【完結】異世界に召喚されて勇者だと思ったのに【改訂版】

七地潮

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七人のエルフと七人の小人

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「戻ったぞ」
「おう。……なんだ、お前らの今日の獲物は不味そうだな」
え?エルたフって魔族や人族食べるの?
僕達獲物?

「な訳ないだろ!
何か話があるそうなので連れて来た。
おーい、区切りがついたら来てくれって皆に伝えてくれ」
案内してくれたエルフが何もない空間に声をかける?

「はーいー」

違った、何か居る?小人が居た。
違う!よく見ると頭が犬だから確か……コボルトだっけ?
とりあえず座る様に勧められたので腰を下ろす。
座った後は案内してくれた二人も矢の手入れを始めた。

…………沈黙が痛い。

周りでは数人のコボルトが皿や壺を持って走り回っている。
余りにも暇なのでコボルトの顔?頭?を眺めてみる。

マロ眉っぽいあの子は芝?ちょっとシュッとしたシェパード?モコモコで真っ白なのはモハメド?あれ?サムエド?なんだっけ……。
シュッとした洋犬みたいなのって何だっけ…ポル……ポリソナ?……いや、絶対違うな、うん。

犬種当てをして(当たってる気がしないけど)時間を潰してると、食堂の奥からお茶を持ったコボルトが出てきて皆に配る。

誰も居ない場所にカップを四つ置いたと言う事は、後四人エルフが居るって事かな。

「もう来るよー」

小さなカップを持ったコボルトは壁際に並んで座る。
コボルトは全部で七人か。

そしていよいよ女性エルフの登場か~、ふふふふふー。



………………今目の前には、確かに後から入ってきた四人のエルフが座って居ます…。

確かに女性です……………

……女性です………かなりお年を召した…………

もう嫌!この残念世界!


*****


何故でしょう、男性エルフは若くてイケメンなのに、肝心の女性エルフがおばあちゃんって、あり得なくない?

うちのばあちゃんより年上のヨボヨボなおばあちゃんだよ。

しかも四人ともおばあちゃんって、エルフエルフ詐欺だよ。
エルフじゃなくて夢の国のアニメに出てくる魔女だよ。

いや、俺はばあちゃんっ子だから、ばあちゃんが嫌いとか、ばあちゃんが悪いとかじゃなくて、どんな小説やマンガ見ても、エルフって綺麗なお姉さんじゃん?
期待しちゃうじゃん?

この残念世界で期待した俺がバカでした。

俺がショックで黙ったままなので、気を利かせたシルジットが説明をしてくれてる。

アンズはコボルトの周りをにじにじとにじってる。
アンズに近寄られたコボルトは、小さく悲鳴を上げて震えてる。
アンズちゃん、弱い者いじめはダメだよ。

アンズを見たらホッコリ気持ちが和らいだ。

「成る程ね、確かに人族は軟弱過ぎるから、ゴブリンが戯れただけでも大怪我するからねえ」
「住処を遠くに作るのはいい事じゃないか」
「しかしそれをよその世界の子供にさせるのはどうなのかねえ」
「まあオーガやスライムを連れにできるなら、実力不足では無いだろうけどね」

四人の魔女…もとい、エルフが口々に感想を言い合う。

「それで私達にも協力しろって言うけど、何をやらせようって言うんだい?」
一番年上っぽいおばあちゃんが尋ねてくる。

「皆さんは魔法が得意と聞きました。
その魔法で町づくりなどを手伝っていただけたらと…。
後アイテムボックスとかワープとか使えるなら、運搬など手を貸していただけるととても有り難いのですが」

ワープはともかく、アイテムボックスなんて、異世界モノなら大概の主人公が持ってるスキルだよね。
容量が無限だったり、中の時間が止まってて作りたての料理しまえたり…
何で俺には無いんだろう……。

「アイテムボックス?何だねそれは魔法なのかい?」
「ワープとかも聞いた事無いねえ」
「え?空間魔法って無いんですか?」
魔法を極めているんだよね?
もしかして空間魔法って無いの?

「えっと、アイテムボックスとは、異次元の空間に繋がっていて、大量の物がしまえる…ので合ってるのか?
ワープは時空を捻じ曲げて場所を一瞬で移動する?」
ヤバイ、マンガやアニメの世界でよく出てくるから感覚的にわかるけど、いざ説明しようとしたら難しい。

「へえ、そんな便利な魔法の有る世界から来たのかい」
「…………いえ、俺が居たのは、魔法自体無い世界でした。
ただマンガ……絵物語の中では色々な魔法が有って、不可能が無いと言うのが一般読者の認知するところでした」
「何だいそりゃ、言ってる事がよくわからないけど、要するに妄想かい?」
ああ……身もふたもない………。

「魔法なんてそんな便利なもんじゃ無いよ」
「そうそう、有るものをどうにかするだけだからね」
「見せた方が早いかい?」
「じゃあ外に行こうか」

四人に連れられて外に出た。





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