軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います

こげ丸

文字の大きさ
49 / 58
第一章

第49話:ぐるぐる

しおりを挟む
「あ~ごめんね~。なんか話の腰をぽっきり折っちゃった。でも真面目な話だから、あとで時間ちょうだい。ってことで、話を続けて!」

 もしかして思いつきで言ったのかとも思ったけど、結構本気なのかもしれない。
 真面目に考えてくれているのなら、オレもいい大人なんだしちゃんと時間を作って話をして決めよう。森羅さんも「うんうん」頷いているし、誘っておくか。

「わかった。じゃぁ後でちゃんと話をしよう。森羅さんもね」

「はい! 私も本気なのでお願いします!」

 とりあえずパーティの話は後だ。
 今はオレのスキルと、事の顛末をちゃんと話していこう。

「どこまで話したか……。そうだ。それで今回の報酬は既に達成されてるんですけど、ゲートの再稼働はこの話が終わってからでいいですか?」

「そうね。ゲートが通れるようになったら一気に慌ただしくなるでしょうし、私はいいと思うわ」

 はぁ……そうだよな。
 このまま「終わった終わった~」と帰れるわけがないよな。

 この後、協会でいろいろ報告をしないといけないのかと思うと気が重くなる。
 事が事だっただけに仕方がないのだが……諦めて暫く頑張りますか。

「じゃぁこの部屋を出た後に、ゲートを通れるようにします」

 念の為、第三の視界に映るタスク1、2の完了報酬を確認するが大丈夫そうだ。
 他にもタスク1、タスク2それぞれに個別報酬が設定されているのだが、受け取ってみないとよくわからなそうだから、今は後回しだ。

「それで、次がこの異空間の作業部屋プライベートルーム。これ、退避場所として最高に便利なんですが、実はこれ、最強の盾にもなるんですよ」

 みんなの頭の上に、はてなマークが見えてきそうないい表情だ。
 うん。オレも部屋が盾とか言われても意味不明だ。

「は? 作業部屋が盾???」

 中でも自身も盾を使う穂上さんが「最強の盾」ってワードに強く反応しててちょっと面白い。
 それからゲートの非破壊属性の話をしてあげると「本当に最強の盾じゃない!?」って凄い食いつきようだった。

「まぁそんなわけで異邦人の魔法とかは、作業部屋のゲートで食い止めたんです」

「そんな使い方を咄嗟に思いついたの……?」

 ほんとよく思いついたよな。
 ただこれは、もしかすると分析スキルのお陰もあるのかもしれない。
 どうもスキルを使うと、思考加速するだけでなく頭がクリアになる感じがするし、なにかこう物事を俯瞰的に考えたりがしやすくなる気がするんだ。
 落ち着いたら、このスキルもいろいろ検証してみないと。

「で……もう一つ。こちらは最強かどうかはわからないんですが、このローブ。実は私専用装備で、他の人が着ても効果はなくなるんですが、オレが着るとかなり高い防御力を発揮するんです。どこで手に入れたかって話は、まぁ想像にお任せします」

 今まで人に話すことがなかったから気にしなかったが、この管理者ローブは管理者に就任しているものしか効果が発動しない制限が掛けられている。
 百花や森羅さんは大丈夫だと思うが、オレを殺してでも奪おうとする奴らが出てくるかも知れないから、この辺りの情報も合わせて伝えておく。

 それにこういう言い方をしておけば、専用装備というのも合わさって、これもまたクエストの報酬と勘違いしてくれるだろう。

「とまぁ、このスキルと装備の二つを使うことで、なんとか異邦人の攻撃を耐え忍ぶことが出来たわけです」

「なんというか。これでまだ隠している能力やスキルがあるのでしょうから、霧島さんは本当に底が知れませんね……」

「ほんとほんと。第一印象は探索者っぽくない普通の人って感じだったのにね」

「ついこの間まで本当に普通の人でしたから。実際、探索者暦も浅いですし、運よくスキルと装備を手に入れられたからってだけで、中身は今でも普通の人ですよ」

 椿さんの言葉に同意の言葉を添える本庄さん。
 ほんと人生何があるかわからないよな。本当に運が良かったのだろう。

 そう思っていると……。

「霧島さんさぁ。なんか全部スキルや装備のお陰って思ってるかもしんないけど、あんな圧倒的な異邦人を前にしたら、いくら能力があっても普通は怖くてまともに戦えないと思うよ?」

