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クラスメイトの家
しおりを挟む高校二年の冬、クラスメイトに遊びに誘われた時の話です。
その子の家は高校の近くだったので、荷物を置いて遊びに行こうと言う話になりました。
始めて行ったその子の家は一軒家で、玄関入ってすぐに四畳半の部屋があり、着替えてくるからそこで待っててと言われたので、障子を開けて部屋へ入りました。
部屋の右手は壁、正面は棚が有り、左手はガラスの引き戸、部屋の中には炬燵がありました。
戸を背にするのは、友達が入ってきた時に邪魔だし、棚の前はなんだかなぁ、と思った私は壁を背に座りました。
壁にはカレンダーが掛かっていただけなのですけど、なんだか背中がモゾモゾすると言うか、落ち着かないなぁ、と思いながら待っていました。
「お待たせ、さ、行こうか」
「うん……行こうか。
なんかさ、座って待っとったんやけど、なーんか背中が気になるってか、変な感じがしちょったんよ。
早く来てくれてよかった」
私が言うと、その子は眉間に皺を寄せ、
「は?何言っとん、変なこと言わんといて。
そこ先週まで仏壇があったんやけん、変なわけないやろ」
えー、つまるところ、私は数日前まで仏壇のあった部屋で、仏壇にケツを向けて座ってたって事?
何年そこに仏壇があったかは知らないけど、まだそこにはご先祖様がいらっしゃるとか?
「キミワル!
遊びに行く気なくなったけん、もう帰り!」
私も遊びに行く気などなくなり、帰宅しました。
後日、その子は
「あの子キミワルいんよ、幽霊が見えるとか言い出すんやないと?」
など言いふらし、クラスからハバにされました。
いや、その子の方が怖いやん。
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