【完結】異世界に召喚されて勇者だと思ったのに【改訂版】

七地潮

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オーガが合流

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2日ほど経った昼下がり、ガッシーを連れたオーガの残り半分の人達がやって来た。

おお、ガッシー育ってて美少女に磨きがかかっている。
ガッシーより先に生まれている筈のおもちよりふた回り程大きい。

きっと一年で独り立ちする純血種としては、ガッシーの成長速度が一般的なんだと思う。

おもちは相変わらず背中にぴったり張り付いている。
俺的には大きくなられると負担がかかりそうなので、ゆっくり大きくなるのはありがたいんだけどね。

それから、瞳は閉じたままなのだが、これがデフォなのか?

でも顔の造形は整ってるし、イケメンとか美少年ではないけど、愛嬌が有って可愛いと思う。
癒し系だよね。

そしてガッシーも参戦しての争奪戦が発生した……俺の。

背中におもちで肩にはアンズ、背後後方にはホッティのフォーメーションは、これ以上付け入る隙が無い状態なので、ガッシーリタイア。

もっと動き回れる様になったら、ガッシーも俺について回るのかもしれないけど、まだヨチヨチ歩きなので、むくれながらも母親の腕の中だ。

まぁ、おもちは俺から栄養吸収しているから剥がせないんだし、おもちおんぶでガッシー抱っこしてたら俺何も出来なくなっちゃうから、ガッシーには申し訳ないけど我慢してもらわないと。

その翌日にはスキヤキからの要請で手伝い要員、ドワーフが五名程町にやって来た。
これで大工用具だけでなく、農具や調理器具も量産できるようになるので有り難い。


そこから町づくりのスピードはぐんと上がった。

オーガの人数が増えたのと、サカユの指導が的確なのがスピードアップの要因だろう。

俺は皆の様子を見て回るのが一番の仕事だ。
保父さんかな。


*****


ある時ガッシーの母親から一つの頼み事をされた。

『一度さ、スライムと戦ってみたいんだ』

それを聞いていた周りのオーガやワーウルフも、我も我もと賛同してちょっと騒ぎになりかけた。

「今アンズはホッティの所にいるから、聞いてみないと俺から返事はできないよ。
ほんにんにきいてから返事でいいかな?」
『ああ、勿論それでいい。
スライムの都合に合わせるから、是非とも手合わせしてくれるようお願いしたい』
「わかった、じゃあ家で待ってて」

一旦保留にして、ホッティの家を目指す。

元々バトル野郎ばかりなんだから戦いたいのはわかる。
戦うための町づくりと言っても過言ではないんだし。

特にガッシーのお母さんは、育児ばかりで身体動かしてないからストレス溜まってるんだろうし。

でも町づくりが終わるまだ待ってくれても良くない?
と言うのが本音だ。
状況を見て欲しいと言うのはわがままなのか?

でも、いつでも力試しができると言う触れ込みで集めたんだから、状況なんか関係なくバトルしなきゃあ嘘つきになるのかなぁ。

などなど考えながらホッティの家に行くと、そこにはガーリックも居た。

「あれ?ガーリックもここに居たんだ」
「うん……ちょっとホットドッグにハーブで香料を調合して貰おうと思って」
「香料?珍しいね」

ガーリックはバツの悪そうな顔をして話しだす。

「カーツと話し合いしなきゃなと思ってさ……手土産みたいな物を…ね」
おお、やっと話し合いする気になったのか。
良かった良かった。

「で?コーはどうしたんだ?」
あ、話を変えたな、まぁいいか。

「アンズに用があってね。
ねえアンズ、ガッシーのお母さんがアンズと力試ししたいって言い出したんだけど。
そしたら他の人も戦いたいって言い出してさ……どうする?」
『別に良いよ。何人掛かって来ようと負けないし』
まぁ最強生物だしね。

「でもさ、随分順調と言ってもまだ町づくりの途中だから、町が完成してからでも良いんじゃないかなって思うんだけど」
何もゴタゴタしてる時じゃなくて良いよね、と思っていたんだけど。

「コー、それじゃあ遅いよ。
半年以内に全てが終わって落ち着くなら良いけど、時間が無いんじゃ無いのかな」

あ…言われて思い出した。
シーズンバトル制して出産したらその後一年しか生きられないんだった……。

ガッシーが生まれてそろそろ半年経つくらいだから、ガッシー母は………

「そうか……そうだったね…………」
ド忘れしていた事に、しょんぼり落ち込んでいると、跳ねながらアンズが近寄って来た。

『アルジ、俺いつでも良いよ。
何なら今から戦(や)って来る?』
「いや、アンズ、今すぐは無理だろう。
戦う場所もある程度スペースがいるから、二、三週間後が良いと思うよ」

ガーリックのアドバイスに成る程と納得。

建設中の町の中は戦うには無理だ。
周辺も、建築用の木材が積み上がっていたり、資材置き場や木材を加工しているスペースや、畑地を作っていたりで、戦う場所は無い。

一応木材を積み上げている広いスペースは、後々闘技場予定地なので、木材がもう少し減ってからなら、スペース確保できるかな。

「それにそろそろ先約を果たさないといけないから、余裕を見て一カ月後にしようと思うんだけど…。
アンズはそれでもいい?」
『俺はいつでも問題ないよ』
「じゃあ伝えて来るよ」
『俺も一緒に行く』

肩に乗って来たアンズと、しがみついてるおもちの三人でホッティの家を出てガッシー親子の仮の家に向かった。




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