ。
アトリエの裏の、あの、実験用のミント。聖樹の暴走で、一度は、枯死(こし)したと、諦めていた、あの区画。
私の『インターフェイス』ですら、まだ、感知していない、ミクロの「生命」の、兆候。
(……まさか)
ギルバートも、椅子から、立ち上がっていた。
「……リリア様。それは、『魔力』として、見えるのか? それとも……」
「いえ……魔力、とは、違います。……もっと、こう……。温かくて、淡い、『光』として……。土の、中で、今、生まれようとしている、『生命(いのち)』そのものの、色が、見える、というか……」
(……!)
(彼女の、聖樹との『同調』能力は、消えたのでは、ない)
(『治癒』という、指向性を、失った、代わりに)
(……より、広範囲な、『感知(たんち)』と、『探知(たんさく)』の、能力へと、『変化』した……!?)
私の、研究者としての、血が、沸騰した。
(……最高の、フィールドワーカーを、見つけてしまった)
(これがあれば、ロイドが、持ってくる、どんな、希少な薬草リストも!)
(私の、インターフェイス(分析)と、彼女の、ダウジング(探索)が、組み合わされば……!)
私の、スローライフ(けんきゅう)は、とんでもない「宝物」を、手に入れてしまったのかもしれない。
窓の外の喧騒(けんそう)は、嘘のように、静まっていた。ヴォルフラムという「脅威」が去り、聖樹の暴走が止まったことで、ギルバートが率いる王宮騎士団は、その大半が、捕虜(ヴォルフラム)と、押収品(プラントの残骸)と共に、王都へと「凱旋(がいせん)」していった。
アトリエの周囲には、今や、ギルバートの直属の部下である、あの「別動隊」の五名だけが、「研究地区の警備」という名目で、残っているだけだった。
カツリ、カツリ、という、あの、無機質な軍靴の音は、もうない。
代わりに、遠く、麓(ふも)の村から、ハンスさんたちの、活気ある「槌(つち)の音」と、マルクたちの、甲高い「笑い声」が、戻ってきていた。
アトリエの中も、いつもの「日常」を取り戻していた。
暖炉の火が、穏やかに、パチパチと爆(は)ぜる音。
私が、実験台で、薬草を煎(せん)じる、アルコールランプの、青い炎の、静かな揺らめき。
タイムと、ラベンダーの、清涼な香りが、この、私の「聖域(サンクチュアリ)」を、再び、満たしていく。
リリアは、まだ、目覚めない。
だが、その寝顔は、驚くほど、穏やかだった。
私は、この丸一日、彼女の、魔力(せいせい)の枯渇(こかつ)を、治療するため、このアトリエ(けんきゅうしつ)の、総力を挙げていた。
「……ダメだ。魔力(マナ)の、受容反応が、ない」
アトリエの、もう一つの机。そこでは、ギルバートが、彼の『分析魔法(アナライズ)』で、眠るリリアの、魔力循環(サーキット)を、慎重に、スキャンしていた。
彼は、騎士団長(コマンダー)としての「任務」を、国王に報告するため、一度、王都へ戻る必要があった。だが、彼は、その出発を、ギリギリまで遅らせ、この「未知のサンプル(リリア)」の、分析に、付き合ってくれていた。
(……彼も、私と、同じ人種(・・)なのよね)
目の前に、未知の「研究対象」がある。それを、解明せずには、いられない。指揮官(コマンダー)の礼装(れいそう)を脱ぎ捨て、いつもの、埃(ほこり)っぽい、研究用の黒いローブに戻った彼は、水を得た魚のように、生き生きとしていた。
「ソフィア薬師。君の言う通りだ。……リリア様の、体内魔力から、あの、特異な『聖属性』の、パターンが、完全に、消え失せている」
ギルバートは、信じられない、という顔で、私を、見上げた。
「彼女は、もう、聖樹(・・)と、同調(シンクロ)していない。……魔術師(アカデミー)の、分類で言えば、ごく、ごく、微弱な魔力しか持たない、『一般人』の、パターンに、戻っている」
「そう。だから、私の『薬(ポーション)』が、効かないのよ」
私は、実験台の上で、冷えてしまった、二種類の、薬液を、見比べた。
一つは、聖樹の『樹液(エリクシル)』。
もう一つは、私が、村人たちのために作った、通常の『滋養強壮ポーション』。
「聖樹の『樹液(エリクシル)』は、ダメ。今の彼女の体は、あまりにも、清浄(クリーン)になりすぎて、あの、高濃度の魔力(エネルギー)を、拒絶(きょぜつ)するわ。……OSが、違うのよ」
「OS?」
「こっちの世界の言葉で、言うなら……『規格』かしら。聖樹の『規格(OS)』で、動いていた体が、今は、まっさらな『空っぽ』の、状態に、なっている。そこに、高濃度の、聖樹の『アプリ』を、無理やり、インストールしようとしても、エラーになるだけ」
「……なるほど。合理的だ」
ギルバートは、私の、その、独特の比喩(ひゆ)を、完全に、理解したようだった。
「かといって、私の、この、通常の『滋養強壮ポーション』も、効果が、薄い。……これは、人間の『規格(OS)』に、最適化された、アプリだもの。今の、彼女の、まっさらな『体(OS)』には、まだ、重すぎるのよ」
(……彼女の体は、もはや、この世界の『人間』の、魔力循環(サーキット)とも、聖樹の『魔力装置(アーティファクト)』とも、違う)
(……まったく、新しい、『理(ルール)』で、動いている……?)
