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第四章 そしてこれから
これからの事
しおりを挟む翌日、謁見の間には僕と王様、そしてそれぞれの家の方が集まった。
宰相のレニさん、仕事中だから男性バージョンだ。
軍務大臣のオダ家のラトさん、城に戻った後、ネイから何を聞いたのか、「息子をよろしくお願いします」と挨拶をされてしまった……何が⁈
財務大臣のトキ家のケチさん、こちらはこちらで、「曽祖父がご迷惑をおかけしました」と言ってきた。
……うん、肯定はしないけど、否定もしないよ。
外務大臣のルツさん、こちらも何を聞いたのか、キシ家から戻った後、目が会うたびにニヤリとされてしまってる。
農林大臣のベエさん、不動の癒しお爺ちゃんだ。
文部大臣のミルさん、実は挨拶しかした事無い。
ニト以上に知識欲旺盛らしいけど、僕には興味ないみたい。
良かった……んだよね?
トモ家の人はオワリの町の代表はオダ家と言う事で来ていない。
そしてフジ家は何故かあのスイ信者?の次男の……名前なんだっけ………。
今も入り口付近に控えるスイをガン見していて、王様に後頭部を向けているけど、不敬じゃないの?
流石に今日は熊澤さんは留守番で置いてきたけど、僕の側にはニヤとピヤが居る。
側って言うか肩の上ね。
そして王様が話し始める。
「こちらの世界に来て約3ヶ月ほど経つけど、慣れましたかな?」
「はい、皆様に良くして頂いておりますので、何も問題はありません」
「それぞれの家で書を見てきたと思う。
見てわかるように、こちらの都合で呼び出したにもかかわらず、皆この国の為に尽くしてくれている。
でも貴方は他の方々と違い、為すべき使命もなく、ただ此方の不手際で招いてしまった。
これから長い時をこの地で過ごして頂く事になってしまった事を再度謝らせていただきたい。
本当に申し訳なかった」
うわー、わざわざ玉座から立ち上がってまで頭を下げないでくださいよー、王様~。
「いえ、本当にその事はもう良いですので、頭を下げないで下さい」
僕が慌てて言うのに、王様は暫くそのまま頭を下げ続ける。
レニさんが、ウチ様が困ってますよと言ってくれたから、何とか玉座に戻ってくれたけど、もう本当に気にしないで欲しい。
「それで、この世界で生きていくにあたって、独り立ちするまでの後見だが、どうするか決まったそうだが、聞かせてもらえるか」
皆が僕の方を見る……いや、一人を除いて皆が、だ。
「皆さんの実家…本家と言うのですか?にお邪魔させていただき、滞在期間中ご迷惑をおかけしました。
それぞれのお宅で、楽しく過ごさせていただきました。
それで、これからもご迷惑をかける事となりますけれど、僕…私はトキ家でお世話になりたく思います」
「ほう、ケチの所か。
理由を伺って良いかな?」
王様に聞かれて僕は、思ったままの事を言う。
「実はかなり悩んだんです。
一つはオワリの町がとても魅力的だったんです。
私の暮らしていた世界の古い風景の町ですから、懐かしさと、町の活気が日本的…郷愁を引かれるものがありました。
しかし今はまだ王都から離れるのは時期尚早ではないかと。
妖精との通訳の仕事もありますからね」
イタズラっぽく僕が言うと、
「それは気にしなくて良いのだぞ」
と、思った通りの答えが返ってきた。
「いえ、そう言うお約束と言うより、折角の私の力ですから、使わないでおくのは勿体ないですよね。
妖精達も意思を伝えられるのを嬉しく思っているみたいですし」
肩に目をやると、いつもの様に、
『そうそう』
と、頷いているニヤとピヤ。
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