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第一章
第2話:連絡先は?
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寝ぼけているのだろうか? そう思って何度も目を擦ってみるが見えるものは変わらない。
間違いなく、軽トラの荷台の上辺りの空間が渦巻いている。
「え? なんだこれ……?」
なんか見覚えがあるような……。
「ばぅわぅ!」
抱えているだいふくの鳴き声で思い出した!!
「はっ!? これ、ダンジョンゲートじゃねぇか!?」
実物は見たことはないが、動画やテレビで何度も見たやつだ!
「え? え? まじか? え? まじか?」
近づくのが怖いので遠巻きにぐるっと回って見てみるが間違いなさそうだ。
「ど、どう見てもそうだ。まじか。ダンジョンゲートだ。まじか……」
まじか教の教祖になってしまうぐらい驚いて語彙力低下してしまっている。
「お、落ち着け。えっと……こういう時、どうするんだっけ? あれ? 名前なんだっけ? 世界探索者機構に連絡すればいいんだっけ?」
今では民間人でも探索者免許を取得すればダンジョンで活動することができるようになっている。
その探索者やダンジョンの管理をしているのが世界探索者機構だったはず。
オレが小学校に入学する頃には、すでに探索者という言葉が定着して免許制度も確立されていた。
ダンジョンブレイクを防ぐには魔物を倒して間引いていくことが必要だとわかり、各国も本腰を入れてダンジョンの攻略に乗り出したのがきっかけだった。
普段は対応の遅い日本も、この時ばかりは動きが早かった。
民間に解放するのに反対意見も出たようだが、ほぼすべての地域でダンジョン被害があったのと、そもそも警察と自衛隊だけでは対応できなかったからだ。
その決定打になったのが、次々と明らかになったダンジョンを攻略することの利点。
魔物を倒すと靄となって消えるのだが、この時に魔物ごとの素材と魔石と呼ばれるものを落とす。まるでゲームのように。
最初はこの魔石というものの使い道がわからなかったのだが、すぐに原子力に代わり得る新たなエネルギーとなることがわかった。実際、今の日本の電力の半分以上は魔石により賄われている。
魔物が落とす様々な素材の方も、これらを利用して武器や防具を作ることで魔物を効率よく斃せることがわかり、よりダンジョン攻略が進んでいった。
そして武器や防具が揃ってきたことで一人の人間が多くの魔物を倒せるようになると、少人数で魔物を倒していたグループに不思議な現象が起こることが発覚した。
基本的にダンジョンの中に限るが、人の枠を超えて強くなれることがわかったのだ。
それがレベルアップと呼ばれる現象だ。
こちらも検証が重ねられ、自分の強さに見合った魔物を六人以下の人数で倒すと経験値が入り、それが一定数貯まるとレベルアップすることが判明した。
最初のうちは問題なかった。
だが、レベルが上がってくるとダンジョンの中だけでなく、外でも目に見えて身体能力があがることが確認されると、色々と問題が起こり始める。
レベルアップによる補正値はダンジョンの中の十分の一ほどだったのだが、それでも高レベルになるとその影響は馬鹿にできない。
しかも、高レベルになるとダンジョンの外でも薄っすらとだが魔物のように魔力を纏うようになり、銃器が効きにくくなることがわかったのだ。
判明した当時の日本では、まだダンジョンの攻略は自衛隊と警察にしか許されていなかったが、すでに国によっては民間人にも開放されていたし、ダンジョンの管理が機能していない国も多数あった。そのため、誰がレベルアップしたのかなど把握しようもなかった。
そのうち日本の秩序が崩れるのではと世間にも不安が広がる。
しかも当時、ダンジョンは次々とその数を増やしていた。
今でこそそのペースは落ちているが、それでもまだ増え続けている。
焦った国々はゲートの破壊も試みたのだが、結局傷一つつけることもできなかった。
ゲートだけでなく、ゲートが接している一定範囲にある物まで不壊となっていた。
そして民間に開放していた国々で問題が起こり始めた。
とうとう犯罪組織などがこぞってダンジョンに潜ってレベルを上げ始めたのだ。
このままでは世界のすべての国々で秩序が保てなくなる。
誰もが絶望しかけたその時、突然『世界探索者機構』という組織が現れた。
主要な先進国が後ろ盾になっているが、今でもその実態は謎に包まれている。
その世界探索者機構がアーティファクトと呼ばれる遺物を各国の下部組織に貸し与え、世界共通の規律の元にダンジョンを管理し始めたことで、日本でも民間人に開放され……。
「あれ? ネット調べても連絡先でてこないぞ?」
これまでのダンジョンの歴史を思い出しながらスマホで検索していたのだが、ニュースなどの記事はヒットしても公式ページのようなものが見当たらない。
と焦っていたのだが……。
「違う! 下部組織! 日本探索者協会だ!」
世界探索者機構の連絡先はどこを調べても出てこず、どうやって連絡を取ればって悩んでたけど、実際に管理しているのはその下部組織。
日本の場合は『日本探索者協会』だ!