「そうですね。私もそう思います。霧島さんは探索者になるべくしてなったって感じがします!」

 三上さんと椿さんにそこまで言ってもらえると、下手に謙遜しすぎるのも嫌味になるか。

「わかりました。まぁオレが本当に探索者に向いているかどうかはわかりませんが、これからも頑張っていきます」

「霧島さんなら、日本トップの方たちにだって引けを取らない探索者になれると思います!」

「えぇぇ……さすがにそこまでは……。でもまぁ出来るとこまで頑張ってみます」

 森羅さんはちょっとオレのこと買いかぶりすぎだと思うけど、今日一日色々な経験をして、オレも百花のみんなと並び立つぐらいには強くなりたいと思うように意識が変化した。

 しかし、話が中々進まないな……。

「話が逸れましたが、まぁ防御はなんとか対抗できることがわかったので、一か八か、切り札を使って反撃に出ることにしたんです」

「おぉ~! いよいよ明かされる霧島さんの切り札!」

 三上さんが茶化してくるけど、反応していると話が進まないのでスルーしておく。
 でもスルーされたからって唇尖らせて拗ねないでくれ……。

「ごほん。で、その切り札がこれです! はぁ~!! 『従魔召喚』!!」

 オレがちょっと格好をつけてそう叫ぶと、陰の中から小さな声が聞こえた。

「(ばっふぅぉ~ぉん)」

 陰の中にいる・・・・・・だいふくが、打ち合わせ通りにオレの合図に合わせて眷属召喚を行使する。と同時に現れる一つの・・・魔法陣。

「え!? な、なに!?」

「うそ!? まさか召喚魔法!?」

 ざわつく周囲の声を一旦無視スルーして、オレも興味津々に魔法陣を見つめる。

 さっきリハーサル・・・・・で見たけど、やっぱり魔法ってワクワクするよな!

「はい。オレの切り札。アビスコボルトを召喚する魔法です!」

 まるでその言葉に合わせるかのように魔法陣の光が増していき……地面からせり上がるようにアビスコボルトが出現したのだった。

 なんか変なポーズを取ってぐるぐる・・・・回りながら……。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

WIN5で六億円馬券当てちゃった俺がいろいろ巻き込まれた結果現代社会で無双する!

TB
ファンタジー
小栗東〈おぐりあずま〉 二十九歳 趣味競馬 派遣社員。 その日、負け組な感じの人生を歩んできた俺に神が舞い降りた。 競馬のWIN5を的中させその配当は的中者一名だけの六億円だったのだ。 俺は仕事を辞め、豪華客船での世界一周旅行に旅立った。 その航海中に太平洋上で嵐に巻き込まれ豪華客船は沈没してしまう。 意識を失った俺がつぎに気付いたのは穏やかな海上。 相変わらずの豪華客船の中だった。 しかし、そこは地球では無かった。 魔法の存在する世界、そしてギャンブルが支配をする世界だった。 船の乗客二千名、クルー二百名とともにこの異世界の大陸国家カージノで様々な出来事はあったが、無事に地球に戻る事が出来た。 ただし……人口一億人を超えるカージノ大陸と地球には生存しない魔獣たちも一緒に太平洋のど真ん中へ…… 果たして、地球と東の運命はどうなるの?

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

俺の家に異世界ファンタジーガチャが来た結果→現実世界で最強に ~極大に増えていくスキルの数が膨大になったので現実世界で無双します~

仮実谷 望
ファンタジー
ガチャを廻したいからそんな理由で謎の異世界ガチャを買った主人公はガチャを廻して自分を鍛えて、最強に至る。現実世界で最強になった主人公は難事件やトラブルを解決する。敵の襲来から世界を守るたった一人の最強が誕生した。そしてガチャの真の仕組みに気付く主人公はさらに仲間と共に最強へと至る物語。ダンジョンに挑戦して仲間たちと共に最強へと至る道。 ガチャを廻しまくり次第に世界最強の人物になっていた。 ガチャ好きすぎて書いてしまった。

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

処理中です...