私の、薬師としての、探求心が、この、未知の「サンプル(リリア)」に、燃え上がっていた。
(彼女は、聖樹の『アンテナ』だった。……だが、浄化の、あの、最後の『儀式』で、彼女は、アンテナであることを、やめた)
(彼女は、自ら、聖樹の『一部』と、なり、そして、再び、『個』として、分離した)
(……ならば、彼女は、今、一体、何者なの?)
その、答えは、彼女が、目覚めた時に、明らかになった。
「……ん……」
ベッドの上で、リリアの、まつ毛が、微かに、震えた。
ゆっくりと、その、亜麻色(あまいろ)の瞳が、開かれる。
その瞳は、もう、王都で、私を怯えていた、あの、か弱い少女の、ものではなかった。
そこには、深く、長い、高熱の夢から覚めたかのような、穏やかで、澄み切った、静かな光が、宿っていた。
「……ここ、は……」
「気がついたのね。……気分は、どう?」
私が、声をかけると、リリアは、ゆっくりと、体を、起こした。
驚いたことに、その動きには、昨日までの、衰弱(すいじゃく)しきった、重さが、なかった。
「……ソフィア、様……? ギルバート様……?」
「ああ。……気分は、どうだ、リリア様」
ギルバートも、彼女の、その、あまりにも、澄み切った瞳に、驚きを、隠せないでいた。
「……はい。……なんだか、体が、とても、軽い、です」
リリアは、不思議そうに、自分の、両手を、見つめた。
その手には、もう、王都で、祈りのために、握りしめられていた、あの、悲壮な、力は、ない。
「……それに。……聞こえます」
「聞こえる?」
「……はい。……暖炉の、薪が、爆ぜる音。……ソフィア様の、薬湯が、煮立つ、小さな音。……窓の外の、騎士様の、鎧が、擦れる音。……風の、音」
彼女は、うっとり、と、目を、細めた。
「……今まで、ずっと、聞こえていた、あの、頭に響く『声(ノイズ)』が、消えて。……世界は、こんなにも、たくさんの、音で、溢れていたんですね……」
(……聖樹との、強制的な『同調(リンク)』が、切れたんだわ)
私は、ギルバートと、顔を、見合わせた。
彼女は、もう「アンテナ」ではない。「聖女」でもない。
ただの、リリアに、戻ったのだ。
いや、生まれて初めて、「ただの、リリア」に、なれたのだ。
「……ソフィア様。……あの、私、治癒の『力』が、もう、使えません」
彼女は、そう、告白した。
それは、悲しい「報告」では、なかった。
まるで、ずっと、背負わされてきた、重い、重い、荷物を、ようやく、下ろすことができたかのような、安堵(あんど)の、告白だった。
その顔に、絶望は、なかった。
むしろ、晴れ晴れとした、涙すら、浮かんでいた。
「……よかった」
私は、心の底から、安堵した。
(ようやく、あなたは、あなた、自身に、なれたのね)
薬師(わたし)は、患者(あなた)に、同情はしない。
だが、その「全快(ぜんかい)」の、笑顔は、私の、研究者としての、疲れを、吹き飛ばすには、十分すぎる「報酬」だった。
だが、次の瞬間。
リリアは、不思議そうに、首を、傾(かし)げた。
「……でも。……変なんです」
「何が?」
「『力』は、なくなった、はずなのに。……目を、閉じると……」
彼女は、おそるおそる、目を、閉じた。
その、穏やかだった、寝起きの顔が、一瞬で、驚愕に、見開かれる。
「……え……?」
「どうしたの、リリア様」
「……ソフィア様の、アトリエの、裏庭(ハーブえん)の……。あの、霜(しも)で、枯れかけていた、ミントの、根元から……。黒く、なった、土の、下、一センチ、くらいの、場所で……」
彼女は、まるで、目の前に、それがあるかのように、正確に、空間を、指差した。
「……新しい、小さな、小さな『芽』が、出ようとしているのが……」
「……『見える』んです」
「……!」
私は、息を、飲んだ。
アトリエの裏の、あの、実験用のミント。聖樹の暴走で、一度は、枯死(こし)したと、諦めていた、あの区画。
私の『インターフェイス』ですら、まだ、感知していない、ミクロの「生命」の、兆候。
(……まさか)
ギルバートも、椅子から、立ち上がっていた。
「……リリア様。それは、『魔力』として、見えるのか? それとも……」
「いえ……魔力、とは、違います。……もっと、こう……。温かくて、淡い、『光』として……。土の、中で、今、生まれようとしている、『生命(いのち)』そのものの、色が、見える、というか……」
(……!)
(彼女の、聖樹との『同調』能力は、消えたのでは、ない)
(『治癒』という、指向性を、失った、代わりに)
(……より、広範囲な、『感知(たんち)』と、『探知(たんさく)』の、能力へと、『変化』した……!?)
私の、研究者としての、血が、沸騰した。
(……最高の、フィールドワーカーを、見つけてしまった)
(これがあれば、ロイドが、持ってくる、どんな、希少な薬草リストも!)
(私の、インターフェイス(分析)と、彼女の、ダウジング(探索)が、組み合わされば……!)
私の、スローライフ(けんきゅう)は、とんでもない「宝物」を、手に入れてしまったのかもしれない。
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