「ちゃんと公式ページあるじゃん!」
サイト内検索で「ゲート 発見」と検索。
すると、Q&Aのページに「ダンジョンゲートを発見した場合は……」というものがヒットした。
「これだ! なになに……」
一つ、まずは周りに魔物がいないかの確認。
「うぉ!? ま、魔物!?」
スマホのライトを付けて周りを確かめるが、特に魔物がいるようには見えない。
だけど都会ならともかく、こんな田舎の暗い夜に魔物を見つけることなんて出来るはずがない。
それに普通に鹿や猪、狸などがいるから、何かが動いていても夜だと尚更魔物かどうかなんて見分けがつかねーよ!
どうすればいいかわからずQ&Aを読み進める。
二つ、魔物がいた場合、もしくは安全が確認できない場合、周りの人に呼びかけつつ速やかに避難をしてください。
「周りに人なんていないし、通報は安全が確保出来てからでいいって書いてるし、とりあえず逃げよう!」
探索者に憧れていた頃なら、こっそりダンジョンに入ろうかなんて考えたかもしれない。
でも、今はいい歳だし若くもない。
避難一択だ!
「うおっ……だいふく! 寝るな! 脱力されると重い!」
ちゃんと番犬してるじゃんって、ちょっと見直したのに危機感ゼロか!?
鼻提灯膨らませて本格的に寝はじめやがった……。
「こ、こんなことしている場合じゃない!」
オレは急いで部屋に戻って荷物を纏めると、だいふくを抱えて再び外に出た。
間違いなく、軽トラの荷台の上辺りの空間が渦巻いている。
「え? なんだこれ……?」
なんか見覚えがあるような……。
「ばぅわぅ!」
抱えているだいふくの鳴き声で思い出した!!
「はっ!? これ、ダンジョンゲートじゃねぇか!?」
実物は見たことはないが、動画やテレビで何度も見たやつだ!
「え? え? まじか? え? まじか?」
近づくのが怖いので遠巻きにぐるっと回って見てみるが間違いなさそうだ。
「ど、どう見てもそうだ。まじか。ダンジョンゲートだ。まじか……」
まじか教の教祖になってしまうぐらい驚いて語彙力低下してしまっている。
「お、落ち着け。えっと……こういう時、どうするんだっけ? あれ? 名前なんだっけ? 世界探索者機構に連絡すればいいんだっけ?」
今では民間人でも探索者免許を取得すればダンジョンで活動することができるようになっている。
その探索者やダンジョンの管理をしているのが世界探索者機構だったはず。
オレが小学校に入学する頃には、すでに探索者という言葉が定着して免許制度も確立されていた。
ダンジョンブレイクを防ぐには魔物を倒して間引いていくことが必要だとわかり、各国も本腰を入れてダンジョンの攻略に乗り出したのがきっかけだった。
普段は対応の遅い日本も、この時ばかりは動きが早かった。
民間に解放するのに反対意見も出たようだが、ほぼすべての地域でダンジョン被害があったのと、そもそも警察と自衛隊だけでは対応できなかったからだ。
その決定打になったのが、次々と明らかになったダンジョンを攻略することの利点。
魔物を倒すと靄となって消えるのだが、この時に魔物ごとの素材と魔石と呼ばれるものを落とす。まるでゲームのように。
最初はこの魔石というものの使い道がわからなかったのだが、すぐに原子力に代わり得る新たなエネルギーとなることがわかった。実際、今の日本の電力の半分以上は魔石により賄われている。
魔物が落とす様々な素材の方も、これらを利用して武器や防具を作ることで魔物を効率よく斃せることがわかり、よりダンジョン攻略が進んでいった。
そして武器や防具が揃ってきたことで一人の人間が多くの魔物を倒せるようになると、少人数で魔物を倒していたグループに不思議な現象が起こることが発覚した。
基本的にダンジョンの中に限るが、人の枠を超えて強くなれることがわかったのだ。
それがレベルアップと呼ばれる現象だ。
こちらも検証が重ねられ、自分の強さに見合った魔物を六人以下の人数で倒すと経験値が入り、それが一定数貯まるとレベルアップすることが判明した。
