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公爵令息視点
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僕の名前は、ルクスルス・ザレムル、侯爵家の長男だ。
今まで何度も王家と婚姻関係のある我が家、この度は双子の妹が第一王子の婚約者となっている。
学園内には護衛が入ることができないので、妹の安全のために、できれば近くにいてやりたいのだが、僕は僕で、跡取りとして学ぶことが多く、一緒に行動できないことが多い。
僕の両親はなかなか子供に恵まれず、高齢で授かった為、母の体に負担があり、健康を損ねている。
父は母を愛しており、早々に後を僕に継がせ、領地で隠居生活をおくる予定なのだ。
夫婦仲が良いのは良いことなのだが、少々負担が大きいと思う。
来年17歳で卒業して、18歳の成人後に後を継ぐ予定なので、学園の勉強の他、領地経営や、父と同じく内務官として務める事となっているので、そのための勉強、王都での後見者の叔父との関係も良好にしておかないといけない。
婚約者である伯爵家の令嬢にも負担をかける事となっている。
王都での館の采配は彼女に任せる事となるので。
そんなこんなで忙しい僕は、妹のことまで手が回らない状況だ。
本来なら学園内は、セキュリティの面でも、周りが同じ貴族ばかりの校舎で安全なのだが、最近僕たちの周りに不審者が出没するのだ。
最初は僕に、
『まだ成人もしていないのに、多くのことを押し付けられて疲れますよね。
手伝うなんて事はできませんけど、愚痴を聞くくらいできますよ。
ほら、近しい人にはこぼせない愚痴も、他人なら大丈夫でしょ?
ぬいぐるみにでも愚痴をこぼすと思ってどうぞ』
などと言いながら近づいて来た男爵令嬢。
何故赤の他人に弱みを握らせなければならない。
愚痴とは弱音、つまり弱点となる。
そんなものをよく知らない相手に知られて、そこから足を引っ張られることになるやも知れぬ。
『私は何もできないかも知れませんが、あなたの力になりたいのです』
『政略的な婚約者の方と上手くいってないのでは?
そんなあなたを癒してあげたい』
などと言ってるけど、下位貴族の令嬢に何の力になってもらうと言うのだ?
癒しなら婚約者や妹でじゅうぶんだ。
何を勘違いしているのだろう、この妄想令嬢は。
しかも妹の周りにまで出没しているようなのだ。
そちらの方は妹の婚約者である王子殿下が、卒業後自分の護衛となるファシムス殿を付けてくれているので安心だ。
しかしこの妄想迷惑令嬢は、僕たち兄妹の前だけではなく、王子殿下やヴェーラズ殿の周りもチョロチョロしている様だ。
予想だけど、我々上位貴族に取り入ろうとしているのであろうけど、迷惑不審者以外の何者でもない。
どうにか追い払えないかと思っていたのだが、特別枠で入学した魔術の天才児と呼ばれているユフ殿に問題行動を起こしたと、停学処分となった。
周りが静かになって良いことだ。
停学が開けた後もテスト週間、その後は冬季休暇となるので、暫くは視界に入る事もないだろう。
休暇の間に心を入れ替えて、僕たちの周りに出没するのをやめて欲しいものである。
取り敢えず、明日の謝恩会さえやり過ごせば春までは静かに過ごせるので、少しの辛抱だな。
妹も絡まれなくて済むので、心安らかになるだろう。
早く休暇になって欲しいものだ。
今まで何度も王家と婚姻関係のある我が家、この度は双子の妹が第一王子の婚約者となっている。
学園内には護衛が入ることができないので、妹の安全のために、できれば近くにいてやりたいのだが、僕は僕で、跡取りとして学ぶことが多く、一緒に行動できないことが多い。
僕の両親はなかなか子供に恵まれず、高齢で授かった為、母の体に負担があり、健康を損ねている。
父は母を愛しており、早々に後を僕に継がせ、領地で隠居生活をおくる予定なのだ。
夫婦仲が良いのは良いことなのだが、少々負担が大きいと思う。
来年17歳で卒業して、18歳の成人後に後を継ぐ予定なので、学園の勉強の他、領地経営や、父と同じく内務官として務める事となっているので、そのための勉強、王都での後見者の叔父との関係も良好にしておかないといけない。
婚約者である伯爵家の令嬢にも負担をかける事となっている。
王都での館の采配は彼女に任せる事となるので。
そんなこんなで忙しい僕は、妹のことまで手が回らない状況だ。
本来なら学園内は、セキュリティの面でも、周りが同じ貴族ばかりの校舎で安全なのだが、最近僕たちの周りに不審者が出没するのだ。
最初は僕に、
『まだ成人もしていないのに、多くのことを押し付けられて疲れますよね。
手伝うなんて事はできませんけど、愚痴を聞くくらいできますよ。
ほら、近しい人にはこぼせない愚痴も、他人なら大丈夫でしょ?
ぬいぐるみにでも愚痴をこぼすと思ってどうぞ』
などと言いながら近づいて来た男爵令嬢。
何故赤の他人に弱みを握らせなければならない。
愚痴とは弱音、つまり弱点となる。
そんなものをよく知らない相手に知られて、そこから足を引っ張られることになるやも知れぬ。
『私は何もできないかも知れませんが、あなたの力になりたいのです』
『政略的な婚約者の方と上手くいってないのでは?
そんなあなたを癒してあげたい』
などと言ってるけど、下位貴族の令嬢に何の力になってもらうと言うのだ?
癒しなら婚約者や妹でじゅうぶんだ。
何を勘違いしているのだろう、この妄想令嬢は。
しかも妹の周りにまで出没しているようなのだ。
そちらの方は妹の婚約者である王子殿下が、卒業後自分の護衛となるファシムス殿を付けてくれているので安心だ。
しかしこの妄想迷惑令嬢は、僕たち兄妹の前だけではなく、王子殿下やヴェーラズ殿の周りもチョロチョロしている様だ。
予想だけど、我々上位貴族に取り入ろうとしているのであろうけど、迷惑不審者以外の何者でもない。
どうにか追い払えないかと思っていたのだが、特別枠で入学した魔術の天才児と呼ばれているユフ殿に問題行動を起こしたと、停学処分となった。
周りが静かになって良いことだ。
停学が開けた後もテスト週間、その後は冬季休暇となるので、暫くは視界に入る事もないだろう。
休暇の間に心を入れ替えて、僕たちの周りに出没するのをやめて欲しいものである。
取り敢えず、明日の謝恩会さえやり過ごせば春までは静かに過ごせるので、少しの辛抱だな。
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早く休暇になって欲しいものだ。
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