最初のうちは問題なかった。
だが、レベルが上がってくるとダンジョンの中だけでなく、外でも目に見えて身体能力があがることが確認されると、色々と問題が起こり始める。
レベルアップによる補正値はダンジョンの中の十分の一ほどだったのだが、それでも高レベルになるとその影響は馬鹿にできない。
しかも、高レベルになるとダンジョンの外でも薄っすらとだが魔物のように魔力を纏うようになり、銃器が効きにくくなることがわかったのだ。
判明した当時の日本では、まだダンジョンの攻略は自衛隊と警察にしか許されていなかったが、すでに国によっては民間人にも開放されていたし、ダンジョンの管理が機能していない国も多数あった。そのため、誰がレベルアップしたのかなど把握しようもなかった。
そのうち日本の秩序が崩れるのではと世間にも不安が広がる。
しかも当時、ダンジョンは次々とその数を増やしていた。
今でこそそのペースは落ちているが、それでもまだ増え続けている。
焦った国々はゲートの破壊も試みたのだが、結局傷一つつけることもできなかった。
ゲートだけでなく、ゲートが接している一定範囲にある物まで不壊となっていた。
そして民間に開放していた国々で問題が起こり始めた。
とうとう犯罪組織などがこぞってダンジョンに潜ってレベルを上げ始めたのだ。
このままでは世界のすべての国々で秩序が保てなくなる。
誰もが絶望しかけたその時、突然『世界探索者機構』という組織が現れた。
主要な先進国が後ろ盾になっているが、今でもその実態は謎に包まれている。
その世界探索者機構がアーティファクトと呼ばれる遺物を各国の下部組織に貸し与え、世界共通の規律の元にダンジョンを管理し始めたことで、日本でも民間人に開放され……。
「あれ? ネット調べても連絡先でてこないぞ?」
これまでのダンジョンの歴史を思い出しながらスマホで検索していたのだが、ニュースなどの記事はヒットしても公式ページのようなものが見当たらない。
と焦っていたのだが……。
「違う! 下部組織! 日本探索者協会だ!」
世界探索者機構の連絡先はどこを調べても出てこず、どうやって連絡を取ればって悩んでたけど、実際に管理しているのはその下部組織。
日本の場合は『日本探索者協会』だ!
「ちゃんと公式ページあるじゃん!」
サイト内検索で「ゲート 発見」と検索。
すると、Q&Aのページに「ダンジョンゲートを発見した場合は……」というものがヒットした。
「これだ! なになに……」
一つ、まずは周りに魔物がいないかの確認。
「うぉ!? ま、魔物!?」
スマホのライトを付けて周りを確かめるが、特に魔物がいるようには見えない。
だけど都会ならともかく、こんな田舎の暗い夜に魔物を見つけることなんて出来るはずがない。
それに普通に鹿や猪、狸などがいるから、何かが動いていても夜だと尚更魔物かどうかなんて見分けがつかねーよ!
どうすればいいかわからずQ&Aを読み進める。
二つ、魔物がいた場合、もしくは安全が確認できない場合、周りの人に呼びかけつつ速やかに避難をしてください。
「周りに人なんていないし、通報は安全が確保出来てからでいいって書いてるし、とりあえず逃げよう!」
探索者に憧れていた頃なら、こっそりダンジョンに入ろうかなんて考えたかもしれない。
でも、今はいい歳だし若くもない。
避難一択だ!
「うおっ……だいふく! 寝るな! 脱力されると重い!」
ちゃんと番犬してるじゃんって、ちょっと見直したのに危機感ゼロか!?
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「こ、こんなことしている場合じゃない!」
オレは急いで部屋に戻って荷物を纏めると、だいふくを抱えて再び外に出た。
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